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離婚のススメⅡ
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「ジョージア様、大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈夫だ……」
「ちなみに、ジョージア様は、ハニーローズをご存じですか?」
「あぁ、もちろん知っている。
我が家にしか生まれない、蜂蜜色の瞳を持つ女の子だろ?
もう何百年も生まれていないんだったな、確か……」
「生まれましたよ?」
「えっ?いつ?」
「ジョージア様の子どもは、ハニーローズですよ?私、言いましたよね?」
「でも、ジョーと言っていたから、てっきり男の子だと……」
「違いますよ!ジョーはミドルネームです。
アンジェラ・ジョー・アンバーです!」
「アンジェラだって?」
我が子の名前を聞いて驚いている、うちの旦那様。
普通、驚かないよね?
自分の子どもの性別とか名前聞いて……あぁ、うち、普通の家族じゃなかったんだったと思い至る。
「アンジェラですよ!
生まれる前から言ってたじゃないですか!」
「あぁ、確かに、アンジェラって名前にするって言ってたけど、まさか、本当に
ハニーローズなのか?」
「まさか、本当にハニーローズです!女王の生まれ変わりですよ!」
なんて、冗談めかすと、さっきより覇気もなくなり、顔色も悪くなる。
「本当に大丈夫ですか?
次、会う人から話を聞いたら、ジョージア様の素直な気持ち、聞かせてくださいね!
ディル、スーザンを呼んで!」
部屋に入ってきたのは、モスグリーンに緑の瞳の女性であった。
私を見るなり、微笑んで頭を下げる。
「スーザン、久しぶりね!元気だったかしら?」
「アンナリーゼ様、お久しぶりでございます。
おかげさまで、元気に過ごすことができました。
家族も無事に生活させていただいていると、聞き及んでおります」
「そうね!私、会ったわよ!メルおばさんに!」
スーザンは、とても驚いていた。
「母親のことをご存じでしたか……?」
「少し調べたら、わかるわよ!
いいお母さんね!私、とっても気に入ったの!」
すると、スーザンは、泣き崩れた。
「アン……ゼ……ま……、か……家族を……助けてください!」
「そうね、それを今からはなすのだけど、知ってること、あなたがしたこと
すべて話してくれるかしら?」
「……かしこまりました」
膝まづいたままスーザンは、涙を拭いている。
「まずは、私から紹介するわ!
我が家の侍女のカルアよ!
ジョージア様に嘘を言ったのも、私に毒を盛ったのもこの子。
ディルが、探していたのも知っていたけど、私が先に保護しました。
そして、これが、ダドリー男爵とソフィアからきた指令書」
ジョージアの前にカルアに届いた指令書を置く。
間違いなくダドリー男爵の字であり、ソフィアの字であろう。
ジョージアもディルもその指令書を見て、時が止まったように動かなくなってしまった。
なので、私は、しばらく黙っておく。
「アンナ、これは、本当なのかい?」
「本当ですよ?
ジョージア様の目の前で倒れたこともありましたよね?
毒だと気づいたものもありましたし、ヨハンに言われ気付けたものもありました。
でも、気付かずに飲んだものも1、2回くらいありましたね。
なんでも解毒剤のおかげで、今もピンピンしてますけど……
披露宴のときの黒薔薇は、ソフィアの単独犯らしいですけどねぇ?」
私は、暢気にジョージアに手紙の内容のことを話する。
「旦那様、私が全てダドリー男爵とソフィア様の代わりに、アンナリーゼ様を
亡き者にするため、動いておりました。
アンナリーゼ様に暴かれ、ここにはいられなくなったため、髪を染め、なりを潜め
その後は、大奥様の所に身を寄せています。
この度、アンナリーゼ様より召喚されましたため、舞い戻ってきました」
スーザンが話し終え、ジョージアの方を向くと完全にさっきの手紙に目が行ったまま動かなくなってしまった。
「うん、証人になってもらおうと思って……呼んだんだけど……って、
ジョージア様、聞いてる?」
「あぁ……ダドリー男爵とソフィアの名前が、あちこちから出てきたから、頭の整理に
戸惑ってしまって……」
「そうですか、というわけで、私、領地管理のために公爵委譲してもらうけど、
その辺も追及しようと思っています。してもいいですか?」
「えっと……ごめん、ちょっと……時間が欲しい」
完全に許容範囲を超えたのだろう。
一気に暴かれるあれやこれや。
私でなければ、ここまで追い詰めるような調べはしないだろう。
ソフィアやダドリー男爵だけを責めているわけではない。
ジョージアに対しても無能ですね?と、色々なことを突き付けたことになる。
嫌われても仕方ないと思っていはいる。
これだけのことを調べ上げたのには、ひとえに守るべき人達の命がかかっているからなのだから……
領主が少々無能ね!と、言われたくらいでめげてもらっては困る。
「時間ですか?そうですね……1時間くらいあればいいですか?
