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お手の早い子爵にはご用心、でも、夫人こそがやりてよね?
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隣国バニッシュ領領主、エール・バニッシュ子爵。
隣国の子爵でありながら、ローズディアの城で開かれる夜会に行けば、だいたい、いつでも出会える噂の黒の貴族。
黒い髪に黒い瞳は、ダドリー男爵家を思い出すようで、本人もとても魅惑的な男性である。
数日前、領地に帰ってきたのでとかねてからのお茶会に誘ったら、是非にと返事がきたので、今、準備をしている。
女性と見れば見境なくお持ち帰りする彼だが……ある意味、アンバー公爵家とも因縁がないかと言えば、そうでもない。
ジョージアと第二夫人の子どものであったソフィアの子どもとされている子は、ジョージアの子どもではない。
何を隠そう、ソフィアとバニッシュ子爵の子どもなのだ。
わかった上で、今は育てているが、事実を知るみなにとって、触れてはいけない話でもあったし、私が懇意にしようとしている意味を訝しんでいる相手でもあった。
「さて、エールが来たら話すことについて、ノクトは何かあるかしら?」
「何かって、貝殻のことしかないだろ?他に何かあるのか?」
含みを持たせる言い方で私に話を振ってきたが、来年にもしたいことと関係していることにも関わってくるので、先に話した方がいいだろう。
「今、カレンの実家からリンゴを取り寄せてお酒を作ることになっているのは知っている?」
「あぁ、戴冠式の前あたりに言っていたな?」
「果実酒シリーズを作ろうかと……」
「そのバニッシュ領では何が採れるんだ?」
「オレンジ!」
「オレンジ?」
「えぇ、オレンジでお酒作ろうって思っているの。って、みんなどんな顔なのよ!」
私が周りをみて睨むと、驚きましたとあからさまな顔をしている。
それほど、驚くものなのだろうか?
驚くことなのだろう……
しかし、オレンジリキュールは、お菓子にだって使えるとかなんとか……聞いたことがある。
それなら、自前で作っきゃないだろう的な発想です……甘いものは目がなくてごめんとは内緒だった。
「その、なんだ……作れるのか?オレンジでも」
「そうね、作れるって話をサムからお返事はもらっているわ!リンゴも然り。
リンゴの収穫も終わってひと段落したら、アンバー領に送られてくるし……今から、どんなお酒に
なるか、楽しみなのよね!」
ふふんと笑うと、一様に苦い顔をする。
私がお酒を飲めないのを知っているからだろう。
なのに、わざわざ因縁のある人物と関わってまで、作るお酒なんてということだろう。
お酒は飲めなくても、楽しみ方はあるのだ。
「まぁ、リンゴはおいといて、オレンジの話だな。本当にするのか?酒作りも……
本格的に、いろいろと手を伸ばしすぎている気はしてきたぞ?」
「わかっては、いるの。
でも、今のうちに基盤となるものを作って利益をあげられないと、次はなかなか難しい。
成功したから、更なる成功を求めようとする人は少ないのよ……できるだけ、安牌を取りたい思う
のは、人のサガなのよね……仕方ないじゃない」
「だからと言って……急いては事を仕損じることもある。十分に気を付けてすすめないと」
「うん、そう。とりあえず、話はつけてみるつもりだけど、まずは、領地内をしっかり基盤を作ること
にもしたいから、外から持ってくる事業はとりあえず終わりかな?
その後は、また、何かには着手したいと思っているけど……」
「わかった。話し合いだけなら、まぁ、収穫期も来年だからな、いいだろう!」
そう言ってくれるだろうと思ってた、ノクトに笑いかけると、いいようにされているなと苦笑いしている。
「そうそう、後は、例の貝殻ね!明日言ったら、どれくらいで手元に届くかしらね?
こちらの領地でも貝殻の回収をできるようにとはしているけど……大量にいるわよね!」
考え込むようにしていた私に微笑みかけるのは、イチアだった。
「レストラン等の出店具合や地産地消具合にもよるかと思いますね。
バニッシュ領でどれほど食べられているかで、どれほどの量になるかわかりません。
インゼロ本国にも聞いてみましょう。領地全体となれば、それなりの量も必要ですからね!」
イチアに言われ、ありがとうと答える。
確かにノクトが治めていた領地は、海があるとことだった。
すると、日常的に食べている可能性もあるので、アンバーで呼びかけるよりかは効率がよかった。
「黒の貴族と会うときですけど、誰か側に置いてくださいね!侍女ではなく、ノクトとかウィルとかが
いいですね!ちゃんと護衛はつけてください」
「それは、絶対?」
「えぇ、絶対です。何があるかわかりませんから……」
「わかったわ!じゃあ、ウィルを同席させることにするわ!」
「聞いていいか?」
「何かしら?ノクト」
私はノクトに質問される意味がわからなかった。
なので、そういうときは、本人に聞くがいい。何事なのかと……
「あぁ、なんで、ウィルを護衛に同席させるんだ?」
「うーん、ちょっと違う。今から話すから聞いて。
テーブルにつくのは、私とウィルとエールね。私の後ろに護衛としてつくのがノクト。
それには、ちゃんと理由があるの。
同じ席につくのが、ノクトではダメな理由は、まず、見た目、雰囲気、年齢ね。
エールの方がノクトよりだいぶ下なのはわかるわよね?
