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【番外編】痴話喧嘩は駄犬も食わない

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青瞳に沢山の涙を溢れさせ、眉間に皺を寄せその令嬢は悲痛顔だった。悲痛顔なのになんて綺麗で絵になる娘なんだろう思わず見惚れてしまうが、私の自慢の親友になんて顔をさせるんだ!!

ふつふつと怒りが沸き上がり、こんな顔にさせた犯人を怒鳴りつけ罵倒する計画を組み立てていく。ギューとマシュマロお胸に抱き込まれれば『お前の敵は俺が打つ!!』と勇ましい気分になってくる。




彼女の背中を優しくトントンと叩き慰める・・




勿論マシュマロ プルンプンルお胸を両頬で受け止めプルプル堪能は忘れない!柔らかくて暖かくてこの胸に包まれただけで、幸せとは幸福とはこういう事だと解らせてくれる。犯人はこの幸福を手放そうとするつもりか!?なんて愚かな・・

依頼料は受け取った、あとはこの暗殺者リリアにお任せを!!






「スカちゃんひとまず落ち着こう、そんな泣いて綺麗なお顔が勿体ないよ。お茶飲みながらゆっくり詳しく詳細を」




スカちゃんことスカーレット様と本日は我が屋敷でのお茶会日、出会い頭にスカちゃんは泣きながら『ガイア様が浮気なさりました・・・・リリアさんどうしましょう・・』と抱きついてこられた。淑女のスカちゃんがこんなに取り乱し混乱するなんて余程ショックだったんだろうな。




「うぅぅぅ・・・・リリアさん、二日前の事でした・・・・」




スカーレットは泣く泣く話しだす。

結婚式という大きな式典の準備の為、二人きりの逢瀬はなかなか叶わなかったが、二日前王城で王太子に式典のドレスを御披露目する事になった。

侍女と供に披露宴のドレスに着替え、久しぶりの再会に我侭とは思うが出来たらこの姿を王太子1人に最初に見せたいと懇願する、王太子の部屋で待つようにお付きの方に優しい笑顔で指示される。

侍女にもお願いしてその場を離れてもらった。




「自分を鏡に写しどのような感想が貰えるかと緊張しながらお待ちしておりました。そんな時ガイア様が、慌てたご様子でお連れの方の手を握り部屋に入室されまして」


「ほ~ヘタレガイアがスカちゃん以外に手を握れる人なんていたんだぁ~」


「ガイア様はヘタレではございません!!」


「はいはい!ノロケは次にしてその続きを」


「もぉ~~リリアさん!仕方ない方ですね・・

私の居た位置がちょうどお二人の視界に入らない位置だったせいか私に気付かず、お二人は慌てた様子で寝室の方に向かわれまして・・・・」


「おおおおお昼間から・・・・!?」




婚約者の目の前で昼間から浮気相手とチョメチョメですかぁ!?昼ドラだよぉ~愛憎劇場ですね、オラわくわくするだぁぁぁ




「なんか楽しまれてないですか?そのガイア様が『お前にしかこんな事頼めないんだ!お願いだ・・僕に全てを教えて欲しいと・・・・』悲痛の声でお相手の方をベッドに押し倒しシャツを破かれる音が聞こえましたの・・・・」



「ほわぁぁぁぁ!!スカちゃんその時どうしたのぉ~!」


「はい!!長いドレスの裾を持ち必死で寝室に向かい、ベッドの上をみればガイア様が相手の方を組敷きシャツを破かれてまして・・・・相手の方の上半身ははだけておりました・・うぅぅぅ・・」


「ひゃぁぁぁぁ!!ガイアが本当に?あのガイアさんがそんな根性あるとは・・・・」


「私の姿に驚きガイア様は見上げられて『これは・・・・違うんだ・・・・浮気とかじゃないと・・・・』でもですねガイア様のお鼻の下には血が、あれは絶対興奮なさっていたんですのよ」


「鼻血ぃぃぃ!!でっでっでっ!お相手は誰だったの?まったく知らない人?」




スカーレットは両手で顔をふさぎ、堪えるように言葉を絞り出す




「・・・・ラ・・・・イ・・・・」



んっ!?何んか嫌な予感がするぞ、そういえば王城まで行かなければならないと文句言ってたな、早く帰ってくるからいい子にしててねっと言われ三日前に出掛けて行ったお兄ちゃん・・・・





「ライラック先輩でしたのよぉぉぉぉーー!」





『僕はもぉ~君とは結ばれない運命を辿る、この逢瀬が最後になるやもしれない、哀れと思うなら最後にこの僕に情けをかけてくれないか』

王太子は問答無用でライラックをベッドに押し倒す、瞳には涙を浮かべ強引にライラックの唇を奪えば、抵抗するように唇を噛みつかれた。

噛みつかれた痛みさえライラックが付けた傷だと思えば下半身がうずうずと興奮を覚え、強引にライラックのシャツを破り捨てる。

『ガイア・・・・それほどまでに俺を求めるのか・・・・』

『ライラック僕は君に焦がれ恋していた、でも結ばれない運命だとはわかっている一夜でいいんだ!一夜限りの夢をみせてくれないか?』

『ガイア!!』

『ライラック!!』

しかし一瞬の隙に、王太子の身体はくるりと回され仰向けにされる、いまやライラックから見下ろされ組敷かれている王太子。股の間にはライラックの膝が、ゴクリと息を飲めばグリグリと股間を膝で押されピクリと王太子の雄が反応する、最初は優しくグリグリされていたが膝で踏みつけられるように押されれば激痛が走る

『うっあぁぁぁぁーーー痛いーーーー』

『痛いと言いながら、いきり勃っているじゃないか、痛みで勃起するとは恥ずかしい奴だな・・』

『あぁぁぁぁーーライラックもっとだもっと踏んでくれぇぇぇーーーー』

クスリとライラックは意地悪い笑みを浮かべベッドの上に立ち上がり、膝ではなく足で王太子の雄をグリグリと踏みつける。

『可愛いよガイア・・こんなに踏まれて喜ぶなんてなんて君は素直な身体をしているんだ・・』





ハァハァ・・・・

美青年の二人の濡れ場・・・・

なぜこの目でみる事が叶わなかったのか・・





「リリアさん・・・・リリアさん・・大丈夫ですか?あまりの衝撃の事実にショックを受けてしまったのですね?」


「!!!!」



しまった!久しぶりにガイアとライラックで淫らな妄想が爆発してしまった。だってスカちゃんが悪いんだよこんな妄想を掻き立てる状況を報告してくるから。

慌てて涎をぬぐい現実に戻るリリア、スカーレットは心配しながらリリアの身体を揺する。





「うっぎゃゃゃゃーー!ヤバいそれはヤバすぎる絶対不機嫌だよ!八つ当りされるぅぅぅスカちゃん私の1週間の未来が確定してしまったよ」



「えっ!?えっ!?リリアさんの未来が決まったとは・・?」


「ライお兄ちゃんのご機嫌が直るまで監禁される、ひどいよスカちゃん夫婦のゴタゴタをこっちに皺寄せとか・・・・ないわぁ・・・・」


「う・・・・浮気・・・・されていたんですのよ?ガイア様とライラック先輩が・・」


「美形同士の秘め事を覗いてみたい欲望はありますが・・・・それ違うよ、その場に居ない私でもわかる浮気じゃないよ。きっとヘタレが一杯一杯になって暴走したんだと思うんだよね・・」


「そ・・そう・・・・そうなんですか?ガイア様私には全然手を出して頂けないから・・・・他にそういう方がいらっしゃるのかと、まさかライラック先輩とは・・・・うぅぅぅ」


「ないない!安心してガイアがスカちゃんを裏切るなんてありえない、ちゃんと訳を聞かないと!私もライお兄ちゃんを問い詰めるから一緒に問い詰めよう」


「リリアさんがお仲間なら心強いですわ、くすん」




浮気じゃなかった安堵なのか、ハラハラと泣き出すスカーレット。リリアの屋敷まで張っていた気持ちが解き放れ溢れだす涙が止まらないようだ。

リリアは優しくスカーレットの背中を擦る、安心させるようにゆっくり優しく擦る





「スカーレット!!やっとぉぉぉ追い付いたぁぁぁ!!」




肩でゼーハーゼーハー息をなさり綺麗な金髪が大きく揺れている。彫りの深い顔の浮世離れした美男子ガイアが居た、でも頬には痣?赤紫の跡がありガイアの後ろには、大変不機嫌そうな私の婚約者様がたたずんで居る。

王太子はスカーレットが腰かける椅子に近付き、地面で膝が汚れる事も気にせずスカーレットに跪き頭を下げる



「スカーレットすまない勘違いさせて許して欲しい。僕は最近君を見るだけでおかしくなるんだ・・・・目が離せなくなって・・君自身をこの胸に閉じ込めたくなるんだ。でも僕は不慣れで」



真剣な眼差しで王太子はスカーレットに許しをこう



「ガイア様・・・・いつだって私は貴方のモノです。本当は王太子妃になるなら貴方の浮気も寛大な心でいなくてはいけないとわかっているんです・・・・」


「浮気じゃないんだ・・・・君に恥をかかせたくなくて!ライラックに教えを乞おうと思って、まさかつまづいた拍子にベッドに倒れ服を破るとは予想外で・・・・」


「私は・・・・貴方様と・・一緒なら恥だってかきたい!!何度だって恥をかいてもいい・・・・だから私以外の方に触れないでぇ・・ください・・ぐすん」


「誓う・・・・お前以外には触れない・・だから許して貰えないだろうか?」


「ガイア様許すも許さないも、私はいつまでも貴方様のものです。離れるつもりなどありませんわ」


「スカーレット・・・・好きだ・・」


「ガイア様・・・・」




二人の愛の劇場を遠目で呆れながらみているリリア、そろそろいいかしら?パンパンと手を叩き二人の注目をこちらに向ける



「はーーい!注目!!」



二人は愛の劇場を私に見られていたとは気付いてなかったみたいで、慌てて繋いでいた手を振りほどき顔を真っ赤にさせながらこちらを見る



「仲直りおめでとぉぉぉーー!でもさぁ~ガイアさんスカちゃんを泣かせた罪は重いよ、それもなんで閨の授業をライお兄ちゃんに教えを乞うの!」


「そっ・・それは・・・・ライラックならどんな事も器用にこなすし、そんな閨技を伝授頂ければ、スカーレットを格好良くスマートに抱けると」


「キャッ!!ガイア様恥ずかしいですわぁ~」





「黙れ!!能天気馬鹿カップルぅぅぅぅ!!!」




私は怒りで震える。散々スカーレットを心配し慰めていたが、結局は馬鹿カップルの痴話喧嘩に巻き込まれてただけだ。そして今私の背後にはとても不機嫌な婚約者様、どうやってお怒りを納めるか悩み所なのに・・・・




「ライラックは!!閨技などないわぁぁぁ!只の鬼畜な野獣なだけなんだよぉぉぉ、絶倫で泣いても許されない恐怖の魔王なんだよぉぉぉぉ!」




怒りと供に私の胸のうちを全て吐き出す、初めての時だって優しくロマンチックな抱かれ方などされてないし・・・・



「ほぉ~リリアそれはすまなかったね。そのお詫びは今夜ゆっくりしなきゃね、ガイア今回の貸しは大きいよ。我が地方の税金を緩めるよう国王に交渉願うよ・・・・さぁ~リリア馬鹿達はほっといて行こうね♪」



ヤバイ言い過ぎたって思った時には、すでに遅く問答無用で両腕を持ち上げられ抱っこされる。暗殺者リリアの登場もなく、私はライラックに連れだされる。後ろの二人は顔を青ざめさせながら『お達者でリリアさん・・』『リリアすまない今のライラックの機嫌を直せるのはお前しかいない』と哀れむ視線をなげていた。




覚えてろよぉぉぉぉぉ お前らぁぁぁぁぁぁ

















「リリアごめんね・・・・絶倫で泣いても許されない恐怖の魔王で・・悪いとは思ってるんだよ」



まぁ~なんて爽やかで素敵笑顔なんでしょうね、でもね鏡の前で全裸の私の奥深くに、貴方様の雄を挿れながら言われても反省してるとは思えません。

リリアはライラックに背を向ける形で背面座位され顔を赤面させている、その顔をみせつけるようにライラックに顎を持たれ鏡を見させられる



「厭らしい顔だねそんな顔をちゃんと見てリリア、美味しそうに咥えこんでジュボジュボ言ってるね」


「あぁぁぁ 恥ずかしいぃぃぃ」



自分を見ないように両手で顔を隠すのに、ライラックは片手で軽々と私の両手を拘束する。快感で力の入らない私は抵抗できない



「リリアがさぁ~濡れなきゃ挿入出来ないんだよ、ほらちゃんと見てこんな涎たらして俺を受け入れてるのを・・・・」


「いやぁぁぁ・・・・ライお兄ちゃん意地悪しないでぇぇぇ~」


「はぁぁぁぁ!可愛いぃぃぃ癒されるぅぅ!」



はう!益々ライラックの雄が大きくなって私の蜜壺の中を膨張させる、たまに下から突き上げられるとキュッと締めてしまう




「こらぁぁぁ~まだそんな締めないで、気持ち良くて吐いちゃいそうだから。ガイアから受けた屈辱もリリアに癒してもらってる最中なんだから、もうちょっといい子にして」


「ライお兄ちゃん・・・・恥ずかしいけど・・気持ちいいいの・・こんな淫らなリリアでも癒されるぅぅぅ?」


「もぉぉぉぉぉ!!普段お馬鹿で変態なのに、抱いてる時はなんでそんなに可愛いくなるのぉぉぉ、だから止まらなくなるんだよ」




一生懸命身体を捩ってライラックに口付けすれば、とろ~んとした瞳で私を見てくれる。

浮気してないってわかってるけど、あのね私も嫌なんだから誰にも触れても触れられても欲しくないだからね、ライお兄ちゃんは私だけのモノなんだから



「ライお兄ちゃん・・・・浮気はめっよ!!」


「もぉぉぉぉぉ!可愛いすぎるんだよぉぉぉ!」




余裕無くなったライラックに仰向けにされ、凄い勢いでピストンされ、部屋にパンパンと卑猥な音が鳴り響き最奥に吐き出された。

まだまだ始まったばかり一回ではどうせ終わらないんでしょ・・・・?



もぉ~しょうがない婚約者様、でも貴方に求められるなら断る事なんて出来ないんですわ。



大好きですわ・・・・ライお兄ちゃん・・♪





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