卵を拾ってみたが食べられないので捨ててみようと思います

おんちゃん

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家出します①

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タオルにハンカチあとは手軽に食べれるように、サンドイッチを包装してリュックに詰める。りっちゃんは落ち着かないみたいで部屋を行ったり来たりしながら、色々準備する私をみつめている。




「ユイカたんわかってる?僕が言ってること理解してるぷっぎゃ~?」


「うんうん♪わかってるよ、最近は少し暑くなってきたから替えの下着も入れておいた方がいいかもしれないね」




目を見開き驚いた表情を浮かべるりっちゃんを余所に私はりっちゃんにリュックを背負わせる、キャ~我が子はリュックを背負った姿も可愛い。

やはり動く時にあの長い金髪は邪魔になるかもしれない、サラサラの長髪にブラシをかけて一本に三つ編みを編んでいく。

優しく編みながら我が子をお世話出来る喜びに鼻歌まて歌い始める♪





「ねぇ~ねぇ~ユイカたん何でそんなにご機嫌ぷっぎゃ?」


「だって可愛いりっちゃんを三つ編み出来る喜びを噛みしめてんるんだよ~りっちゃんは美少年だから、こうやって三つ編みすると中性的な魅力がアップして、もぉ~ママりっちゃんに惚れ惚れしちゃう♪」


「ユイカたんは・・・・僕のこと本当大好きぷっぎゃよね?」


「どっからどうみても心の底から溺愛してるでしょ~♪」





おかしいなぁ~て顔で首をコテンと傾けて困惑するりっちゃん。コテン傾けは卑怯でしょ~あざと可愛いと認めるしかない、こんな可愛い我が子をからかってる自覚はある。






「ん?りっちゃんどうしたの?」


「おかしいのはユイカたんの方ですよぉ~!僕はこの家を出て行くって言ってるぷっぎゃよぉ~!」


「うんうん♪可愛い子には旅をさせよってことわざもあるし、ママ寂しくて辛いけど我慢するわぁ」


「ぴっぎぁぁぁぁぁ~!!」




リュックを背負いながら、部屋中を忙しなく行ったり来たり。私の編んだ三つ編みが風に靡きながらふわふわ空を舞っている、そんな姿もなんて絵になるあとは白馬でも用意すれば、りっちゃんは白馬に乗った王子様になれるんじゃないのかしらおもわずうっとりした瞳でりっちゃんを見つめる。




「ユイカたんが・・・・ユイカたんが・・最後の砦まで拒否するから、だから僕はそれに抗議する為、家出するって言ってるんです・・・・」


「そんな泣きそうな顔をしないの、ママがまるで意地悪してるみたいじゃない。」


「えぇ・・・・ユイカたんは盛大な意地悪を僕にしてるんです!!産まれてこの方一度も別々に寝た事なんかなかったじゃないですかぁぁ!!」


「それは貴方が幼かったから、幼児は急に高熱を出したり体調を崩したりするって聞いてたから、でもりっちゃんは立派な少年期を迎えたわ、もぉ~別々のベッドで寝て平気でしょ?」


「ぷっぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!一時的に愛するおっぱいも取り上げられ、最近は一緒お風呂まで・・・・でも僕は我慢出来ました。だって1日の最後をいつでもユイカたんと一緒のベッドで寝れてたから、その幸せまで奪うなんて貴方はまるで鬼だ!悪魔だ!!恐怖の魔王だ!!!」


「ひっ・・ひど・・・・ひどい言われようねぇ・・」


「ユイカたんは僕を軽く見すぎです、どうせすぐ帰って来ると思ってるんでしょ~?」


「そんな事無いわよ~知らない人に付いて行っちゃダメよ、あと大好きな林檎をくれるからって貰っちゃダメ!村に行ったらカイザーさんに宜しく伝えてね。カイザーさんとこの娘ちゃんに私も会いたいから、やっぱり一緒に私も着いていこうかなぁ~」


「ぷっぎゃぁぁ~だからぁぁぁ~ちょっこそこまで初めてのお使いじゃないぷっぎゃ~」


「暗くならないうちに帰ってくるのよ、男の子だからって世の中にはショタ好きお姉さんや、美少年大好きおじさんとかも居るんだから、りっちゃんは美少年だからママ心配だわぁ~」





りっちゃんの両手を掴んで必死にお願いする。りっちゃんは口をぽか~と開けて魂が飛び出した表情をしている。





「そこまで僕を拒絶するならぁぁぁ!僕だって考えがあります・・・・ユイカたんなんて大嫌いだぁぁぁぁ~ぷっぎゃぁぁぁぁ~~」





りっちゃんは私の手を振りほどいて、トボトボ玄関まで歩いて行く。その背中は哀愁がただよっており一緒に寝るぐらい許してあげるべきではと後悔し始める。でもいつまでもママと一緒に寝てるなんて同じ年ぐらいの子に知れたら、りっちゃんが恥ずかしい思いをするのでは・・・・

魔法学校に私的には通わせたい、この子の才能を開花させてあげたい・・・・



玄関扉前でクルリと振り返り、泣きそうな顔でりっちゃんが私をみつめる




「大嫌いは言い過ぎました・・・・ちょっとだけ好きなのが減りました・・・・ぷっぎゃ~」





肩を落としりっちゃんはドアを開けて出て行ってしまった。

パターンと閉まる扉の音を聞いて、少しやりすぎてからかい過ぎたと後悔し慌ててりっちゃんを追いかける。

一緒に寝る事が嫌なんじゃない、ただ貴方が世間の皆に恥ずかしい思いをして欲しくないから、ちゃんと話し合おう一方的に決定事項にしてしまった私が悪かった。


玄関の扉を開けば、家の前には大きな蜥蜴?いや違うこれは伝説の生物 黒龍!私の身体など踏みつけられたら即死・・・・

りっちゃんは大きな龍の背中に乗っている。まさか家を出た瞬間に誘拐されるとは予想外で一人で外出させるんじゃなかった・・・・

慌てて必死に手を伸ばし、今まさに飛び出そうと大きく羽を広げた龍に向かって叫ぶ




「りっちゃぁぁぁぁぁんーーーーー!!連れて行かないで、私の子なの誘拐するなら私にしてお願いぃぃ~連れていかないでぇぇぇ~~」




りっちゃんは黒龍の背に乗っていたが、身体を拘束されている様子はなかった。近くに鎧を着た騎士と共に私に振り返る止めるのが遅かった。

大きな龍は羽を羽ばたかせ、すでに空中に舞っているその風圧で私は立っていられず吹き飛ばされ玄関の扉に叩き付けられる




「ユイカたぁぁぁぁん~ぷっぎゃぁぁぁぁ~」





りっちゃんの叫び声がどんどん遠ざかり、私から離れて行くのがよくわかる、扉にぶつかった衝撃で頭がクラクラする、ヘタリと地面に尻餅しながら早くりっちゃんを助けに行かなきゃ、立ち上がらなければ・・・・





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