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14歳の誕生日(4)

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頭の中がぐちゃぐちゃで整理出来なくて、不安と恐怖が頭に押し寄せる・・・・

お久しぶりです?こんにちは!リリアです


ライラックに抱っこされ私を落ち着かせる為、再度ライラック部屋に来た所です。


「ライお兄ちゃん・・・・どうしよう・・私きっと選択肢を間違えたんだわ。傲慢に女嫌いの克服のお手伝いという名目で、王太子の婚約者候補を了承するなど間違っていたわ。調子に乗りすぎていたんだわ・・・・」



「リリアどんな選択肢があったかは、僕にはわからない。でもガイアの婚約者候補でもなるべきではなかったね、リリアが了承したと聞いた時は唖然としたよ。断る事が出来ない立場もわかってる、でもね答えを引き伸ばす事は出来たんじゃないかな?」


「そ・・そうよね・・・・ザックバイル学園にも入学する事になってしまって、一生懸命そのルートを抜けようとしてるのに・・・・」



「ねぇ・・リリア。ちゃんと僕には話してくれないかな?今のリリアはどっちなの、現世のリリアそれとも前世と言うべきか身体中を痣をつくり怯えてるリリア?」



!!!!


ライラックが何を言い出してるのか、なんで前世の私を知っているの?でも身体中に痣とは、それはアへendを迎えたリリアの姿だ。ゲームの中の未来の私の姿


「ライお兄ちゃん・・何を知っているの・・?」


「僕は何も知らない、知ってるのはリリアでしょ?大丈夫、僕はいつでも君の味方だよ。だから教えてリリアのわかってる事を教えて!」


プルプル震える肩を撫でてくれる、優しい大きな瞳で大丈夫だよ怖くないよって語りかけてくる。



「ライお兄ちゃん・・・・私は私の未来を知っているのよ。でもそうならない様に努力したつもりなの・・・・でも全然上手くいかなくて・・クッ・・うぅ・・・・」


一生懸命言葉を紡ぎたいのに喉が熱くなって、言葉が出てこない。瞳から水が溢れだす。自分の前世の記憶を話せる人がいるという安堵と喜びで胸が熱くなり涙が止まらない。


ライラックは優しくリリアを長椅子に座らせ、リリアの両手を自ら手で包み込み。まるで物語に出てくる白馬の王子様のように。一つ一つの行動が絵になるとはこういう事なのだろうか。



「そう・・・・リリアは未来を知っているんだね」


「信じてくれるの?」


「信じるさ!!」


「ライお兄ちゃん・・・・ありがとぅ・・私ね・・私の未来はねたくさんの・・・・たくさんのね・・」


「うんうん・・・・たくさんの?」




「騎士団の皆様から可愛がられ大量の白濁液まみれの肉便器奴隷になっちゃってアヘ顔end・・。なんですのぉぉぉぉぉ~うぇーん」



言い切ったわ!私頑張った!!





ゴーーーン!!

その瞬間リリアの頭に拳骨が落ちてきた。



「リリア!こんなに真剣に話してるのに、なにジョーダン言ってるだよ!」


ひっ!!酷い!ちゃんと正直に話したのに、一気に言ったからいけないの?頑張って話したのにこの仕打ちは酷いじゃないですかぁ?


「えーーーー!?」


「えーーーー!じゃないこの馬鹿リリア!僕が本気で心配してるのに、なんだよ騎士団の皆様から可愛がられ大量の白濁液まみれの肉便器奴隷になっちゃってアヘ顔endってさぁ!まったくもって意味がわからない!!」


「白濁液とは・・ぐすぐす・・・・男の方の精子でして、肉便器とは性的虐待を受けてるって意味で・・・・」


なんで泣きながらこんな説明しなきゃいけないの?これちょっとした虐めじゃない、一応私も女の子なんだからこんな説明したくないですけど。


「!!!!!」



やっとライラックが意味がわかってくれたみたいだ。口を押さえて唖然とした顔をしてる・・



「そっか・・・・だからあんなに身体中に痣だらけになって『痛いの・・噛まないで、初めてなの・・・・止めてお願い怖いこわい』『私の・・太腿には破瓜の血が・・』時点で性的虐待などでは?とは予想してたけど、リリアの口から直接聞くとなんだか衝撃的で・・・・」


「えっ?私そんな事ライお兄ちゃんに言った?」


「リリアは覚えてないかもしれないけど、7歳のリリアがインフルエンザになって熱に冒されてる時に僕に話したんだよ。」



まったく記憶にない!!でもだからライラックは私の味方になってくれようとしてるんだ。凄く嬉しいありがたい、ならすべて正直に話そう信じて仲間になってくれるなら腹を割って話したい。



「ライお兄ちゃん私の前世は違う世界の住人だったの。それで現世のこの世界は18禁乙女ゲームでして・・・・」


それからは私のわかる範囲でゲーム内容を説明する。王太子の婚約者になりザックバイル学園へと通いヒロインに嫉妬して虐めぬく、その結果がアへendに繋がる事を懇切丁寧に話す。




「リリア・・・・申し訳ないけど・・いまいち理解し難い。リリアが悪役令嬢ってさ・・・・ごめん・・ぷ・・・・無理ありすぎて、あっははは~淑女からかけ離れたリリアだよ、無理むりあっははは~」


「ライお兄ちゃんひどいです・・でもその淑女からかけ離れてたせいで気に入られて・・・・」



「てか!!そもそもその主人公ヒロイン?アメリアと自ら接触してるじゃないかぁぁぁ!!バカなの馬鹿すぎるよリリア何やってるの」



「そっそっそれは・・・・そもそもライお兄ちゃんがガイアを私の屋敷に連れて来るからいけないんじゃない!!ヤダって言ったのに」


「そんな事情があったなんて知らなかったし、最初からリリアも僕に相談すればよかったじゃないか!?」


「むぅぅぅ!!記憶を取り戻したのが去年の事ですもの・・・・とにかく婚約者にならないように、ザックバイル学園へ行かないように必死で・・」



「その結果が・・・・ガイアの婚約者候補になって無事ザックバイル学園へと通う・・全然回避出来てないじゃないかぁぁぁぁ」


「うぇぇぇぇーーーん!私なりに一生懸命やったんですのぉぉ~!これもゲームの強制力だわぁ~」


「お・ま・え・が馬鹿なだけだろぉぉー!!」


「酷いですわぁ~一生懸命やりましたわ~えっぐ」


「1.婚約者候補に了承しない 2.ヒロインに近付かないのが必須だろ!!物語進行させたのはリリア自身だろぉ!?」



うっぐ!!図星すぎて言葉がないわ・・・・

だってぇ~だってぇ~ライラックと言い争っていた間に乾いた涙が溢れだす。



「私この乙女ゲームが大好きだったんだもん!!ちょっとならぁぁぁ~大丈夫かとぉぉ~」


「おめでとう!リリアは無事アへendだっけ?迎えました。めでたし~めでたし~」



「いやぁぁぁぁぁ!ライお兄ちゃんごめんなさい、見捨てないで下さい。やりすぎたと自覚しておりますライラック様とお呼びします、貴方様の下僕になっても構いません。だから見捨てないで~味方になってぇぇぇ~」


長椅子から降りて、最高級の土下座をする。額を床につけて誠心誠意の土下座だ!!



「はぁ~馬鹿だバカだとは思ってたけど、ここまで馬鹿だとは、ひとまずそのアへendになるのはヒロインが王太子とくっ付くルートなんだっけ?」


「そう!そうなです!?ライラック様、つまりはアメリアたんがガイアを選ぶと私のアへendに近付くと・・」


「つまりアメリアが他の攻略対象?だっけ他の奴を選べばいいんだね?」


「はい・・・・ひとまずアへendにはなりません。国外追放ぐらいで済みます。」


「国外追放!?」


「ええ・・・・何ていうかですかね、悪役令嬢はヒロインを虐めるのはどのルートでもありまして、ヒロインは悪役令嬢に負けないように頑張るです。そんな健気な姿に攻略対象達が惹かれて、協力しあい最後は悪役令嬢の罪を断罪してハッピーエンド♪ちなみにどのルートでも王太子には婚約破棄されます!」



「はぁ~どんだけ酷い事したの・・・・」


「えっとルートによるんですけど、ヒロイン見下し脅す・暴力・恐喝・窃盗・強姦紛いなどなど。色々頑張りました♪てっへ♪」


「てっへ♪じゃねぇぇぇよーーー!誉めてないよ、なんでそんなに明るいのリリアは?」



だって・・・・

だって・・・・



ライラックって強い味方が出来たんですよ。一人で空回りして戦わなくて済むですよ、さっきまで落ち込んでいた気持ちが、どんどん浮上するのを許して欲しい。

相談出来る人がいると思うだけで、本当本当嬉しくて幸せなんですの



「つまり・・・・本格的に物語が始まるのは学園に入学してからって事なんだね・・」


「はい!素敵なオープニングがあります♪」


「喜んでるじゃない馬鹿リリア!!」


ライラックは呆れてため息をついているが、私は嬉しくてライラックの腕に絡み付き、さっきまで泣いてたのも忘れて微笑む。




リリアはライラックという強い仲間を手にいれた

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