平々凡々悪役令嬢は必死に逃げだす予定です

おんちゃん

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【番外編】大晦日パーティー②《ガイア視点》

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急ぎ妻とパーティー会場に到着すれば、茶色の髪をポニーテールにした若い女性の赤いドレスがふわりと舞い上がっていた。舞い上がるドレスから白い太腿がチラリと見え隠れする。柔らかそうな太腿だなぁ~とおもわず凝視してしまう自分。私の目線に妻が気付き『ゴッホン!』とわざとらしい咳払いをする。

ギクリと身体が震え慌てて目線を反らす、反らした目線の先にはスタスタと慌てて逃げだす赤毛の少女が居た。なにやら見覚えのあるその後ろ姿、頭をお団子にし泥棒猫のように逃げ足は早く素早い動きで来賓客の間をすり抜け逃亡する。

『こらぁぁぁぁ!リリアンネちゃん待ちなさい~』ハァーまたか、またあの娘は痴態を行ったらしい



「相変わらずだな・・・・」


「うふふふ~本当ですね。彼女は懲りるって言葉を知らない様ですわぁ~うふふふ~」




妻は青髪をユラリと動かしコテリと首を傾け苦笑いしている。青髪は緩やかなウェーブがかかり首を傾けた事で、白く美しい首筋が現れつり目の瞳が柔らかく微笑んでいる、その姿に思わず見惚れ眩しいぐらいに綺麗だと息を飲む。

ふっと周りの者に牽制せねば妻の美しい微笑みに魅力されおかしな気を起こす奴が現れるやもしれん、誰の物かと主張する様に妻の腰を強引寄せ自分に抱き寄せる。




「えっ!?ガイア様どぉ~なさいましたか?」


「スカーレットを取られない様、牽制しているのだが何か問題が・・?」




みるみる妻の顔は真っ赤に染まり照れている様だ。妻と結婚して二年共に月日を送っているのに、まだまだ初な妻はちょっとした言葉で恥じらう。そんな恥じらう姿も堪らなく好ましい




「ガイア様は変わられましたわね・・・・以前はその様なお言葉をおっしゃらなかったのに、恥ずかしくて照れてしまうのは私ばかりで悔しいですわ」


「スカーレットは少し強引な男が好みではないか?」




ニヤリと意味深な笑みを浮かべれば、妻はポカポカと私の胸を叩く




「ガイア様の馬鹿!最初はあんなに優しかったのに」


「いまでも優しいではないか、お前を溺愛するゆえお前の好みに寄せてるんだがな?」


「ライラック先輩に『閨技を伝授してくれ!』と懇願されてたあの時の少し気弱なガイア様をお返しください。」


「おや?スカーレットこんな大勢の来賓が居る中で閨技とは、はしたないなぁ~」


「もぉ~ガイア様の意地悪!」





プイッと顔を背ける妻、慰めるように耳元で囁けばまた顔を赤く染め困った様に顔を下に向けてしまった。




今は余裕が出来てきたが・・・・




初夜は散々だった・・・・・・






強烈なまでのスカーレットの美しさが溢れでる色気、その上豊満な乳房は全ての男を飢えた野獣と変貌させ狂わせる

『貴方様の魅惑ボディーが私をこうさせるのです!なんて罪深い人だ!!こうやって殿方を狂わせていく!恐ろしい人 皆貴方に骨ぬきになりますよ』

かつて痴女リリアが力説していたのも頷ける、おかしくならない者など居ない!思い出したくもないが、彼女に触れる前から彼女を見ただけで逝ってしまったのだから・・・・



どこに逝ったとか無粋な質問はお断りする、羞恥心で死にそうになったのは予想出来るだろ?



薄い夜着に包まれたスカーレットは少し肩を震わせ潤んだ瞳で、ゆっくり自ら衣を剥いでいく、その姿は妖艶で艶かしく目が離せなくなる。スルリと彼女の乳房が現れた時『あの胸に挟まれ窒息したい』と思わず口が開いてしまった。

彼女は恥じらいながらなぜ近くに寄ってくれないのか触れてくれないのか困惑していたが、私の私が気付けば限界に達して下半身は生暖かい液でズボンを濡らしていた。室内が薄暗い事を感謝した。



「すまない・・・・」



「なぜ謝られるのですか?私ではガイア様を欲情させられないという事ですか?」





いやいやいや!!欲情しすぎてすでに爆発してしまったのだ!なんて言えるわけないし俺とて男のプライドというものがある・・かといって漏らした状態で事を進める勇者でもない。こんな状態で初夜を行動出来るのは変態だけだ・・



一度離れなければ・・・・





「スカーレット・・・・すまない・・浴室に行ってくる・・・・」



「ガイア様!?なぜですか?私では貴方様を満足させられないのですか?」






うわぁぁぁぁ~泣かないで、満足させられすぎちゃって爆発しちゃったんだよ!それも触れても居ないのにやらかしたんだよ!経験も浅く早漏なんて言えるかぁぁぁボケぇぇぇ!


冷たい様だが無言でその場を立ち去り浴槽で服装と身を清めた・・・・



慌てて寝室に戻れば、スカーレットはベッド潜りこみ泣いていた。慰めるように彼女の横に寝転び謝罪し改めて彼女を愛撫した。二度目だからいくぶん余裕が出来たが、さんざんな初夜だった・・・




えっ?成功したのかって?




正直に言えば・・・・初夜から三日後でやっととお答えしておこう・・・・


積極的だと思われて彼女は、俺の為に自らの服を脱いでくれたらしく、本当の彼女自身は緊張と焦りと戸惑いで頭が真っ白だったらしい、それから三日間かけて彼女の心も身体も解すには、なかなかに時間がかかった。




そんな俺達も二年の月日を経て学習する。彼女は少し強引ぐらいが興奮し乱れる、そして言葉責めがお好みの様だ。


ふふふ・・・・と思いだし笑いをすれば




「ガイア様思い出し笑いなど厭らしいですわよ~王太子ともあろう貴方様がお行儀がお悪い」



とスカーレットに遣り返されてしまった。




「あっ!ガイア様!リリアさんがいらっしゃいましたよ」



ライラックに抱っこされ抵抗する様に腕を振ってるリリアを発見する。そろそろ挨拶に行かねばな、かつての想い人ライラックと久しぶりに話せる事に喜びを感じたが、昔の様な恋情は湧きあがらない。お前達は相変わらずだなと呆れるが変わらずそのままで居て欲しいと願う




「ライラック!遅くなってすまない~やっと来れた」



「ライラック先輩、リリアさんお待たせしました。」





俺はこの妻と国の為もっと強く賢い王になる為に変わって行きたい。

さようなら・・・・過去の想い人・・・・



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