予想外な展開は期待してません

3章

【閑話】真夏の聖地は地獄なのか天国なのか③

「ウォォォォォォーーーーー！！」



チャラーラーラー♪

チャラーラーラー♪



シンジ君が暴走してしまった時のあの曲が頭に鳴り響く、私も人造人間ピヨ号にガブガブと食いちぎれてしまうのか降ろしてくれー！ブンブン振り回さないでくれー！！




「ピヨ男さん目を覚ましてぇぇー！」


「ウォォォォォォーーーーー！！可愛い可愛い可愛い可愛い可愛いすぎて僕死んじゃいそう」



人造人間ピヨ男は益々興奮して雄叫びをあげる、完全周りの人々がドン引きしてるよ。痛々しい私達を可哀想な奴らだと思っている、ピヨ男さん目を覚まして私が可愛いわけないのよ、『友達の友達の友達の親戚似てる』と言われるどこにでもある顔立ちなのよ地味だしチビだしモブ娘なんです。早く早く早くピヨ男さんの暴走を止めなければ、悪目立ちも甚だしい周囲の皆さま大変申し訳ごさいません…






「貴方は死なないわ…私が守るもの…」




私の馬鹿ぁぁぁぁ！！


なぜそれを言っちゃうかな頭悪すぎだろ、今この場に青ピヨさんが居たなら確実に怒られるボコボコに殴られて灼熱のアスファルト上に正座させられて反省文書かされるわよ。

現実逃避ちゃダメ逃げちゃダメだ逃げちゃダメ逃げちゃダメだ…




「綾波…」


「シン◯君…」



見つめ合う二人…



「お前らいい加減にしろぉぉぉぉぉ！！恥も恥じらいも何処に置き忘れてきたんだ、いや敢えてお前達の恥ずかしい姿を動画に撮ってやるそして青柳にも転送してやるか…」


「やめてぇぇぇぇ！！赤ピヨ様お許し下さい、あの鬼畜眼鏡にこんな動画みられたら私の寿命が確実に縮みます。本当すみませんすみませんすみません

でした…ピヨ男さんもごめんなさいして下さい…」


「えっ！？なんで…僕変な事したかな…？こんな可愛いあかりんを見たらテンションが上がらないわけないじゃないか…？」


「カインは小野の前と他の女達の前とでは全然違うんだな…さっきまで女達に囲まれてた時は笑顔で『邪魔だからどいて』っと切り捨ててたのに…ひとまず騒がしくて迷惑だから二人とも黙れ！！」



「「はい…」」


「達也君そんなに怒らなくても…」


「真由は黙ってて、真由が痴漢に卑猥な姿激写されそうになってたのにコイツらと来たら馬鹿騒ぎして…ひとまず正座しろ…」


「「はい…」」



逆らう事の出来ない威圧感さすが剣道部主将だな、すごすごと灼熱のアスファルトに正座する私とピヨ男さん。



「あっ…熱い…」


「周りの皆様お騒がせしてすみません、どうぞ撮影や交流をお楽しみ下さい。」



赤ピヨさんのお詫びと共に私達の周りに集まっていたギャラリーが一気に捌けて行った。というかいつの間にこんなに囲まれて居たんだろ、さすが我が学園アイドル二人の影響なのかな…可愛い女の子達がチラチラと私を見てるし、いや睨まれてる気がするが…今は深く反省しよう…

日暮お姉様まで申し訳なさそうに周囲に頭をペコペコ下げている。



「騒いでしまいまして申し訳ごさいませんでした…」



ジャパニーズ土下座をして反省してる態度を表現する…ピヨ男さんもやりすぎたと自覚したのか一緒に頭をペコリと下げている。

なぜだか…そんな姿を知らない方々に撮影されてるんですけど、皆様別にこれ余興とかじゃないですからね台本とかまったく無いですからね。


また一つ黒歴史を刻んでしまったのだろう…



その後は大人しくママに送る写真撮影をして大人しく帰宅する事になった…


その後Twitterで馬鹿が聖地を汚すとツイートされていたのを後日知るのだった…