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第2章
第60話 あなたたちは、間違っている
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その言葉にサナが首をかしげて質問をする。
「そうなの? だって魔法って使える人と使えない人がいるでしょう。それも使えるのは魔法少女だけだし」
「エーテル部位から魔力を全身に供給することで、変身をして 全身を供給する部分、ここが人によって差が出てしまうんだ。それがあの衣装を着て、魔法を使える、使えないの差になっている」
なるほど、脳の一部に魔王をつかさどる部分がある。引き出す力によって魔法を使える、使えない。強い、弱いの差があるということか。
こいつら、魔法のことをよく知りつくしているな。理由でもあるのか?
「このタロットは、使用者の脳から脳の内部にある魔力を強制的に出力させるデバイスの役割をしている」
「それが、意識を失う、失わないに関係しているの?」
「そうだレテフ。そして、その時にこのタロットでは、出力の強弱ができないんだ。人間だって、ずっと全力で走っているなんてできないだろう。どこかでペース配分押したり、休んだりする。しかし、タロットではそれができず、ただ魔力がなくなっていく。だから、タロットを使うと、脳がオーバーヒートを起こして昏睡状態になってしまうんだ」
その言葉に俺たちは唖然とする。すると俺の脳裏に一つの疑問点が浮かぶ。
そして俺は2人をにらみつけながら、疑問に思ったことを質問する。
「その副作用は、渡したやつらには説明したのか?」
すると、ローチェが、悪びれた様子もなく自慢げに答える。
「そんなこと言うわけないじゃないか。言ったら誰もタロットを受け取らなくなるだろう?」
俺はその口調に思わず歯ぎしりする。罪悪感のかけらもない。悪いことをしているって自覚が全く無いのがわかる。
「ひどいと思わないの? なんでそんなことするの?」
サナがローチェを責める。そりゃそうだ。しかし、ミュクシーも、なんの悪びれもなく開き直った態度で言葉を返した。
「相違の近いというやつだ。まあ、言葉の解釈が足りなかったかもしれんが、勝手にタロットを万能兵器を勘違いしたんだろう」
「聞かれてないから言わない。それだけ。問題ある? アグナム!」
平然とした開き直るような言い草。コーヒーカップを握る強さが上がっていく。
「自分たちが何をしているか、わかっているのか?」
「甘いのはあいつらだ。大体、こんなおいしい話、罠があるのが当たり前だ。それを疑いもせず、お花畑の様に信じ込むなんて、愚か者もいいとこだ」
「んで、どうするつもりだ? あんな道を外した奴らを、かばっちゃうの? それでだれか賛同してくれるの?」
その言葉に、俺は言葉を失ってしまう。さっきなんて無理やり俺の大切な初めてを奪われそうになった。
それでも、間違っていることは間違っている。
「僕は、あなたたちのやっていることが、間違っていると思ってる。現に彼らは倒れてしまったじゃないか。助かる見込みは、あるのか?」
俺のきっぱりとした物言い、当然だ。
サナも、レテフも同じことを考えているのがわかる。強気な表情で、ローチェとミュクシーを見つめている。
「私も、2人のやっていることは間違いだと思う!」
「そうよ。サナとアグナムの意見に、私も同意するわ」
しかし2人は全く表情を変えない。コーヒーをすすり、余裕のある表情で言葉を返す。
「あっそう──」
ローチェの余裕ぶった返事に俺は詰め寄る。「どういうつもりだ」と。
「んで、そっちはどうするつもりなの?」
「どうするって、それは──」
「今ここで、対決するかい? 人通りが多い場所で」
ミュクシーの挑発的な物言い。できるわけがないだろ。不利になったところで、通行人を人質に取ったり、傷つけたりするのが目に見えている。
「そ、そんなことできるわけないだろ。俺たちは、お前たちとは違う。罪もない人を、巻き込むわけにはいかない!」
するとミュクシーが高らかに笑いだす。
「ハハハ──。そうだよな、昔ったらお前はきれいごとが大好きな奴だ。大丈夫だ。お前がそんな奴だというのは以前から理解していたよ、アグナム」
「お前、昔と何も変わっていないな。自分の目的のためなら何でもする。たとえどれだけ他人を傷つけようとも、罪悪感のかけらもない」
こいつ、ゲームで戦っていたとこからそうだった。平気で仲間を裏切り、利用する。
一匹狼で自分以外は敵というスタイル。
他人を見下し、罵詈雑言をよく吐いていたな。
俺が呆れながら、言葉を返す。──がミュクシーは微動だにしない。余裕の表情。
「誉め言葉、ありがとうよ。私は、生まれてからそんな世界で育ってきたんだ。あんたたちお嬢ちゃん育ちとは、違うんだよ」
そんな世界? こいつは俺と同じ世界から来たんじゃないのか?
