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第2章
第64話 その痣。どうしたんだ?
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レテフの強気な言葉。それでもローチェは動じない。
余裕のある表情で俺たちの方を向いた後、歩き出す。
「わかったよ。焦らなくても、ちゃんと約束は守るよ」
俺たちは彼についていく。
大きい通りを曲がり、人気の少ない裏路地の道へ。そして薄汚れた狭い道をしばらく歩いていくと、小さな家の前で彼が立ち止まる。
「とりあえず、ここが僕たちの家だよ。ちょっと入り方は特殊だけどね」
特殊? 何かあるのかな。そう考えていると、ローチェは家に入り、俺たちを手招きする。警戒しながら家の中に入ると、そこは殺風景で、何もない白い壁で覆われたがある部屋。
「なんか、生活感がないわ──」
レテフがこの部屋を見た感想。俺も、おそらくサナも感じている。家具が全くない、人が住んでいるように思えない部屋。
「みんな、勘がいいねー。正解を、君たちに教えてあげるよ」
そういいながら、ローチェは部屋の奥の壁際に移動し、手をかざす。そして彼のかざした右手に力が入り始めると、その手は灰色に光始める。おそらく何かの魔力がこもっているのだろう。
そして数十秒ほどたつと──。
ゴゴゴゴゴゴゴ──。
「えっっ? 壁が空いた!?」
サナが驚いた通り、そこにあった壁の一部がまるでシャッターだったように上に向かって動き始めたのだ。
そしてその場所の壁が完全に上に向かって開くと、そこには地下へと続く階段があった。明かりが全くない、人2人くらいが通れそうな狭い道。
「僕たち鉄則団や魔王の力がないと開かない扉。この先に僕たちの場所があるんだよ!」
「なるほど。鉄則団の力がないと先に進めないということか」
「正解。だから見せちゃっても問題ないわけ。じゃあ行くよ~」
確かに、暗号とか、普通の仕掛けなら、一度教えちゃうと俺たちはそこにいつでも入り放題となってしまう。
けど、その力がないなら僕たちはみだりに入ることはできない。だから簡単にネタ晴らししてもかまわないということか。
そしてローチェがその薄暗い階段を降りようとした時、俺が叫ぶ。
「待って!」
「なにさ。暗くて怖いとか?」
「変身させてほしい。こっちはこれから敵地に行くんだ。どんな罠が待っているかわからないだろ。だからいつでも戦闘態勢になれるようにしたい。いい?」
「どうぞ。今は何もしないけど。好きにしなよ。その代わりそれなら僕も変身させてもらうね」
こんな暗そうな道、何があるかわからない。この前の遺跡の時みたいにうにゃうにゃとした触手が出てくるかもしれない。もうあんな恥ずかしいのは絶対に嫌だ。
変身をして魔法少女の姿になる。サナ、レテフ、ローチェも。
そして魔法少女になった俺たちはローチェを先頭に進んでいく。
ローチェがピッと指をはじくと、彼の人差し指が強く光る。人差し指を顔の横に置きながら、俺たちは道を行く。
明かりが全くないトンネルではそれが唯一の光。
もちろんここはローチェ達敵のホーム地。どこから攻撃が飛んでくるかわからない。警戒をしながら歩を進めていく。
そしてそんな薄暗い道を1分ほど進むと真っ黒い、黒く光る扉があった。
「じゃあ、この先が僕たちの部屋だよ。ミュクシーもいるからね」
やっぱり、アイツもいるのか。敵地で、戦う事だけは避けたい。何とかそれを避けるようにしなくちゃ。
サナとレテフに視線を向ける。2人とも真剣な目で、何があってもいいように構えているのがわかる。
キィィィィィィ──。
ローチェがゆっくりと引き戸のドアを退く。
扉の先には何が待っているのだろうか、その先に視線を向けると──。
「えっ? なにこれなにこれ!?」
その様子にサナが驚いて声を上げる。確かに、これは俺も予想外だった。真逆の意味で──。
さっきとはまるで違う明るい照明。
広い応接間のような部屋。中央には大きな机とふかふかのソファーが取り囲むように存在している。
「な、なにこれ。かわいい服ばっかり――」
そして極めつけ、驚いた理由がこれだ。
サナの言葉通り、部屋の隅には魔法少女のコスプレ服がずらりとハンガーにかけられて並んでいる。
「やあ、本当に来てくれたんだねぇ。約束を守ってくれて嬉しいよ」
金髪のロングヘア、長身でやや濃い化粧。ミュクシーだ。
ミュクシー、ローチェそしてもう一人、初めて会った人物がそこにいる。
白髪でふわりとしたセミロングの髪の毛、背丈は俺と同じくらいで、おとなしそうなおねえという雰囲気。
俺はそいつの名前を知らない。しかしその姿を見て俺はすぐに理解した。
「お前。女神なのか?」
「そーでーす。私女神のセルキールともーしまーす」
調子っぱずれな口調。本当に女神なのかを言いたくなるが、パージだってどこかねじが外れたような女神だった。
「とりあえず、立ち話もなんだし、紅茶でも飲みながらゆっくり話でもしましょうよ~」
「魔法少女、憧れているの?」
「それを、教えるには、私の生まれた環境から教えなくちゃいけないんだけどねぇ──。まあいい、いいものを見せてやる」
すると彼女はストリップ嬢のごとくはらりと服を脱ぎ始める。
その姿のサナは恥ずかしそうに顔を赤くして目をそらす。レテフは──、同じく顔を真っ赤にしているが、興味深々そうに、彼女の肌をまじまじと見ているのがわかる。
まて、欲情するなよ。
あっという間の彼女は下着だけの姿になってしまう。一瞬目を伏せようと思ったが、とある事実に気付く。
「お前、その痣。どうしたんだ?」
余裕のある表情で俺たちの方を向いた後、歩き出す。
「わかったよ。焦らなくても、ちゃんと約束は守るよ」
俺たちは彼についていく。
大きい通りを曲がり、人気の少ない裏路地の道へ。そして薄汚れた狭い道をしばらく歩いていくと、小さな家の前で彼が立ち止まる。
「とりあえず、ここが僕たちの家だよ。ちょっと入り方は特殊だけどね」
特殊? 何かあるのかな。そう考えていると、ローチェは家に入り、俺たちを手招きする。警戒しながら家の中に入ると、そこは殺風景で、何もない白い壁で覆われたがある部屋。
「なんか、生活感がないわ──」
レテフがこの部屋を見た感想。俺も、おそらくサナも感じている。家具が全くない、人が住んでいるように思えない部屋。
「みんな、勘がいいねー。正解を、君たちに教えてあげるよ」
そういいながら、ローチェは部屋の奥の壁際に移動し、手をかざす。そして彼のかざした右手に力が入り始めると、その手は灰色に光始める。おそらく何かの魔力がこもっているのだろう。
そして数十秒ほどたつと──。
ゴゴゴゴゴゴゴ──。
「えっっ? 壁が空いた!?」
サナが驚いた通り、そこにあった壁の一部がまるでシャッターだったように上に向かって動き始めたのだ。
そしてその場所の壁が完全に上に向かって開くと、そこには地下へと続く階段があった。明かりが全くない、人2人くらいが通れそうな狭い道。
「僕たち鉄則団や魔王の力がないと開かない扉。この先に僕たちの場所があるんだよ!」
「なるほど。鉄則団の力がないと先に進めないということか」
「正解。だから見せちゃっても問題ないわけ。じゃあ行くよ~」
確かに、暗号とか、普通の仕掛けなら、一度教えちゃうと俺たちはそこにいつでも入り放題となってしまう。
けど、その力がないなら僕たちはみだりに入ることはできない。だから簡単にネタ晴らししてもかまわないということか。
そしてローチェがその薄暗い階段を降りようとした時、俺が叫ぶ。
「待って!」
「なにさ。暗くて怖いとか?」
「変身させてほしい。こっちはこれから敵地に行くんだ。どんな罠が待っているかわからないだろ。だからいつでも戦闘態勢になれるようにしたい。いい?」
「どうぞ。今は何もしないけど。好きにしなよ。その代わりそれなら僕も変身させてもらうね」
こんな暗そうな道、何があるかわからない。この前の遺跡の時みたいにうにゃうにゃとした触手が出てくるかもしれない。もうあんな恥ずかしいのは絶対に嫌だ。
変身をして魔法少女の姿になる。サナ、レテフ、ローチェも。
そして魔法少女になった俺たちはローチェを先頭に進んでいく。
ローチェがピッと指をはじくと、彼の人差し指が強く光る。人差し指を顔の横に置きながら、俺たちは道を行く。
明かりが全くないトンネルではそれが唯一の光。
もちろんここはローチェ達敵のホーム地。どこから攻撃が飛んでくるかわからない。警戒をしながら歩を進めていく。
そしてそんな薄暗い道を1分ほど進むと真っ黒い、黒く光る扉があった。
「じゃあ、この先が僕たちの部屋だよ。ミュクシーもいるからね」
やっぱり、アイツもいるのか。敵地で、戦う事だけは避けたい。何とかそれを避けるようにしなくちゃ。
サナとレテフに視線を向ける。2人とも真剣な目で、何があってもいいように構えているのがわかる。
キィィィィィィ──。
ローチェがゆっくりと引き戸のドアを退く。
扉の先には何が待っているのだろうか、その先に視線を向けると──。
「えっ? なにこれなにこれ!?」
その様子にサナが驚いて声を上げる。確かに、これは俺も予想外だった。真逆の意味で──。
さっきとはまるで違う明るい照明。
広い応接間のような部屋。中央には大きな机とふかふかのソファーが取り囲むように存在している。
「な、なにこれ。かわいい服ばっかり――」
そして極めつけ、驚いた理由がこれだ。
サナの言葉通り、部屋の隅には魔法少女のコスプレ服がずらりとハンガーにかけられて並んでいる。
「やあ、本当に来てくれたんだねぇ。約束を守ってくれて嬉しいよ」
金髪のロングヘア、長身でやや濃い化粧。ミュクシーだ。
ミュクシー、ローチェそしてもう一人、初めて会った人物がそこにいる。
白髪でふわりとしたセミロングの髪の毛、背丈は俺と同じくらいで、おとなしそうなおねえという雰囲気。
俺はそいつの名前を知らない。しかしその姿を見て俺はすぐに理解した。
「お前。女神なのか?」
「そーでーす。私女神のセルキールともーしまーす」
調子っぱずれな口調。本当に女神なのかを言いたくなるが、パージだってどこかねじが外れたような女神だった。
「とりあえず、立ち話もなんだし、紅茶でも飲みながらゆっくり話でもしましょうよ~」
「魔法少女、憧れているの?」
「それを、教えるには、私の生まれた環境から教えなくちゃいけないんだけどねぇ──。まあいい、いいものを見せてやる」
すると彼女はストリップ嬢のごとくはらりと服を脱ぎ始める。
その姿のサナは恥ずかしそうに顔を赤くして目をそらす。レテフは──、同じく顔を真っ赤にしているが、興味深々そうに、彼女の肌をまじまじと見ているのがわかる。
まて、欲情するなよ。
あっという間の彼女は下着だけの姿になってしまう。一瞬目を伏せようと思ったが、とある事実に気付く。
「お前、その痣。どうしたんだ?」
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