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銀の皿と価値
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「こんにちは!」
「いらっしゃいませ!」
さすがは、マーラ商会は大店である。
品の良いよく教育された男性が、私たちを出迎えてくれた。
貴族も御用達しているほどの店だからだろう。店主ビルの努力が垣間見える。
店舗も綺麗で、見やすいように陳列も考えられていて、店に入った瞬間から買いたい衝動にかられるよう工夫されているなっと店に入ったとき思った。
安いものから高いものへ。人間心理で、安いものは目につくし手に取りやすく買いやすいので入口付近へと置き、貴族や豪商などお金にものを言わせれるようなもののために、奥のほうへと品質がよくより値段の張るものを陳列されている傾向があるようだ。
「ビル、いるかしら?いなかったら、ニコライでもいいわ!」
小娘が店主をビル呼ばわりするのだ。
勘のいい従業員なら、私たちが貴族だと判断しただろう。
「大変、申し訳ございません。店主は、本日、アンバー領地本店に行ってますゆえ、戻りも遅くなる
予定でございます。
副店主なら、こちらの店にいますので、ご案内させていただきましょうか?」
「副店主?ニコライも今日は、詰めてないかしら?」
「はい。重ね重ね、申し訳ございません。
公都で買い付けに出ましたので、しばらくは戻ってこないかと……」
私は、ジョージアをチラッと見る。
見ただけで分かってくれたようで、いいよと返事をくれる。
「悪いのだけど、ニコライが帰ってくるまで、店で待たせてもらえないかい?」
男性店員は、表情崩さない辺りがすばらしい!
しかし、声には不満が出てしまっていた。そこが残念だった。
「畏まりました。では、応接室まで、ご案内します」
◇◆◇◆◇
案内された部屋でのんびり過ごしていると、副店主だと名乗る青年が応接室に入ってきた。
「この度は我が商会に立ち寄っていただき、誠にありがとうございます。
本日は、何ようでございましたか?」
「ビルの長男ってとこかしら?」
私の発言を聞いた瞬間に、副店主は私を値踏みするようにみてきた。
うーん、不合格ね……ビルの努力が行き届かなくて残念だわと心の内でため息をつく。
ビルが悪いわけではない。この青年の性格もあるようだ。
「はい。店主ビルの長男でございます。先ほど、弟のニコライをとおっしゃってたとか……
弟とは、どのようなご関係で?」
目の前の青年は、自分の信用は売っておきたいが、私のようなお客はごめんだと言う感じで対応してくる。
私のようなお客というのは、ちょっとお金持ちそうな庶民ぐらいだろうと対応からみて思われているようだ。
これでも、一応、私は貴族であるし、マーラ商会の大得意先であるはずなのだが……
そこまで私の価値は、長男の市場では広まっていないらしい。
「そうね。ニコライは、私の友人かしら?」
青年は、私の友人と言う言葉を疑っているようだ。仕方ないのかな?
一応、先ほどの店員に貴族と伝えられているはずだが、普通、貴族が庶民に対して友人ということは、百万が一ないのだ。
騙されまいと身構えられているのか、貴族ぶったバカな娘くらいに思っているのだろう。
こちらとしては、おざなりな対応にかなり苦痛な時間を過ごすこととなった。
「ところで、今日は、どのような商品のお求めですか?」
とにかく、早く追い返したいという気持ちがあるのだろうか?再度、同じ質問をされる。
将来、店主が務まるのだろうか?
それなら、まだ、ニコライのほうが、商売気があるんじゃないかとよそ事を考え始めた。
「ニコライが来てからにします。私、あなたのこと何も知らないですから」
「それは、どういう意味ですか?」
「そのままの意味よ?」
だんだん、応接室の空気が悪くなっていく。
そのとき、応接室の扉がノックされ、店主とニコライが慌てて入ってきた。
「これはこれは……アンバーの若旦那様とアンナリーゼ様。
大変お待たせして申し訳ございません!」
「いいのよ、ビル。アンバー領地に行っていたって聞いたけど、もうよかったの?」
「はい。仕入れたものをおろしにに行ってきたのです。用事はすみましたので、大丈夫ですよ。
お気遣いいたみいります」
そう、これなのだ。
店主になる人間は、このように客を注意深く見なくてはいけない。
例えば、私はわからなくても、蜂蜜色の瞳は、アンバー家当主かその子どもしかいないのだ。
ローズディアでこの特徴を持つものは、二人しかいない。
ちょっと、気を付けて見ていれば、わかりそうなものであるのだが、一方的な商談はおもしろくもなければ、店の信用すら失うことになるのだが、果たして目の前の青年はわかっているのだろうか?
