5 / 47
1章
僕とあかりん②
しおりを挟む
『カイン君そんな趣味もっているんだ…キッモ…今日でお別れしよ…』
『私の王子様が…気持ち悪い、貴方は私の理想の王子様じゃない…金輪際近寄らないで下さい』
初めての彼女は年上その後は後輩だった。最初は皆この外見に魅入れてフワフワと蝶々の様に寄ってくる、自分で言うのも何だが容姿にはそこそこ自信があった…イタリア人の父親と日本人の母親のハーフ小さい頃からチヤホヤされていたし。中学生ながら年上から年下まで様々な年齢に告白されてきた…この外見のみで…
その中でも自分の好みの容姿の女の子達とお付き合いしたが、僕の中身を知るとこぞって彼女達は幻滅した瞳で僕を見る…
そして罵声を飛ばし僕の元から去っていった、彼女達の理想と違いすぎる僕の趣味は受け入れられず、軽蔑するかのように中学時代はカインはキモオタと見事までに酷い噂を流してくれた。
『お前女見る目ないな~』
『どう考えても底意地悪い女子とばかり付き合うお前の自業自得だ…』
赤井はニヤニヤと小馬鹿にするように笑い、青柳は心底呆れ果てた様にタメ息を吐く。こいつらとは従兄弟で腐れ縁だ、学校中にキモオタ噂を流され地の果てまで落ちた僕の人気もこいつらは気にする事なく僕にかまってくる…
『女の子って怖い…最初はフワフワと近寄ってきて僕が好きだとモジモジ可愛いのに…僕の内面を知れば反吐を吐くように見下し罵倒する…』
『お前だって悪いんだぞ、その女達の内面も知ろうとせず気軽に付き合ったりするだから』
『気軽では…僕好みの可愛い顔だったし…』
『フッ!結局お前も外面だけで決めて、内面など知らなかったんだろ、やはり自業自得だ』
『青柳…あんまカインを虐めるなよ、こいつなりに落ち込んでいるんだから あっはっはっ~』
傷心の僕にコイツら慰めるつもりまったくない、馬鹿にしたいだけなのか…いやからかって笑いたいだけだろう…昔からコイツらはそうだった。
色々とかまってきて面倒くさい奴ら、でも悔しいが僕の心の内を素直に話せるありがたい存在切っても切れない腐れ縁…それが赤井と青柳…
・
・
・
『カインお前さ~高校ではその外面通りのキャラで通せよ!』
『外面通りのキャラって何だよ!!』
『フッ!女好きでチャラチャラと自分の意思のない流行ばかりに流される馬鹿ぽい奴だ』
『はぁぁぁぁぁ!?何だよ青柳!僕はそんな容姿してるって言うのか?』
『『うん!』』
『はぁぁぁぁぁ!?ヤダよ!!女の子は懲り懲りだ…』
『嘘を吐け!!お前の部屋にある沢山のフィギュアは全て女子ではないか』
『あれはアニメキャラで二次元の女の子なの!僕を否定しないそして僕を癒してくれる可愛い彼女達なんだ!!』
『うわぁぁ~お前の元カノじゃないけどキッモ…でもお前の趣味はぶれないな~あっはっはっ~』
『そこでお前に提案だ!三次元女子には関わり合いたくなくても、お前の容姿は人の目をひくならあえて見た目通りのキャラになってやれ!』
『なんで見た目通りのキャラにならなきゃいけないんだよぉぉぉ!』
『お前の容姿にはおとるけどなんか俺達も女子を惹き付けるみたいなんだよな…』
確かに赤井は運動神経が良く全国大会にも出場するぐらい剣道を極めていてスポ根のヒーローみたいな奴でかなりもてる。青柳は秀才で全国テストでは上位10位内、キツイ容姿に俺様眼鏡野郎なのにこれまたもてるのだ…
『我々の意思など関係なく騒がられ注目されてしまう、円滑に高校生活を送る為統率させる組織を作ろうと思う』
『そう!!なんか俺達のファン倶楽部を作りたいって奴が居てな、ファンとの交流は一部エリアのみそれ以外では円滑な高校生活を保証してくれると』
なんだよそれ…
意味がわからない…
その時は保留にしたままだったが…
意味不明のまま高校生活が始まり、青柳の予想通り僕達は注目を浴びて昼食時間ですら落ち着かない状態に陥った。入学してわずか半年で高校生活が窮屈になり、嫌々ながらそのファン倶楽部を作る事になった。朝の登校と決まった日程だけファンと交流する規則を決めて、それ以外の休憩時間・昼食時間・放課後は騒ぐ事、接触を禁じた。
とっ…いっても騒がずとも、沢山の目線は感じるわけで…それに嫌気がさした僕はファンの前では外面通りのチャラ男になり完璧なキャラを作った。
昼食時には頭を結び牛乳瓶眼鏡にモサモサ男になり趣味の世界へとひた走った。180度見た目が変わった僕に女子達気付かず、キモオタと遠ざける始末。カインというチャラ男を演じれば演じる程、このモサ男がカインだとは気付かない。本来の僕は度近眼で牛乳瓶眼鏡は必需品なのだがいい役割を果たしてくれている。
そんな高校生活を過ごしていた。
・
・
・
・
『まさかこんな私立の学園で同士に会えるとは思いませんでした。ぜひぜひお友達になっては頂けませんか?』
腐女子のアフォの申し子あかりんと出会ったのだった。
『我が学園のアイドルのレッド様とピヨ男で妄想が膨らんでしまうよ!やっぱレッド様が攻かしら、いや地味でモサ男のピヨ男が知的にレッド様の弱みを握りジワジワと追い詰め快楽の世界へと引きずり込むって設定も好きかも…どぉ思う?』
赤井と僕でBL妄想をするとは思ってもなかった、この娘本当に腐ってやがるなって思ったけど…あかりんは本当は照れていたんだ、焼きそばパンを美味しいって僕が褒めたのをメチャクチャ照れていたんだ、だからわざとおちゃらけてアフォの子を演じる…なんて照れ屋で不器用な子なんだろう
金欠になりながら…
あかりんは誰のファンなの?誰を想っているの?
スポ根 熱血 赤井?あいつは止めとけ絶対体力馬鹿の絶倫だぞ、泣いても夜寝れなくなるから止めとけ…
では俺様 鬼畜眼鏡の青柳か?あいつは精神的にジワジワと追い詰めて好きな奴ほど、泣かせて泣かせて虐め抜くぞ…やっぱり止めとけ…
『カ…カイ…カイン先輩…貴方を一目みてから大好きです…つ…付き合ってください…』
まさかの僕だったぁぁぁぁぁぁ!!
『私の王子様が…気持ち悪い、貴方は私の理想の王子様じゃない…金輪際近寄らないで下さい』
初めての彼女は年上その後は後輩だった。最初は皆この外見に魅入れてフワフワと蝶々の様に寄ってくる、自分で言うのも何だが容姿にはそこそこ自信があった…イタリア人の父親と日本人の母親のハーフ小さい頃からチヤホヤされていたし。中学生ながら年上から年下まで様々な年齢に告白されてきた…この外見のみで…
その中でも自分の好みの容姿の女の子達とお付き合いしたが、僕の中身を知るとこぞって彼女達は幻滅した瞳で僕を見る…
そして罵声を飛ばし僕の元から去っていった、彼女達の理想と違いすぎる僕の趣味は受け入れられず、軽蔑するかのように中学時代はカインはキモオタと見事までに酷い噂を流してくれた。
『お前女見る目ないな~』
『どう考えても底意地悪い女子とばかり付き合うお前の自業自得だ…』
赤井はニヤニヤと小馬鹿にするように笑い、青柳は心底呆れ果てた様にタメ息を吐く。こいつらとは従兄弟で腐れ縁だ、学校中にキモオタ噂を流され地の果てまで落ちた僕の人気もこいつらは気にする事なく僕にかまってくる…
『女の子って怖い…最初はフワフワと近寄ってきて僕が好きだとモジモジ可愛いのに…僕の内面を知れば反吐を吐くように見下し罵倒する…』
『お前だって悪いんだぞ、その女達の内面も知ろうとせず気軽に付き合ったりするだから』
『気軽では…僕好みの可愛い顔だったし…』
『フッ!結局お前も外面だけで決めて、内面など知らなかったんだろ、やはり自業自得だ』
『青柳…あんまカインを虐めるなよ、こいつなりに落ち込んでいるんだから あっはっはっ~』
傷心の僕にコイツら慰めるつもりまったくない、馬鹿にしたいだけなのか…いやからかって笑いたいだけだろう…昔からコイツらはそうだった。
色々とかまってきて面倒くさい奴ら、でも悔しいが僕の心の内を素直に話せるありがたい存在切っても切れない腐れ縁…それが赤井と青柳…
・
・
・
『カインお前さ~高校ではその外面通りのキャラで通せよ!』
『外面通りのキャラって何だよ!!』
『フッ!女好きでチャラチャラと自分の意思のない流行ばかりに流される馬鹿ぽい奴だ』
『はぁぁぁぁぁ!?何だよ青柳!僕はそんな容姿してるって言うのか?』
『『うん!』』
『はぁぁぁぁぁ!?ヤダよ!!女の子は懲り懲りだ…』
