176 / 1,480
告白
しおりを挟む
「あなたたちには、教えておくわ。
この子の名前は、『アンジェラ・ジョー・アンバー』
女の子よ!」
「「「えぇー!」!」?」
3人とも驚いている。
私はしめしめと思っているのだが、ナタリーに叱られることになる。
「女の子なら、なおさらアンジェラ様とお呼びした方がよろしいではないですか!?」
「ナタリーのいうことは、もっともね!」
さっき、三人が騒いだせいか、目を覚ましたジョー。
「ちょうど、起きたわね。瞳が見えるかしら?」
抱きおこして、ジョーの瞳を見せる。
ジョージアと同じ、トロっとした蜂蜜色の瞳を。
「アンバー家次期当主……」
「そうね、それもあるけど……」
言葉をきったところで、セバスが何かに気付いたのだろう。
「ハニーローズ?
もう、何百年って生まれてないはずだよ?」
「ハニーローズって……何?」
ウィルとナタリーは、顔を合わせて知らないと首を横に振っている。
セバスだけが、驚愕しているところだった。
「何か厄災が起こるってこと?」
すかさず聞いてくるセバス。
「スーザン、悪いんだけど、デリアを呼んできてくれる?
そのあとは、部屋にいて頂戴」
かしこまりましたとスーザンは部屋を出ていく。
しばらくすると、飲み物を用意してくれたデリアが入ってくる。
「まずは、座って。
デリアのお茶はおいしいから!」
「アンナリーゼ様!」
「セバス……焦っても仕方がないでしょ?」
その一言で落ち着いたのか、三人ともそれぞれ用意された席に座る。
じーっと見上げてくる我が子をあやしながら、語ろうかと思ったが、先にセバスに取られてしまった。
「『ハニーローズ』は、この国の初代女王の愛称だよ。
この国って言っても、ローズディアとトワイス、エルドアが三国に分かれる前の
だけどね……
その女王は、蜂蜜色の瞳を持っていて、女王の愛称である『ハニーローズ』は、
厄災と繁栄を意味する言葉になっているんだ」
私も知らないハニーローズの話が始まった。
「3国に別れてからは、公国のしかも決まった公爵家にだけ
生まれ変わりと言われる子が生まれる。
アンバー家にしか代々蜂蜜色の瞳の子供は生まれないんだ。
その中でも女の子にその瞳が受け継がれることは、稀なんだ。
そして、その蜂蜜色の瞳を持つ女の子のことを総じて『ハニーローズ』と
いっているんだよ」
「その『ハニーローズ』っていうのは、なんで厄災と繁栄なんだ?」
ウィルの疑問はもっともだろう……
「『ハニーローズ』が生まれた時代には、必ずと言っていいほど、
大きな厄災が起きる。
戦争、飢饉、災害、疫病……
そして、それを乗り越える道しるべとなるのが、『ハニーローズ』となり
乗り越えた先に繁栄があるんだ」
ウィルは感心しているが、もっともウィルが一番危ないところにいるのだと、気づいてほしい……
「この子が、『ハニーローズ』ってことは……
何か起こるということなのね……?」
セバスは、ナタリーに向かって大きく頷く。
「アンナリーゼ様は、すでにご存じなのですか?」
セバスの質問に私は、黙ってしまう。
知っているのだ。
『予知夢』が教えてくれる未来を。
ただ、今、言っていいのか……阻む心がある。
でも、少しでも排除できるなら……と、かいつまんで話をすることにした。
協力者は、少しでも多い方がいい。
「知っているわ……」
ポツリとこぼし、ジョーを見る。
まだ、目で追うくらいしかできないのか、私をじーっと見つめ返してくる。
「戦争が起きる。
それも、三国を巻き添えにして……
でも、いつ始まるのかはわからない」
実際、私が見ている未来は変わってきているので、本当にわからなくなってきている。
三人とも言葉を無くしたのか、沈黙が続く。
「私、『予知夢』が見れるの……」
これ以上、隠すことはできないと思い、『私』を話始める。
「『予知夢』だって……?」
「そう、私、この子を生むためだけにこの国やってきたのよ」
私の言葉は、静かになった部屋に響く。
「私ね、小さな頃から夢を見るの。
最初は、幸せな夢だった。
ハリーと結婚して、素敵な結婚式をあげて……
幸せな結婚生活をおくるの……」
私の気持ちを汲んだのか、ジョーが少しぐずりはじめる。
「デリア、ごめん。
少しだけ、ジョーを連れて私室に戻ってくれるかしら?
