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第2章
第74話 今日は、レテフとデート
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今日はレテフとのデートの日。
理由は簡単、先日のミュクシーとの戦いの後、約束した。
一度だけ、一緒にデートをしようと。
「お願い、一度だけ、いい?」
レテフの願いに戸惑ってしまう。しかし、彼女も親友のために頑張って戦っていたのは知っている。だから、たまにはかレテフの夢、かなえてあげよう。
そう思い、返事をする。
「いいよ」
「あ、ありがとう……」
レテフは顔を真っ赤にして返事をした。まるで女神のような、ほんのりとした微笑。
よほど嬉しいんだろうな。
そしてデートの日。
待ち合わせの公園に行くと、レテフはすでにいた。
「お待たせ。待った?」
「ううん。私も今着いたばかりよ」
言葉を返してきたレテフの姿の、俺は驚く。
純白でフリフリのミニスカートに、水色のワンピース。
センスを感じるかわいらしい服装だ。
黒髪なことも相まって、おしとやかなお姫様という印象だ。意外な彼女の一面を見たような気がする。
そんなレテフの姿に思わず見とれていると、レテフがほんのりと顔を赤くして照れてしまう。
「アグナム。なにをそんなにじろじろ見ているの? ひょっとして私の顔に何かついてるの?」
「ち、違うよ。レテフの服がとてもに合っているなって。綺麗で、おしとやかで意外な一面で素敵だと思って──。見とれちゃってさ」
俺が苦笑いをすると、レテフは顔を真っ赤にして、手をあわあわと振り始めた。
「み、見とれちゃった? じょ、冗談言わないでよ」
「冗談なんかじゃないよ。本気で思ってるよ。かわいくて、きれいだよ、レテフ。本当に、素敵だと思う」
その言葉に、レテフは黙りこくってうつむいてしまう。ちょっと照れちゃってるみたいだね。ちょこんとし始め、静かにつぶやく。
「アグナム。ありがとう」
喜んでくれたみたいだ。良かった。そろそろどこかに行こうか。
そしてどこかに行こうと移動しようとすると──。
バサッ──。
俺の足元からそんな音がする。
そして以前にも体験した、太もものあたりがスース―する感覚。まさか──。
俺は足元に視線を向ける。予想通りだ。
俺のスカートが、真上にめくれあがっているのだ。
いわゆるスカートめくりというやつだ。
「今日は純白のパンツね。素敵よ、私のアグナムにぴったりだと思うわ」
レテフ、やっぱり成長していない……。呆れてため息をつく。
ピキピキと、にこやかに、殺気交じりの笑顔で話しかける。
「レテフさん。何をやっているのかな?」
ポキポキと拳を鳴らしながら──。レテフは、目をきらりと輝かせ、自信満々に言葉を返す。
「私のアグナムが、ちゃんとパンツをはいているか確認しているのよ。気遣いってやつよ」
「それで、俺のパンツを見た感想は?」
「純白のパンツなんて素敵で私好みだわ。これからも私のおかず、じゃなかった。アグナムにぴったりのパンツだっと思うわ」
──正直でよろしい。とりあえず、レテフにご褒美を与えなきゃな。
そして俺は拳を強く握り……。
「ありがとう、じゃあレテフにご褒美を与えなきゃね……」
「ご、ご褒美? ハグかしら、それとも大人のキスかしら? もしかして、あんなことやこんなことをするのかしら!?」
「これがご褒美だー!」
そして俺は思いっきりレテフの頭にげんこつをお見舞いする。
レテフは、そのままふらふらした後、ばたりと倒れこむ。
全く、ちょっと褒めるとすぐこれだ。
まあ、今日はレテフのための日だ。ちょっとくらい優しくしてもいいか
「ほら、今日はデートでしょ。街に行こう」
