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最後の戦い
第117話 勇気をもって、前に!
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ユピテルの渾身の一撃が俺に向かってくる。
俺はそれを読んでいて、その攻撃を自身の剣で抑えた。
とはいっても空中で踏ん張れないうえに圧倒的な威力、その桁違いの一撃を抑えることができなかった。
俺の体に感覚がなくなるような痛みが走り、肉体が後ろに吹き飛んでいく。
何とか受け身を取り、致命傷にはならなかったが、ユピテルより最初に攻撃を食らってしまったこと、攻撃を読んでいながらそれを受けきれなかったこと、そして十数メートルも吹き飛ばされてしまったという事実が、俺のおでこに冷や汗をにじませる。
うまく受け身を取らなかったら闘技場の壁に体がめり込んでいたところだった。
「す、すごいよ二人とも、こんなに激しい戦い、激しく見た」
「そうね。私ではとてもついていけないわ」
サナとレテフも唖然としている。
確かに、ここまで激しい戦いは、こういう試合では初めてだ。
「す、すげぇぇレベルの戦いだ」
「ああ、互いの剣筋が見えない。こんな試合、初めてみるぜ──」
観客たちもこの試合のレベルの高さに驚いている。
俺も、ここまで熱い戦いは初めて。だからこそ、この試合は絶対に勝ちたい。
「ふっ、今の攻撃を受けきるとは。だが、こんなのは序の口だ!」
ユピテルは余裕の笑みを見せて言葉を返す。確かに、並の魔法少女なら今の剣さばきについていけず試合は終わっていただろう。」
けれど、いい試合で終わる気なんて毛頭ない。
まだまだ、攻撃の手は緩めない。
俺は目をつぶって深呼吸をする。俺も、この日までぼーっと生きていたわけじゃない。
ユピテルに勝つために、策を考え、自分の力を伸ばしてきた。
そして強くなった。
これが、その成果だ!
そして精神を統一した後、ユピテルに突っ込んでいく。
軽やかなステップで、流れるような太刀筋を描いて振り下ろす。
ユピテルはその攻撃を難なく受け、左によける。俺が振り下ろした剣はそのままユピテルを追うように軌道を変え、襲い掛かる。
ユピテルは予想をしていなかったようで一瞬驚いた表情をするが、すぐに対応。俺の横殴りの攻撃をはじき、いったん後方に下がった。
「アグナム、お前強くなったな」
「当然。俺だってお前に勝つため、強くなったんだ」
辛い道のりだった。苦しい思いもしたけど、それもユピテルに勝つため。これが、俺の戦いだ!
今度はユピテルも同時に距離を詰めてくる。
俺の全力の突きと、ユピテルの突きが衝突。軽い衝撃波が走る。
互いに大きくのけぞってしまう。
しかし俺はユピテル力を知っている。時には競り負けてしまうことだってあると予想していた。なのでこうなることも予想出来ていた。
俺は先に体勢を立て直す。純粋なパワーではユピテルに残念だが後れを取ってしまっている。
しかしそれをカバーするように魔力の供給を上げ、ユピテルよりも一歩先に動く。
そのまままるで地を這うかのような下からの一撃を見舞う。
ユピテルは背後に飛んでそれを回避、俺はそれに追撃を仕掛ける。
ユピテルはカウンターを放ってくるものの、それをかいくぐると左に回り込んでから大きく剣を振り下ろす。
悠久なる輝きをまとい、赫焉(かくえん)なる斬撃、ここに現れよ
ホープ・ソード・スレイシング
今までにないくらいの威力でユピテルに一撃を加える。ユピテルは剣に力を込めて俺の攻撃を撃ち返す。
「こんな攻撃、俺には及ばない!」
流石にユピテルの攻撃を打ち破ることはできなかった。
ユピテルはパワーこそ強力なものの、絶対的な自信を持っているようでスピード勝負に乗ろうとしない。
このまま俺が有利なうちに勝負を決める。お前の絶対的な自信が、唯一のスキだ!
