45 / 47
4章
やっとの通学
しおりを挟む
ピンクの髪は緩くカールされ柔らかなのにわざわざ振り乱し、大きな瞳の整ったお顔が見事に歪み、それはそれは二次元のヒロインやお姫様の美少女が今や悪役令嬢のごとく大激怒されている。
「どーいーうーことよぉぉぉぉ!!」
私の両肩を掴みこれでもかっというぐらいグラグラと前後に揺らし怒号を飛ばしている。
そんなにグラグラ揺されると目が回りますので止めて頂きたいのですが。やっと風邪から併発した麻疹が治り、健康のありがたみを痛感しながら通学すれば、初日のランチ休憩から白鳥さんに怒られている私…
「いや…白鳥さんどういう事かと言われても…」
「貴方に嫌がらせしていた女子生徒が、皆休学させられているのよぉぉぉ!!」
「ほぇぇぇ!?私のお休みの間になにが?確かに今日通学する時に嫌味や罵声が聞こえて来なかったとは思いましたが…」
「また貴方は私のイベントを潰しましたわね!貴方への嫌がらせはドンドン激しくなり、親友の私と木附先生が犯人を突きとめる為に強力しあい絆を深める予定だったのに…」
「…えっ…嫌がらせあれ以上激しくなる予定だったんですか、よかったぁ~これで平穏な学生生活を送れる」
「全然良くないですからぁぁぁ!本当は目立つ私が嫌がらせを受ける予定だったのに、敢えて貴方に譲ったというのに何してくてるのよぉぉモブ娘!!」
「えーそんなの譲られたくないですし、ヒロインキャラがブレてますよ白鳥さん。天然美少女がそんな口悪い怒号を飛ばしちゃいけません」
「チッ!!」
「うわぁぁぁヒロインが舌打ちした!?」
「もぉぉモブ娘…私の物語を何処まで壊すのよ…私が何かした?学園アイドルは譲るって言ってるじゃない」
頭を抱えて白鳥さんは苦悩している、すっかり可憐なイメージが崩れたなこの子…でも本音をさらけ出す今の貴方に嫌悪感が沸かない。
ピヨ男さんを奪わないなら、別に白鳥さんの邪魔をする気はないんだけどな。風邪からの麻疹で1週間お休みしていたら虐め子達が消えていた
「まぁ~まぁ~落ち着いて下さいよ白鳥さん、色々やらかしてくれましたが、濡れネズミの私にジャージを貸してくれた恩もありますから恨み辛みは水に流そうかとも思います」
白鳥さんは当初ハーレムエンド目指してた事で私も煮え湯を飲まされたが、無意識に彼女のイベントを潰したのも私だからお互い痛み分けにしますかね…
「もぉ~ヤダモブ娘に私の学園恋愛を壊される~」
「よしよし泣かないで下さいよ。白鳥さんは美少女だしモテるんですからこれからですよ。カイン先輩を狙わないなら協力しますから…それにしてもなんで私に嫌がらせした女子生徒達は休学させられたんですかね?私の一件ですかね?」
「…噂なんだけどね…休学させられてる方々、退学になるかもって話もあるのよ。どうやら貴方に嫌がらせをする以外にも色々問題児だったらしくね、今回の貴方の虐めで決定打になったと聞いたわ…」
「こんなお嬢様学園の問題児ですか…?」
「援交してるって…噂があるのよ…」
「えっえっ…援助交際って事ですか?裕福なご家庭のご令嬢が??お金に不自由しなさそうに感じるのですが…」
「私もよくわからないけど…スリルや好奇心でやり始めてたのかしら…?」
「『ようこそ!キラキラ恋愛高等学園へ♪』
~貴方が桃色レンジャーになるまでの甘い学園生活~18禁乙女ゲームにそんな話ありましたっけ?」
「…私も記憶が混濁してまして、でもこのゲーム恋愛だけじゃなく推理要素もあったはず…」
白鳥さんは頭を抱えて悩み始めた、推理要素なんてまったく覚えてない私は頭の上に?を浮かべて白鳥さんを見つめいたが
そろそろ…彼が来る時間だ…
早く白鳥さんとの会話終わらせて向かわないと…
フワリと身体が浮いて両脇を持ち上げられる、気付けば牛乳瓶底眼鏡をかけた金髪のピヨたんに持ち上げられている。
