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お義父様とお義母様対策Ⅱ

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 そのあとは、子どもたちの話をすることにしたようだ。今日は、甘やかしてくれるようで、私が好きなようにさせてくれるようだ。


「それで、子どもたちのことなんだけど」
「アンジェラ、ジョージ、ネイト……何か問題が?」
「うーん、なんていうかねぇ?アンジェラとネイトは問題ないんだ。誕生したと連絡をしたとき、すごく喜んでいたし、可愛い孫に会いたいと書いてきていたくらいだから」
「私の元にもたくさんのお祝いの品と子どもたちの玩具が送られて来ましたね」
「そうだったんだ?ネイトのときは、知ってたけど、アンジーのときもだったの?」
「はい、ネイトのときより多いくらい。初孫誕生に喜ばれたようで部屋に入らないくらい、たくさんいただきましたよ!」
「それらは、今、どうなっているの?」
「公都の屋敷と、こちらにも持ってきています。アンジーもネイトもお気に入りの玩具がありますから」
「なるほどね。二人への祝いはすごかったんだね」


 私は体をひねってジョージアの方を向くと、視線を落として暗い顔していた。


「ジョージア様、どうかされたのですか?」
「……いや、なんていうか」
「ん?」
「ジョージのことなんだ。アンナには、話したことなかったよね?」
「なんのことか、わかりませんが……」
「ジョージはね、両親から祝われなかったんだ。おめでとうの一言も」
「えっ?あの優しい方たちがですか?」
「驚くんだね?知らなかったかい?」
「えぇ、それは、さすがに知りませんでした。ディルも私には話してくれませんでしたし、そんなことがあったなんて」


 驚きを隠せないでいると、苦笑いをするジョージア。自身の子として育てるのだから、両親にもそのつもりでいて欲しかったのだろう。


「元々、ソフィアとの婚姻も反対だったからね。そこに両親が願っていたアンナとの結婚があれば、もう、見えていなかったんだと思う。俺が不甲斐ないばっかりに、結局、ジョージに辛い思いをさせてしまうんじゃないかって……」
「ご両親には、ジョージのことを話しましたか?」
「……言えないよ。俺の子じゃないなんて。それこそ、処刑とまでは行かなくても、孤児になるんじゃないかって思う」
「……ジョージア様」
「ジョージを手元に置くと決めたのは俺だし、アンナにはアンジーやネイトと変わらない愛情をかけてもらっていることは知っているんだけど……両親……特に母には知られたくない」
「ジョージの出生の秘密ですね。わかりました。第二夫人であったソフィアとの子だと言ってください。容姿は……エールに似てしまっているので、どうしようもないですけど、ジョージア様が自身の子どもだっていうことで、ジョージを守りましょう。私も今回は、なるべくジョージの側でついていますから!それに、ジョージの出生の秘密を知っているのはごくわずかです。乗り切りましょう!」
「……アンナ」


 ニコリと笑いかけ、不安にな目を向けてくるので抱きしめる。


「ジョージア様には私がいます。どんなに否定されることになっても、ジョージはジョージア様と私の子ですから。大事な子です」
「もし、何かあれば、俺から話をするから、アンナは両親へ何も言わないでくれ
「わかりました!そういえば、初めて会うのですよね!三人とも」
「あぁ、そうだな。アンジェラは、人見知りをしないからいいですけど、ジョージは私の後ろで隠れていそうですね?」
「そうだな。ネイトは、よちよちとマイペースに好きなことをしてそうだけど」
「そういえば、ネイトも立ち上がったんですよね?」
「あぁ、捕まり歩きをしてるときがあるそうだよ?アンジーに引きづられているときもあるみたいだけど……リアンが、アンジーを諭してくれているらしいから、大事にいたってないけど……」
「なんだか、申し訳ない気持ちになりますね。私はお兄様でしたから、ひきづり回していたのが。だから、手加減なくてもよかったんですけど……ネイトは弟ですからね。アンジェラに加減を教えないといけないですね……」


 小さくため息をつくと、クスっと笑うジョージアに、どうかしたのかと聞く。


「アンナが小さいときは、ああやってサシャを連れまわしていたのかと思うとおかしくて」
「お兄様だけではなかったですけどね?屋敷中でイタズラをしてお母様の雷が落ちなかった日なんてなかったですよ?熱出しても、屋敷中走り回っていましたし……それをまた、お兄様にうつして、自分だけ飛び跳ねてました」
「うん、今なら、サシャのいうことがわかる気がするよ!」
「どういうことですか?お兄様が、また余分なことをジョージア様に書いているというのだったら、講義の手紙を送らないといけません!」
「アンナを知るには、サシャから学ぶのが1番だからね!アンジーの相手をするのに、思い出話を書いてもらっているんだ」
「御せないほど、アンジェラは……?」
「今は、ナタリーの淑女レッスンがあるから、大丈夫だよ。アンナがいない間、寂しかったんだろうね。暴れていたから」
「……そうだったんですね?子どもたちのところには、一刻も早く帰りたかったんですけどね」
「ローズディアの貴族として動かないといけないアンナには、難しいはなしだよ。背中で語ると言っていたが、体現されているよね。小さなことからコツコツと」


 優しい微笑みをたたえるジョージアに不意打ちでキスをした。


「その微笑みは私だけのものですよ?」
「ん?話が見えないけど……誰かに嫉妬でも?」


 しりませんんと口をとんがらせ、さっきのようにだらんとジョージアにもたれかかりソファで寛いだ。
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