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お出かけの準備は入念に!
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アンバー領で取れる紅茶の新茶葉が手に入ったとニコライから連絡をもらったので、今日は、ニコライを屋敷に呼んだ。
新しい茶葉は、若い葉でとても香り高い。
「気に入ったわ!デリア、入れてくれるかしら?
もちろん、ニコライにも出して!
それと、デリアも飲んでみて!」
ニコライにもらったばかりの紅茶をデリアに用意してもらう。
2人で世間話だ。
「アンナリーゼ様、今年の紅茶もいい出来になるとのことですよ!
それで、こんなこと頼める立場ではないんですけど……」
「何かしら?」
「紅茶の産地に足を運んでもらうことはできないでしょうか?
是非、アンナリーゼ様にも、見ていただきたいと農場のみんなが申してまして……」
紅茶を生産している農家は、私が買い取ったのだが、そういえば、まだ、一度も訪れたことがなかった。
そう、結構な辺鄙ところなので、馬で駆けて行っても日帰りが難しい……
単身で赴くわけにもいかなかったが、今度、ちょうどいいタイミングでアンバー領へ出かけることを計画している。
「ニコライ、私も1度行ってみたいと思っていたのだけど、今度、アンバー領へ行く
予定があるのよ!
農場へ行ってもいいか……聞いてみてくれる?」
「わかりました!そのように伝えます!
それは、僕も同行していっていいのでしょうか?」
「もちろんよ!
一緒に行ってもらえると、助かる!
イロイロ、アンバー領のこと教えてくれる?」
「はい、もちろんですとも!
僕は、アンバー領の出身ですから……」
すっかり商人らしくなったニコライは、なかなか頼もしい感じになっている。
ただ、少し陰った顔は気になった。
デリアに入れてもらった紅茶を、一口口に運ぶ。
すると、鼻腔をくすぐる紅茶の匂いが、香り高くとってもよかった。
「今年の品質、とてもいいわね。
お兄様にも連絡しておくわ!」
宣伝は大事。
お金をかけず、身内から広めてもらうのがいいだ。
上位貴族である私たちが「おいしい」と言えば、口コミで広がるし、広がりやすい。
「今年は、公にも飲んでもらえる気がします!」
「そうなの?」
「アンナリーゼ様が、結婚祝いや出産祝いの返しで使ってくれたおかげで、
注文が入ったんですよ!」
「やったわね!
公を押さえると利益も大きくなりそうね!」
悪い笑いを私とニコライがしたところで、本日の面会は終わったのである。
これで、ニコライというアンバー領の案内人はできた。
次は、宿泊するところだ。
アンバー領には、領主の館がある。
義父とジョージアが領地を回っていたときや、義母が息抜きに帰っていたりしていたが、私達の代になってから全く行ってなかった。
しかも、私は、アンバーの屋敷に来てから3年目だが、まだ訪れたこともなかったのだ。
「ディル、いるかしら?」
執務室でパルマと一緒に仕事をしてくれているので、部屋に入っていく。
「アンナリーゼ様、どうかなさいましたか?」
「うん、あのね、領地に1週間くらい行ってこようと思っているのだけど、
宿泊の用意してくれるよう連絡してもらってもいいかな?」
「かしこまりました。
ジョー様は、どうされますか?」
「ジョーは、今回、ナタリーに頼んでお留守番をと思っているのですけど……」
「そうですか……私としましては、一緒に連れていかれた方がいいと思いますよ。
私達も注意はしますが、アンナリーゼ様がいらっしゃるのと
いらっしゃらないのでは、この屋敷も少し違いますからね……
決して、危ないってことではないのですよ!」
「そこは、心配していないけど……わかったわ、連れていく!」
ジョーを連れていくと決めると今度は、後ろで目を輝かせているものがいる。
「ディル、パルマもいいかしら?」
「えぇ、いいですよ!
向こうでのことも指示しておきますから、連れていってください!」
そうすると、ニッコリとパルマが笑っている。
うん……そうね、連れていってほしかったよね……
気が付かなかったとは、言葉では言わない。
「よろしくね!パルマ」
「こちらこそ、よろしくお願いします!」
「そうすると、馬車が必要ですね……
ジョー様を馬に乗せるわけにもいきませんから……」
「そうね……
ジョーとナタリーを馬車に乗せるとして……パルマに御者は無理ね。
セバスも……無理ね。
ニコライに御者をお願いしてみるわ!