「ピヨたん!!」
「こらあかりん!ちゃんといつもの場所に居ないと心配するでしょ…」
「ごめんなさい…ちょっと白鳥さんとお話しがありまして…」
ピヨ男さんは私を抱き抱えながら、白鳥さんを一瞥した。なんだろ牛乳瓶底眼鏡だからピヨ男さんの瞳は見えないのに、白鳥さんを凄い形相で睨み付けている気配を感じる。ピヨ男さんの背後には見えない吹雪が吹き荒れており、怖い怖い怖い無言だから余計に怖さが倍増する。
しかし白鳥さんには何も言わずピヨ男さんはピヨ村へと歩きだした
「ま…待ってください!!」
「チッ!!何!?」
ピヨたんが舌打ちしたよぉ…怖い怖い
白鳥さんは尚も話しかける
「色々…すみませんでした…二人の邪魔はしませんから…だから…」
「話しかけるな…近付くな…視界にも入るな…」
ひぃぃぃピヨ男さんのドスがきいた声色が恐ろしい…
ほらシュッンと白鳥さん落ち込んでる。
確かに散々引っ掻き回されたけど美少女にそんな態度はピヨ男さんの評判も下がってしまうかも…
「ピヨたんピヨたん落ち着いて…白鳥さんの話を聞いてあげようよ…」
「…無理…」
取り付く島がない…ピヨ男さんは無言でそのまま私を抱き抱え去ってしまったのだった。
本音はまだ白鳥さんと情報交換したかったが、ピヨたんの機嫌を損ねてまでその場に残るのも違う気がするので彼に従った。
「どーいーうーことよぉぉぉぉ!!」
私の両肩を掴みこれでもかっというぐらいグラグラと前後に揺らし怒号を飛ばしている。
そんなにグラグラ揺されると目が回りますので止めて頂きたいのですが。やっと風邪から併発した麻疹が治り、健康のありがたみを痛感しながら通学すれば、初日のランチ休憩から白鳥さんに怒られている私…
「いや…白鳥さんどういう事かと言われても…」
「貴方に嫌がらせしていた女子生徒が、皆休学させられているのよぉぉぉ!!」
「ほぇぇぇ!?私のお休みの間になにが?確かに今日通学する時に嫌味や罵声が聞こえて来なかったとは思いましたが…」
「また貴方は私のイベントを潰しましたわね!貴方への嫌がらせはドンドン激しくなり、親友の私と木附先生が犯人を突きとめる為に強力しあい絆を深める予定だったのに…」
「…えっ…嫌がらせあれ以上激しくなる予定だったんですか、よかったぁ~これで平穏な学生生活を送れる」
「全然良くないですからぁぁぁ!本当は目立つ私が嫌がらせを受ける予定だったのに、敢えて貴方に譲ったというのに何してくてるのよぉぉモブ娘!!」
「えーそんなの譲られたくないですし、ヒロインキャラがブレてますよ白鳥さん。天然美少女がそんな口悪い怒号を飛ばしちゃいけません」
「チッ!!」
「うわぁぁぁヒロインが舌打ちした!?」
「もぉぉモブ娘…私の物語を何処まで壊すのよ…私が何かした?学園アイドルは譲るって言ってるじゃない」
頭を抱えて白鳥さんは苦悩している、すっかり可憐なイメージが崩れたなこの子…でも本音をさらけ出す今の貴方に嫌悪感が沸かない。
ピヨ男さんを奪わないなら、別に白鳥さんの邪魔をする気はないんだけどな。風邪からの麻疹で1週間お休みしていたら虐め子達が消えていた
「まぁ~まぁ~落ち着いて下さいよ白鳥さん、色々やらかしてくれましたが、濡れネズミの私にジャージを貸してくれた恩もありますから恨み辛みは水に流そうかとも思います」
白鳥さんは当初ハーレムエンド目指してた事で私も煮え湯を飲まされたが、無意識に彼女のイベントを潰したのも私だからお互い痛み分けにしますかね…
「もぉ~ヤダモブ娘に私の学園恋愛を壊される~」
「よしよし泣かないで下さいよ。白鳥さんは美少女だしモテるんですからこれからですよ。カイン先輩を狙わないなら協力しますから…それにしてもなんで私に嫌がらせした女子生徒達は休学させられたんですかね?私の一件ですかね?」
「…噂なんだけどね…休学させられてる方々、退学になるかもって話もあるのよ。どうやら貴方に嫌がらせをする以外にも色々問題児だったらしくね、今回の貴方の虐めで決定打になったと聞いたわ…」
「こんなお嬢様学園の問題児ですか…?」
「援交してるって…噂があるのよ…」
「えっえっ…援助交際って事ですか?裕福なご家庭のご令嬢が??お金に不自由しなさそうに感じるのですが…」
「私もよくわからないけど…スリルや好奇心でやり始めてたのかしら…?」
「『ようこそ!キラキラ恋愛高等学園へ♪』
~貴方が桃色レンジャーになるまでの甘い学園生活~18禁乙女ゲームにそんな話ありましたっけ?」
「…私も記憶が混濁してまして、でもこのゲーム恋愛だけじゃなく推理要素もあったはず…」
白鳥さんは頭を抱えて悩み始めた、推理要素なんてまったく覚えてない私は頭の上に?を浮かべて白鳥さんを見つめいたが
そろそろ…彼が来る時間だ…
早く白鳥さんとの会話終わらせて向かわないと…
フワリと身体が浮いて両脇を持ち上げられる、気付けば牛乳瓶底眼鏡をかけた金髪のピヨたんに持ち上げられている。
「ピヨたん!!」
「こらあかりん!ちゃんといつもの場所に居ないと心配するでしょ…」
「ごめんなさい…ちょっと白鳥さんとお話しがありまして…」
ピヨ男さんは私を抱き抱えながら、白鳥さんを一瞥した。なんだろ牛乳瓶底眼鏡だからピヨ男さんの瞳は見えないのに、白鳥さんを凄い形相で睨み付けている気配を感じる。ピヨ男さんの背後には見えない吹雪が吹き荒れており、怖い怖い怖い無言だから余計に怖さが倍増する。
しかし白鳥さんには何も言わずピヨ男さんはピヨ村へと歩きだした
「ま…待ってください!!」
「チッ!!何!?」
ピヨたんが舌打ちしたよぉ…怖い怖い
白鳥さんは尚も話しかける
「色々…すみませんでした…二人の邪魔はしませんから…だから…」
「話しかけるな…近付くな…視界にも入るな…」
ひぃぃぃピヨ男さんのドスがきいた声色が恐ろしい…
ほらシュッンと白鳥さん落ち込んでる。
確かに散々引っ掻き回されたけど美少女にそんな態度はピヨ男さんの評判も下がってしまうかも…
「ピヨたんピヨたん落ち着いて…白鳥さんの話を聞いてあげようよ…」
「…無理…」
取り付く島がない…ピヨ男さんは無言でそのまま私を抱き抱え去ってしまったのだった。
本音はまだ白鳥さんと情報交換したかったが、ピヨたんの機嫌を損ねてまでその場に残るのも違う気がするので彼に従った。
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
お兄ちゃんはお医者さん!?
すず。
恋愛
持病持ちの高校1年生の女の子。
如月 陽菜(きさらぎ ひな)
病院が苦手。
如月 陽菜の主治医。25歳。
高橋 翔平(たかはし しょうへい)
内科医の医師。
※このお話に出てくるものは
現実とは何の関係もございません。
※治療法、病名など
ほぼ知識なしで書かせて頂きました。
お楽しみください♪♪
さよなら私の愛しい人
ペン子
恋愛
由緒正しき大店の一人娘ミラは、結婚して3年となる夫エドモンに毛嫌いされている。二人は親によって決められた政略結婚だったが、ミラは彼を愛してしまったのだ。邪険に扱われる事に慣れてしまったある日、エドモンの口にした一言によって、崩壊寸前の心はいとも簡単に砕け散った。「お前のような役立たずは、死んでしまえ」そしてミラは、自らの最期に向けて動き出していく。
※5月30日無事完結しました。応援ありがとうございます!
※小説家になろう様にも別名義で掲載してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる