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いざ旅立つ牛娘!!

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茶色いフード付きの大きなローブに身を包み旅は始まった、なるべく人間だと悟られない用に、猫獣人クロさんが用意してくれた服装。フードには牛さんの角のような膨らみがあり、私は種族を偽りミノタウルス種族ということになった。



『まだ人間はか弱く下等生物だと認識する竜人が多く、とくに人間の雌はどんな種族ともつがえる貴重種です、年々数を減らしている竜人族としては人間の雌を繁殖用性奴隷として買う貴族もいるそうで怖いですよね。違法なんですが自分の種を後世に遺したいと願い犯罪に手を染める、秘密裏の裏ルートなどどの国にもありますからね・・・・』



ぼそりと怖い情報を教えてくれた。


ブルリと背筋に寒気が走る・・・・

つまりあんまりうろちょろして誘拐などされたら、性奴隷になる可能性もあるだから気を付けろよ!っと忠告されてるわけで。世間知らず井の中の蛙の私は素直にミノタウルスとして、牛娘になって旅立ちました。モォーーーー






牛娘はふっとその発言で想いにふける。りっちゃんは私をどいうつもりで抱いたのだろう、大切にされ愛されていると感じでいたが、でも本当は未来へ自分の種子を残したかっただけなのかも・・・・



そんな事ない!!



そんな事がないと否定できる?だって貴方は捨てられたんでしょ?3日で帰ると告げた竜人りっちゃんは3ヶ月も戻る事なく音信不通…



だからこの目で確かめに行くんじゃない!!



確かめてもっと酷くて残酷な現実をつきつけられたらどうするの?怖くない?傷付かないの?耐えられの?



耐えられないのかもしれない、傷付つくかもしれない、でもちゃんと確認もせず諦めたくない。だって彼りっちゃんはこの異世界に転移した生き甲斐を与えてくれた、かけがいのない大切な日々をくれた。

弱気になる心を、自ら頬をパチーンと叩き必死に前を向こうと顔を上げた!!




「気合いだぁぁぁぁぁぁぁ!!」




いきなり大声で叫ぶそんな私の様子をみたクロさんが、驚いた表情でこっちをみている、ずっと船上で無言で景色みていたと思ったらいきなり自分の頬っぺたを叩いてる変な女だと思われた。恥ずかしいいいぃ




「ユイカさん・・そんな気合い入れても滞在出きるのは、あくまで1日ですからね・・」


「うっげぇぇ…」


「あの子に会いたいのはわかりますが、きっと無理だと思いますよ」


「むぅぅ…クロさんの意地悪なんとなく察して下さい・・」


「運送屋の新人って事で研修の為の簡易入国証を発行して貰ってるんですよ、この入国証では竜人国に滞在出来るのは1日限り、それ以上滞在すれば不法滞在者として罰せられるですからね!」



「モォーーーー!!」



「牛語つかって誤魔化さないでください、わかってますよね!」



「ウモォォォーーーーーーー」



「ユイカさん入国証捨てますよ…」



「ごめんなさい、わかっております私は牛娘で1日滞在」



「わかればよろしい」
















馬に乗り1日、途中渡し船そして山高い竜人国に入国する為、運搬用ドラゴンに乗車する入口までたどり着いた。宿屋のお金や交通費などは事前に多めにクロさんにお支払いしてある、もちろん自分で稼いだお金で。りっちゃんに送られきていた養育費はじつは一部以外は貯金してある、使ってしまったお金も後程補てんしてお返しするつもり。この運搬用ドラゴンに乗ればいよいよ竜人王国に到着する、待ち望んでいた場所にいよいよ着くのだ僅かに緊張と興奮で喉が乾く




「おっい!!早く前進めよ牛野郎!!」


「すっすみませーん。いま前に進みます」


「おっおっおっ!ミノタウルスの雌なんて珍しいなぁ~それにしてもミノタウルスにしてはちっせなぁ~子供か?」



慌てて振り返れば、あまりガラの善くなさそうな熊さんがこちらを見下ろして居た。熊さんが片目に眼帯を着け洋服を着ている、可愛い大きいけど可愛い



「熊さん…か・・かわ・・・・可愛いぃぃぃ」


「はぁぁぁ!?お前この面構えに可愛いって」


「もふもふで片目眼帯のワイルドさなのに、ワイシャツにチノパンって何これギャップ萌え?不良が雨の日に野良猫に優しくするあのシーンの様に、胸がキュンキュンする」



「うっせぇぇぇ~訳わからない事言ってないで前進め牛娘!!」




軽々と襟首を捕まれ持ち上げられ、そのままドラゴンの背の上の客席へと熊さんによって進んだ。熊さんは面倒臭そうに舌打ちをしながらも私を米俵のように担いで進んだ。



「熊さん下ろして~立ち止まってしまった事はごめんなさい~ちゃんと歩けるから~」


「こら俺の肩で暴れるな今下ろしてやるから~」


「熊さん粗暴そうに見えるのに優しいとか…ますます可愛い…」


「あぁぁ!?雄に可愛いとかねぇぇだろぉぉ!チビ牛娘一人なのか?一人で竜人国にこんなガキ一人って…」


「熊さんひどいわぁ~子供じゃないわよ!」


「はぁぁぁ!?ミノタウルス種族といえば背丈が高くガタイが良い鋼の筋肉を持つ種族だろ…いや確かにデカかったな…肩に乗せた時に凄いボリュームを感じた…」


「ふぇ?」



ゆっくり降ろして優しく客席に座らされた。熊さんはゆっくり私の顔から下へと視点を下げてローブごしから私の胸を見ている



「良い乳だ…」



「へ・・へん・・・・変態!痴漢熊!!」



「おっ?赤面した顔も可愛いじゃんか、あと五年したら俺が喰ってやってもいいぞ、さすがに未成年を喰う趣味はねぇからな」



「全然可愛い熊さんじゃなかった…エロ熊だった…」



「熊さんじゃねぇ~よ~俺は熊の獣人ワイドだ」


「私はミノタウルスのユイカって言います。仕事の先輩と配送屋として竜人王国に行く予定なんです。」


「へぇぇ~こんなチビこいのに働いてるのか、以外に偉いガキだったんだな…」


「モォォォーーーーユイカですぅぅぅ」


「ぷっっ!!牛娘うしこ面白い奴だなぁ~俺は竜人王国に傭兵として雇用して貰う為に旅してきた。竜人王国は最近腕に覚えがある沢山の傭兵を募集しているからな」


「大量の傭兵を募集しているんですか…」


「何やら戦争でも起こすつもりなのか、竜人種族だけでも強敵なのに沢山の種族から傭兵を募集するなんて軍部を強化して何するやら…でも報酬が高額だからな沢山の種族が集っているらしいぜ」



戦争を起こす・・・・!?

どういう事だろう、りっちゃんが戻って内政が落ち着いたんじゃないの?




「あぁぁぁ!!ユイカさんやっとみつけました、一人でうろつかないでくださいとあれ程言ってるのに。搭乗に遅れるかと思いましたよ」


「クロさんどこ行ってたんですか!?」


「それはこっちのセリフです。ユイカさんに何かあったら沢山の方々に僕顔向けできなくなじゃないですかぁぁあ!本当止めてください!!」



クロさんは私の村から旅立つ時に、カイザー兄さんとクッキーさんに宜しくお願いされていた。僅かばかりの謝礼金まで渡していたので慌てて止めたが『ユイカお前に何かあったら俺は両親に顔向け出来ないし、りっちゃん様に殺される。それにお前は俺の家族なんだぞ、絶対無事で戻って来い!』と力説されカイザー兄さんの優しさに胸が熱くなった。私はこの異世界で家族と認めてもらえた感動の一幕だった。




「おっ!!やっと牛娘の保護者が来たか…会うなり怒られてやがるよ。クックック」


「モォォォーーーー!!熊さん笑わないで」


「ひぃぃい!!!ユイカさん知らない間に随分、強面の方とお知り合いになられた様で」


「クロさんこちら傭兵のワイドさん、先程知り合いになりました」


「ちょっっ…ちゃんと種族バレてませんか??」



クロさんは私にしか聞こえないように聞いてきた。ウンウン頷く



「おい!猫!こんなガキ牛娘一人にさせるなよ。子供好きの野郎だって世の中には沢山いるだから、それになかなか良い乳をもってやがるからなポヨーンと」


「良い…ち…ち…ち…ち!!ユイカさーーーん貴方何をこのワイドさんとしてるんですかぁぁぁ」


「熊さん勘違いさせる発言を控えてください!!クロさんもこんな短時間迷子で何かあるわけないじゃないですか、興奮しないでくださいよ」


「フッニャーーー!興奮などしてません、貴方の身に何かあったら…僕が怒られるんですからね!」


「モォォォーーーー!熊さんのせいで怒られ延長してるよ」


「クックック…牛娘反省しろ」



なんやかんやでドラゴンの飛行を楽しむ余裕などなく、クロさんに客席で説教されている。知り合いになった熊さん事ワイドさんはその風景を楽しいそうに見ていた。



成人済み女性なのにまるで子供扱いされ永遠と説教される私



納得できない・・・・



こんな姿をりっちゃんに見られなくて良かったと、思いつつ竜人王国まで後すこし。早く貴方を一目で良いから見たい



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