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私は此処で働いてます
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今日の夜はたくさんの騎士様がご来店されてるせいか大変賑やかだ、遠い国の騎士様ご一行らしく盗賊討伐でこの辺境地までたどり着いたらしい。
若い騎士様は大量のお酒を飲んでくれる、上司となる騎士団長様は金払いが良く大歓迎だ1つ問題を覗けば
「リリアンネちゃん今日は沢山の騎士様がいるね~見初められれば玉の輿のチャンスだよ上手くいけば貴族の奥様になれるんだよ♪」
この店で一緒に働くイリスちゃんは将来の旦那様候補を捜索中、茶色の髪をポニーテールにしてウェートレスのミニスカート制服で愛想を振り撒いている。
「イリスちゃん奥様になんかなれないよ~私達平民は愛人か妾程度なんだから、あんまり自分を安売りしちゃダメだよ~」
「リリアンネちゃんは硬いわねぇ~私達は今が売り出し時なんだから♪」
イリスちゃんのプリンとしたお尻をおもむろになでなでと撫でる私、このプリンプリンは私のものだ!下衆な目で私達を見てくる野獣に譲る気などない!
「こら!リリアンネちゃん何度私のお尻を撫でて怒られれば気が済むの?」
「イリスちゃんのプリンプリンお尻が私に撫でろと呼んでたんだもん♪」
「コラーー!しょうがないから私も触ってやるぅーー!」
「キャーごめん~ごめん~」
この職場にも随分慣れた、こんな私でもミニスカートを履けば女の子に見えるらしく酔ったお客さんにお尻を触られたり抱きつかれたりする事がある、最初の頃は泣き寝入りでマーサさんやイリスちゃんが助けてくれた。
ゴーーーン!!
でも最近は最強の武器を手に入れ、今も私の背後からお尻を触ろうと手を伸ばしてきた奴の手をフライパンで防御して叩き落としてやった。
「なんだよ!リリアンネお前はイリスの尻触ってるのに、俺にはお前の尻を触らせないのかよ!」
なぜだかこんなチビの私に執着する鍛冶の見習いフェークに毎度尻を触られそうになる、毎度のことですっかり防御力も上がった私は軽々とかわす。
「フェークいい加減毎度触ろうとしないでよ!お尻を触りたいなら、そういうお店に行ってよ。はいエールお待たせしましたぁ~♪ここは美味しいお酒と可愛い女の子の笑顔を見れる場所よ!お触り禁止でぇぇーーす!」
「なぁ~なぁ~リリアンネ今度休みだろ~一緒に出掛けようぜ~」
「う~ん考えておく~♪それよりエールのおかわりはいいの?」
「ちぇっ!!お前の考えておくは聞き飽きたよ、おかわり頂戴!」
フェークはなんだかんだ無理強いはしない、イリスちゃんにもフェークとお試しで付き合っちゃえばいいのに、沢山奢ってもらいなよって言うけど なんだろ?違うのだ・・・・私が待ってる人は違うような気がする。 では誰を私は待っているかと聞かれればよくわからない・・・・
「おやぁぁぁ!?君随分小さいくて可愛いなぁ~それにこんな短いスカートを履いて触って欲しいだろ~」
ゴーーーン!!
フライパン防御の成功だ!今度はなかなかに酔ってしまった騎士様のお一人だ、騎士様のごく一部は酔い癖があまりよろしくない、そしてプライドが高い方は逆キレし始める
「俺様が触ってやるって言ってるだろ!俺を誰だと思ってるんだぁぁぁ平民風情が拒否などありえないだろぉ~」
ふぅ~これなんだよね、騎士様ご一行の一部に本当飲み方の汚い方がいる。さてどうやって宥めようかと思案してる時だった
「先輩!団長が探していましたよ~早く席に!」
『チッ!』と舌打ちをして酔っぱらいは、その場を去って行った。私を助けてくれたのかな?でもこの人も騎士団のご一行の1人のようだ。高身長でがたいも良くあだ名をつけるなら脳筋だ!ふふふ1人で想像して笑ってしまう。
そんな私の顔を凝視する脳筋さん、私の顔に何か付いてるのかな?ガバリと両肩をつかまれて揺さぶられる~こいつも酔っぱらいかぁぁぁ
「リリア!!リリアだろ!!お前生きていたのかぁぁぁ!」
すごい力で揺さぶられればガクンガクンと首が揺れる~目がまわるぅ~揺さぶらないでぇ~
「リリア隊員!俺だよ!!アインヒットだぁ」
「アインヒット様?初めましてですよね?」
「キャーリリアンネちゃん騎士様とお知り合いがいるの?私も紹介して~」
イリスちゃんが凄い勢いでこっちにかけてきて、私の腕をギューギューひっぱる、方や脳筋さんが私の肩をユサユサと揺すぶっている だからぁ目が回っちゃうからぁぁ
「二人とも離してくださいお酒も飲んでないのに目がまわってしまいます!!今はお仕事中ですから~」
「あっ!すまないリリア!」
「アインヒット様?でしたっけ私はリリアンネです。初対面だとは思うのですが、詳しくお話を聞きたいですし、今夜はこの街にお泊まりを?」
「リリアンネだと・・・・確かにこの街で宿をとってあるが今夜は自由時間だ。人によっては閨を買いにいく者もいるがどうか時間を頂けないか?」
「キャーリリアンネちゃん口説かれてる」
「なんだってぇぇぇ!俺の誘いはいつも誤魔化すくせに!」
「ちょっと二人とも煩い!この方はどうやら私の過去をご存知みたいなの、だからお仕事終わりにお話を聞くだけよ」
「なら俺も!男女二人きりで深夜なんて間違いが起きるかもしれないだろー!」
「なら私もぉ~♪」
確かに初対面の男性と夜に二人きりも怖いし、フェークとイリスちゃんがいれば心強い
「リリア隊員構わないよ、お前にとって俺が初対面なら恐れるのも当たり前だ・・・・ではまた後で・・・・」
アインヒットはとても紳士的な方のようだ、去り際もスマートで好感がもてる、ところでなんで私の名前の後に隊員とつけているんだろう?私の過去は騎士見習いだったのかな?
・
・
・
・
・
・
賑やかだった時間も終りをつげマーサさんに閉店した此処で話してもいいと許可を得れた。
長時間お待たせしてしまったお詫びに紅茶を淹れる、フェークは酔っぱらいだからお水でいいや。
「アインヒット様たくさんお待たせしてしまって申し訳ございません」
「いや・・・・こちらこそ・・改めて自己紹介させて欲しい」
「はい!宜しくお願いします」
「俺はアインヒット。 ザックバイル学園を卒業し成人を迎えた今はこの第5騎士団で一等兵として勤めている。」
ザックバイル?ズキリと頭が痛むなんだか聞いた事があるような気がする。
「キャーーザックバイル学園といえば貴族や選ばれた優秀な方しか通えない学園ですよね。そこを卒業すれば出世コースは間違いないと有名な学園」
イリスちゃんは大興奮してアインヒットに握手を求めてブンブン振っている。そんな優秀な方と私はお知り合いなのかな?
「そしてリリアいや今はリリアンネだったかな?君もその学園に通っていたんだよ3年前まで」
「!!!!」
「3年前って確かにリリアンネが怪我して生き倒れてマーサさんの家の前に居た時だよなぁ!?」
「うん・・・・アインヒット様フェークの言う通り私は3年前にこの街に生き倒れてました、過去の記憶がなくて・・私は貴族だったのですか?」
「君は子爵令嬢だったんだよ、君は人拐いに合いその犯人は崖から馬車ごと転落した。その時君も崖から転落したと思われていた・・・・」
「だから怪我をおっていたんですかね・・私が子爵令嬢でリリアって名前だったんですかぁ」
ギリギリと頭が締め付けられるように痛い、過去を思い出すなと忠告するように頭が悲鳴をあげる
「リリア・・・・君を亡くしたと思ってた・・生きててくれて本当に・・・・くっ・・・・嬉しい、早くアイツに・・・・くっ・・」
アインヒットは言葉を詰まらせ瞳を潤ませる、こんな風に想ってくれる人がいるなんて、過去の私も捨てたもんじゃないかもしれない。
早くアイツってなんだろ家族かな?それとも兄弟かしら
「アイツって・・・・?」
「お前の婚約者だよ・・・・ずっとお前を探して壊れたみたいに探して一時は学園を留年になりそうにもなったが、どうにか卒業して今は第三騎士団で同じく一等兵だ、自分の家も継かず遠征にしょっちゅう行きながら・・・・お前を探してる・・・・そうかお前は記憶を無くして居たから帰ってこれなかったのか・・・・」
「婚約者?」
「アイツはさ例えお前が亡くなっていても、俺の婚約者はリリアだけだって・・・・早くお前の存命を教えてやりたい・・・・アイツだけはけっしてお前が亡くなった事を信じなかった・・いや今現在も信じてない・・・・」
ポタポタと手に水が落ちる気付けば止めどなく涙が溢れる拭っても拭っても止まらない私の婚約者・・・・
「ダメだよ!!婚約者なんて!それにリリアンネはその子爵令嬢じゃないかもしれないだろぉぉ」
何か慌てたようにフェークが私の手を握る、こんなに涙が出るのはなぜだろう?まだ思い出せない自分が歯痒くなる、こんなに胸が苦しいのに私も待ってたはずなのに・・・・
ギリギリ頭が悲鳴を更に上げる・・・・
「確かに彼の意見も一理あるな、その為にアイツにお前のそうリリアンネという女性が此処に居ると伝えてもいいかな?」
「リリアンネちゃん大丈夫?頭痛いの冷や汗かいてるよ」
「だ・・だい‥大丈夫!アインヒット様私の過去を知る為にもその婚約者に伝えて下さい。そんな情熱的な人なのに、そのリリアさんじゃなければ申し訳ないですが・・会ってみたい・・・・」
男泣きとはこういうものなんだと実感する、アインヒットはうんうんと頷きながら、瞳一杯に涙を溢す『ここは奴の居る場所からは距離がある。来るのにも二週間はかかると思う。時間はかかるがアイツを待ってて欲しい』とキツク握手をされる。
「だから・・・・そんな婚約者なんて認めないからな、この3年間リリアンネを見守ってたのは俺なんだから!!絶対認めないからなぁぁ」
「ライラック・・・・リリアが此処に居るぞ」
アインヒットは号泣しながら呟く、ライラックはリリアが失踪してから壊れた、成績も落とし食事すら拒むようになった。
周りが必死に支えたが誰にも気を許さず、リリアと名付けた犬のぬいぐるみにずっと語りかける。毎日毎日・・
『リリア何処にいるの?リリアもぉ~ご飯の時間だよ リリア・・・・リリア・・早く帰っておいで・・・・』
見かねたリリアの兄のリース様が、ライラックを殴り付け
『今のお前をリリアが見たら悲しむ!亡くなった事を認めないなら、必死に探せそして見つけてこい!!』
と怒鳴りつけやっとライラックは騎士団に入るべく動きだし、騎士団に入団すれば遠征に自ら立候補し常にリリアを探し続けた。
若い騎士様は大量のお酒を飲んでくれる、上司となる騎士団長様は金払いが良く大歓迎だ1つ問題を覗けば
「リリアンネちゃん今日は沢山の騎士様がいるね~見初められれば玉の輿のチャンスだよ上手くいけば貴族の奥様になれるんだよ♪」
この店で一緒に働くイリスちゃんは将来の旦那様候補を捜索中、茶色の髪をポニーテールにしてウェートレスのミニスカート制服で愛想を振り撒いている。
「イリスちゃん奥様になんかなれないよ~私達平民は愛人か妾程度なんだから、あんまり自分を安売りしちゃダメだよ~」
「リリアンネちゃんは硬いわねぇ~私達は今が売り出し時なんだから♪」
イリスちゃんのプリンとしたお尻をおもむろになでなでと撫でる私、このプリンプリンは私のものだ!下衆な目で私達を見てくる野獣に譲る気などない!
「こら!リリアンネちゃん何度私のお尻を撫でて怒られれば気が済むの?」
「イリスちゃんのプリンプリンお尻が私に撫でろと呼んでたんだもん♪」
「コラーー!しょうがないから私も触ってやるぅーー!」
「キャーごめん~ごめん~」
この職場にも随分慣れた、こんな私でもミニスカートを履けば女の子に見えるらしく酔ったお客さんにお尻を触られたり抱きつかれたりする事がある、最初の頃は泣き寝入りでマーサさんやイリスちゃんが助けてくれた。
ゴーーーン!!
でも最近は最強の武器を手に入れ、今も私の背後からお尻を触ろうと手を伸ばしてきた奴の手をフライパンで防御して叩き落としてやった。
「なんだよ!リリアンネお前はイリスの尻触ってるのに、俺にはお前の尻を触らせないのかよ!」
なぜだかこんなチビの私に執着する鍛冶の見習いフェークに毎度尻を触られそうになる、毎度のことですっかり防御力も上がった私は軽々とかわす。
「フェークいい加減毎度触ろうとしないでよ!お尻を触りたいなら、そういうお店に行ってよ。はいエールお待たせしましたぁ~♪ここは美味しいお酒と可愛い女の子の笑顔を見れる場所よ!お触り禁止でぇぇーーす!」
「なぁ~なぁ~リリアンネ今度休みだろ~一緒に出掛けようぜ~」
「う~ん考えておく~♪それよりエールのおかわりはいいの?」
「ちぇっ!!お前の考えておくは聞き飽きたよ、おかわり頂戴!」
フェークはなんだかんだ無理強いはしない、イリスちゃんにもフェークとお試しで付き合っちゃえばいいのに、沢山奢ってもらいなよって言うけど なんだろ?違うのだ・・・・私が待ってる人は違うような気がする。 では誰を私は待っているかと聞かれればよくわからない・・・・
「おやぁぁぁ!?君随分小さいくて可愛いなぁ~それにこんな短いスカートを履いて触って欲しいだろ~」
ゴーーーン!!
フライパン防御の成功だ!今度はなかなかに酔ってしまった騎士様のお一人だ、騎士様のごく一部は酔い癖があまりよろしくない、そしてプライドが高い方は逆キレし始める
「俺様が触ってやるって言ってるだろ!俺を誰だと思ってるんだぁぁぁ平民風情が拒否などありえないだろぉ~」
ふぅ~これなんだよね、騎士様ご一行の一部に本当飲み方の汚い方がいる。さてどうやって宥めようかと思案してる時だった
「先輩!団長が探していましたよ~早く席に!」
『チッ!』と舌打ちをして酔っぱらいは、その場を去って行った。私を助けてくれたのかな?でもこの人も騎士団のご一行の1人のようだ。高身長でがたいも良くあだ名をつけるなら脳筋だ!ふふふ1人で想像して笑ってしまう。
そんな私の顔を凝視する脳筋さん、私の顔に何か付いてるのかな?ガバリと両肩をつかまれて揺さぶられる~こいつも酔っぱらいかぁぁぁ
「リリア!!リリアだろ!!お前生きていたのかぁぁぁ!」
すごい力で揺さぶられればガクンガクンと首が揺れる~目がまわるぅ~揺さぶらないでぇ~
「リリア隊員!俺だよ!!アインヒットだぁ」
「アインヒット様?初めましてですよね?」
「キャーリリアンネちゃん騎士様とお知り合いがいるの?私も紹介して~」
イリスちゃんが凄い勢いでこっちにかけてきて、私の腕をギューギューひっぱる、方や脳筋さんが私の肩をユサユサと揺すぶっている だからぁ目が回っちゃうからぁぁ
「二人とも離してくださいお酒も飲んでないのに目がまわってしまいます!!今はお仕事中ですから~」
「あっ!すまないリリア!」
「アインヒット様?でしたっけ私はリリアンネです。初対面だとは思うのですが、詳しくお話を聞きたいですし、今夜はこの街にお泊まりを?」
「リリアンネだと・・・・確かにこの街で宿をとってあるが今夜は自由時間だ。人によっては閨を買いにいく者もいるがどうか時間を頂けないか?」
「キャーリリアンネちゃん口説かれてる」
「なんだってぇぇぇ!俺の誘いはいつも誤魔化すくせに!」
「ちょっと二人とも煩い!この方はどうやら私の過去をご存知みたいなの、だからお仕事終わりにお話を聞くだけよ」
「なら俺も!男女二人きりで深夜なんて間違いが起きるかもしれないだろー!」
「なら私もぉ~♪」
確かに初対面の男性と夜に二人きりも怖いし、フェークとイリスちゃんがいれば心強い
「リリア隊員構わないよ、お前にとって俺が初対面なら恐れるのも当たり前だ・・・・ではまた後で・・・・」
アインヒットはとても紳士的な方のようだ、去り際もスマートで好感がもてる、ところでなんで私の名前の後に隊員とつけているんだろう?私の過去は騎士見習いだったのかな?
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賑やかだった時間も終りをつげマーサさんに閉店した此処で話してもいいと許可を得れた。
長時間お待たせしてしまったお詫びに紅茶を淹れる、フェークは酔っぱらいだからお水でいいや。
「アインヒット様たくさんお待たせしてしまって申し訳ございません」
「いや・・・・こちらこそ・・改めて自己紹介させて欲しい」
「はい!宜しくお願いします」
「俺はアインヒット。 ザックバイル学園を卒業し成人を迎えた今はこの第5騎士団で一等兵として勤めている。」
ザックバイル?ズキリと頭が痛むなんだか聞いた事があるような気がする。
「キャーーザックバイル学園といえば貴族や選ばれた優秀な方しか通えない学園ですよね。そこを卒業すれば出世コースは間違いないと有名な学園」
イリスちゃんは大興奮してアインヒットに握手を求めてブンブン振っている。そんな優秀な方と私はお知り合いなのかな?
「そしてリリアいや今はリリアンネだったかな?君もその学園に通っていたんだよ3年前まで」
「!!!!」
「3年前って確かにリリアンネが怪我して生き倒れてマーサさんの家の前に居た時だよなぁ!?」
「うん・・・・アインヒット様フェークの言う通り私は3年前にこの街に生き倒れてました、過去の記憶がなくて・・私は貴族だったのですか?」
「君は子爵令嬢だったんだよ、君は人拐いに合いその犯人は崖から馬車ごと転落した。その時君も崖から転落したと思われていた・・・・」
「だから怪我をおっていたんですかね・・私が子爵令嬢でリリアって名前だったんですかぁ」
ギリギリと頭が締め付けられるように痛い、過去を思い出すなと忠告するように頭が悲鳴をあげる
「リリア・・・・君を亡くしたと思ってた・・生きててくれて本当に・・・・くっ・・・・嬉しい、早くアイツに・・・・くっ・・」
アインヒットは言葉を詰まらせ瞳を潤ませる、こんな風に想ってくれる人がいるなんて、過去の私も捨てたもんじゃないかもしれない。
早くアイツってなんだろ家族かな?それとも兄弟かしら
「アイツって・・・・?」
「お前の婚約者だよ・・・・ずっとお前を探して壊れたみたいに探して一時は学園を留年になりそうにもなったが、どうにか卒業して今は第三騎士団で同じく一等兵だ、自分の家も継かず遠征にしょっちゅう行きながら・・・・お前を探してる・・・・そうかお前は記憶を無くして居たから帰ってこれなかったのか・・・・」
「婚約者?」
「アイツはさ例えお前が亡くなっていても、俺の婚約者はリリアだけだって・・・・早くお前の存命を教えてやりたい・・・・アイツだけはけっしてお前が亡くなった事を信じなかった・・いや今現在も信じてない・・・・」
ポタポタと手に水が落ちる気付けば止めどなく涙が溢れる拭っても拭っても止まらない私の婚約者・・・・
「ダメだよ!!婚約者なんて!それにリリアンネはその子爵令嬢じゃないかもしれないだろぉぉ」
何か慌てたようにフェークが私の手を握る、こんなに涙が出るのはなぜだろう?まだ思い出せない自分が歯痒くなる、こんなに胸が苦しいのに私も待ってたはずなのに・・・・
ギリギリ頭が悲鳴を更に上げる・・・・
「確かに彼の意見も一理あるな、その為にアイツにお前のそうリリアンネという女性が此処に居ると伝えてもいいかな?」
「リリアンネちゃん大丈夫?頭痛いの冷や汗かいてるよ」
「だ・・だい‥大丈夫!アインヒット様私の過去を知る為にもその婚約者に伝えて下さい。そんな情熱的な人なのに、そのリリアさんじゃなければ申し訳ないですが・・会ってみたい・・・・」
男泣きとはこういうものなんだと実感する、アインヒットはうんうんと頷きながら、瞳一杯に涙を溢す『ここは奴の居る場所からは距離がある。来るのにも二週間はかかると思う。時間はかかるがアイツを待ってて欲しい』とキツク握手をされる。
「だから・・・・そんな婚約者なんて認めないからな、この3年間リリアンネを見守ってたのは俺なんだから!!絶対認めないからなぁぁ」
「ライラック・・・・リリアが此処に居るぞ」
アインヒットは号泣しながら呟く、ライラックはリリアが失踪してから壊れた、成績も落とし食事すら拒むようになった。
周りが必死に支えたが誰にも気を許さず、リリアと名付けた犬のぬいぐるみにずっと語りかける。毎日毎日・・
『リリア何処にいるの?リリアもぉ~ご飯の時間だよ リリア・・・・リリア・・早く帰っておいで・・・・』
見かねたリリアの兄のリース様が、ライラックを殴り付け
『今のお前をリリアが見たら悲しむ!亡くなった事を認めないなら、必死に探せそして見つけてこい!!』
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