『嘘を吐け!!お前の部屋にある沢山のフィギュアは全て女子ではないか』
『あれはアニメキャラで二次元の女の子なの!僕を否定しないそして僕を癒してくれる可愛い彼女達なんだ!!』
『うわぁぁ~お前の元カノじゃないけどキッモ…でもお前の趣味はぶれないな~あっはっはっ~』
『そこでお前に提案だ!三次元女子には関わり合いたくなくても、お前の容姿は人の目をひくならあえて見た目通りのキャラになってやれ!』
『なんで見た目通りのキャラにならなきゃいけないんだよぉぉぉ!』
『お前の容姿にはおとるけどなんか俺達も女子を惹き付けるみたいなんだよな…』
確かに赤井は運動神経が良く全国大会にも出場するぐらい剣道を極めていてスポ根のヒーローみたいな奴でかなりもてる。青柳は秀才で全国テストでは上位10位内、キツイ容姿に俺様眼鏡野郎なのにこれまたもてるのだ…
『我々の意思など関係なく騒がられ注目されてしまう、円滑に高校生活を送る為統率させる組織を作ろうと思う』
『そう!!なんか俺達のファン倶楽部を作りたいって奴が居てな、ファンとの交流は一部エリアのみそれ以外では円滑な高校生活を保証してくれると』
なんだよそれ…
意味がわからない…
その時は保留にしたままだったが…
意味不明のまま高校生活が始まり、青柳の予想通り僕達は注目を浴びて昼食時間ですら落ち着かない状態に陥った。入学してわずか半年で高校生活が窮屈になり、嫌々ながらそのファン倶楽部を作る事になった。朝の登校と決まった日程だけファンと交流する規則を決めて、それ以外の休憩時間・昼食時間・放課後は騒ぐ事、接触を禁じた。
とっ…いっても騒がずとも、沢山の目線は感じるわけで…それに嫌気がさした僕はファンの前では外面通りのチャラ男になり完璧なキャラを作った。
昼食時には頭を結び牛乳瓶眼鏡にモサモサ男になり趣味の世界へとひた走った。180度見た目が変わった僕に女子達気付かず、キモオタと遠ざける始末。カインというチャラ男を演じれば演じる程、このモサ男がカインだとは気付かない。本来の僕は度近眼で牛乳瓶眼鏡は必需品なのだがいい役割を果たしてくれている。
そんな高校生活を過ごしていた。
・
・
・
・
『まさかこんな私立の学園で同士に会えるとは思いませんでした。ぜひぜひお友達になっては頂けませんか?』
腐女子のアフォの申し子あかりんと出会ったのだった。
『我が学園のアイドルのレッド様とピヨ男で妄想が膨らんでしまうよ!やっぱレッド様が攻かしら、いや地味でモサ男のピヨ男が知的にレッド様の弱みを握りジワジワと追い詰め快楽の世界へと引きずり込むって設定も好きかも…どぉ思う?』
赤井と僕でBL妄想をするとは思ってもなかった、この娘本当に腐ってやがるなって思ったけど…あかりんは本当は照れていたんだ、焼きそばパンを美味しいって僕が褒めたのをメチャクチャ照れていたんだ、だからわざとおちゃらけてアフォの子を演じる…なんて照れ屋で不器用な子なんだろう
金欠になりながら…
あかりんは誰のファンなの?誰を想っているの?
スポ根 熱血 赤井?あいつは止めとけ絶対体力馬鹿の絶倫だぞ、泣いても夜寝れなくなるから止めとけ…
では俺様 鬼畜眼鏡の青柳か?あいつは精神的にジワジワと追い詰めて好きな奴ほど、泣かせて泣かせて虐め抜くぞ…やっぱり止めとけ…
『カ…カイ…カイン先輩…貴方を一目みてから大好きです…つ…付き合ってください…』
まさかの僕だったぁぁぁぁぁぁ!!
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
お兄ちゃんはお医者さん!?
すず。
恋愛
持病持ちの高校1年生の女の子。
如月 陽菜(きさらぎ ひな)
病院が苦手。
如月 陽菜の主治医。25歳。
高橋 翔平(たかはし しょうへい)
内科医の医師。
※このお話に出てくるものは
現実とは何の関係もございません。
※治療法、病名など
ほぼ知識なしで書かせて頂きました。
お楽しみください♪♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる