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第17話 元勇者 魔獣と対決
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まるで蒸発するかのように肉体が消えて無くなっていく。やはり魔獣だったか……。
その光景にローザが驚いている。そして隣にいるルシフェルに話しかける。
「あのサメ、何で消えちゃったんですか?」
「驚いたでしょ。魔王軍が作った魔獣の特徴なの。一般的な生物と魔獣の違い、それは肉体を他の勢力に調べられることが無いように消滅する設計になっている事」
そういうことだ。だから魔獣の生態や仕組みは俺達もよくわからない。サンプルとして肉体をお持ち帰りなんて出来ないからな。
「逆に言えば敵と戦って倒した後に姿が消えるやつは魔獣、そうでない奴は普通の生き物ってことだね」
その通り、言う通りこれで見分けがつく。
なにはともあれ怪我人が何人も出たが何とかシャークを突破。するとポルポさんが俺に話しかける。
「すまん、結構冒険者に被害が出てる。回復しなきゃいけない奴は帰還させる」
「わかりました」
ポルポさんなら高い防御でなんとか受けきれるが紙耐久の冒険者ではとても受けきれない。
回復が必要な者はここから帰還させる事となった。
そして冒険者は7割くらいになり再び出発を開始する。
再び道を進み始める一行。海底遺跡だけあって膝までつかるくらいの海水。
敵の奇襲などを警戒し張り詰めた空気の中俺達は道を進んでいく。
「これから先、もっと強い敵がいるはずですよね」
セフィラが俺に接近して耳元で囁く。警戒した目つきで周囲をキョロキョロしながら。
「ああ、そうだな」
確かに、ゲームとかでも1匹目より2匹目、3匹目の方が強い敵というのが鉄板だ。油断は禁物。
(というか今度は被害を出すなんてしたくない。敵を見つけたら攻撃される前に速攻で倒す)
そんな事を考えながら道を進んでいく。すると広い部屋のような空間に入っていく。
「広い、ここが2体目の魔獣がいる場所か?」
そう考えキョロキョロと周囲に視線を向ける。そしてそこに存在していた。
「今度はこいつが敵か──」
「ずいぶん大きいですね。見るからに強そうです」
セフィラの言う通りさっきとは比べ物にならないほど巨大な物体。30メートルくらいはあるだろう。確かこいつも出会ったことがある。
「ナイトメア・ホエール」
ルシフェルが囁く。たしかそんな名前だったな。世界中に悪夢を響かせるクジラと呼ばれていたんだっけ。
「もう1匹いるぞ。左だ!!」
セフィラがそう叫び俺は視線をそちらに向ける。本当だ──。
(あっちも20メートルくらいの大きさだ。蛇のように長い胴体、そこから細長い手足が出ているあれは確か……)
「あれは、リバイアサンね。私も召喚したことがあったわ、結構強いし──」
そうそう、そんな名前だった。って結構強いのかよ!!
「まあいいや、こいつのステータスを見てみよう。戦わなきゃいけないのには変わりないんだ」
そして俺は解析魔法を使い相手のステータスを見る。
<闇属性、スコープ>
HP 145
攻撃 48
防御 73
魔法攻撃 80
魔法防御 95
素早さ 55
種族値 496
う~~ん。HPがかなり硬い、それに魔法防御も高め防御力に優れているタイプ。要塞ってやつか。体がでかいクジラだけあって倒すのが難しそうだ。
ルシフェルは困った表情で自分の髪をなでながらつぶやく。
「う~~ん。私にはちょっと苦手なタイプね……。 魔法攻撃でごり押しをするより、物理技で役割破壊を狙った方がいいかな」
確かにそうだ。魔法耐久が高い相手にはルシフェルはてこずる事だろう。こいつは俺が相手をした方がいいかもしれない。そしてもう一方、リバイアサン……。通称海龍神、こいつのステータスは──。
リバイアサン
HP 80
攻撃 110
防御 65
魔法攻撃 90
魔法防御 60
素早さ 100
種族値 505
高い素早さ、攻撃。並以下の防御。典型的な攻撃的アタッカーという感じだ。素早さは俺のが勝っているし俺が戦った方がいいのか?
「よーーし、今回も俺達が全員ぶっとばしてやるぜ──」
冒険者の一人が威勢のいい言葉を叫ぶ。おいおい、結構強いぞこの敵。そんな担架を切って大丈夫か??
「ほう……ずいぶん勇ましい言葉を聞いたぞ。では手加減なしで、行かせてもらうぞ!!」
「ええっ??? こいつしゃべれるのかよ!!」
なんとリバイアサンが突然しゃべり始めた。ちょっと驚いたぞ!!
他の冒険者もリバイアサンが話し始めた事に驚愕する。
「確かにおかしくはない。種族値500だとそれなりにランクが高い魔獣だ」
「特別な魔力を施されているのよ。たまにいるわ」
ルシフェルがそう言うならそうなのだろう。
そしてホエールとリバイアサンは左右から一斉に冒険者達に襲い掛かる。
「俺はリバイアサンと戦う、ルシフェルはホエール、お願いできるか?」
「ええ、任せて!!」
そして2人は戦うべき敵と相対し始める。
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!
慌てて右側に飛び込みリバイアサンの攻撃をギリギリでかわす。
(これが素早さ100。確かに早い、かわすのも受けるのもかなりギリギリだったぜ)
「だが、この速度ならまだ対応できる」
そして一気にリバイアサンの懐に飛び込んでいく。
ズバァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!
「ぐわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
リバイアサンは断末魔の叫び声を上げ後方に大きく吹き飛ぶ。そして叩きつけられるように海底に倒れ込み先ほどのシャークのように蒸発するように消滅していく。
「素晴らしき力だ──。相当な魔力と腕の持ち主と見える」
「褒め言葉をありがとう」
肉体が消滅していく中でリバイアサンが話しかける。
「この先にいるのはこの遺跡の主だ。俺達とは強さが全く違うぞ」
その光景にローザが驚いている。そして隣にいるルシフェルに話しかける。
「あのサメ、何で消えちゃったんですか?」
「驚いたでしょ。魔王軍が作った魔獣の特徴なの。一般的な生物と魔獣の違い、それは肉体を他の勢力に調べられることが無いように消滅する設計になっている事」
そういうことだ。だから魔獣の生態や仕組みは俺達もよくわからない。サンプルとして肉体をお持ち帰りなんて出来ないからな。
「逆に言えば敵と戦って倒した後に姿が消えるやつは魔獣、そうでない奴は普通の生き物ってことだね」
その通り、言う通りこれで見分けがつく。
なにはともあれ怪我人が何人も出たが何とかシャークを突破。するとポルポさんが俺に話しかける。
「すまん、結構冒険者に被害が出てる。回復しなきゃいけない奴は帰還させる」
「わかりました」
ポルポさんなら高い防御でなんとか受けきれるが紙耐久の冒険者ではとても受けきれない。
回復が必要な者はここから帰還させる事となった。
そして冒険者は7割くらいになり再び出発を開始する。
再び道を進み始める一行。海底遺跡だけあって膝までつかるくらいの海水。
敵の奇襲などを警戒し張り詰めた空気の中俺達は道を進んでいく。
「これから先、もっと強い敵がいるはずですよね」
セフィラが俺に接近して耳元で囁く。警戒した目つきで周囲をキョロキョロしながら。
「ああ、そうだな」
確かに、ゲームとかでも1匹目より2匹目、3匹目の方が強い敵というのが鉄板だ。油断は禁物。
(というか今度は被害を出すなんてしたくない。敵を見つけたら攻撃される前に速攻で倒す)
そんな事を考えながら道を進んでいく。すると広い部屋のような空間に入っていく。
「広い、ここが2体目の魔獣がいる場所か?」
そう考えキョロキョロと周囲に視線を向ける。そしてそこに存在していた。
「今度はこいつが敵か──」
「ずいぶん大きいですね。見るからに強そうです」
セフィラの言う通りさっきとは比べ物にならないほど巨大な物体。30メートルくらいはあるだろう。確かこいつも出会ったことがある。
「ナイトメア・ホエール」
ルシフェルが囁く。たしかそんな名前だったな。世界中に悪夢を響かせるクジラと呼ばれていたんだっけ。
「もう1匹いるぞ。左だ!!」
セフィラがそう叫び俺は視線をそちらに向ける。本当だ──。
(あっちも20メートルくらいの大きさだ。蛇のように長い胴体、そこから細長い手足が出ているあれは確か……)
「あれは、リバイアサンね。私も召喚したことがあったわ、結構強いし──」
そうそう、そんな名前だった。って結構強いのかよ!!