まだ、言ってないこともあるんですよね。
少し、休憩しましょうか……?」
「あぁ、頼む。
それと、少し、一人になってもいいかい?」
「いいですよ!」
ふらふらと執務室から繋がっている本来の寝室へ向かう。
大丈夫ではないだろう……?
ハニーローズ暗殺未遂なのだ。
それも、ジョージアと婚姻関係にあるソフィア、そして、その父であるダドリー男爵がだ。
お金が横領されていたこともわかって、頭の中はきっとパンクしてしまっているだろう。
力になってあげたい。
側に行ってあげたい。
でも、こればっかりは、ジョージア自身で心の整理をしてもらわないといけない。
まずは、離婚という形で、公爵家と男爵家の縁を切るところからしないといけないのだ。
離婚に関しては、私が侯爵移譲してもらえれば、私が裁決できるので、ジョージアの気持ちだけ固まれば、なんとでもできる。
「アンナリーゼ様、旦那様は、大丈夫でしょうか……?」
「気になる?」
「えぇ……」
「もう少ししたら、見に行ってくるわ!
それと、私が裁決することになると思う。
スーザン、あなたには、申し訳ないけど、死んでもらうわ!」
「かしこまりました。元より、そのつもりで生きてきましたから……」
「恨まないで頂戴ね!」
私を見て、スーザンはほんわり微笑む。
「アンナリーゼ様に少し余裕をいただいたおかげで、気持ちの整理もつきましたから……
恨むなど、しません。
やっと死ぬ許可が下りるのだと思うと、少し肩の力が抜けたくらいです」
そう……と、スーザンに返す。
「そうだ、カルア。
髪の色を元の茶色に戻して、名前もカルアに戻します。
採決が出るまでは、この屋敷にいるようにして頂戴!」
「かしこまりました。
本日より、カルアと名乗らせていただきます」
「ディル、しばらくお願いね!」
ディルが、私の願いを承ってくれる。
さて、そろそろ、旦那様を慰めにいきますかと席を立つ。
コンコンとノックすると、返事がなかった。
もう一度ノックしても返事がなかったため、許可はなかったが入ることにした。
「ジョージア様?」
「……アンナか」
「大丈夫ですか?」
「あぁ、落ち着いた。
まだ、あるんだろ?俺の知らないことが……」
消えていきそうなくらい弱々しい声に、私はジョージアに触れるかどうするか悩んだ。
外をぼうっと眺めているジョージア。
私は、この人の優しい心をこれから壊すかもしれないと思うと、胸が痛む。
そっと近づいて肩に手を置くと、耐えられなくなったのか、私の腰に腕を回しお腹に顔を埋める。
頭を寄せているので、髪を撫でてやる。
しばらく、そうしていただろうか……
腕に込められていた力が抜けて私を見つめてくる。
小さな子供になったかのような、不安げな目を渡しにむけてくる。
ジョージアの前髪を上げて、私は、おでこにキスをする。
そんな気分ではないだろうが、そうせずにはいられなかった。
「ジョージア様、辛かったら、もうやめますか?」
「…………いいや、辞めない。
俺より、ずっと苦しんできた人が……領地の人たちやアンナがいるのに、
俺一人逃げるわけにはいかないよ」
手を握ると、ギュっと握り返してくる。
私は、頷く。
「いこうか……取り乱してしまって、ごめん。
アンナの方が、ずっと苦しんできていたのに……」
「いいですよ!
ジョージア様が、今、隣にいてくれるなら。
それに、どんなときにも、ずっと側にいますから……安心してください!」
「それは、本来、俺のセリフだよな……?」
「そんなの、どっちだっていいんですよ!