大人3人なら、馬車に乗れるでしょ?」
「そうですね。
馬車には、ジョー様とセバス様とナタリー様、あとはパルマでいいですか?」
「うん、それで大丈夫!」
「アンナリーゼ様は、どうするのです?」
「レナンテに乗っていくわ!
ウィルたちの演習に同行する形だし、私、公都以外出たことないから
ローズディアを見てみたいの!」
連れていくといったパルマ以上に、私の方が目を輝かせていることだろう。
ディルとパルマは、私の顔を見て、やっぱり呆れている。
百聞は一見に如かず。
この目で見て触って、初めてわかるものだと思うから、馬車の中で大人しくしているなんてありえない!
『じゃじゃ馬侯爵令嬢』を舐めてもらっては困る!
「演習の日は決まったって言ってたから、ナタリーを前日に屋敷に招くわ!
悪いのだけど、そちらの準備もお願いできるかしら……
今回は、ディルとデリアにはこちらに残ってもらいます。
あと、これ、ナタリーへの手紙ね!」
「「かしこまりました」」
ディルとパルマが、同じように返事をし礼を尽くす。
「あなたたち、すっかり同調しているわね!」
二人を見て微笑むと、パルマが嬉しそうにし、ディルは息子が褒められたとばかりに喜んでいたのである。
その姿を見ると微笑ましい限りだが、この師弟関係もうまくいっているようでなりよりだ。
今度の領地周遊のことで、パルマはきっとディルに課題が出されるに違いない。
どんな課題になるのだろう?
ディルから、報告を受けるのが楽しみだ!
どんどん成長していくパルマが頼もしい。
パルマにしてもエリックにしても、もう私よりずっとしっかりしている。
私の方が、置いて行かれそうだ。
でも、私だって憧れてもらえるような公爵夫人になりたい。
苦手な勉強でもしようか……と、ジョージアが取り寄せている最近の領地日誌を手に取るのであった。
何故か執務室ではなく、本宅の図書室に置かれているのを発見したのだ。
パラパラとめくり、読み始めると、なんだかディルとパルマにあたたかな目で見られているのが気になったが、だんだん没頭していく。
アンバー領に思いを馳せ、来る周遊を楽しみにするのであった。
新しい茶葉は、若い葉でとても香り高い。
「気に入ったわ!デリア、入れてくれるかしら?
もちろん、ニコライにも出して!
それと、デリアも飲んでみて!」
ニコライにもらったばかりの紅茶をデリアに用意してもらう。
2人で世間話だ。
「アンナリーゼ様、今年の紅茶もいい出来になるとのことですよ!
それで、こんなこと頼める立場ではないんですけど……」
「何かしら?」
「紅茶の産地に足を運んでもらうことはできないでしょうか?
是非、アンナリーゼ様にも、見ていただきたいと農場のみんなが申してまして……」
紅茶を生産している農家は、私が買い取ったのだが、そういえば、まだ、一度も訪れたことがなかった。
そう、結構な辺鄙ところなので、馬で駆けて行っても日帰りが難しい……
単身で赴くわけにもいかなかったが、今度、ちょうどいいタイミングでアンバー領へ出かけることを計画している。
「ニコライ、私も1度行ってみたいと思っていたのだけど、今度、アンバー領へ行く
予定があるのよ!
農場へ行ってもいいか……聞いてみてくれる?」
「わかりました!そのように伝えます!
それは、僕も同行していっていいのでしょうか?」
「もちろんよ!
一緒に行ってもらえると、助かる!
イロイロ、アンバー領のこと教えてくれる?」
「はい、もちろんですとも!
僕は、アンバー領の出身ですから……」
すっかり商人らしくなったニコライは、なかなか頼もしい感じになっている。
ただ、少し陰った顔は気になった。
デリアに入れてもらった紅茶を、一口口に運ぶ。
すると、鼻腔をくすぐる紅茶の匂いが、香り高くとってもよかった。
「今年の品質、とてもいいわね。
お兄様にも連絡しておくわ!」
宣伝は大事。
お金をかけず、身内から広めてもらうのがいいだ。
上位貴族である私たちが「おいしい」と言えば、口コミで広がるし、広がりやすい。
「今年は、公にも飲んでもらえる気がします!」
「そうなの?」
「アンナリーゼ様が、結婚祝いや出産祝いの返しで使ってくれたおかげで、
注文が入ったんですよ!」
「やったわね!
公を押さえると利益も大きくなりそうね!」
悪い笑いを私とニコライがしたところで、本日の面会は終わったのである。
これで、ニコライというアンバー領の案内人はできた。
次は、宿泊するところだ。
アンバー領には、領主の館がある。
義父とジョージアが領地を回っていたときや、義母が息抜きに帰っていたりしていたが、私達の代になってから全く行ってなかった。
しかも、私は、アンバーの屋敷に来てから3年目だが、まだ訪れたこともなかったのだ。
「ディル、いるかしら?」
執務室でパルマと一緒に仕事をしてくれているので、部屋に入っていく。
「アンナリーゼ様、どうかなさいましたか?」
「うん、あのね、領地に1週間くらい行ってこようと思っているのだけど、
宿泊の用意してくれるよう連絡してもらってもいいかな?」
「かしこまりました。
ジョー様は、どうされますか?」
「ジョーは、今回、ナタリーに頼んでお留守番をと思っているのですけど……」
「そうですか……私としましては、一緒に連れていかれた方がいいと思いますよ。
私達も注意はしますが、アンナリーゼ様がいらっしゃるのと
いらっしゃらないのでは、この屋敷も少し違いますからね……
決して、危ないってことではないのですよ!」
「そこは、心配していないけど……わかったわ、連れていく!」
ジョーを連れていくと決めると今度は、後ろで目を輝かせているものがいる。
「ディル、パルマもいいかしら?」
「えぇ、いいですよ!
向こうでのことも指示しておきますから、連れていってください!」
そうすると、ニッコリとパルマが笑っている。
うん……そうね、連れていってほしかったよね……
気が付かなかったとは、言葉では言わない。
「よろしくね!パルマ」
「こちらこそ、よろしくお願いします!」
「そうすると、馬車が必要ですね……
ジョー様を馬に乗せるわけにもいきませんから……」
「そうね……
ジョーとナタリーを馬車に乗せるとして……パルマに御者は無理ね。
セバスも……無理ね。
ニコライに御者をお願いしてみるわ!
大人3人なら、馬車に乗れるでしょ?」
「そうですね。
馬車には、ジョー様とセバス様とナタリー様、あとはパルマでいいですか?」
「うん、それで大丈夫!」
「アンナリーゼ様は、どうするのです?」
「レナンテに乗っていくわ!
ウィルたちの演習に同行する形だし、私、公都以外出たことないから
ローズディアを見てみたいの!」
連れていくといったパルマ以上に、私の方が目を輝かせていることだろう。
ディルとパルマは、私の顔を見て、やっぱり呆れている。
百聞は一見に如かず。
この目で見て触って、初めてわかるものだと思うから、馬車の中で大人しくしているなんてありえない!
『じゃじゃ馬侯爵令嬢』を舐めてもらっては困る!
「演習の日は決まったって言ってたから、ナタリーを前日に屋敷に招くわ!
悪いのだけど、そちらの準備もお願いできるかしら……
今回は、ディルとデリアにはこちらに残ってもらいます。
あと、これ、ナタリーへの手紙ね!」
「「かしこまりました」」
ディルとパルマが、同じように返事をし礼を尽くす。
「あなたたち、すっかり同調しているわね!」
二人を見て微笑むと、パルマが嬉しそうにし、ディルは息子が褒められたとばかりに喜んでいたのである。
その姿を見ると微笑ましい限りだが、この師弟関係もうまくいっているようでなりよりだ。
今度の領地周遊のことで、パルマはきっとディルに課題が出されるに違いない。
どんな課題になるのだろう?
ディルから、報告を受けるのが楽しみだ!
どんどん成長していくパルマが頼もしい。
パルマにしてもエリックにしても、もう私よりずっとしっかりしている。
私の方が、置いて行かれそうだ。
でも、私だって憧れてもらえるような公爵夫人になりたい。
苦手な勉強でもしようか……と、ジョージアが取り寄せている最近の領地日誌を手に取るのであった。
何故か執務室ではなく、本宅の図書室に置かれているのを発見したのだ。
パラパラとめくり、読み始めると、なんだかディルとパルマにあたたかな目で見られているのが気になったが、だんだん没頭していく。
アンバー領に思いを馳せ、来る周遊を楽しみにするのであった。
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