「まあいいや、こいつのステータスを見てみよう。戦わなきゃいけないのには変わりないんだ」
そして俺は解析魔法を使い相手のステータスを見る。
<闇属性、スコープ>
HP 145
攻撃 48
防御 73
魔法攻撃 80
魔法防御 95
素早さ 55
種族値 496
う~~ん。HPがかなり硬い、それに魔法防御も高め防御力に優れているタイプ。要塞ってやつか。体がでかいクジラだけあって倒すのが難しそうだ。
ルシフェルは困った表情で自分の髪をなでながらつぶやく。
「う~~ん。私にはちょっと苦手なタイプね……。 魔法攻撃でごり押しをするより、物理技で役割破壊を狙った方がいいかな」
確かにそうだ。魔法耐久が高い相手にはルシフェルはてこずる事だろう。こいつは俺が相手をした方がいいかもしれない。そしてもう一方、リバイアサン……。通称海龍神、こいつのステータスは──。
リバイアサン
HP 80
攻撃 110
防御 65
魔法攻撃 90
魔法防御 60
素早さ 100
種族値 505
高い素早さ、攻撃。並以下の防御。典型的な攻撃的アタッカーという感じだ。素早さは俺のが勝っているし俺が戦った方がいいのか?
「よーーし、今回も俺達が全員ぶっとばしてやるぜ──」
冒険者の一人が威勢のいい言葉を叫ぶ。おいおい、結構強いぞこの敵。そんな担架を切って大丈夫か??
「ほう……ずいぶん勇ましい言葉を聞いたぞ。では手加減なしで、行かせてもらうぞ!!」
「ええっ??? こいつしゃべれるのかよ!!」
なんとリバイアサンが突然しゃべり始めた。ちょっと驚いたぞ!!
他の冒険者もリバイアサンが話し始めた事に驚愕する。
「確かにおかしくはない。種族値500だとそれなりにランクが高い魔獣だ」
「特別な魔力を施されているのよ。たまにいるわ」
ルシフェルがそう言うならそうなのだろう。
そしてホエールとリバイアサンは左右から一斉に冒険者達に襲い掛かる。
「俺はリバイアサンと戦う、ルシフェルはホエール、お願いできるか?」
「ええ、任せて!!」
そして2人は戦うべき敵と相対し始める。
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!
慌てて右側に飛び込みリバイアサンの攻撃をギリギリでかわす。
(これが素早さ100。確かに早い、かわすのも受けるのもかなりギリギリだったぜ)
「だが、この速度ならまだ対応できる」
そして一気にリバイアサンの懐に飛び込んでいく。
ズバァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!
「ぐわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
リバイアサンは断末魔の叫び声を上げ後方に大きく吹き飛ぶ。そして叩きつけられるように海底に倒れ込み先ほどのシャークのように蒸発するように消滅していく。
「素晴らしき力だ──。相当な魔力と腕の持ち主と見える」
「褒め言葉をありがとう」
肉体が消滅していく中でリバイアサンが話しかける。
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