スーザンもいるから……」
ジョーを抱きかかえ、私室へと退出するデリアをぼぉーっと眺める。
「姫さん、それって……」
「そう、私の初恋の夢。
それが、当然のように続くのだと思っていたわ!
残念ながら、夢だった。
戦争が始まって、ハリーも殿下も家族も友人も……
みんな無残に殺される夢を見続けたの」
涙をぐっとこらえる。
今でも鮮明に思い出せる夢だ。
「その回避方法として、『ハニーローズ』に私は縋ったのよ……
私は、弱い人間だわ……
強くあろうと思っていても、しょせん、誰かの側にいたいのよ。
別の選択肢として、ジョージア様との結婚、『ハニーローズ』の出産が
『予知夢』としてみた未来があったの」
「ソフィア様には、生まれないのか……?」
ウィルの質問に私は首を横にふる。
「わからない。
私が『予知』したのは、黒髪で黒目のジョージア様とは全く似ていない
子供たちしか見ていないの……」
「黒髪で黒目の子供たち……?」
「アンバー公爵家は、アンナリーゼ様が嫁がなければ、
子孫を残せなかったということか?」
「それもわからない。
でも、過去から、私に宛てた手紙があるの……
私が、この道を選ぶとわかっていないと、書けないはずよ。
オリエンティス……女王が残した手紙があるのよ」
「ロサ・オリエンティス?」
セバスは心配そうに驚きも隠せていない。
「そう……女王にも謁見したの。
結婚式の日にね……夢に出てきた。
女王には『過去見』の能力があって、私には『予知夢』の能力があった。
アンバーの秘宝を通して、能力が繋がったのではないかって推測している」
私の話を聞き、三人とも黙ってしまった。
それもそうだろう……信じがたい話だ。
「それで、そのことは、ジョージア様は知っているの?」
「知らない……
言えるわけないよ……
あんなに大事にしてくれて、たくさんの愛情をもらっていたのに、
そんな現実は、突きつけられない」
「それもそうか……
でも、姫さんは、今、誰を想ってる?
ハリー君ではないよね?
ジョージア様がいなくて、寂しいんだよね?」
ウィルは、どこまで私の気持ちを代弁していくのだろう……
「姫さん、始まりはどうあれ、ジョージア様を愛し愛されていただろう?」
「そうね……
私、この選択をして1番の後悔は、ジョージア様を愛してしまったこと。
『予知夢』ではね……冷え切った結婚生活だったの。
だから、それなりに覚悟をしてきたのだけど……」
「あえだけの溺愛っぷりをみたらねぇ……」
分かり合う三人は頷きあっている。
「ジョージア様がいいの!の理由は、『ハニーローズ』だけではなかったよね。
もう、こっちがこっぱずかしいくらい二人ともベタベタと……
ジョージア様の心配っぷりも……」
「俺、ジョージア様に牽制されたことある!
俺のアンナにあんまりベタベタしないでって!」
「それ知らない!
そんなことあったの?
ウィルが、アンナリーゼ様にやらしい触り方してるからじゃない?」
「ナタリー……それは、ないぜ……
俺、姫さんにこってんぱんにされるんだぜ……」
私の知らないジョージアの話をし始める。
それが、なんだか嬉しかった。
「やっと笑った……
ジョージア様は、姫さんのことを本当に大事に思っていたんだ。
今は、離れているかもしれないけど、その気持ちは本物だよ」
「ありがとう……」
私は、三人に向かって微笑むと、三人ともがホッとしている。
「しっかし、姫さんの初恋は、『理想の王子様』だったなぁ……」
「両想いだったでしょ……?