誰が何を求めているのか、何が大事なのかを見極められないとダメなのだ。
「遅れて大変申し訳ございませんが、ご婚約、誠におめでとうございます。
我が商会とよしなにしていただく理由が、やっとわかり、アンナリーゼ様には驚かされているところ
でした。また、今後ともよろしくお願いいたします」
ビルは大商人らしく抜け目ない返答をしてきた。ちょっとしたことで、こちら側の心象も変わってくる。さすがに、歴戦の商人だ。
「ありがとう!ビル。ニコライも久しぶりね!」
「はい。アンナリーゼ様。正直、このご縁がこんなふうに繋がるとは思いもしませんでした。
ご婚約、おめでとうございます!」
ジョージアに微笑んでから、ニコライにありがとうとお礼をいうと満足そうだ。
これはこれは……と、ビルは呟いている。
「ところで、今日の御用向は何ですか?」
「今日は、銀の食器を見せて欲しいと思うの。ニコライが相手してくれるとありがたいかな?」
「それはニコライを試すというのとですか?」
「そ……それなら、ニコライなどより、私が!」
やっと私たちの価値に気づき、急に話に入ってきた副店主の青年に私は、正直不信感しかない。
ニコライは、私の言葉に一瞬喜んだが、兄の申出により俯いてしまった。
自分が指名されたにも関わらず、兄にこの商談を取られてしまうかもしれないことが悔しいのか、両の手がきつく結ばれている。
「お断りするわ!」
「……な!」
青年は、何か言いたそうにしていたが、無視することにした。
実際、向こうが客の私に対してそれなりの対応をしなかったのが悪い。
「ニコライ、顔を上げなさい!伏せてしまっては、勝てる勝負も負けてしまうわ。
それに商人なら、客にそんな顔をみせないでちょうだい。
ちょっと強引なくらいに胸をはりなさい、笑いなさい。
じゃないと、あなたが売ろうとする商品が泣くわよ?それに私は、ニコライをかってるんだから!」
ニコライは、力一杯握っていた両の手を開き、背筋を伸ばし胸を張る。
開いた両の手の平で自分の両頬を力一杯たたいた。
パンパンっ!と……
「ジョージア様、アンナリーゼ様、大変失礼いたしました。
ご要望向、必ず添えるよう全身全霊をもって商談に入らせていただきます」
瞳に力が入ったニコライは、なんだか、手強そうだ。ちょっと、ゲキをとばしすぎたようだ。
そのあとは、ニコライとの交渉により、銀の食器を一取り揃えてもらうことにした。
結構な金額になったが、何のことなしに払ってくれるジョージアには感謝だ。
「アンナの命に比べれば、安いものだよ!」
ビルとニコライに生暖かい視線を送られたが、それすらも今は幸せなの気持ちなので気にしない。
それから、また、二人で手を繋いで屋敷まで帰ったのである。
ニコライの話では、このことがきっかけで、私の配下になると決めたそうだ。
のちにニコライは、私の支援を受け、3国をまたいでの大店として商売をすることになる。
私の言葉が力になったことは、実に嬉しい限りだ。
「いらっしゃいませ!」
さすがは、マーラ商会は大店である。
品の良いよく教育された男性が、私たちを出迎えてくれた。
貴族も御用達しているほどの店だからだろう。店主ビルの努力が垣間見える。
店舗も綺麗で、見やすいように陳列も考えられていて、店に入った瞬間から買いたい衝動にかられるよう工夫されているなっと店に入ったとき思った。
安いものから高いものへ。人間心理で、安いものは目につくし手に取りやすく買いやすいので入口付近へと置き、貴族や豪商などお金にものを言わせれるようなもののために、奥のほうへと品質がよくより値段の張るものを陳列されている傾向があるようだ。
「ビル、いるかしら?いなかったら、ニコライでもいいわ!」
小娘が店主をビル呼ばわりするのだ。
勘のいい従業員なら、私たちが貴族だと判断しただろう。
「大変、申し訳ございません。店主は、本日、アンバー領地本店に行ってますゆえ、戻りも遅くなる
予定でございます。
副店主なら、こちらの店にいますので、ご案内させていただきましょうか?」
「副店主?ニコライも今日は、詰めてないかしら?」
「はい。重ね重ね、申し訳ございません。
公都で買い付けに出ましたので、しばらくは戻ってこないかと……」
私は、ジョージアをチラッと見る。
見ただけで分かってくれたようで、いいよと返事をくれる。
「悪いのだけど、ニコライが帰ってくるまで、店で待たせてもらえないかい?」
男性店員は、表情崩さない辺りがすばらしい!
しかし、声には不満が出てしまっていた。そこが残念だった。
「畏まりました。では、応接室まで、ご案内します」
◇◆◇◆◇
案内された部屋でのんびり過ごしていると、副店主だと名乗る青年が応接室に入ってきた。
「この度は我が商会に立ち寄っていただき、誠にありがとうございます。
本日は、何ようでございましたか?」
「ビルの長男ってとこかしら?」
私の発言を聞いた瞬間に、副店主は私を値踏みするようにみてきた。
うーん、不合格ね……ビルの努力が行き届かなくて残念だわと心の内でため息をつく。
ビルが悪いわけではない。この青年の性格もあるようだ。
「はい。店主ビルの長男でございます。先ほど、弟のニコライをとおっしゃってたとか……
弟とは、どのようなご関係で?」
目の前の青年は、自分の信用は売っておきたいが、私のようなお客はごめんだと言う感じで対応してくる。
私のようなお客というのは、ちょっとお金持ちそうな庶民ぐらいだろうと対応からみて思われているようだ。
これでも、一応、私は貴族であるし、マーラ商会の大得意先であるはずなのだが……
そこまで私の価値は、長男の市場では広まっていないらしい。
「そうね。ニコライは、私の友人かしら?」
青年は、私の友人と言う言葉を疑っているようだ。仕方ないのかな?
一応、先ほどの店員に貴族と伝えられているはずだが、普通、貴族が庶民に対して友人ということは、百万が一ないのだ。
騙されまいと身構えられているのか、貴族ぶったバカな娘くらいに思っているのだろう。
こちらとしては、おざなりな対応にかなり苦痛な時間を過ごすこととなった。
「ところで、今日は、どのような商品のお求めですか?」
とにかく、早く追い返したいという気持ちがあるのだろうか?再度、同じ質問をされる。
将来、店主が務まるのだろうか?
それなら、まだ、ニコライのほうが、商売気があるんじゃないかとよそ事を考え始めた。
「ニコライが来てからにします。私、あなたのこと何も知らないですから」
「それは、どういう意味ですか?」
「そのままの意味よ?」
だんだん、応接室の空気が悪くなっていく。
そのとき、応接室の扉がノックされ、店主とニコライが慌てて入ってきた。
「これはこれは……アンバーの若旦那様とアンナリーゼ様。
大変お待たせして申し訳ございません!」
「いいのよ、ビル。アンバー領地に行っていたって聞いたけど、もうよかったの?」
「はい。仕入れたものをおろしにに行ってきたのです。用事はすみましたので、大丈夫ですよ。
お気遣いいたみいります」
そう、これなのだ。
店主になる人間は、このように客を注意深く見なくてはいけない。
例えば、私はわからなくても、蜂蜜色の瞳は、アンバー家当主かその子どもしかいないのだ。
ローズディアでこの特徴を持つものは、二人しかいない。
ちょっと、気を付けて見ていれば、わかりそうなものであるのだが、一方的な商談はおもしろくもなければ、店の信用すら失うことになるのだが、果たして目の前の青年はわかっているのだろうか?
誰が何を求めているのか、何が大事なのかを見極められないとダメなのだ。
「遅れて大変申し訳ございませんが、ご婚約、誠におめでとうございます。
我が商会とよしなにしていただく理由が、やっとわかり、アンナリーゼ様には驚かされているところ
でした。また、今後ともよろしくお願いいたします」
ビルは大商人らしく抜け目ない返答をしてきた。ちょっとしたことで、こちら側の心象も変わってくる。さすがに、歴戦の商人だ。
「ありがとう!ビル。ニコライも久しぶりね!」
「はい。アンナリーゼ様。正直、このご縁がこんなふうに繋がるとは思いもしませんでした。
ご婚約、おめでとうございます!」
ジョージアに微笑んでから、ニコライにありがとうとお礼をいうと満足そうだ。
これはこれは……と、ビルは呟いている。
「ところで、今日の御用向は何ですか?」
「今日は、銀の食器を見せて欲しいと思うの。ニコライが相手してくれるとありがたいかな?」
「それはニコライを試すというのとですか?」
「そ……それなら、ニコライなどより、私が!」
やっと私たちの価値に気づき、急に話に入ってきた副店主の青年に私は、正直不信感しかない。
ニコライは、私の言葉に一瞬喜んだが、兄の申出により俯いてしまった。
自分が指名されたにも関わらず、兄にこの商談を取られてしまうかもしれないことが悔しいのか、両の手がきつく結ばれている。
「お断りするわ!」
「……な!」
青年は、何か言いたそうにしていたが、無視することにした。
実際、向こうが客の私に対してそれなりの対応をしなかったのが悪い。
「ニコライ、顔を上げなさい!伏せてしまっては、勝てる勝負も負けてしまうわ。
それに商人なら、客にそんな顔をみせないでちょうだい。
ちょっと強引なくらいに胸をはりなさい、笑いなさい。
じゃないと、あなたが売ろうとする商品が泣くわよ?それに私は、ニコライをかってるんだから!」
ニコライは、力一杯握っていた両の手を開き、背筋を伸ばし胸を張る。
開いた両の手の平で自分の両頬を力一杯たたいた。
パンパンっ!と……
「ジョージア様、アンナリーゼ様、大変失礼いたしました。
ご要望向、必ず添えるよう全身全霊をもって商談に入らせていただきます」
瞳に力が入ったニコライは、なんだか、手強そうだ。ちょっと、ゲキをとばしすぎたようだ。
そのあとは、ニコライとの交渉により、銀の食器を一取り揃えてもらうことにした。
結構な金額になったが、何のことなしに払ってくれるジョージアには感謝だ。
「アンナの命に比べれば、安いものだよ!」
ビルとニコライに生暖かい視線を送られたが、それすらも今は幸せなの気持ちなので気にしない。
それから、また、二人で手を繋いで屋敷まで帰ったのである。
ニコライの話では、このことがきっかけで、私の配下になると決めたそうだ。
のちにニコライは、私の支援を受け、3国をまたいでの大店として商売をすることになる。
私の言葉が力になったことは、実に嬉しい限りだ。
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