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フリジオ王国編
唯一王 ウツロを追い詰めるが──
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「じゃあ、信じるわよ」
ようやく作戦の実行に入る。そのためにまずはハリーセル。
「じゃあ、準備するフィッシュ。まかせろフィッシュ」
ハリーセルは自信満々に親指を立てて、ウツロと反対方向に小走りで走り始めた。
すると──。
ズデデッ──!
何とハリーセルは転んでしまった。足元につまずくものなどないはずなのだが。
そう言えば、ハリーセルは運動音痴で以前あった時もこんな感じですっ転んだんだっけ。
「ハリーセル。こんなところで無理するな、焦らなくていい」
「いてて……、ごめんフィッシュ」
ハリーセルは痛そうに膝を抑えながらゆっくりと立ち上がる。そして今度は早歩きになり所定の場所まで歩いていった。
紫色に輝く双眸は不気味に輝いている。鋭い牙が立ち並んでいる口は、人の肉体など簡単に飲み込んでぐちゃぐちゃになってしまいそうだ。
そしてレディナがウツロをじっと見つめながら話しかけてきた。
「相当強いわよ。この魔物」
「──それは、見てわかる」
恐らくだけど、今まで戦ってきた中でもトップクラスの強さだろう。
それでも、負けるわけにはいかない。勝たなくちゃいけない。
「それでも、俺達は負けない。そうだよな、レディナ」
「──決まってるじゃない!」
レディナの強い決意を持った言葉。
その言葉を発した瞬間俺は剣を強く握り、ウツロへと向かっていく。
その瞬間、俺たちの敵意を察したのかウツロは大きく口を開く。
その中に膨大な量の魔力が渦を巻いているのがわかる。これはまさか──。
「危ないフライ、よけて──」
レディナの声を聴いた瞬間、俺の体はすぐに動いた。
一瞬だけ遅れてウツロの口から放たれた光が俺がいた場所を間一髪で通過。後ろの壁に激突し大爆発を起こした。
ドォォォォォォォォォォォォォン!
俺の加護をつけたミュアの全力。それの二倍くらいの力はある。
まともに食らえば、魔力を全開にした障壁でも受けきることはできないだろう。
そんなことを考えている間にウツロは俺達に急接近し襲い掛かってくる。
振り下ろした拳を俺とレディナがかわして後ろに飛ぶと、その瞬間に再び光線を繰り出してきた。
俺は警戒していたので小さくステップを踏んでいたためすぐに対応できたが、レディナは宙にいたため身動きが取れない。
「レディナ。危ない」
俺がすぐにレディナの方へと向かっていく。
俺はレディナを抱きかかえるようにして、ギリギリでそれを回避。
「あ、ありがとうフライ」
レディナはほんのりと顔を赤くする。しかし飛んだ瞬間を狙って光線を出すとは、結構賢いんだな。
ウツロはサラに俺達に追撃をしようと襲い掛かろうとするが、後方からハリーセルが攻撃を放ち、それをさせない。
「私もいるフィッシュ。そんなことさせないフィッシュ」
ハリーセルの遠距離攻撃は、それなりにパワーがあるようで、ウツロも引かざるを得ない。
それに、狙いも正確でウツロにとって狙われたら困る場所を的確に当てている。
「助かったよ、ハリーセル。いい狙いだね」
「えっへん。フィッシュ」
それから俺は、改めてウツロを見上げる。
今までのやり取りで、わかった。俺も戦いに加わらなくちゃだめだ。
三人の加護をしながら戦うというのは、さっきもやったことがあるけれど、魔力の消耗が激しく、あまり長くはもたない。
けれど、レディナ一人で接近戦をやるというのはあまりにも無謀すぎる。
フリーゼも、強化されたデュラハン相手に善戦しているが、あの数では攻略に時間がかかてしまうだろう。
無茶化もしれないけど、やるしかない。
俺はレディナと一瞬だけ目を合わせた後、ウツロに向かってとびかかっていく。
ウツロは視線を俺に向けると、口から再び光線を繰り出してきた。
俺はそれを紙一重でかわしながら
ウツロが俺に集中している間、レディナは後方に回っていたのだ。
あわてて振り向こうとするがレディナの攻撃を防げる位置にない。
「目を、覚ましなさい!」
レディナの剣に強力な魔力がともり始める。
ズバァァァァァァァァァァァァァァァ!
ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ──!
彼女の斬撃。右腕の肘から先がバッサリと切断され、断末魔のような悲鳴がこの場一帯に鳴り響く。
「よし!」
これで奴は右手からの攻撃は使えない。これで優位に戦える。
レディナの着地を狙うように光線が襲い掛かるが、同じ手は食わない。すぐにかわしてそれをよける。しかし──。
その瞬間、予想もしないことが起きた。
いままさに切り落としたはずの腕の先。そこから先の部分に煙が立ち込めたかと思うと、その部分が次第に復活し始めたのだ。
ハリーセルの攻撃がいくらか命中するが、それでも回復速度の方が早いことに変わりはない。
「──私の元仲間で、これができるって人がいたのよ。まさかこいつに使うなんて思いもしなかったわ」
それなら、やり方を大幅に変えなきゃいけないな。
幸いハリーセルの援護もあり、再生しきるまでには時間がかかるようなので、それまでに相手の魔力を削り切るしかない。
おまけに、俺の魔力も尽きてきている。
そしてレディナを突き飛ばし、ウツロの魔の手から彼女を守る。
その代償として、代わりに俺が標的になるわけだが。とっさに剣を構えなおすが、明らかに間に合わない。
ウツロの右手が、俺の胴体をぎゅっと鷲掴みにする。
「フライ!」
レディナが悲鳴を上げる。
巨大な口が開かれ、俺の胴体ほどある牙、そしてチロチロと気味悪く動く深紅の舌が俺を捕らえようとした。
その時──。
不意に顔面が爆発したかと思うと、ウツロの肉体が後方に吹き飛んでいく。
「危なかったフィッシュ。私のおかげフィッシュ」
ようやく作戦の実行に入る。そのためにまずはハリーセル。
「じゃあ、準備するフィッシュ。まかせろフィッシュ」
ハリーセルは自信満々に親指を立てて、ウツロと反対方向に小走りで走り始めた。
すると──。
ズデデッ──!
何とハリーセルは転んでしまった。足元につまずくものなどないはずなのだが。
そう言えば、ハリーセルは運動音痴で以前あった時もこんな感じですっ転んだんだっけ。
「ハリーセル。こんなところで無理するな、焦らなくていい」
「いてて……、ごめんフィッシュ」
ハリーセルは痛そうに膝を抑えながらゆっくりと立ち上がる。そして今度は早歩きになり所定の場所まで歩いていった。
紫色に輝く双眸は不気味に輝いている。鋭い牙が立ち並んでいる口は、人の肉体など簡単に飲み込んでぐちゃぐちゃになってしまいそうだ。
そしてレディナがウツロをじっと見つめながら話しかけてきた。
「相当強いわよ。この魔物」
「──それは、見てわかる」
恐らくだけど、今まで戦ってきた中でもトップクラスの強さだろう。
それでも、負けるわけにはいかない。勝たなくちゃいけない。
「それでも、俺達は負けない。そうだよな、レディナ」
「──決まってるじゃない!」
レディナの強い決意を持った言葉。
その言葉を発した瞬間俺は剣を強く握り、ウツロへと向かっていく。
その瞬間、俺たちの敵意を察したのかウツロは大きく口を開く。
その中に膨大な量の魔力が渦を巻いているのがわかる。これはまさか──。
「危ないフライ、よけて──」
レディナの声を聴いた瞬間、俺の体はすぐに動いた。
一瞬だけ遅れてウツロの口から放たれた光が俺がいた場所を間一髪で通過。後ろの壁に激突し大爆発を起こした。
ドォォォォォォォォォォォォォン!