卒業式のとき、あのダンスを見せられたら、ジョージア様以外、
誰も割り込めないわよね!」
「なんで、ジョージア様以外?」
「ジョージア様、アンナリーゼ様のことをずっと想っていたって話、
聞いたことない?
名前は出てなかったけど……『懐中時計の君』って噂」
「あぁー!
あれって、アンナリーゼ様のことだったの?」
こちらの社交界では、有名な話だったらしい。
『懐中時計の君』なんて、呼ばれていた私。
初めて知った。
「まぁ、こっちの道選んでよかった!って思えるよう俺たちも全力で支えるよ!
一緒に頑張ろう?」
「えぇ、ありがとう。
私、本当にあなたたちに出会えてよかったって思っているの。
私と娘、両方ともこれからもよろしくお願いします!」
「「「よろこんで!」」」
私は、自分の人生に迷ったこともあった……
でも、こうやって、友人たちが支えてくれるのだから、頑張ろうと思える。
私には、あと10年しかない。
でも、あと10年もあるのだ。
皆に力を借りて、人生を全うできるようにしよう!
今日、3人に話して、よかったと思った。
この子の名前は、『アンジェラ・ジョー・アンバー』
女の子よ!」
「「「えぇー!」!」?」
3人とも驚いている。
私はしめしめと思っているのだが、ナタリーに叱られることになる。
「女の子なら、なおさらアンジェラ様とお呼びした方がよろしいではないですか!?」
「ナタリーのいうことは、もっともね!」
さっき、三人が騒いだせいか、目を覚ましたジョー。
「ちょうど、起きたわね。瞳が見えるかしら?」
抱きおこして、ジョーの瞳を見せる。
ジョージアと同じ、トロっとした蜂蜜色の瞳を。
「アンバー家次期当主……」
「そうね、それもあるけど……」
言葉をきったところで、セバスが何かに気付いたのだろう。
「ハニーローズ?
もう、何百年って生まれてないはずだよ?」
「ハニーローズって……何?」
ウィルとナタリーは、顔を合わせて知らないと首を横に振っている。
セバスだけが、驚愕しているところだった。
「何か厄災が起こるってこと?」
すかさず聞いてくるセバス。
「スーザン、悪いんだけど、デリアを呼んできてくれる?
そのあとは、部屋にいて頂戴」
かしこまりましたとスーザンは部屋を出ていく。
しばらくすると、飲み物を用意してくれたデリアが入ってくる。
「まずは、座って。
デリアのお茶はおいしいから!」
「アンナリーゼ様!」
「セバス……焦っても仕方がないでしょ?」
その一言で落ち着いたのか、三人ともそれぞれ用意された席に座る。
じーっと見上げてくる我が子をあやしながら、語ろうかと思ったが、先にセバスに取られてしまった。
「『ハニーローズ』は、この国の初代女王の愛称だよ。
この国って言っても、ローズディアとトワイス、エルドアが三国に分かれる前の
だけどね……
その女王は、蜂蜜色の瞳を持っていて、女王の愛称である『ハニーローズ』は、
厄災と繁栄を意味する言葉になっているんだ」
私も知らないハニーローズの話が始まった。
「3国に別れてからは、公国のしかも決まった公爵家にだけ
生まれ変わりと言われる子が生まれる。
アンバー家にしか代々蜂蜜色の瞳の子供は生まれないんだ。
その中でも女の子にその瞳が受け継がれることは、稀なんだ。
そして、その蜂蜜色の瞳を持つ女の子のことを総じて『ハニーローズ』と
いっているんだよ」
「その『ハニーローズ』っていうのは、なんで厄災と繁栄なんだ?」
ウィルの疑問はもっともだろう……
「『ハニーローズ』が生まれた時代には、必ずと言っていいほど、
大きな厄災が起きる。
戦争、飢饉、災害、疫病……
