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公都までの道のり
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始まりの夜会に向けて公都へ出発して早3日目。子どもたちの体力もついてきたことで、休憩時間も少し減り、日程も順調だ。
荷物があるから、これ以上は日程を早められないが、思ったよりも公都へは早く付きそうだった。
「少しダリアと話をさせてもらっても?」
休憩時間のときにセバスに声をかけるといいよと返ってくる。ダリアも私と話をしたいと喜んでくれた。馬車の割り振り的にセバスとダリアが一緒に乗っているので、セバスに私の馬車へ移るようにお願いする。
「アンナリーゼ様の代わりにあの馬車へか……緊張して酔いそうだ」
「それは困るけど……馬もダメだし」
「馬の移動はダメなのですか?」
ダリアはセバスの馬には乗れるを真に受けていたようで、不思議がっている。どういう状態になるかは聞かされていないようなので、セバス?というとかっこつけたかったんですと素直に白状した。
「……馬に乗れるには乗れるんだけど、アンナリーゼ様やウィルがいないところでは消して乗ってはダメだと止められているんだ」
「だから、遠乗りのお誘いも断られてしまったのですね?」
うんと頷くセバスに優しく微笑むダリア。それだけで、二人の関係が優しいものであることがわかる。
「今回は、ウィルがいるけど、護衛も兼ねているからダメよ?もし、私の馬車がダメなら、ナタリーのに乗せてもらうのはダメかしら?ライズも一緒にいるから、二人きりというわけではないわよ?」
「それなら、一層のこと、ナタリーをこっちに呼ぶのはダメなの?」
「あぁ、それもいいわね。ナタリーと話してくるわ。ライズと二人は大丈夫なの?」
「……まぁ、それなりにいろいろと思うけど、ジョージア様と一緒って思うよりかは大丈夫」
「ジョージア様がダメなのか……」
「……言いにくかったけど、少し苦手かなぁ?住む世界が違いすぎてっていうのがね」
「私も一応公爵なんだけど……」
「アンナリーゼ様の公爵とジョージア様の公爵は違うよ。友人と知り合いの違いもあるけど」
「もう何年も付き合いがあるのに、不思議なものね」
セバスが苦笑いをしている。せっかく、順調な工程で公都に帰ってきているのだ。このままで行きたい。セバスの体調を考えるならと1番いい方法で動くしかない。
私はナタリーの元へ向かい、ダリアと三人で公都までおしゃべりしましょうというと、喜んで!と言ってくれる。承諾を得たことをセバスに言えば、私たちはそれぞれの馬車へと向かった。子どもたちのいる馬車へはデリアが乗るので、何かあれば面倒をみてくれるだろう。
「セバスに馬車を譲るのって変な感じだわ」
「僕もナタリーの馬車に乗るなんて変な感じ。お邪魔するよ」
「えぇ、ライズと仲良くね?」
「そりゃね?それにしても……ライズと何話したらいいんだろう?」
「それなら、昔話でもしてきたら?」
「昔話?」
「えぇ、そう。例の彼の話なんて聞いてきてくれると嬉しいわ。同母の子で……昔は仲が良かったって聞いたことあるし」
「…………いつの話だよ」
「すっごい昔」
笑ったら、苦笑いをし肩を落としながら馬車へ向かうセバスにまたねと手を振る。私たちも馬車に乗りこむ。
ナタリーもダリアも揃って乗ってきた。
「この馬車の内装はこうなっているのですね?さすがに私のとは違いますね?」
シンプルな内装をナタリーが見渡す。何を見ているのだろうと思えば、さすがだ。馬車の座席に張ってある生地やクッションなどを見たり手触りを堪能している。
「この馬車の内装はどうですか?」
「セバスらしいいいものだと思うわ!この座席もふかふかで素敵ね?」
「この座席は今回の旅のために張り替えたそうですよ。なので、ふかふかです」
「前はどうだったの?」
「普通に板張りにクッションを置いていただけだと聞いています」
「ダリアのために用意したのね?」
「そこかしこで愛を感じますね。あのセバスが……と思ってしまいますわ」
私は頷き、ナタリーは乙女の祈りのように手を組んで意味ありげにダリアに微笑んだ。それが恥ずかしかったのか頬を染めるダリア。
「いいじゃない。追いかける恋より愛される方が私はいいわ」
「アンナリーゼ様はどちらかというと愛される側ですものね」
「そんなことないわよ?」
「「またまた」」
「どの口が言いますか?」
私たちは冗談を言いながら笑いあう。なかなか領地ではこんな時間を取るのは難しいので、とても楽しい。
「お茶会をとも思っていたのだけど、なかなか時間が取れなくて……」
「領地にいるときは仕方がないですよ。アンナリーゼ様は執務に私は新作ドレスに追われていますから。ダリアも今年は領地やこの国に慣れること、結婚式があって慌ただしかったですからね」
「……もっとうまく立ち回れたらよかったんですけど」
「ダリアが気にすることじゃないわ。歓迎する側の私たちが間に合っていなかったのだkら。ごめんなさいね?疎かにするつもりはなかったのだけど……遅くなってしまって」
「いえ、エルドアから追放された私をセバス様が救ってください、アンナ様に助けられましたから。それだけでも私の生きる道が変わりました」
それならよかったわと微笑むと、ナタリーが得意げにダリアに耳打ちしている。その言葉を聞いて、ダリアがクスっと笑うのを見れば、きっと、あまりいいことを吹き込まれたわけではなさそうだと肩を竦めた。
荷物があるから、これ以上は日程を早められないが、思ったよりも公都へは早く付きそうだった。
「少しダリアと話をさせてもらっても?」
休憩時間のときにセバスに声をかけるといいよと返ってくる。ダリアも私と話をしたいと喜んでくれた。馬車の割り振り的にセバスとダリアが一緒に乗っているので、セバスに私の馬車へ移るようにお願いする。
「アンナリーゼ様の代わりにあの馬車へか……緊張して酔いそうだ」
「それは困るけど……馬もダメだし」
「馬の移動はダメなのですか?」
ダリアはセバスの馬には乗れるを真に受けていたようで、不思議がっている。どういう状態になるかは聞かされていないようなので、セバス?というとかっこつけたかったんですと素直に白状した。
「……馬に乗れるには乗れるんだけど、アンナリーゼ様やウィルがいないところでは消して乗ってはダメだと止められているんだ」
「だから、遠乗りのお誘いも断られてしまったのですね?」
うんと頷くセバスに優しく微笑むダリア。それだけで、二人の関係が優しいものであることがわかる。
「今回は、ウィルがいるけど、護衛も兼ねているからダメよ?もし、私の馬車がダメなら、ナタリーのに乗せてもらうのはダメかしら?ライズも一緒にいるから、二人きりというわけではないわよ?」
「それなら、一層のこと、ナタリーをこっちに呼ぶのはダメなの?」
「あぁ、それもいいわね。ナタリーと話してくるわ。ライズと二人は大丈夫なの?」
「……まぁ、それなりにいろいろと思うけど、ジョージア様と一緒って思うよりかは大丈夫」
「ジョージア様がダメなのか……」
「……言いにくかったけど、少し苦手かなぁ?住む世界が違いすぎてっていうのがね」
「私も一応公爵なんだけど……」
「アンナリーゼ様の公爵とジョージア様の公爵は違うよ。友人と知り合いの違いもあるけど」
「もう何年も付き合いがあるのに、不思議なものね」
セバスが苦笑いをしている。せっかく、順調な工程で公都に帰ってきているのだ。このままで行きたい。セバスの体調を考えるならと1番いい方法で動くしかない。
私はナタリーの元へ向かい、ダリアと三人で公都までおしゃべりしましょうというと、喜んで!と言ってくれる。承諾を得たことをセバスに言えば、私たちはそれぞれの馬車へと向かった。子どもたちのいる馬車へはデリアが乗るので、何かあれば面倒をみてくれるだろう。
「セバスに馬車を譲るのって変な感じだわ」
「僕もナタリーの馬車に乗るなんて変な感じ。お邪魔するよ」
「えぇ、ライズと仲良くね?」
「そりゃね?それにしても……ライズと何話したらいいんだろう?」
「それなら、昔話でもしてきたら?」
「昔話?」
「えぇ、そう。例の彼の話なんて聞いてきてくれると嬉しいわ。同母の子で……昔は仲が良かったって聞いたことあるし」
「…………いつの話だよ」
「すっごい昔」
笑ったら、苦笑いをし肩を落としながら馬車へ向かうセバスにまたねと手を振る。私たちも馬車に乗りこむ。
ナタリーもダリアも揃って乗ってきた。
「この馬車の内装はこうなっているのですね?さすがに私のとは違いますね?」
シンプルな内装をナタリーが見渡す。何を見ているのだろうと思えば、さすがだ。馬車の座席に張ってある生地やクッションなどを見たり手触りを堪能している。
「この馬車の内装はどうですか?」
「セバスらしいいいものだと思うわ!この座席もふかふかで素敵ね?」
「この座席は今回の旅のために張り替えたそうですよ。なので、ふかふかです」
「前はどうだったの?」
「普通に板張りにクッションを置いていただけだと聞いています」
「ダリアのために用意したのね?」
「そこかしこで愛を感じますね。あのセバスが……と思ってしまいますわ」
私は頷き、ナタリーは乙女の祈りのように手を組んで意味ありげにダリアに微笑んだ。それが恥ずかしかったのか頬を染めるダリア。
「いいじゃない。追いかける恋より愛される方が私はいいわ」
「アンナリーゼ様はどちらかというと愛される側ですものね」
「そんなことないわよ?」
「「またまた」」
「どの口が言いますか?」
私たちは冗談を言いながら笑いあう。なかなか領地ではこんな時間を取るのは難しいので、とても楽しい。
「お茶会をとも思っていたのだけど、なかなか時間が取れなくて……」
「領地にいるときは仕方がないですよ。アンナリーゼ様は執務に私は新作ドレスに追われていますから。ダリアも今年は領地やこの国に慣れること、結婚式があって慌ただしかったですからね」
「……もっとうまく立ち回れたらよかったんですけど」
「ダリアが気にすることじゃないわ。歓迎する側の私たちが間に合っていなかったのだkら。ごめんなさいね?疎かにするつもりはなかったのだけど……遅くなってしまって」
「いえ、エルドアから追放された私をセバス様が救ってください、アンナ様に助けられましたから。それだけでも私の生きる道が変わりました」
それならよかったわと微笑むと、ナタリーが得意げにダリアに耳打ちしている。その言葉を聞いて、ダリアがクスっと笑うのを見れば、きっと、あまりいいことを吹き込まれたわけではなさそうだと肩を竦めた。
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