冒険者育成学園の日常

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「ここがユグドラシル学園かぁ」
　目の前に広がる巨大な施設を見て感嘆の声を上げるゆうすけ。
　ここは日本の首都である東京にある冒険者を育成するための教育機関だ。
　その規模は国内で最大であり、多くの生徒が在籍している。入学には厳しい審査があるが、入学できれば将来は約束されたようなものだと言われている。
「とりあえず受付に行くか」
　そう言って校舎の中に入る。

　中に入るとそこには様々な制服を着た生徒達が行き来しており、まるでお祭り騒ぎのような雰囲気があった。
「なんか凄いところだな」
　そんなことを考えながら歩いていると突然、金髪で整った顔立ちをしている男子生徒から声をかけられた。
「おいお前！ちょっと待て！」
「えっ！？俺ですか？」
　突然呼び止められたゆうすけは自分のことを指差しながら確認する。
「お前以外に誰がいるっていうんだよ！」
「あぁすみません、ぼーっとしてました」
「ふん、まあいい。それよりもだ。今、俺のことを見ていただろ」
「見てたというか、通りかかっただけですよ」
「嘘をつけ。俺はちゃんと見てたんだからな。お前が俺を見ているとき、俺もまたお前をみているんだ！」
「………………何それ怖いんですけど」
「とにかく！お前のことは覚えたからな！覚悟しておけ！」
　そう言い残して走り去る男子生徒。
　その後姿を呆然と見つめるゆうすけだったが、すぐに我に返ると再び歩き始めた。
「よくわからんが変なのに絡まれたぞ……まぁいいか」
　気にせず歩くこと数分、ようやく目的の受付に到着した。

「あのー、すみません」
「はい、ご要件はなんでしょうか」
「入学試験を受けに来たのですが」
「かしこまりました。ではこちらの用紙に必要事項の記入をお願いします」
　渡された紙に名前や出身地などを書いていく。
「これで大丈夫ですかね？」
「はい、ありがとうございます。ゆうすけ様ですね」
「はい」
「では試験会場の方へ案内させていただきますので、私についてきてください」
　言われるままについて行くと、大きな体育館へとたどり着いた。