537 / 1,513
チーズが苦手
しおりを挟む
ガチャっという音と共に部屋の中をそろーっと覗くアンジェラの後ろ姿が、とても可愛くて仕方がない。
私の部屋の中を伺っている。ぴょこぴょこしてジョージアとそっくりの銀髪を揺らしている姿がとにかく可愛い。犬のように尻尾がついていたら、ブンブン振り回していたことだろう。
「ママ、アンは何をしているの?」
「アンジェラは、中にいるパパを覗いているのよ!」
こそこそっとジョージと話をしていると、ジョージアが覗いているアンジェラに気付いたらしい。
「そこで可愛らしくぴょこぴょこしているお嬢さんは、もしかしてアンジーかな?」
見つかってしまったので、さっきまでブンブン振り回していた尻尾は落ち着いたように思うが、今度は、違う方向に向かったようだ。
「アンジーおいで!」
ジョージアに優しく手招きされたらしく、アンジェラはとたとたと走って行き、パパ、おはようと声からしてジョージアに抱きついたようだ。
「さては、まだ、扉の後ろにジョージ坊ちゃんとアンナが隠れているんだろ?アンジー、教えてくれる?」
「うん、パパ!ママとジョージがいるよ!」
「じゃあ、早く出ておいで!出てこないと美味しい朝ごはん、アンジーと食べちゃうから!」
「やーパパ、全部食べたらダメ!」
扉を慌てて開いて中に押し入るジョージにつられ、私も中に入った。
芝居がましく、悔しそうに見つかっちゃったね……というと、残念そうにジョージは肩を落とした。
「ほらほら、二人共こっちにおいで!」
ジョージアに手招きされ、二人でソファに向かうとそれぞれ座る。
私の前にジョージアとアンジェラ。隣にジョージが座った。
大人二人分の朝食しかないのだが、ジョージアに目配せして四等分にわける。
2歳とは言え、アンジェラもジョージもしっかり食べる。実はよその子より大きいんじゃないかと思うくらい成長が早い気がしていた。
コソッと様子を見に来てくれたエマにカップをふたつ追加でもらえるようお願いすると、厨房で追加の料理を持ってきてくれた。
ジョージアは、朝あまり食べないので、実は足りるのだが、エマの好意に甘えて今日はたくさん食べる羽目になりそうである。
「エマもこっちで食べたらどう?」
「滅相もありません。私は、お茶の用意を……」
そう言って、かちゃかちゃとお茶の用意をしはじめた。デリアに習ったのか、エマの淹れるお茶もかなり美味しい。
私がジョージのジョージアがアンジェラの食事を気にしながら食べていると、アンジェラが妙にソワソワしはじめる。
何かあるのかしら?とアンジェラのお皿を見ると、チーズが乗っていた。
「アンジー食べないの?」
すると、いつもハキハキしている子が、首をふるふるしている。
どうも苦手らしい。
「チーズ苦手?」
コクンと頷く。
急におとなしくなった子を見てどうしたものかと考えた。
ジョージアは、基本的にアンジェラにはかなり激甘なので、きっと嫌いなら食べなくていいよって言うのだろう。
あの手この手で食べさせる算段をしている私とは裏腹に、その言葉を今すぐにでも発そうとしている。
いやいや、待って。それ、食べさせるから……!心の中で叫ぶ。
「アンジーは、なんでチーズが嫌い?」
「噛むのが嫌!」
「……噛むのが?」
うーん、噛むのって……と思いながら、何か良くない印象があるのだろう。
身に覚えがある私は、パンの上にアンジェラの皿の上のチーズをのせる。ジョージアは、小さくあっ!っと声を漏らしていた。
「エマ、このまま少しだけ、パンもチーズも炙ってくれる?」
「かしこまりました」
「アンジー、チーズの味は嫌い?」
ふるふると横に首を振っていると言うことは食べられるのだろう。
だったら、食感だけ変えたらいいのだ。
「アンナリーゼ様、出来ました」
「あっ、ありがとう!アンジー、これなら食べられるかな?」
パンの上で溶けたチーズを見て、ん?となっているアンジェラ。
まだ、食べたことなかったかしら?と考えながら、勧めるとパクっと嚙りついた。
「ほいひぃー!」
さっきとは打って変わって、美味しかったみたいで、はふはふしながら食べていた。
ジョージもそれを見て欲しそうにしていたので、同じようにしてもらい渡すと、アンジェラとおんなじように美味しそうにしている。
「食感がダメなんだね。嫌なら食べなくていいよって言おうと思ってたのに、アンナはちゃんと食べ
させるんだから、すごいな」
「そうでもないですよ!私も昔、触感がダメだったのは一緒だったので、母がそうしてくれたことを
思い出しただけです」
「チーズ、嫌いなの?」
「今は好きですよ!昔、あの食感が苦手だったんですよね。何故か」
「さすが、母娘だね?じゃあ、アンジーもいつかは克服できるかな?