俺は倒れこんでいるレテフにそっと手を差し出す。レテフは顔を赤くしながらその手をぎゅっと握る。
そして俺たちは街へ繰り出す。
レテフと一緒に向かっていったのは、この街の商業施設でも多くの店が立ち並んでいる一角となっている地域。
小さくたたずんでいる、高級感のある佇まいの店。
「ここよ。たまに私が利用している店よ」
そしてドアを開けると、チリンチリンと鈴の音が鳴る。おしゃれな店だというのがよくわかる。
店の奥から、店主らしき人が出てくる。ふくよかなおばさんだ。
「いらっしゃい。ああ──レテフちゃんね」
店の中に漂う不思議なにおい。花のような、果物のようないいにおいが充満している。
棚を見ると、カラフルな小さめのガラス瓶が所狭しと並んでいて、その器だけでも高級そうな外見をしていた。
「この店ってもしかして──」
「主に小物類とかを扱っている店よ。センスがあって、おしゃれで、素敵でしょう?」
「確かに、かわいいね」
その言葉の通り、小物類やお皿、アクセサリーなどを取り扱っているが、その一つ一つがかわいらしいデザインをしていたり、綺麗な模様などがデザインされたりしている。
ウサギや猫のアクセサリーや、綺麗な模様をした皿とか。
俺がその商品たちを眺めていると、レテフがツンツンと肩をたたいてくる。
「こっちよ。紹介したいのは」
レテフは、棚にあった小瓶の一つを取り出し、ふたを開けた。そこから漂う甘い匂いから、それが何なのか俺は理解した。
「これ、香水だよね──」
レテフがフッと微笑を浮かべ、「うん」と言葉を返す。
「ほら、戦いや、トレーニングなんかでよく汗かくでしょ! そういう時に役立つわ」
「へ、へぇ……」
「乙女のたしなみってやつよ。お出かけするときや、あなたと一緒にいるときなんかによく使っていたわ」
「そうだったんだ──」
今まで気づかなかった。もっと、彼女のことを見てあげなきゃな。女の子って、結構大変なんだな。こういう気づかいとかもしなきゃいけないのか。
彼女の気遣いに感心する。同時に、レテフの香水が気になってそばによりクンクンとにおいをかぐ。
理由は簡単、先日のミュクシーとの戦いの後、約束した。
一度だけ、一緒にデートをしようと。
「お願い、一度だけ、いい?」
レテフの願いに戸惑ってしまう。しかし、彼女も親友のために頑張って戦っていたのは知っている。だから、たまにはかレテフの夢、かなえてあげよう。
そう思い、返事をする。
「いいよ」
「あ、ありがとう……」
レテフは顔を真っ赤にして返事をした。まるで女神のような、ほんのりとした微笑。
よほど嬉しいんだろうな。
そしてデートの日。
待ち合わせの公園に行くと、レテフはすでにいた。
「お待たせ。待った?」
「ううん。私も今着いたばかりよ」
言葉を返してきたレテフの姿の、俺は驚く。
純白でフリフリのミニスカートに、水色のワンピース。
センスを感じるかわいらしい服装だ。
黒髪なことも相まって、おしとやかなお姫様という印象だ。意外な彼女の一面を見たような気がする。
そんなレテフの姿に思わず見とれていると、レテフがほんのりと顔を赤くして照れてしまう。
「アグナム。なにをそんなにじろじろ見ているの? ひょっとして私の顔に何かついてるの?」
「ち、違うよ。レテフの服がとてもに合っているなって。綺麗で、おしとやかで意外な一面で素敵だと思って──。見とれちゃってさ」
俺が苦笑いをすると、レテフは顔を真っ赤にして、手をあわあわと振り始めた。
「み、見とれちゃった? じょ、冗談言わないでよ」
「冗談なんかじゃないよ。本気で思ってるよ。かわいくて、きれいだよ、レテフ。本当に、素敵だと思う」
その言葉に、レテフは黙りこくってうつむいてしまう。ちょっと照れちゃってるみたいだね。ちょこんとし始め、静かにつぶやく。
「アグナム。ありがとう」
喜んでくれたみたいだ。良かった。そろそろどこかに行こうか。
そしてどこかに行こうと移動しようとすると──。
バサッ──。
俺の足元からそんな音がする。
そして以前にも体験した、太もものあたりがスース―する感覚。まさか──。
俺は足元に視線を向ける。予想通りだ。
俺のスカートが、真上にめくれあがっているのだ。
いわゆるスカートめくりというやつだ。
「今日は純白のパンツね。素敵よ、私のアグナムにぴったりだと思うわ」
レテフ、やっぱり成長していない……。呆れてため息をつく。
ピキピキと、にこやかに、殺気交じりの笑顔で話しかける。
「レテフさん。何をやっているのかな?」
ポキポキと拳を鳴らしながら──。レテフは、目をきらりと輝かせ、自信満々に言葉を返す。
「私のアグナムが、ちゃんとパンツをはいているか確認しているのよ。気遣いってやつよ」
「それで、俺のパンツを見た感想は?」
「純白のパンツなんて素敵で私好みだわ。これからも私のおかず、じゃなかった。アグナムにぴったりのパンツだっと思うわ」
──正直でよろしい。とりあえず、レテフにご褒美を与えなきゃな。
そして俺は拳を強く握り……。
「ありがとう、じゃあレテフにご褒美を与えなきゃね……」
「ご、ご褒美? ハグかしら、それとも大人のキスかしら? もしかして、あんなことやこんなことをするのかしら!?」
「これがご褒美だー!」
そして俺は思いっきりレテフの頭にげんこつをお見舞いする。
レテフは、そのままふらふらした後、ばたりと倒れこむ。
全く、ちょっと褒めるとすぐこれだ。
まあ、今日はレテフのための日だ。ちょっとくらい優しくしてもいいか
「ほら、今日はデートでしょ。街に行こう」
俺は倒れこんでいるレテフにそっと手を差し出す。レテフは顔を赤くしながらその手をぎゅっと握る。
そして俺たちは街へ繰り出す。
レテフと一緒に向かっていったのは、この街の商業施設でも多くの店が立ち並んでいる一角となっている地域。
小さくたたずんでいる、高級感のある佇まいの店。
「ここよ。たまに私が利用している店よ」
そしてドアを開けると、チリンチリンと鈴の音が鳴る。おしゃれな店だというのがよくわかる。
店の奥から、店主らしき人が出てくる。ふくよかなおばさんだ。
「いらっしゃい。ああ──レテフちゃんね」
店の中に漂う不思議なにおい。花のような、果物のようないいにおいが充満している。
棚を見ると、カラフルな小さめのガラス瓶が所狭しと並んでいて、その器だけでも高級そうな外見をしていた。
「この店ってもしかして──」
「主に小物類とかを扱っている店よ。センスがあって、おしゃれで、素敵でしょう?」
「確かに、かわいいね」
その言葉の通り、小物類やお皿、アクセサリーなどを取り扱っているが、その一つ一つがかわいらしいデザインをしていたり、綺麗な模様などがデザインされたりしている。
ウサギや猫のアクセサリーや、綺麗な模様をした皿とか。
俺がその商品たちを眺めていると、レテフがツンツンと肩をたたいてくる。
「こっちよ。紹介したいのは」
レテフは、棚にあった小瓶の一つを取り出し、ふたを開けた。そこから漂う甘い匂いから、それが何なのか俺は理解した。
「これ、香水だよね──」
レテフがフッと微笑を浮かべ、「うん」と言葉を返す。
「ほら、戦いや、トレーニングなんかでよく汗かくでしょ! そういう時に役立つわ」
「へ、へぇ……」
「乙女のたしなみってやつよ。お出かけするときや、あなたと一緒にいるときなんかによく使っていたわ」
「そうだったんだ──」
今まで気づかなかった。もっと、彼女のことを見てあげなきゃな。女の子って、結構大変なんだな。こういう気づかいとかもしなきゃいけないのか。
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