ただ、エールもバカじゃないから、ノクトがどんな人間でどんな隠し玉を持っているかくらいは、
知っているはずよ!
その点ウィルなら、近衛の一員でもあるけど、年は下で領地のことをあまり勉強してなさそうな
軽薄さがいいのよ!実際は、めちゃくちゃ頭がよくて、そうとうお勉強しているんだけど……
飄々として座ってお茶しているだけでは、わからないでしょ?
夜会では、それなりに人気あるウィルのことを知らないはずはないけど……話したことはないはずよ」
「それで、だまして絡めとるって?」
「そんなことできるわけないでしょ?エールもなかなかのものだけどね……
それより、後ろにいるバニッシュ子爵夫人はかなりのやりてなのよね!
だから、旦那が騙されるようなことがあれば、まず、今日のお茶会があることもエールには教えない
でしょう」
「そんなやりて夫人が相手か?」
「そうなのよ……エールをなんてめじゃないの!後ろにいる夫人こそが私たちの最大の目標ね。
うんと言わせられないと、次の話にすすめないことだけは、覚えておいて!」
私は、周りを見渡しひとつ頷くと、なかなか夫人たちも大変なんだなとどこか他人事である三人を睨む。
「夫人には夫人のやり方っていうのがあるのよ!表舞台に立つことだけでは、領地を運営していくだ
なんて、出来ないのよ!
領地が繁栄しているのは、なにも爵位持ってる旦那が頑張っていて、うまく回しているように思って
いるでしょうけど、実際はお茶会やら夜会なんかで必死に情報をかき集めて整理して領地に活かせる
ものを選別している夫人がいる領地こそが1番厄介なところなのよ!」
「アンナのようにか?」
「私は、もう夫人じゃないわ!夫人の枠を出てしまえば、好きなように領地改革だってできるもの!
旦那にたいして内助の功をしているカレンなんかを相手にすれば、わかるわよ!
まぁ、どこの夫人よりも、うちのお母様ほど苛烈な人はいないと思うけどね……」
バニッシュ子爵夫人を褒めると、なるほどなっと、みなが頷いた。
エールより手ごわいだろうとふんでいた。実際、ソフィアの子どものことさえ、エール夫人に相談したと言ってたくらいだ。
バニッシュ子爵夫人という肩書は大事にされていることが伺えるので、私も、視線の先を見据えた話をしないといけないなと考えるのであった。
隣国の子爵でありながら、ローズディアの城で開かれる夜会に行けば、だいたい、いつでも出会える噂の黒の貴族。
黒い髪に黒い瞳は、ダドリー男爵家を思い出すようで、本人もとても魅惑的な男性である。
数日前、領地に帰ってきたのでとかねてからのお茶会に誘ったら、是非にと返事がきたので、今、準備をしている。
女性と見れば見境なくお持ち帰りする彼だが……ある意味、アンバー公爵家とも因縁がないかと言えば、そうでもない。
ジョージアと第二夫人の子どものであったソフィアの子どもとされている子は、ジョージアの子どもではない。
何を隠そう、ソフィアとバニッシュ子爵の子どもなのだ。
わかった上で、今は育てているが、事実を知るみなにとって、触れてはいけない話でもあったし、私が懇意にしようとしている意味を訝しんでいる相手でもあった。
「さて、エールが来たら話すことについて、ノクトは何かあるかしら?」
「何かって、貝殻のことしかないだろ?他に何かあるのか?」
含みを持たせる言い方で私に話を振ってきたが、来年にもしたいことと関係していることにも関わってくるので、先に話した方がいいだろう。
「今、カレンの実家からリンゴを取り寄せてお酒を作ることになっているのは知っている?」
「あぁ、戴冠式の前あたりに言っていたな?」
「果実酒シリーズを作ろうかと……」
「そのバニッシュ領では何が採れるんだ?」
「オレンジ!」
「オレンジ?」
「えぇ、オレンジでお酒作ろうって思っているの。って、みんなどんな顔なのよ!」
私が周りをみて睨むと、驚きましたとあからさまな顔をしている。
それほど、驚くものなのだろうか?
驚くことなのだろう……
しかし、オレンジリキュールは、お菓子にだって使えるとかなんとか……聞いたことがある。
それなら、自前で作っきゃないだろう的な発想です……甘いものは目がなくてごめんとは内緒だった。
「その、なんだ……作れるのか?オレンジでも」
「そうね、作れるって話をサムからお返事はもらっているわ!リンゴも然り。
リンゴの収穫も終わってひと段落したら、アンバー領に送られてくるし……今から、どんなお酒に
なるか、楽しみなのよね!」
ふふんと笑うと、一様に苦い顔をする。
私がお酒を飲めないのを知っているからだろう。
なのに、わざわざ因縁のある人物と関わってまで、作るお酒なんてということだろう。
お酒は飲めなくても、楽しみ方はあるのだ。
「まぁ、リンゴはおいといて、オレンジの話だな。本当にするのか?酒作りも……
本格的に、いろいろと手を伸ばしすぎている気はしてきたぞ?」
「わかっては、いるの。
でも、今のうちに基盤となるものを作って利益をあげられないと、次はなかなか難しい。
成功したから、更なる成功を求めようとする人は少ないのよ……できるだけ、安牌を取りたい思う
のは、人のサガなのよね……仕方ないじゃない」
「だからと言って……急いては事を仕損じることもある。十分に気を付けてすすめないと」
「うん、そう。とりあえず、話はつけてみるつもりだけど、まずは、領地内をしっかり基盤を作ること
にもしたいから、外から持ってくる事業はとりあえず終わりかな?
その後は、また、何かには着手したいと思っているけど……」
「わかった。話し合いだけなら、まぁ、収穫期も来年だからな、いいだろう!」
そう言ってくれるだろうと思ってた、ノクトに笑いかけると、いいようにされているなと苦笑いしている。
「そうそう、後は、例の貝殻ね!明日言ったら、どれくらいで手元に届くかしらね?
こちらの領地でも貝殻の回収をできるようにとはしているけど……大量にいるわよね!」
考え込むようにしていた私に微笑みかけるのは、イチアだった。
「レストラン等の出店具合や地産地消具合にもよるかと思いますね。
バニッシュ領でどれほど食べられているかで、どれほどの量になるかわかりません。
インゼロ本国にも聞いてみましょう。領地全体となれば、それなりの量も必要ですからね!」
イチアに言われ、ありがとうと答える。
確かにノクトが治めていた領地は、海があるとことだった。
すると、日常的に食べている可能性もあるので、アンバーで呼びかけるよりかは効率がよかった。
「黒の貴族と会うときですけど、誰か側に置いてくださいね!侍女ではなく、ノクトとかウィルとかが
いいですね!ちゃんと護衛はつけてください」
「それは、絶対?」
「えぇ、絶対です。何があるかわかりませんから……」
「わかったわ!じゃあ、ウィルを同席させることにするわ!」
「聞いていいか?」
「何かしら?ノクト」
私はノクトに質問される意味がわからなかった。
なので、そういうときは、本人に聞くがいい。何事なのかと……
「あぁ、なんで、ウィルを護衛に同席させるんだ?」
「うーん、ちょっと違う。今から話すから聞いて。
テーブルにつくのは、私とウィルとエールね。私の後ろに護衛としてつくのがノクト。
それには、ちゃんと理由があるの。
同じ席につくのが、ノクトではダメな理由は、まず、見た目、雰囲気、年齢ね。
エールの方がノクトよりだいぶ下なのはわかるわよね?
ただ、エールもバカじゃないから、ノクトがどんな人間でどんな隠し玉を持っているかくらいは、
知っているはずよ!
その点ウィルなら、近衛の一員でもあるけど、年は下で領地のことをあまり勉強してなさそうな
軽薄さがいいのよ!実際は、めちゃくちゃ頭がよくて、そうとうお勉強しているんだけど……
飄々として座ってお茶しているだけでは、わからないでしょ?
夜会では、それなりに人気あるウィルのことを知らないはずはないけど……話したことはないはずよ」
「それで、だまして絡めとるって?」
「そんなことできるわけないでしょ?エールもなかなかのものだけどね……
それより、後ろにいるバニッシュ子爵夫人はかなりのやりてなのよね!
だから、旦那が騙されるようなことがあれば、まず、今日のお茶会があることもエールには教えない
でしょう」
「そんなやりて夫人が相手か?」
「そうなのよ……エールをなんてめじゃないの!後ろにいる夫人こそが私たちの最大の目標ね。
うんと言わせられないと、次の話にすすめないことだけは、覚えておいて!」
私は、周りを見渡しひとつ頷くと、なかなか夫人たちも大変なんだなとどこか他人事である三人を睨む。
「夫人には夫人のやり方っていうのがあるのよ!表舞台に立つことだけでは、領地を運営していくだ
なんて、出来ないのよ!
領地が繁栄しているのは、なにも爵位持ってる旦那が頑張っていて、うまく回しているように思って
いるでしょうけど、実際はお茶会やら夜会なんかで必死に情報をかき集めて整理して領地に活かせる
ものを選別している夫人がいる領地こそが1番厄介なところなのよ!」
「アンナのようにか?」
「私は、もう夫人じゃないわ!夫人の枠を出てしまえば、好きなように領地改革だってできるもの!
旦那にたいして内助の功をしているカレンなんかを相手にすれば、わかるわよ!
まぁ、どこの夫人よりも、うちのお母様ほど苛烈な人はいないと思うけどね……」
バニッシュ子爵夫人を褒めると、なるほどなっと、みなが頷いた。
エールより手ごわいだろうとふんでいた。実際、ソフィアの子どものことさえ、エール夫人に相談したと言ってたくらいだ。
バニッシュ子爵夫人という肩書は大事にされていることが伺えるので、私も、視線の先を見据えた話をしないといけないなと考えるのであった。
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