「そうですね?大人になると食べ物でもよほどのことがないと断れないこともあるので、好き嫌いは
しないように育ててあげないと苦労するのは、子どもたちですからね」
「なるほど……勉強になったよ」
「子どもには子どもの栄養を考えた食事が用意されているのですけど、今日は、私たちと一緒のものを
食べましたからね。そう言う日もいいと思いますが、小さいうちにいろんなものを食べて味覚を磨く
ことも大事ですから」
私は、殿下が食わず嫌いだったことを思い出す。
5歳まで偏食だったのだ。口にもせず、見た目だけで食べていなかった。ハリーや私が美味しそうに食べているのを見て、初めて食べたときに、なんだ、美味いなと食べたことは今でも忘れない。
王宮の料理はどれもこれも素材からこだわってあるのだ。作り手も国1番のもの。
美味しくないわけがないのに、食べていなかったので、私たちのおかげで、偏食が治ったことに、料理長から涙ながら感謝されたこともあった。
「アンジー、あなたはなんでも食べられるのだから、いろんなものを食べて大きくならないダメよ!
元気に遊びたいでしょ?」
「遊ぶ!」
「お腹がすいてたらいっぱい遊べないからね!たくさん食べて大きくなるんだよ?」
「ママ、僕は?」
アンジェラに向かって言ってたので、心配になったのか覗き込んでくるジョージに、もちろん、ジョージもよ!と言うとニコッといい笑顔で頷く。
お皿も綺麗なったところで、家族四人というか、もっぱらアンジェラが話しているのを三人でうんうん聞いていた。一生懸命話をしていたアンジェラは疲れたのか、糸の切れた人形のようにくたっと眠る。
ジョージも船を漕ぎはじめたので、二人でそのまま抱き上げて子ども部屋連れて行く。
重くなっていくことに成長を感じるねと笑いあいながら、廊下を歩く私とジョージアの顔はさぞかし穏やかなものであったのではないだろうか。
この子たちがいるから頑張れる、それは、私だけでなくアンバーに連なる誰もが心に置いてくれているように思うのであった。
私の部屋の中を伺っている。ぴょこぴょこしてジョージアとそっくりの銀髪を揺らしている姿がとにかく可愛い。犬のように尻尾がついていたら、ブンブン振り回していたことだろう。
「ママ、アンは何をしているの?」
「アンジェラは、中にいるパパを覗いているのよ!」
こそこそっとジョージと話をしていると、ジョージアが覗いているアンジェラに気付いたらしい。
「そこで可愛らしくぴょこぴょこしているお嬢さんは、もしかしてアンジーかな?」
見つかってしまったので、さっきまでブンブン振り回していた尻尾は落ち着いたように思うが、今度は、違う方向に向かったようだ。
「アンジーおいで!」
ジョージアに優しく手招きされたらしく、アンジェラはとたとたと走って行き、パパ、おはようと声からしてジョージアに抱きついたようだ。
「さては、まだ、扉の後ろにジョージ坊ちゃんとアンナが隠れているんだろ?アンジー、教えてくれる?」
「うん、パパ!ママとジョージがいるよ!」
「じゃあ、早く出ておいで!出てこないと美味しい朝ごはん、アンジーと食べちゃうから!」
「やーパパ、全部食べたらダメ!」
扉を慌てて開いて中に押し入るジョージにつられ、私も中に入った。
芝居がましく、悔しそうに見つかっちゃったね……というと、残念そうにジョージは肩を落とした。
「ほらほら、二人共こっちにおいで!」
ジョージアに手招きされ、二人でソファに向かうとそれぞれ座る。
私の前にジョージアとアンジェラ。隣にジョージが座った。
大人二人分の朝食しかないのだが、ジョージアに目配せして四等分にわける。
2歳とは言え、アンジェラもジョージもしっかり食べる。実はよその子より大きいんじゃないかと思うくらい成長が早い気がしていた。
コソッと様子を見に来てくれたエマにカップをふたつ追加でもらえるようお願いすると、厨房で追加の料理を持ってきてくれた。
ジョージアは、朝あまり食べないので、実は足りるのだが、エマの好意に甘えて今日はたくさん食べる羽目になりそうである。
「エマもこっちで食べたらどう?」
「滅相もありません。私は、お茶の用意を……」
そう言って、かちゃかちゃとお茶の用意をしはじめた。デリアに習ったのか、エマの淹れるお茶もかなり美味しい。
私がジョージのジョージアがアンジェラの食事を気にしながら食べていると、アンジェラが妙にソワソワしはじめる。
何かあるのかしら?とアンジェラのお皿を見ると、チーズが乗っていた。
「アンジー食べないの?」
すると、いつもハキハキしている子が、首をふるふるしている。
どうも苦手らしい。
「チーズ苦手?」
コクンと頷く。
急におとなしくなった子を見てどうしたものかと考えた。
ジョージアは、基本的にアンジェラにはかなり激甘なので、きっと嫌いなら食べなくていいよって言うのだろう。
あの手この手で食べさせる算段をしている私とは裏腹に、その言葉を今すぐにでも発そうとしている。
いやいや、待って。それ、食べさせるから……!心の中で叫ぶ。
「アンジーは、なんでチーズが嫌い?」
「噛むのが嫌!」
「……噛むのが?」
うーん、噛むのって……と思いながら、何か良くない印象があるのだろう。
