卵を拾ってみたが食べられないので捨ててみようと思います

おんちゃん

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謝罪と締め上げ…

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「ユイカ様私の部下が大変失礼な対応申し訳ございません。不愉快で肩身の狭い思いをさせてしまいましたそれもこれも私の不徳の致すところ、なんと謝罪すればよいのか…」



背の高い新たな侍女さんが入室してきたと思えば、顔を青ざめ謝罪からの挨拶だった。

深々と頭を下げる侍女さんに、私は慌てて頭を上げてもらい詳しく事情を聞けば彼女は、私に暴言嫌味を言っていた侍女さんの上司にあたる侍女長様でカエラさんと言うらしい。見た目は私より少し年上の30代の清楚な美人さんやはり竜人さんらしく彼女の背後に控え目な蜥蜴の尻尾がついていた。




「いえ…そんなに謝らないで下さい。貴女方から見れば私は快く思えない存在だとわかりますし…」



うわっ…私ちょっと根にもってるな嫌味な言い方をしてるとは思う、でも私も心があるし傷付いてないわけではない…



「ユイカ様…部下が貴方にどんな失礼な対応言動をしたかは元竜王様に伝え聞いただけなので詳細には解りませんが、元竜王様のご意志に歯向かう対応をしたのは真実です。大変申し訳ありません」



再度深々と頭を下げられれば、私も大人げない対応をしてると慌てる



「いえ…すみません私も大人げない言動を、カエラさんがした事ではないですしどうぞ頭を上げてください。私のような牛?牛娘に頭を下げないでください、綺麗なカエラさんに頭を下げさせる私の方がよっぽど悪役ですごめんなさい」




やっと頭を上げてくれたカエラさんは、へ?何を言ってるのこの子?って困惑にも似た唖然とした表情をした




「本当すみませんでした…お世話して頂いてるだけでもありがたいのに…」



今度は私が深々と頭を下げた



「ユイカ様は、部下から報告を受けていた心象とはまったく違うようですね…」


「ほえ…?」


「プライドの高い傲慢な女性だと…元竜王様の前では猫をかぶり、私達侍女の前では横柄な人柄だと…」


「えっえっ…いや確かに…嫌味な言い方させれてるから、侍女さんの話しを無視いやスキル聞き流しの術でスルーしてましたけど、そんな傲慢な態度に見えてしまったのかな…ずっと部屋に監禁されててストレスが溜まってるせいで、完全に嫌な奴では…りっちゃんに人の話しは目を見て聞くって教えてたのに私が出来てないじゃん~りっちゃんを怒れないや私…ダメな大人代表じゃん~」


「あの…ユイカ様落ち着いて下さい…」


「カエラさん私ごときのダメ大人に様など着けないで下さい…私もまだまだ精進が足りないな、世の中皆が味方ではないってわかってるのに、つい敵意を向けられると反応してしまう…もっと賢い成人にならねば…」



「ぷっぷっぷっ…ユイカ様心の声が漏れておりますよ」


「ですから様着けされるほどの者では無いんです…お願いですから呼びつけでも牛娘とでも呼んで下さいカエラさん」


「うっふ。ユイカ様いえユイカさんはとても心の広いお優しい方なんですね」


「そんな事ありません…片田舎に住んでる牛娘なんです世間知らずで、こんな大都会で発展してる国に相応しくない存在だともわかってるです。でもあの子が必死に必要として求めてくれるなら離れたくなくて…少しでも役に立つなら…我儘なのかもしれません…」


「元竜王様がユイカさんに惚れられ執着されたのが少し理解出来ましたわ。うっふふ~」




年上の美人お姉さんの微笑みに完全に私は魅力されカエラさんラブになったのは内緒です。

カエラさんはすごく優しくいい方で、私の為に服を用意してくれ、朝食・昼食をちゃんと食べれる物を支度してくれた。

すっかりカエラさんの人柄に惚れ込んだ私は子犬のようにカエラさんにまとわりつき様々な話しをした。




「ユイカさんは客人として明日の舞踏会に参加して頂くよう竜王様から指示を受けたまわっております、なので昼食後に正装の試着をお願い致します」



「舞踏会……!?竜王様ってクロード…様」




クロードといえば生前のりっちゃんの息子で現竜王あのチャラ雄め!何勝手に私の許可もなく予定を決めているんだ、でも現竜王様のご命令に逆らう事など出来るわけもなく舞踏会参加は決定事項のようだ…




「明日から竜王様が元の執務に戻られます、そのお祝いに舞踏会が開かれるのですが沢山の令嬢の方々とのお見合いパーティーでもあるのでとても盛大ですわよ」


「はぁ~」


「ユイカさんなんと気の無い返事を、私が磨きあげユイカさんを完璧な淑女へと変身させてもらいますわ!!安心なさって下さいドレスの用意もアクセサリーも用意出来てます。アイシャ様からもユイカさんの事をお願いされてますから」




エクリサー先生の幼妻のアイシャ様、舞踏会の予定なんて教えてくれなかったじゃないですか!?

ある程度未来をご存知なら先に教えておいて下さいよ!知らないのは私だけ、りっちゃんすら教えてくれないこの現状に困惑しかない…

困惑する私をよそに竜人国の正装がすでに用意されており、問答無用で試着が開始されるこの国の正装は西洋ドレスで、人生初のコルセットで私は瀕死の危機に陥った。




「カエラさん…ぐ…ぐるしぃ…」



「ユイカさん我慢なさって、ユイカさんの豊満なお胸を目立たせる為にもウェストのくびれは最重要事項!!さぁぁぁ~もっと締めますわよぉぉぉ~!」



先程まで優しいお姉様が、今やSM女王様のこどく私の身体を締め上げる。カエラさんはとても楽しいそうにギュウギュウと紐を引っ張る力を緩めない…女王様お許し下さい私の我儘ボディはこれ以上締め上げるのは無理でございます


し…ぬ……



まだ不満そうなカエラさんを余所に何着かのドレスを試着し、私の黒髪・黒目にも合いそうドレスを選びその日は1日が終わった…その後に徹底にお風呂で磨かれ美容に良いとされる液体を顔や身体中にマッサージで塗りこまれ羞恥心で疲労困憊したのは言うまでもない…




つ…つか…疲れた…




夕飯を済ませ今朝話してた通りりっちゃんを待つ、舞踏会の話しなんて聞いてないと文句を言うつもりだったが、どんなに待っても私の客間を訪れる者はいなかった…



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