できる人がやればいいだけなのですから」
部屋から出ていくと、ディルとカルアが少しホッとしたような顔をしている。
きっと、ジョージアを心配してくれていたのだろう。
私は、ジョージアの手を引き、元居た席に座った。
「あぁ、大丈夫だ……」
「ちなみに、ジョージア様は、ハニーローズをご存じですか?」
「あぁ、もちろん知っている。
我が家にしか生まれない、蜂蜜色の瞳を持つ女の子だろ?
もう何百年も生まれていないんだったな、確か……」
「生まれましたよ?」
「えっ?いつ?」
「ジョージア様の子どもは、ハニーローズですよ?私、言いましたよね?」
「でも、ジョーと言っていたから、てっきり男の子だと……」
「違いますよ!ジョーはミドルネームです。
アンジェラ・ジョー・アンバーです!」
「アンジェラだって?」
我が子の名前を聞いて驚いている、うちの旦那様。
普通、驚かないよね?
自分の子どもの性別とか名前聞いて……あぁ、うち、普通の家族じゃなかったんだったと思い至る。
「アンジェラですよ!
生まれる前から言ってたじゃないですか!」
「あぁ、確かに、アンジェラって名前にするって言ってたけど、まさか、本当に
ハニーローズなのか?」
「まさか、本当にハニーローズです!女王の生まれ変わりですよ!」
なんて、冗談めかすと、さっきより覇気もなくなり、顔色も悪くなる。
「本当に大丈夫ですか?
次、会う人から話を聞いたら、ジョージア様の素直な気持ち、聞かせてくださいね!
ディル、スーザンを呼んで!」
部屋に入ってきたのは、モスグリーンに緑の瞳の女性であった。
私を見るなり、微笑んで頭を下げる。
「スーザン、久しぶりね!元気だったかしら?」
「アンナリーゼ様、お久しぶりでございます。
おかげさまで、元気に過ごすことができました。
家族も無事に生活させていただいていると、聞き及んでおります」
「そうね!私、会ったわよ!メルおばさんに!」
スーザンは、とても驚いていた。
「母親のことをご存じでしたか……?」
「少し調べたら、わかるわよ!
いいお母さんね!私、とっても気に入ったの!」
すると、スーザンは、泣き崩れた。
「アン……ゼ……ま……、か……家族を……助けてください!」
「そうね、それを今からはなすのだけど、知ってること、あなたがしたこと
すべて話してくれるかしら?」
「……かしこまりました」
膝まづいたままスーザンは、涙を拭いている。
「まずは、私から紹介するわ!
我が家の侍女のカルアよ!
ジョージア様に嘘を言ったのも、私に毒を盛ったのもこの子。
ディルが、探していたのも知っていたけど、私が先に保護しました。
そして、これが、ダドリー男爵とソフィアからきた指令書」
ジョージアの前にカルアに届いた指令書を置く。
間違いなくダドリー男爵の字であり、ソフィアの字であろう。
ジョージアもディルもその指令書を見て、時が止まったように動かなくなってしまった。
なので、私は、しばらく黙っておく。
「アンナ、これは、本当なのかい?」
「本当ですよ?
ジョージア様の目の前で倒れたこともありましたよね?
毒だと気づいたものもありましたし、ヨハンに言われ気付けたものもありました。
でも、気付かずに飲んだものも1、2回くらいありましたね。
なんでも解毒剤のおかげで、今もピンピンしてますけど……
披露宴のときの黒薔薇は、ソフィアの単独犯らしいですけどねぇ?」
私は、暢気にジョージアに手紙の内容のことを話する。
「旦那様、私が全てダドリー男爵とソフィア様の代わりに、アンナリーゼ様を
亡き者にするため、動いておりました。
アンナリーゼ様に暴かれ、ここにはいられなくなったため、髪を染め、なりを潜め
その後は、大奥様の所に身を寄せています。
この度、アンナリーゼ様より召喚されましたため、舞い戻ってきました」
スーザンが話し終え、ジョージアの方を向くと完全にさっきの手紙に目が行ったまま動かなくなってしまった。
「うん、証人になってもらおうと思って……呼んだんだけど……って、
ジョージア様、聞いてる?」
「あぁ……ダドリー男爵とソフィアの名前が、あちこちから出てきたから、頭の整理に
戸惑ってしまって……」
「そうですか、というわけで、私、領地管理のために公爵委譲してもらうけど、
その辺も追及しようと思っています。してもいいですか?」
「えっと……ごめん、ちょっと……時間が欲しい」
完全に許容範囲を超えたのだろう。
一気に暴かれるあれやこれや。
私でなければ、ここまで追い詰めるような調べはしないだろう。
ソフィアやダドリー男爵だけを責めているわけではない。
ジョージアに対しても無能ですね?と、色々なことを突き付けたことになる。
嫌われても仕方ないと思っていはいる。
これだけのことを調べ上げたのには、ひとえに守るべき人達の命がかかっているからなのだから……
領主が少々無能ね!と、言われたくらいでめげてもらっては困る。
「時間ですか?そうですね……1時間くらいあればいいですか?
