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再会……乱入者……?
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兄とエリザベスの結婚式のため、一時帰国した私と婚約者という立場での出席するジョージアは、親族席に案内される。
私は、今回の結婚式での招待は、公爵家次期当主の婚約者として公爵家の一員として扱われるわけで……役職のついた偉いおじさんとか、あまり知らないたくさんの人にあいさつもされた。
王宮を離れると役職ではなく、爵位がものをいう世界。
そういう意味では、私もハリーと同等格となったわけだ。
アンバー公爵家は、ローズディア公国筆頭公爵家なのだから……
ここから、ハリーの座る席が見えた。
最前席に座っているハリーとイリアが並んでいる。
この二人は、先日婚約したとハリーに連絡をもらったばかりだった。
そっちの方を見ていると、ジョージアが手を握ってくれる。
私がジョージアの方をみると、ちょっと切なそうにこちらを見ていた。
ずっと、私のことを気にかけてくれていたのだろう。
「大丈夫ですよ?ジョージア様」
「そう、ならいいんだけど……」
そうは言っても、正直、ジョージアに手を握ってもらえたのは嬉しかった。
沈みかけた私の顔を上げさせてくれる。
今日の主役は、新郎新婦である私の兄とエリザベスだ。
静かに二人の幸せを見守ることにする。
「後で、ヘンリー様にもあいさつに行くけど、一緒に行くかい?」
「もちろんです!一緒に行かせてください!」
ふふっと笑うジョージアは、魅力的だなと思う。
多くの女性たちが、その微笑みを自分にと望んだことだろう。
「今日のエリザベス、とっても綺麗ですね!」
「アンナも全然負けてないと思うけど……?」
「もぅ!ジョージア様ったら……でも、やっぱり、ウエディングドレスは特別です!!
それに、こういうときは、主役のエリザベスを褒めるべきですよ!」
ほっぺたを膨らませていると、指でその頬をつつかれる。
「ほらほら、来年には着れるからね?機嫌直して!
それにアンナ以上に素敵な令嬢はいないから仕方がないよ。アンナのドレスはどんなのにしようか?」
「今話すのですか?今日は、エリザベスお義姉様の花嫁姿を楽しみましょう!」
「そうだけど、ねぇ?アンナの衣装も楽しみで……」
ジョージアは、エリザベスを見ながら楽しみにしていると言ってくれる。
来年は、私がジョージアの隣で純白のウエディングドレスを着ることになるのだ。
嬉しくないわけは、ない。
「じゃあ、お屋敷に戻ったら、さっそくデザイナーに相談しましょうか?」
「そうだね!それがいいよ!」
ジョージアが嬉しそうにしているので、私も嬉しくなる。
来年の話をしながら、兄たちの結婚式を楽しむことにしたのだった。
「アンナ!」
ふいに名前を呼ばれた方をみると、そこには殿下がいた。
何故いるのか……王族って普通は、こういう場所には招待しないのだ。
殿下の後ろからひょこっと現れたのは、シルキーだった。
「ようやく、アンナリーゼにあえたのじゃぁー!」
おもむろに私へ抱きつくシルキー。
私はジョージアと顔を見合わせ、何が起こったのかわからずお互い首を振っている。
この状況は、さすがの私も困惑であった。
「シルキー様?どうされたのです?」
ぐずっているシルキーをよしよしと撫でていると、殿下もちょっとほっとしているような顔をしていた。
さては、殿下もシルキーに押し切られて式場に乱入したのであろう。
「アンナリーゼに会いたかったのじゃ……わらわは、アンナリーゼと最後に会ったのもずっと前だった
し、学園にいる間は、ローズディアに帰れないから会えないのじゃ!!