そして、それを乗り越える道しるべとなるのが、『ハニーローズ』となり
乗り越えた先に繁栄があるんだ」
ウィルは感心しているが、もっともウィルが一番危ないところにいるのだと、気づいてほしい……
「この子が、『ハニーローズ』ってことは……
何か起こるということなのね……?」
セバスは、ナタリーに向かって大きく頷く。
「アンナリーゼ様は、すでにご存じなのですか?」
セバスの質問に私は、黙ってしまう。
知っているのだ。
『予知夢』が教えてくれる未来を。
ただ、今、言っていいのか……阻む心がある。
でも、少しでも排除できるなら……と、かいつまんで話をすることにした。
協力者は、少しでも多い方がいい。
「知っているわ……」
ポツリとこぼし、ジョーを見る。
まだ、目で追うくらいしかできないのか、私をじーっと見つめ返してくる。
「戦争が起きる。
それも、三国を巻き添えにして……
でも、いつ始まるのかはわからない」
実際、私が見ている未来は変わってきているので、本当にわからなくなってきている。
三人とも言葉を無くしたのか、沈黙が続く。
「私、『予知夢』が見れるの……」
これ以上、隠すことはできないと思い、『私』を話始める。
「『予知夢』だって……?」
「そう、私、この子を生むためだけにこの国やってきたのよ」
私の言葉は、静かになった部屋に響く。
「私ね、小さな頃から夢を見るの。
最初は、幸せな夢だった。
ハリーと結婚して、素敵な結婚式をあげて……
幸せな結婚生活をおくるの……」
私の気持ちを汲んだのか、ジョーが少しぐずりはじめる。
「デリア、ごめん。
少しだけ、ジョーを連れて私室に戻ってくれるかしら?
スーザンもいるから……」
ジョーを抱きかかえ、私室へと退出するデリアをぼぉーっと眺める。
「姫さん、それって……」
「そう、私の初恋の夢。
それが、当然のように続くのだと思っていたわ!
残念ながら、夢だった。
戦争が始まって、ハリーも殿下も家族も友人も……
みんな無残に殺される夢を見続けたの」
涙をぐっとこらえる。
今でも鮮明に思い出せる夢だ。
「その回避方法として、『ハニーローズ』に私は縋ったのよ……
私は、弱い人間だわ……
強くあろうと思っていても、しょせん、誰かの側にいたいのよ。
別の選択肢として、ジョージア様との結婚、『ハニーローズ』の出産が
『予知夢』としてみた未来があったの」
「ソフィア様には、生まれないのか……?」
ウィルの質問に私は首を横にふる。
「わからない。
私が『予知』したのは、黒髪で黒目のジョージア様とは全く似ていない
子供たちしか見ていないの……」
「黒髪で黒目の子供たち……?」
「アンバー公爵家は、アンナリーゼ様が嫁がなければ、
子孫を残せなかったということか?」
「それもわからない。
でも、過去から、私に宛てた手紙があるの……
私が、この道を選ぶとわかっていないと、書けないはずよ。
オリエンティス……女王が残した手紙があるのよ」
「ロサ・オリエンティス?」
セバスは心配そうに驚きも隠せていない。
「そう……女王にも謁見したの。
結婚式の日にね……夢に出てきた。
女王には『過去見』の能力があって、私には『予知夢』の能力があった。
アンバーの秘宝を通して、能力が繋がったのではないかって推測している」
私の話を聞き、三人とも黙ってしまった。
それもそうだろう……信じがたい話だ。
「それで、そのことは、ジョージア様は知っているの?」
「知らない……
言えるわけないよ……
あんなに大事にしてくれて、たくさんの愛情をもらっていたのに、
そんな現実は、突きつけられない」
「それもそうか……
でも、姫さんは、今、誰を想ってる?