これが俺の編み出した攻撃だ。相手が反撃する間もないくらいの流れるような連続攻撃。
まるで水が流れるような鮮やかな剣の軌跡で相手を追詰めていく。
ユピテルは全力の力で俺の攻撃を振り払った。それでも俺は攻撃を受け流す。そのまま手首を返して、ユピテルの剣の上を滑り、そのまま攻撃。
ユピテルはとっさに腕を引き、体制を曲げて肘を撃ってくる。
俺もいったん身を引いて攻撃を回避。
同時にさらに攻撃を放つ。
「す、すごいよ二人とも。こんな激しい戦い、見たことないよ」
「私もよサナ。さすがはあの二人といった所よ、そして私のアグナム、いい戦いじゃない。そのまま勝って」
二人も、観客たちも俺たちの戦いに釘付けになっている。
俺の攻撃がユピテルに襲い掛かり、ユピテルが自らのパワーで受け止め、さらに俺の剣がユピテルに何度も追い返す。
正直、魔力の消耗が激しい。おそらくだけど、このままいけば確実に魔力切れを起こす。
だから、ここで決めなければ確実に負ける。
ユピテル相手に正面からの突破。危険すぎる。しかしそれ以外に道なんてない。おまけにユピテルはこのまま俺のガス欠を待つなんてことはしない。必ず俺を真正面から対押してくるはずだ。
だから変化球や奇襲の心配は必要ない。
それでも勇気をもって前に、攻撃出る。それでこそ、俺は道を開けるんだ!
地を這うように体制を低くして、そのまま両足を目掛けて剣を振り上げる。ユピテルはそれを交わそうと軽くジャンプ。
そのスキを逃さず手首のスナップを聞かせて返し、そのまま空中にいるユピテルへと攻撃を繰り出す。
今回はさっきまでとは違う、強力な魔力を込めた一撃だ。
集いし希望の光よ、その思いを結集させ、新たな希望を照らし出せ!!
スターダスト・ボルテックス・エアレイド
俺はそれを読んでいて、その攻撃を自身の剣で抑えた。
とはいっても空中で踏ん張れないうえに圧倒的な威力、その桁違いの一撃を抑えることができなかった。
俺の体に感覚がなくなるような痛みが走り、肉体が後ろに吹き飛んでいく。
何とか受け身を取り、致命傷にはならなかったが、ユピテルより最初に攻撃を食らってしまったこと、攻撃を読んでいながらそれを受けきれなかったこと、そして十数メートルも吹き飛ばされてしまったという事実が、俺のおでこに冷や汗をにじませる。
うまく受け身を取らなかったら闘技場の壁に体がめり込んでいたところだった。
「す、すごいよ二人とも、こんなに激しい戦い、激しく見た」
「そうね。私ではとてもついていけないわ」
サナとレテフも唖然としている。
確かに、ここまで激しい戦いは、こういう試合では初めてだ。
「す、すげぇぇレベルの戦いだ」
「ああ、互いの剣筋が見えない。こんな試合、初めてみるぜ──」
観客たちもこの試合のレベルの高さに驚いている。
俺も、ここまで熱い戦いは初めて。だからこそ、この試合は絶対に勝ちたい。
「ふっ、今の攻撃を受けきるとは。だが、こんなのは序の口だ!」
ユピテルは余裕の笑みを見せて言葉を返す。確かに、並の魔法少女なら今の剣さばきについていけず試合は終わっていただろう。」
けれど、いい試合で終わる気なんて毛頭ない。
まだまだ、攻撃の手は緩めない。
俺は目をつぶって深呼吸をする。俺も、この日までぼーっと生きていたわけじゃない。
ユピテルに勝つために、策を考え、自分の力を伸ばしてきた。
そして強くなった。
これが、その成果だ!
そして精神を統一した後、ユピテルに突っ込んでいく。
軽やかなステップで、流れるような太刀筋を描いて振り下ろす。
ユピテルはその攻撃を難なく受け、左によける。俺が振り下ろした剣はそのままユピテルを追うように軌道を変え、襲い掛かる。
ユピテルは予想をしていなかったようで一瞬驚いた表情をするが、すぐに対応。俺の横殴りの攻撃をはじき、いったん後方に下がった。
「アグナム、お前強くなったな」
「当然。俺だってお前に勝つため、強くなったんだ」
辛い道のりだった。苦しい思いもしたけど、それもユピテルに勝つため。これが、俺の戦いだ!
今度はユピテルも同時に距離を詰めてくる。
俺の全力の突きと、ユピテルの突きが衝突。軽い衝撃波が走る。
互いに大きくのけぞってしまう。
しかし俺はユピテル力を知っている。時には競り負けてしまうことだってあると予想していた。なのでこうなることも予想出来ていた。
俺は先に体勢を立て直す。純粋なパワーではユピテルに残念だが後れを取ってしまっている。
しかしそれをカバーするように魔力の供給を上げ、ユピテルよりも一歩先に動く。
そのまままるで地を這うかのような下からの一撃を見舞う。
ユピテルは背後に飛んでそれを回避、俺はそれに追撃を仕掛ける。
ユピテルはカウンターを放ってくるものの、それをかいくぐると左に回り込んでから大きく剣を振り下ろす。
悠久なる輝きをまとい、赫焉(かくえん)なる斬撃、ここに現れよ
ホープ・ソード・スレイシング
今までにないくらいの威力でユピテルに一撃を加える。ユピテルは剣に力を込めて俺の攻撃を撃ち返す。
「こんな攻撃、俺には及ばない!」
流石にユピテルの攻撃を打ち破ることはできなかった。
ユピテルはパワーこそ強力なものの、絶対的な自信を持っているようでスピード勝負に乗ろうとしない。
このまま俺が有利なうちに勝負を決める。お前の絶対的な自信が、唯一のスキだ!
これが俺の編み出した攻撃だ。相手が反撃する間もないくらいの流れるような連続攻撃。
まるで水が流れるような鮮やかな剣の軌跡で相手を追詰めていく。
ユピテルは全力の力で俺の攻撃を振り払った。それでも俺は攻撃を受け流す。そのまま手首を返して、ユピテルの剣の上を滑り、そのまま攻撃。
ユピテルはとっさに腕を引き、体制を曲げて肘を撃ってくる。
俺もいったん身を引いて攻撃を回避。
同時にさらに攻撃を放つ。
「す、すごいよ二人とも。こんな激しい戦い、見たことないよ」
「私もよサナ。さすがはあの二人といった所よ、そして私のアグナム、いい戦いじゃない。そのまま勝って」
二人も、観客たちも俺たちの戦いに釘付けになっている。
俺の攻撃がユピテルに襲い掛かり、ユピテルが自らのパワーで受け止め、さらに俺の剣がユピテルに何度も追い返す。
正直、魔力の消耗が激しい。おそらくだけど、このままいけば確実に魔力切れを起こす。
だから、ここで決めなければ確実に負ける。
ユピテル相手に正面からの突破。危険すぎる。しかしそれ以外に道なんてない。おまけにユピテルはこのまま俺のガス欠を待つなんてことはしない。必ず俺を真正面から対押してくるはずだ。
だから変化球や奇襲の心配は必要ない。
それでも勇気をもって前に、攻撃出る。それでこそ、俺は道を開けるんだ!
地を這うように体制を低くして、そのまま両足を目掛けて剣を振り上げる。ユピテルはそれを交わそうと軽くジャンプ。
そのスキを逃さず手首のスナップを聞かせて返し、そのまま空中にいるユピテルへと攻撃を繰り出す。
今回はさっきまでとは違う、強力な魔力を込めた一撃だ。
集いし希望の光よ、その思いを結集させ、新たな希望を照らし出せ!!
スターダスト・ボルテックス・エアレイド
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