ジルベスターに言っても、全く会わせてもらえなんだ!!」
「悪いな……アンナ。こんな日に、どうしてもと言ってな……」
「いいですよ!あの、席がここにしか用意できませんが、いいですか?」
「もちろんなのじゃ!アンナリーゼの隣なら、どこでもかまわぬ!」
なんだろう……この小さな子供にものすごく気に入られた感じ……
それをあやしているように見える殿下は、なかなか子守もちゃんとできるんじゃないかと思ってしまい、クスっと笑ってしまう。
「アンナ、こちらの方は?」
となりにいるジョージアは、会ったことがあるはずだが……卒業式の日、シルキーもジョージア乱入を助けた一人だ。
「シルキー様、まずは、私の婚約者を紹介させていただいてもいいですか?」
「よいぞ!アンバー公爵家のだな?兄君が本来、アンナリーゼを望んでいたのだ……
わらわも、アンナが義姉になると思っておったのに……!」
それは、それはかなり悲しそうな顔をシルキーはしている。
ごめんねと思っても口には出さない。
「そんな、恐れ多いですわ!私など、公世子様のお妃だなんて……
シルキー様が申されたとおり、ローズディア公国アンバー公爵家のジョージア様です」
ジョージアを紹介すると、シルキーはこれでもかってくらい不服そうだ……頑張れ!殿下。
自分の子供っぽさは棚に上げて、シルキーをあやすよう殿下を応援する。
「ご紹介にあがりました、ジョージア・フラン・アンバーです。シルキー公女様」
「うむ。なかなかの男前だな……うちの兄君も負けてはおらぬと思うが……アンナリーゼは、こういう
男が好みか……」
ハハハ……と、その場にいた私とジョージアと殿下は空笑いだった。
三人ともが私の好みと聞いて思い浮かべた人物が同じ人であったことは、言うまでもないだろう。
金髪で碧眼の王子様然の最前列にいる彼こそが、『私の王子様』なのだから。
「ジョ……ジョージア殿は、息災であったか?
アンナが、ローズディアに行ってからさっぱり連絡が途絶えてしまったもんでな?」
「お気遣い、いたみ入ります。
アンナは、こちらでアンバーの事柄についてや公爵家の在りようなどの勉学にいそしんでいました
からね……なかなか連絡も難しかったことだろうと思います。
アンナ、落ち着いたら、殿下にもシルキー公女様にもお手紙を差し上げなさい」
「はい。ジョージア様。殿下、シルキー様。気が付きませんで申し訳ございませんでした。
私も気にはしていたのですが、なかなか知ることが多くて……おろそかにしてました。
気を付けていただいたお二人には、お手紙書かせていただいてもいいですか?」
「もちろんなのじゃ!!毎日でもよいぞ!!」
「シルキー、それはさすがにアンナも大変だからな……せめて月に1度の便りを楽しみにしようでは
ないか?な?」
殿下が、シルキーを窘めると、しぶしぶシルキーも頷いている。
「きっとじゃぞ?月に1度便りを必ずおくれ!なっ?」
「はい!シルキー様!約束です!!」
シルキーと約束をすると、殿下もジョージアもなんだかホッとしている。
まだまだ、我儘を言うシルキーに殿下も振り回されているようで、大変だなと他人事のようだったが、実のところ、シルキーの我儘なんて、私に比べれば可愛いものだということは後になって知ることになった。
殿下とシルキー乱入のおかげで、私はほとんど結婚式を見ることができなかった……とほほである。
「アンナ!戻ってきていたのか?」
ハリーの声だった。
振り向くとハリーとイリアが並んで立っている。
イリアの左薬指には、婚約指輪が光っていた。
「お久しぶりです。ヘンリー様!それにイリア様!」
二人にあいさつすると、二人とも寂しそうにこちらを見てきた。あいさつは、間違っていない。
アンバー公爵家のものとしてのあいさつなのだから……それに、まだ、私は侯爵家の娘だ。
社交の場で、名前を呼ぶのは、大人になった今ではマナー違反でもある。
何より、気持ち的にも少しだけ距離を置きたかったのも事実だ。
「いつものようにハリーと呼んでくれ……君はいつまでたっても、『幼馴染のアンナ』なのだから」
「私もですわ!イリアと呼んで頂戴!」
「では、お言葉に甘えて……」
テーブルの下では、ちゃんと手を握ってくれているジョージア様の優しさが胸にしみる。
もう大丈夫ですよ、ちゃんと、できますよ。
