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冷たくてねばねばするもの

69体目 会敵したらスライムだった件5

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(硬い……)

 それはスライムのペニスにしゃぶりつき、何度目かも分からない回数をイかせて感じた僅かな寒気。

 攻撃は後ろから胸を揉んでいる鈴谷にしか行われていないが、彼女は限界だし菜々の顎も疲れてきたし、なにより体勢を変えた瞬間を狙われると非常に不味い事になる。

 スライムは一方的な攻撃を許してもなお、異常な耐久力を誇っていた。何度イかせても精液の量が減らない。
 圧倒すれど、いつトドメを刺せばいいのかさえ見えず体力だけがすり減っていく。

「んんんっ! くうううっ! あんっ! ダメ……もお……菜々さん、後は……」

「ふえ!? ちょっ……」

「あ……ああああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーー!」

 遂に鈴谷が陥落した。一際大きな潮を噴いてスライムの身体をなぞるように倒れる。
 アスファルトの上に生えた背の低い植物に、薄黄色の液体が降りかかる。
 緑色の上に、新雪の身体がトサリと横たわった。

「な、うそ、早すぎ……んぐっ!?」

 後ろからの刺激が無くなったスライムはふたなりペニスを菜々の口に乱暴に突っ込み、腰を振り始めた。
 ただの肉棒ではない、水棒であるそれは長く喉の奥へつき込まれると柔らかく変形し、完全に空気の通り道を塞いでしまう。
 そのせいで何度動かされても息は一瞬たりとも吸うことができない。まるで肺の入口に鉄板でも入れられたようだ。

「んん~っ!? んーっ! ぐ……うええっ」

 苦しさに負けてすぐに自分からペニスを放してしまった。その隙を突かれ、押し倒される。

「しまっ……!」

 スライムはしてやったりと笑った。

 水ペニスは抵抗なく膣口を押し広げ、中へ侵入する。それどころか、膣に合わせ形を調整してきた。
 まるで何度も愛し合った男女の秘部のように、ヒダの一枚一枚がペニスにピタリと吸い付く。頭の中では警報がうるさくなっていた。

(やばいやばいやばい! こんなの食らったらひとたまりも……)

 なんとかできないかと対抗策を考えているその時だった。スライムのペニスが膨らみ、何かが這い上がってくる。

(な、なに? 射精? 違う、そんなはずない。何? 何が来るの? )

 ゆっくりと這い上がってくるそれは、最終的に最奥へと到達しヒヤリとした温度を残して張り付いた。

(まさかこれ……!)

 菜々は這い上がってきたものの正体をようやく知る。小さなスライムだ。
 しかも張り付いた先が子宮口。最悪の結末が容易に思い浮かべられる。

「そこはっ……! ひっ!?」

 戦慄に震えた瞬間、遂にピストン運動が始まる。みっしりと絡み合った植物の根がメリメリと剥がれるように、ペニス全体がヒダヒダを擦り凶悪な快感が下半身を割る。
 カリ首だけでない、竿の部分までもが膣肉の形を変えてしまう。甘い暴力が下腹部を殴りつける。
 ペニスが最奥まで侵入すると全ての隙間が埋まり、引き抜かれると全ての肉ヒダが洗濯板のようなゼリーのヒダに何回も弾かれる。

 その上で、ポルチオへと張り付いたスライムが振動する。小さな音を立てて、快感が小刻みに打ち込まれ始めた。
 粘性体が何度も弾けるように動き、流砂のような快楽が振動によって子宮へ染み込んでいく。
 膣とペニスの隙間から、スライムが吸収しきれなかった愛液が飛び散った。

「ひぃあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっ!」

 最も強烈な性感帯を刺激され、絶叫する。喘ぐでもよがるでも無く、叫ぶ。

 膣全体が長い周期の収縮を繰り返す。全身が性感帯になったような快感が脳を犯す。
 快感神経の一つ一つを余すことなく擦られているような快楽が、菜々の身体を完全に支配する。絶頂を耐える意思が一掻きで根こそぎ持っていかれる。

 水棒が最奥まで突き込まれる。固いゼリーのようなそれに押され、生体ローターと化したスライムの強制振動が熱砂となって襲い来る。
 甘い熱気が下半身を支配する。動かそうにもビクビクと汗の滴を飛ばすだけで、スライムの性技から逃げる事は出来なかった。
 超高速のリズムが絶え間ない刺激で脳髄を蕩かし、ズルリと抜き差しされる複雑な形の水袋が刺激に慣れさせてくれない。

(イッてる! イキながら……またイく! )

 快楽で涙を流しながら叫ぶ。そうして自分の無様さにまた泣く。
 反撃は愚か、耐えることも逃げることもできない。どんなに膣を締めても意味が無く、それどころか水ペニスの自由自在な形を一際に感じてしまうばかり。

 幾重にも固めていた守りは、全て濁流に押し流されていく。

「あああああああああああぁぁあぁぁぁあああぁぁぁぁあーーーーーーーーーーっっっっっ! きゃああああああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!」

 何度も潮を噴かされ、意識を飛ばされかける。痺れるような快楽が腹の奥で弾け、我慢など弾き飛ばしてしまう。
 小さな生体振動が、菜々には地震のように思えた。強烈により身体が液状化していく。ジワジワと侵食する甘さに身動きが取れなくなっていく。

 髪の毛一本で繋がっているような混濁した意識だが、必死に耐える。必ず助けがくる、敵が先に疲れる。そう信じて。

「んぎぃぃぃぃぃいいいいいいいい! あはあぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっ!」

 水棒がその直径を増す。
 膣肉が更に拡張され、一層深い刺激を生み出す。異物感が海綿体を圧迫し、ゼリー体が肉ヒダを引っ掻く。

 不意に撃ち込まれる精液に子宮が震え、快楽量が限界を超えて白目を剥く。
 数秒で戻ったが、このままでは完敗を喫するのは火を見るより明らかだった。

(も、もう無理……誰か助けて……)

 菜々の体力は限界。それに対し、スライムは第二ラウンドを始めようと腰を引いた。

 その時、視界の端から何かがスライムに飛びつく。

「菜々さん! ……起き上がってくださいっ!」

「れ、レモン……あなた……」

「私に取り付いていたスライムは破裂して死にました! 一緒に戦いましょう!」

 菜々は荒い息を吐きながらレモンを見上げる。もう既に意識を失っているものだと思っていたが、目の前で可愛らしい身体を揺らす彼女は幸運だったらしい。
 レモンの秘部を責めていたスライムはあまりにも多すぎる愛液を吸収しきれず、水を吸いすぎたトマトの如く肥大化の末に崩壊した。

 崩壊前は動きも緩かったため、その間に体力を回復させたレモンは菜々の危機に駆けつけられたのだ。

「……ふっ、そうね。一緒に、ね。……さあスライム、覚悟なさい。私は強いわよ。だって最強なんだから!」

 未熟ながらも奮戦したレモンの真っ直ぐな瞳に諭され、気持ちを入れ替える。

 対面座位で敵と相対し、積極的にキスをしていく。粘性体の舌に菜々の小さな舌が絡む。ピチピチと逃げるゼリーを追い回し、微弱な電気信号を送り込む。
 水を染めるように、甘く発情した唾液を押し込んでいく。

 同時にレモンが、楽師匠直伝の「メルティワード」でスライムを溶かしていく。こそばゆい感覚がスライムの背筋を流れ、熱く火照らせていく。

「あれあれ? 二人に責められた途端動けなくなっちゃいましたか? 可愛いですね。ふふ、いいですよ。もっと可愛くなっちゃってください!」

 菜々の舌がスライムの柔らかい口内を蹂躙する。絡め捕ろうとする舌を強引に振りほどき、上あごや頬の内側をスルスルとなぞる。
 筋肉質で張りのある膣肉が、責められて強度を失った水ヒダをものともせず締め上げた。亀頭とGスポット、海綿体同士が擦れてズクリと熱が生まれる。
 柔軟だが硬度があと一歩足りない水袋は引き締まった膣の圧力に耐えられず、もう一度ヒダを展開することができない。先の攻勢が嘘のように、いいように弄ばれる。

 ビクビクとペニスが震え、ついに菜々の子宮目掛けて熱湯を放った。絶大な耐久力を誇ったスライムだったが、この二人の責めには耐えきれなかったようだ。

「んんっ! あんん……んぐうううっ! ふー……んーっ!」

 最後は小型スライムに命令を飛ばす事も許さない、熾烈なキスと腰振りにあえなく陥落。精液とコアを子宮に流し込んだ後は急速に蒸発してしまった。残ったのは薄い水染みだけだ。
 一方、支えを失った菜々もまた地面に倒れる。こちらも限界で、身体を起こす事さえできないほど消耗していた。

「ひゅー……ひゅー……」

「だ、大丈夫ですか?」

 息も絶え絶えに、とはこのことを言うのだろう。レモンは心配になって菜々に声をかけた。予想通り、擦れた強がりが返ってくる。

「なん……とか……」

「きっともうすぐヘリが来ますよ。休んでいてくださ……」

 菜々を介抱しようとした時、レモンの第六感が敵の来訪を告げる。
 頭を上げると、三匹の荒獣が女体化するところだった。

 ハイウルフ、耐久力は低いものの攻撃力は高い。デイビーズ、耐久力も攻撃力も下位の中では中間。テディベア、耐久力が高い。

(不味いです)

 タイプの異なる三匹が、下位荒獣と同程度のスペックしか持たないレモンに襲いかかってくる。しかも先のスライムとの戦いで体力はボロボロ。勝ち目の見えない戦いに持ち込まれてしまった。
 一匹ずつなら何とかなるかとしれないという考えが頭をよぎる。現に三匹の荒獣は鈴谷、菜々、レモンへ分かれて歩いてきている。

 しかしそれでは、気絶している鈴谷と動けない菜々が完全にやられてしまう。敵がこの後も現れないとは限らない。二人の回復は優先されるべきだ。

 レモンに残された選択肢は一つしか無かった。

「レ、モン……何してるの……やめなさ……い……」

「あなた方の相手は私です! 全員相手してあげます。来なさい」

 菜々の制止の声を振り切って、レモンは自分の裸体を獣の前に投げ出した。
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