まだ、言ってないこともあるんですよね。
少し、休憩しましょうか……?」
「あぁ、頼む。
それと、少し、一人になってもいいかい?」
「いいですよ!」
ふらふらと執務室から繋がっている本来の寝室へ向かう。
大丈夫ではないだろう……?
ハニーローズ暗殺未遂なのだ。
それも、ジョージアと婚姻関係にあるソフィア、そして、その父であるダドリー男爵がだ。
お金が横領されていたこともわかって、頭の中はきっとパンクしてしまっているだろう。
力になってあげたい。
側に行ってあげたい。
でも、こればっかりは、ジョージア自身で心の整理をしてもらわないといけない。
まずは、離婚という形で、公爵家と男爵家の縁を切るところからしないといけないのだ。
離婚に関しては、私が侯爵移譲してもらえれば、私が裁決できるので、ジョージアの気持ちだけ固まれば、なんとでもできる。
「アンナリーゼ様、旦那様は、大丈夫でしょうか……?」
「気になる?」
「えぇ……」
「もう少ししたら、見に行ってくるわ!
それと、私が裁決することになると思う。
スーザン、あなたには、申し訳ないけど、死んでもらうわ!」
「かしこまりました。元より、そのつもりで生きてきましたから……」
「恨まないで頂戴ね!」
私を見て、スーザンはほんわり微笑む。
「アンナリーゼ様に少し余裕をいただいたおかげで、気持ちの整理もつきましたから……
恨むなど、しません。
やっと死ぬ許可が下りるのだと思うと、少し肩の力が抜けたくらいです」
そう……と、スーザンに返す。
「そうだ、カルア。
髪の色を元の茶色に戻して、名前もカルアに戻します。
採決が出るまでは、この屋敷にいるようにして頂戴!」
「かしこまりました。
本日より、カルアと名乗らせていただきます」
「ディル、しばらくお願いね!」
ディルが、私の願いを承ってくれる。
さて、そろそろ、旦那様を慰めにいきますかと席を立つ。
コンコンとノックすると、返事がなかった。
もう一度ノックしても返事がなかったため、許可はなかったが入ることにした。
「ジョージア様?」
「……アンナか」
「大丈夫ですか?」
「あぁ、落ち着いた。
まだ、あるんだろ?俺の知らないことが……」
消えていきそうなくらい弱々しい声に、私はジョージアに触れるかどうするか悩んだ。
外をぼうっと眺めているジョージア。
私は、この人の優しい心をこれから壊すかもしれないと思うと、胸が痛む。
そっと近づいて肩に手を置くと、耐えられなくなったのか、私の腰に腕を回しお腹に顔を埋める。
頭を寄せているので、髪を撫でてやる。
しばらく、そうしていただろうか……
腕に込められていた力が抜けて私を見つめてくる。
小さな子供になったかのような、不安げな目を渡しにむけてくる。
ジョージアの前髪を上げて、私は、おでこにキスをする。
そんな気分ではないだろうが、そうせずにはいられなかった。
「ジョージア様、辛かったら、もうやめますか?」
「…………いいや、辞めない。
俺より、ずっと苦しんできた人が……領地の人たちやアンナがいるのに、
俺一人逃げるわけにはいかないよ」
手を握ると、ギュっと握り返してくる。
私は、頷く。
「いこうか……取り乱してしまって、ごめん。
アンナの方が、ずっと苦しんできていたのに……」
「いいですよ!
ジョージア様が、今、隣にいてくれるなら。
それに、どんなときにも、ずっと側にいますから……安心してください!」
「それは、本来、俺のセリフだよな……?」
「そんなの、どっちだっていいんですよ!
できる人がやればいいだけなのですから」
部屋から出ていくと、ディルとカルアが少しホッとしたような顔をしている。
きっと、ジョージアを心配してくれていたのだろう。
私は、ジョージアの手を引き、元居た席に座った。
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