口で言っても、なかなか、感情までは追いついていないのだろう。
ジョージアの手をギュっと握り返した。
隣にいたジョージアが、さらに私に寄ってくる。
「僕が不安だから、君の手を離さないんだよ。アンナ……」
ハリーにコホンと咳払いされる。
ヒソヒソと仲良さげに私たちが話しているようにみえたらしい。
「元気そうだね?」
「うん。元気だよ!ジョージア様とも仲良くできてるしね?」
あぁと、ジョージアはにこやかにこちらに微笑んでくれる。
「ごちそうさま!」
ハリーは、私たちの姿を見て少しホッとしているようだった。
「アンナリーゼは、モテモテなのじゃな?」
そういって、ハリーと殿下とジョージアを見比べているシルキー。
「……そ、そんなことないですよ!」
「そんなことあると思うのじゃ!これでは、兄君の入るスキはどこにもなさそうじゃ……」
そんなシルキーの呟きに、ジョージアを始め殿下もハリーもため息をもらすのだった。
私は、今回の結婚式での招待は、公爵家次期当主の婚約者として公爵家の一員として扱われるわけで……役職のついた偉いおじさんとか、あまり知らないたくさんの人にあいさつもされた。
王宮を離れると役職ではなく、爵位がものをいう世界。
そういう意味では、私もハリーと同等格となったわけだ。
アンバー公爵家は、ローズディア公国筆頭公爵家なのだから……
ここから、ハリーの座る席が見えた。
最前席に座っているハリーとイリアが並んでいる。
この二人は、先日婚約したとハリーに連絡をもらったばかりだった。
そっちの方を見ていると、ジョージアが手を握ってくれる。
私がジョージアの方をみると、ちょっと切なそうにこちらを見ていた。
ずっと、私のことを気にかけてくれていたのだろう。
「大丈夫ですよ?ジョージア様」
「そう、ならいいんだけど……」
そうは言っても、正直、ジョージアに手を握ってもらえたのは嬉しかった。
沈みかけた私の顔を上げさせてくれる。
今日の主役は、新郎新婦である私の兄とエリザベスだ。
静かに二人の幸せを見守ることにする。
「後で、ヘンリー様にもあいさつに行くけど、一緒に行くかい?」
「もちろんです!一緒に行かせてください!」
ふふっと笑うジョージアは、魅力的だなと思う。
多くの女性たちが、その微笑みを自分にと望んだことだろう。
「今日のエリザベス、とっても綺麗ですね!」
「アンナも全然負けてないと思うけど……?」
「もぅ!ジョージア様ったら……でも、やっぱり、ウエディングドレスは特別です!!
それに、こういうときは、主役のエリザベスを褒めるべきですよ!」
ほっぺたを膨らませていると、指でその頬をつつかれる。
「ほらほら、来年には着れるからね?機嫌直して!
それにアンナ以上に素敵な令嬢はいないから仕方がないよ。アンナのドレスはどんなのにしようか?」
「今話すのですか?今日は、エリザベスお義姉様の花嫁姿を楽しみましょう!」
「そうだけど、ねぇ?アンナの衣装も楽しみで……」
ジョージアは、エリザベスを見ながら楽しみにしていると言ってくれる。
来年は、私がジョージアの隣で純白のウエディングドレスを着ることになるのだ。
嬉しくないわけは、ない。
「じゃあ、お屋敷に戻ったら、さっそくデザイナーに相談しましょうか?」
「そうだね!それがいいよ!」
ジョージアが嬉しそうにしているので、私も嬉しくなる。
来年の話をしながら、兄たちの結婚式を楽しむことにしたのだった。
「アンナ!」
ふいに名前を呼ばれた方をみると、そこには殿下がいた。
何故いるのか……王族って普通は、こういう場所には招待しないのだ。
殿下の後ろからひょこっと現れたのは、シルキーだった。
「ようやく、アンナリーゼにあえたのじゃぁー!」
おもむろに私へ抱きつくシルキー。
私はジョージアと顔を見合わせ、何が起こったのかわからずお互い首を振っている。
この状況は、さすがの私も困惑であった。
「シルキー様?どうされたのです?」
ぐずっているシルキーをよしよしと撫でていると、殿下もちょっとほっとしているような顔をしていた。
さては、殿下もシルキーに押し切られて式場に乱入したのであろう。
「アンナリーゼに会いたかったのじゃ……わらわは、アンナリーゼと最後に会ったのもずっと前だった
し、学園にいる間は、ローズディアに帰れないから会えないのじゃ!!