ハリー君ではないよね?
ジョージア様がいなくて、寂しいんだよね?」
ウィルは、どこまで私の気持ちを代弁していくのだろう……
「姫さん、始まりはどうあれ、ジョージア様を愛し愛されていただろう?」
「そうね……
私、この選択をして1番の後悔は、ジョージア様を愛してしまったこと。
『予知夢』ではね……冷え切った結婚生活だったの。
だから、それなりに覚悟をしてきたのだけど……」
「あえだけの溺愛っぷりをみたらねぇ……」
分かり合う三人は頷きあっている。
「ジョージア様がいいの!の理由は、『ハニーローズ』だけではなかったよね。
もう、こっちがこっぱずかしいくらい二人ともベタベタと……
ジョージア様の心配っぷりも……」
「俺、ジョージア様に牽制されたことある!
俺のアンナにあんまりベタベタしないでって!」
「それ知らない!
そんなことあったの?
ウィルが、アンナリーゼ様にやらしい触り方してるからじゃない?」
「ナタリー……それは、ないぜ……
俺、姫さんにこってんぱんにされるんだぜ……」
私の知らないジョージアの話をし始める。
それが、なんだか嬉しかった。
「やっと笑った……
ジョージア様は、姫さんのことを本当に大事に思っていたんだ。
今は、離れているかもしれないけど、その気持ちは本物だよ」
「ありがとう……」
私は、三人に向かって微笑むと、三人ともがホッとしている。
「しっかし、姫さんの初恋は、『理想の王子様』だったなぁ……」
「両想いだったでしょ……?
卒業式のとき、あのダンスを見せられたら、ジョージア様以外、
誰も割り込めないわよね!」
「なんで、ジョージア様以外?」
「ジョージア様、アンナリーゼ様のことをずっと想っていたって話、
聞いたことない?
名前は出てなかったけど……『懐中時計の君』って噂」
「あぁー!
あれって、アンナリーゼ様のことだったの?」
こちらの社交界では、有名な話だったらしい。
『懐中時計の君』なんて、呼ばれていた私。
初めて知った。
「まぁ、こっちの道選んでよかった!って思えるよう俺たちも全力で支えるよ!
一緒に頑張ろう?」
「えぇ、ありがとう。
私、本当にあなたたちに出会えてよかったって思っているの。
私と娘、両方ともこれからもよろしくお願いします!」
「「「よろこんで!」」」
私は、自分の人生に迷ったこともあった……
でも、こうやって、友人たちが支えてくれるのだから、頑張ろうと思える。
私には、あと10年しかない。
でも、あと10年もあるのだ。
皆に力を借りて、人生を全うできるようにしよう!
今日、3人に話して、よかったと思った。
0
お気に入りに追加
120
あなたにおすすめの小説
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
悲恋を気取った侯爵夫人の末路
三木谷夜宵
ファンタジー
侯爵夫人のプリシアは、貴族令嬢と騎士の悲恋を描いた有名なロマンス小説のモデルとして持て囃されていた。
順風満帆だった彼女の人生は、ある日突然に終わりを告げる。
悲恋のヒロインを気取っていた彼女が犯した過ちとは──?
カクヨムにも公開してます。
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
逃した番は他国に嫁ぐ
基本二度寝
恋愛
「番が現れたら、婚約を解消してほしい」
婚約者との茶会。
和やかな会話が落ち着いた所で、改まって座を正した王太子ヴェロージオは婚約者の公爵令嬢グリシアにそう願った。
獣人の血が交じるこの国で、番というものの存在の大きさは誰しも理解している。
だから、グリシアも頷いた。
「はい。わかりました。お互いどちらかが番と出会えたら円満に婚約解消をしましょう!」
グリシアに答えに満足したはずなのだが、ヴェロージオの心に沸き上がる感情。
こちらの希望を受け入れられたはずのに…、何故か、もやっとした気持ちになった。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる