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大洗港奪還作戦

103体目 大洗港奪還戦5

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「……声も出ないようね」

 1対1なら楽勝で勝てる分身。だが、多数に襲われればその限りではない。

 さっき出てきた分身がなぜ大したものでなかったのか。その答えに行き着くまでに時間はかからなかった。

「時間稼ぎ……だから、雑魚でも良かった……」

 視界いっぱいに広がった壁が崩れる。霧の壁が。それら全てが分身である。大量の分身が雪崩のように、少女達に襲いかかった。




「ああっ! うく……ひあんっ! あんっ! ああああっ!」

(ど、どうしてこんな事に……)

 主な性感帯全てを責め立てられ、いやいやと首を振るとガラ空きになった耳と首筋を舐められ、動きが固まれば局部の興奮を高められ、絶頂する。

 毛先でやわやわと触られているような快感が触られたところからじっくりと垂れ込んでくる。
 快感の霧が身体の芯まで犯してくる感覚に力を奪われていく。

 緑は分身が少ない内に叩いておけばと後悔するが、今更遅い。腕を掴まれ身動き出来ず、無数の荒獣に身体をなぶられる。

「あくっ! ……は、はひ……う、く……」

 息を押し殺し、歯を食いしばって耐え、渾身の指技で自らの腕を掴む二体の霧の秘部を同時に刺激する。

 指先にホイップクリームをかき混ぜているような感触が伝わってくる。そのまま膣内をかき混ぜてみるが、これといった実体が無いためポイントを押さえられているのかよく分からない。

「ああんっ! いい、そこぉ……」

「はあぁん! すごぉい! おねーさぁん……」

 霧は淫靡に喘ぐ。手マンが効いているのではない。わざとだ。
 甘い声に挟まれて意識は濃霧の中に呑まれていく。じわり、と泡立つ快楽が身体の中をまた一歩進んだ。

 我慢できず脚が動いてしまう。太ももをすり合わせ、だがそんな事をしても霧の責めが緩むことは無かった。

 聞かせるような鳴き声に興奮が抑えられない。コロコロとして甲高い音色に深く誘われていく。

 そのうち、触られたところだけでなくまだら状に快感の蒸気が吹き出し始めた。
 じんわりと犯していくピンク色の艶霧えんむが身体の内側から理性を押し出す。

(くそっ! 耳元で囁くように……変な感情が、興奮してしまう……)

「きゃうんっ!」

 不意に貝合わせとかぶと合わせを同時にされ、刺激の強さに悲鳴を上げてしまった。
 いつの間に脚を絡め取られていたのだろうか。

 薄霧に包まれてボンヤリとしていた思考に強烈な刺激をもたらす。
 霧の一部が晴れ、光の代わりに快感が差し込んできた。

 強い熱に緑の責めが緩み、同時に腕を掴んで離さない二体の霧が両方から耳に息を吹きかける。

 甘い水滴をまとった意識はそれだけで揉みくちゃにされてしまった。
 絶頂感が一気にこみあげてくる。

 目に涙を溜め、口を半開きにして舌を突き出し耐える。陰部をすり合わせる霧と手を繋ぎ、僅かにひんやりとした心地よい体温を感じながらも絶頂だけは耐える。

「くぁあああああっっ!」

 溶けるように熱く煮えたぎった体は快感を求めて秘部同士を擦り合わせ始める。
 全身を乗っ取った霧の温度が上がり切り、熱風となって駆け巡る。

 目を閉じ、その髪を振り乱すことすらできずただ限界を遅らせる事しか出来ない。

 もやが身体に絡みついて甘く締め付けてくる。それでいながら優しく包み込んでもくる。と同時に海と化して理性を押し流しトドメを刺しにかかる。

(動きをコントロールされているだと!? この私が……嘘だ……嘘……あああっ!)

 両方の耳たぶを甘噛みされ、興奮は更に加速する。胸を触る手はねちっこく、腹部を触る手は優しく。
 キスは濃厚、腕には柔らかな肢体が絡みつき、二つの秘部には熱い快感が叩きつけられている。

 絶頂感が不意打ちに一段と強くなる。白に浮き上がる淫猥な本能が全身を震わせる喉から嬌声を絞り出す。

「くああっ! くひゃあああんっ! ひんっ! あああっ! ああああああああああっっっっっ!」

(こんな雑魚に正面勝負で先にイカされるっ!? 有り得ない! くそぉ……こんなにいなければどうとでもなるのに……も、もう我慢できない……)

 緑はまだ霧を一人も倒せていない。それに対し、霧は数の優位もあってか一方的に責め立てている。

 グン、と緑の背が仰け反りブリッジする。豊かな胸が突き上げられ、霞みがかった中で卑猥に揺れた。

 うねる淫霧いんむに耐久力の全てを奪われた。空の彼方へ飛ばされそうな高揚感に襲われる。

 霞が晴れ、全ては水晶の粉をまぶしたようにハッキリと光る。視界がキラめき、意識は吹きちぎれた。

「あんっ! あっ! あひぃっ! あああっ! ィ……イ……く……イクっ、イク! イクっイっちゃう! くうう……ぅあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!」

 ガクガクと跳ねる身体に、自らが飛ばした精液と愛液の一部が降り注ぐ。
 その臭いにまた意識が朦朧とし、だらしなく舌を出して懸命に息を吸うもそれすら続けることを許されない。

「おおおっ……あひ……ひ、ひぃ……んんんっ! んぐうーーーっ! んんんんんんんんんーーーーーーーーー!」

 舌を吸われもう一度秘部の擦り合いが始まり、耳の中を舐められ胸と腹は触られ続ける。

 戻りかけた熱がもう一度戻ってくる。なにも出来ない。体力を奪われた今、耐えるという意思すら乳白色の膜に閉ざされてしまったようだ。

 抑えるものが無くなった快感は一気に上り詰め、なだれ落ちてくる。
 次の瞬間、緑は雑魚相手に連続絶頂という屈辱を味わうのだった。
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