身に覚えがある私は、パンの上にアンジェラの皿の上のチーズをのせる。ジョージアは、小さくあっ!っと声を漏らしていた。
「エマ、このまま少しだけ、パンもチーズも炙ってくれる?」
「かしこまりました」
「アンジー、チーズの味は嫌い?」
ふるふると横に首を振っていると言うことは食べられるのだろう。
だったら、食感だけ変えたらいいのだ。
「アンナリーゼ様、出来ました」
「あっ、ありがとう!アンジー、これなら食べられるかな?」
パンの上で溶けたチーズを見て、ん?となっているアンジェラ。
まだ、食べたことなかったかしら?と考えながら、勧めるとパクっと嚙りついた。
「ほいひぃー!」
さっきとは打って変わって、美味しかったみたいで、はふはふしながら食べていた。
ジョージもそれを見て欲しそうにしていたので、同じようにしてもらい渡すと、アンジェラとおんなじように美味しそうにしている。
「食感がダメなんだね。嫌なら食べなくていいよって言おうと思ってたのに、アンナはちゃんと食べ
させるんだから、すごいな」
「そうでもないですよ!私も昔、触感がダメだったのは一緒だったので、母がそうしてくれたことを
思い出しただけです」
「チーズ、嫌いなの?」
「今は好きですよ!昔、あの食感が苦手だったんですよね。何故か」
「さすが、母娘だね?じゃあ、アンジーもいつかは克服できるかな?
「そうですね?大人になると食べ物でもよほどのことがないと断れないこともあるので、好き嫌いは
しないように育ててあげないと苦労するのは、子どもたちですからね」
「なるほど……勉強になったよ」
「子どもには子どもの栄養を考えた食事が用意されているのですけど、今日は、私たちと一緒のものを
食べましたからね。そう言う日もいいと思いますが、小さいうちにいろんなものを食べて味覚を磨く
ことも大事ですから」
私は、殿下が食わず嫌いだったことを思い出す。
5歳まで偏食だったのだ。口にもせず、見た目だけで食べていなかった。ハリーや私が美味しそうに食べているのを見て、初めて食べたときに、なんだ、美味いなと食べたことは今でも忘れない。
王宮の料理はどれもこれも素材からこだわってあるのだ。作り手も国1番のもの。
美味しくないわけがないのに、食べていなかったので、私たちのおかげで、偏食が治ったことに、料理長から涙ながら感謝されたこともあった。
「アンジー、あなたはなんでも食べられるのだから、いろんなものを食べて大きくならないダメよ!
元気に遊びたいでしょ?」
「遊ぶ!」
「お腹がすいてたらいっぱい遊べないからね!たくさん食べて大きくなるんだよ?」
「ママ、僕は?」
アンジェラに向かって言ってたので、心配になったのか覗き込んでくるジョージに、もちろん、ジョージもよ!と言うとニコッといい笑顔で頷く。
お皿も綺麗なったところで、家族四人というか、もっぱらアンジェラが話しているのを三人でうんうん聞いていた。一生懸命話をしていたアンジェラは疲れたのか、糸の切れた人形のようにくたっと眠る。
ジョージも船を漕ぎはじめたので、二人でそのまま抱き上げて子ども部屋連れて行く。
重くなっていくことに成長を感じるねと笑いあいながら、廊下を歩く私とジョージアの顔はさぞかし穏やかなものであったのではないだろうか。
この子たちがいるから頑張れる、それは、私だけでなくアンバーに連なる誰もが心に置いてくれているように思うのであった。
0
お気に入りに追加
123
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
『伯爵令嬢 爆死する』
三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。
その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。
カクヨムでも公開しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
「あなたの好きなひとを盗るつもりなんてなかった。どうか許して」と親友に謝られたけど、その男性は私の好きなひとではありません。まあいっか。
石河 翠
恋愛
真面目が取り柄のハリエットには、同い年の従姉妹エミリーがいる。母親同士の仲が悪く、二人は何かにつけ比較されてきた。
ある日招待されたお茶会にて、ハリエットは突然エミリーから謝られる。なんとエミリーは、ハリエットの好きなひとを盗ってしまったのだという。エミリーの母親は、ハリエットを出し抜けてご機嫌の様子。
ところが、紹介された男性はハリエットの好きなひととは全くの別人。しかもエミリーは勘違いしているわけではないらしい。そこでハリエットは伯母の誤解を解かないまま、エミリーの結婚式への出席を希望し……。
母親の束縛から逃れて初恋を叶えるしたたかなヒロインと恋人を溺愛する腹黒ヒーローの恋物語。ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:23852097)をお借りしております。
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる