平々凡々悪役令嬢は必死に逃げだす予定です

おんちゃん

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さようなら リリア

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目隠しをされ両手は後ろに縛られている、一体誰がどんな目的で私を連れ去ったのか。

カビ臭い部屋に連れ込まれ荷物を投げるようにベッドのようなスプリングがきいたものの上に投げられる、絶対この犯人間違えてるよ我が家は貧乏子爵だよ身代金なんて払えない。



「どうするんだよ~この娘目的と違うじゃないか?王太子でも公爵令嬢でもないぞこの服装だしお付きの侍女なんじゃないのかよ」


「いや依頼主は赤毛のソバカス平々凡々の胸ペッタンをご指名していた!」



おうおう!赤毛平々凡々までは許すが、まさか胸ペッタンまで言うことないじゃないかぁ!?誰だ依頼主こんな無価値な私を拐って何の利益があるんだ。まさか・・・・あのロリコンか!?

猿ぐつわをかまされてる口で頑張ってモゴモゴこちらに意識を向けてもらう



「何だよ!?目隠しは外せないが猿ぐつわだけは取ってやれ」



仕方ないという口調で誘拐犯の1人が猿ぐつわを外してくれた。どうやらこの部屋には誘拐犯と思える犯人が二人いるようだ。



「すみません!トイレに行きたいです」


「はぁぁぁ!?こんな状況でビビっちまったか?」


「漏れます!このカビ臭い部屋にアンモニア臭を追加させてもらってもよろしければいいのですが・・・・」


「チッ!しょうがねぇなぁ~」



誘拐犯は手首の紐を解き、私の手を引きトイレまで連れて行ってくれた。ドアを閉めたら目隠しを取ってもいいと許可された、用を済ましさてどうしたものか1人でここから脱出するには大変そうだ、このまま大人しくして犯人の目的を知ってから行動しよう無駄な体力を使うのは得策ではない。



「スッキリしましたぁ~ありがとうございます今から出まーす!」


「お前!ちゃんと目隠ししろよぉ~」


「あっ!?すみません忘れてました~」


「ま~いいや!戻るぞ!」


犯人の1人は男性で人の良さそうな村人Aのようなモブ顔だった。もっと強面だったらチビッてたなって内心思いながら彼に付いていき先程の部屋に戻った。



「お前も災難だったな~こんなチビッこい幼女なのに7歳?いや8歳かな?依頼主に引き渡せばもっといい部屋に行けると思うから我慢してくれよな」


「はぁ~そうなんですか、一応こんなチビッ子ですが12歳でもうすぐ13歳なんです。」


「お前も色々大変だな~」



どうでもいい話を三人でしながら私を誘拐するように指示した依頼主をただこの部屋で待ってみる事にする。以外と誘拐犯の二人はいい人で食べ物や飲み物を甲斐甲斐しく分けてくれ雑談もしてくれた。














さっきまで三人で話してたはずなのに、私はベッドで寝てしまっていた。さてはあの食べ物に睡眠薬でも混入されていたのか寝た記憶もまったくない。意外といい人だった誘拐犯二人は部屋におらず、ただ1人私だけが寝かされていたらしい、目隠しはされてなかったが身動きは取れないように手首は紐で結ばれいる。



「やっと起きましたか?リリアさん」


「貴方は!!!」


「ビックリしました?こんな手荒な真似はしたくなかったんですが貴方が勝手に物語を替えてばかりいるので、そろそろ我慢の限界がきてしまいました。」




ピンクの髪は肩に掛かる緩やかなウェーブがかかり、大きな目に赤い瞳 目鼻立ちがはっきりとしたまさに美少女の彼女。



「アメリアたん・・・・」


「私はねハーレムendが希望なんです、それなのに貴方は勝手気ままに行動して一番の推しのライラック先輩にまで執着して本当迷惑!やっと公爵令嬢の身分を手にいれ義理父を上手く顎で使ってやろうと思ってたのに・・・・義理父まで貴方に執着して全然使い者にならない・・・・」


「ハーレムendですって!?まさかアメリアたん転生者?」


「ええ♪去年記憶を取り戻しました」


「一番の推しってライラックはモブじゃないの?」


「あ~無印ではモブでしたけど人気が高くてFDで見事ヒーローの一員になったんですよ、ご存知なかったんですか?」


「うん・・・・その前に亡くなったのかも・・」



「さてリリアさん貴方はなぜこんなに物語を引っ掻き回してくれたんですの!?」


「アメリアたん!さすがに私だって女だし肉奴隷endは回避したいから・・・・」


「貴方が私を虐げ虐めてくれないと、攻略対象の好感度が上がらないのですよぉぉぉ!」



美少女アメリアたんのイメージがどんどん崩れていく、それもハーレムendをご希望だとなかなかに贅沢さんだった。私なんてバッドendしかないのに、それも自分を虐げ虐めてくれってどんだけドMなんですか~



「いやさぁ~あまり人虐めるのとか良くないと思うんだよね~」


「貴方お茶会で私の胸を鷲掴みして大喜びして奇声上げてた、変態痴女じゃないですか~何常識人みたいな発言してんですか!?」



うっ!!!痛いとこつかれたな・・・・



「でもいいです!貴方が悪役令嬢にならないからゲームの強制力なのか新たな悪役令嬢が出来たみたいだし、申し訳ないですがリリアさんにはこの物語から退場して貰います」


「えっ!?別の悪役令嬢!!それに退場ってどうい事なの・・・・」



あれ!?目が霞む・・・・

なんかこの部屋カビ臭かったはずなのに、今は部屋中甘い香りが漂っている



「貴方にはちょっと早いですが国外追放して貰います。このお香には記憶を消失する効果があるんらしいです・・・・新しい土地でお幸せに・・・これ以上私の邪魔しないでくださいね・・・・」





やめて・・・・

この物語から退場してもいい・・・・

でもライラックと仲違えしたままなの・・

まだ仲直り出来てないの忘れたくない・・



忘れたくない・・・・

忘れたくない・・・・

忘れたくない・・・・




















あれから3年・・・・



「リリアンネ!そろそろお客さんが来るよ~店のフロワー掃除は終わったのかい!?」


「はーい!マーサさん今日も1日頑張りましょうね♪」



初めまして私はリリアンネと申します、今年で13歳~15歳ぐらいになるらしいのです事故にあったのか怪我をおい過去の記憶がありません。

3年前にこの海のみえる街の酒場の前で生き倒れてたところを心優しいマーサ夫婦に世話をみて頂き、子供の居なかった夫婦の子供のように育てて頂きました。

リリアンネと言う名前も私が意識朦朧とした時に名前を訪ねた時に答えた名前らしいのです。

年齢も曖昧で見た目も小さくお胸も小ぶり、でも初潮はあったので推定年齢が13~15歳ぐらいではとお医者さんが言っておりました。


今はこの街の酒場でウェートレスとして働かせて頂いております、一生懸命過去の記憶を思い出そうとしたのですが偏頭痛をおこし倒れた事があるのでそれからは過去をあきらめる事にしました。



倒れてた時の唯一の装飾品はこの赤いガラスが装飾された指輪と侍女とおもえるメイド服、安物だから過去の私の身分はきっと平民だったみたいです。なので今とおんなじ身分で住めば都という言葉もありますように今はこの場所が、昔から生まれた育って生きてきた場所に思えてきました。



このウェートレスって職業はなぜだか昔からなりたかった職業のように思えて気に入っております。



たまに・・・・



名前を呼ばれた気がして振り返る時があります、誰もいないのにおかしいですわよね。

さぁ~今日も1日お店を繁盛させる為に頑張ります♪

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