俺の加護をつけたミュアの全力。それの二倍くらいの力はある。
まともに食らえば、魔力を全開にした障壁でも受けきることはできないだろう。
そんなことを考えている間にウツロは俺達に急接近し襲い掛かってくる。
振り下ろした拳を俺とレディナがかわして後ろに飛ぶと、その瞬間に再び光線を繰り出してきた。
俺は警戒していたので小さくステップを踏んでいたためすぐに対応できたが、レディナは宙にいたため身動きが取れない。
「レディナ。危ない」
俺がすぐにレディナの方へと向かっていく。
俺はレディナを抱きかかえるようにして、ギリギリでそれを回避。
「あ、ありがとうフライ」
レディナはほんのりと顔を赤くする。しかし飛んだ瞬間を狙って光線を出すとは、結構賢いんだな。
ウツロはサラに俺達に追撃をしようと襲い掛かろうとするが、後方からハリーセルが攻撃を放ち、それをさせない。
「私もいるフィッシュ。そんなことさせないフィッシュ」
ハリーセルの遠距離攻撃は、それなりにパワーがあるようで、ウツロも引かざるを得ない。
それに、狙いも正確でウツロにとって狙われたら困る場所を的確に当てている。
「助かったよ、ハリーセル。いい狙いだね」
「えっへん。フィッシュ」
それから俺は、改めてウツロを見上げる。
今までのやり取りで、わかった。俺も戦いに加わらなくちゃだめだ。
三人の加護をしながら戦うというのは、さっきもやったことがあるけれど、魔力の消耗が激しく、あまり長くはもたない。
けれど、レディナ一人で接近戦をやるというのはあまりにも無謀すぎる。
フリーゼも、強化されたデュラハン相手に善戦しているが、あの数では攻略に時間がかかてしまうだろう。
無茶化もしれないけど、やるしかない。
俺はレディナと一瞬だけ目を合わせた後、ウツロに向かってとびかかっていく。
ウツロは視線を俺に向けると、口から再び光線を繰り出してきた。
俺はそれを紙一重でかわしながら
ウツロが俺に集中している間、レディナは後方に回っていたのだ。
あわてて振り向こうとするがレディナの攻撃を防げる位置にない。
「目を、覚ましなさい!」
レディナの剣に強力な魔力がともり始める。
ズバァァァァァァァァァァァァァァァ!
ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ──!
彼女の斬撃。右腕の肘から先がバッサリと切断され、断末魔のような悲鳴がこの場一帯に鳴り響く。
「よし!」
これで奴は右手からの攻撃は使えない。これで優位に戦える。
レディナの着地を狙うように光線が襲い掛かるが、同じ手は食わない。すぐにかわしてそれをよける。しかし──。
その瞬間、予想もしないことが起きた。
いままさに切り落としたはずの腕の先。そこから先の部分に煙が立ち込めたかと思うと、その部分が次第に復活し始めたのだ。
ハリーセルの攻撃がいくらか命中するが、それでも回復速度の方が早いことに変わりはない。
「──私の元仲間で、これができるって人がいたのよ。まさかこいつに使うなんて思いもしなかったわ」
それなら、やり方を大幅に変えなきゃいけないな。
幸いハリーセルの援護もあり、再生しきるまでには時間がかかるようなので、それまでに相手の魔力を削り切るしかない。
おまけに、俺の魔力も尽きてきている。
そしてレディナを突き飛ばし、ウツロの魔の手から彼女を守る。
その代償として、代わりに俺が標的になるわけだが。とっさに剣を構えなおすが、明らかに間に合わない。
ウツロの右手が、俺の胴体をぎゅっと鷲掴みにする。
「フライ!」
レディナが悲鳴を上げる。
巨大な口が開かれ、俺の胴体ほどある牙、そしてチロチロと気味悪く動く深紅の舌が俺を捕らえようとした。
その時──。
不意に顔面が爆発したかと思うと、ウツロの肉体が後方に吹き飛んでいく。
「危なかったフィッシュ。私のおかげフィッシュ」
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