ジルベスターに言っても、全く会わせてもらえなんだ!!」
「悪いな……アンナ。こんな日に、どうしてもと言ってな……」
「いいですよ!あの、席がここにしか用意できませんが、いいですか?」
「もちろんなのじゃ!アンナリーゼの隣なら、どこでもかまわぬ!」
なんだろう……この小さな子供にものすごく気に入られた感じ……
それをあやしているように見える殿下は、なかなか子守もちゃんとできるんじゃないかと思ってしまい、クスっと笑ってしまう。
「アンナ、こちらの方は?」
となりにいるジョージアは、会ったことがあるはずだが……卒業式の日、シルキーもジョージア乱入を助けた一人だ。
「シルキー様、まずは、私の婚約者を紹介させていただいてもいいですか?」
「よいぞ!アンバー公爵家のだな?兄君が本来、アンナリーゼを望んでいたのだ……
わらわも、アンナが義姉になると思っておったのに……!」
それは、それはかなり悲しそうな顔をシルキーはしている。
ごめんねと思っても口には出さない。
「そんな、恐れ多いですわ!私など、公世子様のお妃だなんて……
シルキー様が申されたとおり、ローズディア公国アンバー公爵家のジョージア様です」
ジョージアを紹介すると、シルキーはこれでもかってくらい不服そうだ……頑張れ!殿下。
自分の子供っぽさは棚に上げて、シルキーをあやすよう殿下を応援する。
「ご紹介にあがりました、ジョージア・フラン・アンバーです。シルキー公女様」
「うむ。なかなかの男前だな……うちの兄君も負けてはおらぬと思うが……アンナリーゼは、こういう
男が好みか……」
ハハハ……と、その場にいた私とジョージアと殿下は空笑いだった。
三人ともが私の好みと聞いて思い浮かべた人物が同じ人であったことは、言うまでもないだろう。
金髪で碧眼の王子様然の最前列にいる彼こそが、『私の王子様』なのだから。
「ジョ……ジョージア殿は、息災であったか?
アンナが、ローズディアに行ってからさっぱり連絡が途絶えてしまったもんでな?」
「お気遣い、いたみ入ります。
アンナは、こちらでアンバーの事柄についてや公爵家の在りようなどの勉学にいそしんでいました
からね……なかなか連絡も難しかったことだろうと思います。
アンナ、落ち着いたら、殿下にもシルキー公女様にもお手紙を差し上げなさい」
「はい。ジョージア様。殿下、シルキー様。気が付きませんで申し訳ございませんでした。
私も気にはしていたのですが、なかなか知ることが多くて……おろそかにしてました。
気を付けていただいたお二人には、お手紙書かせていただいてもいいですか?」
「もちろんなのじゃ!!毎日でもよいぞ!!」
「シルキー、それはさすがにアンナも大変だからな……せめて月に1度の便りを楽しみにしようでは
ないか?な?」
殿下が、シルキーを窘めると、しぶしぶシルキーも頷いている。
「きっとじゃぞ?月に1度便りを必ずおくれ!なっ?」
「はい!シルキー様!約束です!!」
シルキーと約束をすると、殿下もジョージアもなんだかホッとしている。
まだまだ、我儘を言うシルキーに殿下も振り回されているようで、大変だなと他人事のようだったが、実のところ、シルキーの我儘なんて、私に比べれば可愛いものだということは後になって知ることになった。
殿下とシルキー乱入のおかげで、私はほとんど結婚式を見ることができなかった……とほほである。
「アンナ!戻ってきていたのか?」
ハリーの声だった。
振り向くとハリーとイリアが並んで立っている。
イリアの左薬指には、婚約指輪が光っていた。
「お久しぶりです。ヘンリー様!それにイリア様!」
二人にあいさつすると、二人とも寂しそうにこちらを見てきた。あいさつは、間違っていない。
アンバー公爵家のものとしてのあいさつなのだから……それに、まだ、私は侯爵家の娘だ。
社交の場で、名前を呼ぶのは、大人になった今ではマナー違反でもある。
何より、気持ち的にも少しだけ距離を置きたかったのも事実だ。
「いつものようにハリーと呼んでくれ……君はいつまでたっても、『幼馴染のアンナ』なのだから」
「私もですわ!イリアと呼んで頂戴!」
「では、お言葉に甘えて……」
テーブルの下では、ちゃんと手を握ってくれているジョージア様の優しさが胸にしみる。
もう大丈夫ですよ、ちゃんと、できますよ。
口で言っても、なかなか、感情までは追いついていないのだろう。
ジョージアの手をギュっと握り返した。
隣にいたジョージアが、さらに私に寄ってくる。
「僕が不安だから、君の手を離さないんだよ。アンナ……」
ハリーにコホンと咳払いされる。
ヒソヒソと仲良さげに私たちが話しているようにみえたらしい。
「元気そうだね?」
「うん。元気だよ!ジョージア様とも仲良くできてるしね?」
あぁと、ジョージアはにこやかにこちらに微笑んでくれる。
「ごちそうさま!」
ハリーは、私たちの姿を見て少しホッとしているようだった。
「アンナリーゼは、モテモテなのじゃな?」
そういって、ハリーと殿下とジョージアを見比べているシルキー。
「……そ、そんなことないですよ!」
「そんなことあると思うのじゃ!これでは、兄君の入るスキはどこにもなさそうじゃ……」
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20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
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上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
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