それとも、貧しい家庭に生まれたとかか? 気になるな……。
すると、俺の言葉を待つことなく、2人は席を出し、自分たちの分のお金を出す。
「まあ、そういう事だ。私たちはタロットの売人をやめることはない。せいぜい治安をよくするために頑張ることだね──」
「アグナムちゃん。じゃあねぇ~~」
「そんなことは、絶対にさせないわ!」
サナの言葉を無視、2人はこの場所を去っていった。
「しかし、アイツらが犯人だったとはな──」
「そうねアグナム。けれど、どうやって止めるの? どう考えても口で言ったってやめないわ」
「レテフちゃんの言う通りね。多分、戦うことになると思う」
今度、俺はレテフと大会で戦うことになる。レテフとの戦いを見ても、かなり強い。これで俺は負けられなくなった。
けれど、絶対勝つ。
そして、俺たちもこの場所を去っていった。
その後、リヒレと合流。
「リヒレ。ただいま。大丈夫だった?」
「ま、まぁ……大丈夫だよ──」
リヒレはもじもじと暗い表情で答える。何かあったのかな?
「表情、暗いけれど何かあったの?」
俺の質問にリヒレははっと驚いて答える。
「な、な、何でもないよ。特に問題はないよ!」
だ、大丈夫かな。とりあえず問題なさそうだ。そして俺たちは自分たちの家へと帰っていく。
「そうなの? だって魔法って使える人と使えない人がいるでしょう。それも使えるのは魔法少女だけだし」
「エーテル部位から魔力を全身に供給することで、変身をして 全身を供給する部分、ここが人によって差が出てしまうんだ。それがあの衣装を着て、魔法を使える、使えないの差になっている」
なるほど、脳の一部に魔王をつかさどる部分がある。引き出す力によって魔法を使える、使えない。強い、弱いの差があるということか。
こいつら、魔法のことをよく知りつくしているな。理由でもあるのか?
「このタロットは、使用者の脳から脳の内部にある魔力を強制的に出力させるデバイスの役割をしている」
「それが、意識を失う、失わないに関係しているの?」
「そうだレテフ。そして、その時にこのタロットでは、出力の強弱ができないんだ。人間だって、ずっと全力で走っているなんてできないだろう。どこかでペース配分押したり、休んだりする。しかし、タロットではそれができず、ただ魔力がなくなっていく。だから、タロットを使うと、脳がオーバーヒートを起こして昏睡状態になってしまうんだ」
その言葉に俺たちは唖然とする。すると俺の脳裏に一つの疑問点が浮かぶ。
そして俺は2人をにらみつけながら、疑問に思ったことを質問する。
「その副作用は、渡したやつらには説明したのか?」
すると、ローチェが、悪びれた様子もなく自慢げに答える。
「そんなこと言うわけないじゃないか。言ったら誰もタロットを受け取らなくなるだろう?」
俺はその口調に思わず歯ぎしりする。罪悪感のかけらもない。悪いことをしているって自覚が全く無いのがわかる。
「ひどいと思わないの? なんでそんなことするの?」
サナがローチェを責める。そりゃそうだ。しかし、ミュクシーも、なんの悪びれもなく開き直った態度で言葉を返した。
「相違の近いというやつだ。まあ、言葉の解釈が足りなかったかもしれんが、勝手にタロットを万能兵器を勘違いしたんだろう」
「聞かれてないから言わない。それだけ。問題ある? アグナム!」
平然とした開き直るような言い草。コーヒーカップを握る強さが上がっていく。
「自分たちが何をしているか、わかっているのか?」
「甘いのはあいつらだ。大体、こんなおいしい話、罠があるのが当たり前だ。それを疑いもせず、お花畑の様に信じ込むなんて、愚か者もいいとこだ」
「んで、どうするつもりだ? あんな道を外した奴らを、かばっちゃうの? それでだれか賛同してくれるの?」
その言葉に、俺は言葉を失ってしまう。さっきなんて無理やり俺の大切な初めてを奪われそうになった。
それでも、間違っていることは間違っている。
「僕は、あなたたちのやっていることが、間違っていると思ってる。現に彼らは倒れてしまったじゃないか。助かる見込みは、あるのか?」
俺のきっぱりとした物言い、当然だ。
サナも、レテフも同じことを考えているのがわかる。強気な表情で、ローチェとミュクシーを見つめている。
「私も、2人のやっていることは間違いだと思う!」
「そうよ。サナとアグナムの意見に、私も同意するわ」
しかし2人は全く表情を変えない。コーヒーをすすり、余裕のある表情で言葉を返す。
「あっそう──」
ローチェの余裕ぶった返事に俺は詰め寄る。「どういうつもりだ」と。
「んで、そっちはどうするつもりなの?」
「どうするって、それは──」
「今ここで、対決するかい? 人通りが多い場所で」
ミュクシーの挑発的な物言い。できるわけがないだろ。不利になったところで、通行人を人質に取ったり、傷つけたりするのが目に見えている。
「そ、そんなことできるわけないだろ。俺たちは、お前たちとは違う。罪もない人を、巻き込むわけにはいかない!」
するとミュクシーが高らかに笑いだす。
「ハハハ──。そうだよな、昔ったらお前はきれいごとが大好きな奴だ。大丈夫だ。お前がそんな奴だというのは以前から理解していたよ、アグナム」
「お前、昔と何も変わっていないな。自分の目的のためなら何でもする。たとえどれだけ他人を傷つけようとも、罪悪感のかけらもない」
こいつ、ゲームで戦っていたとこからそうだった。平気で仲間を裏切り、利用する。
一匹狼で自分以外は敵というスタイル。
他人を見下し、罵詈雑言をよく吐いていたな。
俺が呆れながら、言葉を返す。──がミュクシーは微動だにしない。余裕の表情。
「誉め言葉、ありがとうよ。私は、生まれてからそんな世界で育ってきたんだ。あんたたちお嬢ちゃん育ちとは、違うんだよ」
そんな世界? こいつは俺と同じ世界から来たんじゃないのか?
それとも、貧しい家庭に生まれたとかか? 気になるな……。
すると、俺の言葉を待つことなく、2人は席を出し、自分たちの分のお金を出す。
「まあ、そういう事だ。私たちはタロットの売人をやめることはない。せいぜい治安をよくするために頑張ることだね──」
「アグナムちゃん。じゃあねぇ~~」
「そんなことは、絶対にさせないわ!」
サナの言葉を無視、2人はこの場所を去っていった。
「しかし、アイツらが犯人だったとはな──」
「そうねアグナム。けれど、どうやって止めるの? どう考えても口で言ったってやめないわ」
「レテフちゃんの言う通りね。多分、戦うことになると思う」
今度、俺はレテフと大会で戦うことになる。レテフとの戦いを見ても、かなり強い。これで俺は負けられなくなった。
けれど、絶対勝つ。
そして、俺たちもこの場所を去っていった。
その後、リヒレと合流。
「リヒレ。ただいま。大丈夫だった?」
「ま、まぁ……大丈夫だよ──」
リヒレはもじもじと暗い表情で答える。何かあったのかな?
「表情、暗いけれど何かあったの?」
俺の質問にリヒレははっと驚いて答える。
「な、な、何でもないよ。特に問題はないよ!」
だ、大丈夫かな。とりあえず問題なさそうだ。そして俺たちは自分たちの家へと帰っていく。
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