59 / 122
第2章
第59話 ローチェの、言いたいこと
しおりを挟む
「その前に、僕はアグナムに言いたいことがある!」
「──何が言いたいんだ」
ローチェが俺を指さしながら、俺に向かって叫ぶ。
「しかし、本当にいやらし体系をしているねえアグナムは──。まさしく男を誘惑するにふさわしい体つきだよ。胸が大きくて、太ももや足、お尻の肉付きも、細すぎず、ムチムチしてエロエロ。いやらしさを前面に押し出しているよね!」
何の話かと思ったらそんな話?
知らないよ。身体的な特徴を言われても、もともとこんな体なんだからどうしようもないだろ。
「ちょっと、それは聞き捨てならないわ!」
すると、隣にいたレテフがコーヒーカップをドンと置き、反論してきたのだ。
明らかに感情的になり、むきっとなったレテフ。
「それはあなたの魅力がないからでしょう。まあ、あなたごときが私のアグナムに勝つなんてありえない話だわ! けど、負け惜しみはかっこ悪いわ!」
「負け惜しみなんかじゃないよ。どうせ票が入ったのだってそのいやらしさ抜群の体形と変態水着のおかげでしょう? 純粋なかわいさだったら、間違いなくこの僕の方がかわいい!」
おいやめろ。変態水着。それは以前海でミュクシーに着せられたマイクロ水着のことだ。お尻も、胸も局部以外すべて丸見え、恥ずかしすぎて思い出すのも嫌な水着だ。
というか話が変な方向に脱線してないか? するとローチェは俺の隣に移動。そしてなんと俺の胸に触れてきたのだ。
「この胸が悪いんだ胸が! 大きいし、形もいいし! 柔らかいし!」
「それは私も思った。しょんべん臭いガキのくせにエロい胸してるよなぁって」
ミュクシーも、俺の胸を指さしながら話に入る。もう、恥ずかしいからやめてくれ、サナなんて完全に固まっている。
すると、隣の席にいたレテフが俺を押す様にして席から立つ。同時に俺も席から立つ形になる。すると、背後に立ち、何と俺の胸を鷲掴みしてきたのだ。
「そう、見てよこの大きさ、柔らかさ、形、すべてがパーフェクトな胸! おばさんのくせにその程度しか発育しなかった誰かさんとは大違いよ」
俺の胸をマシュマロのようにもみもみしながらどや顔で叫ぶ。待て、ここ店の中だぞ! 恥ずかしいからやめてくれ!
するとローチェは同じようにミュクシーを絶たせて、彼女の背後に回る。そして──。
もみもみもみもみっ!
「お、お前──!」
その感覚に思わず声を上げるミュクシー。なんとローチェはレテフが俺にしたように背後から両手で胸をもみ始めたのだった。
「ふん、大きさだけで勝った気になるなんて下品だよねぇ。みてよミュクシーのつつましやかでも張りがある胸。以前見たけど形はいいし上品だを体現したような形、お前の女に負けるわけがないよ!」
レテフとローチェ、互いにヒートアップしていく。
そしておでこをくっつけあい、いがみ合う2人。そして2人は後方を向き──。
「ミュクシー、やっちゃってよ。こんな胸が大きいだけの牛女に、見せつけてやるんだ。年の割に控えめだけど、形が整っていてきれいで美しいその胸を!」
「私のアグナム。見せてあげなさい。あそこにいる発育がなっていないぺったんこなおばさんに、その大きくて人の顔が埋められるくらいのその胸を!」
俺とミュクシーはほぼ同じタイミングで背後に立つ。そして拳を振り上げ──!
「「そんなことするわけがないだろ!!」」
ゴン!
全力で俺はレテフ、ミュクシーはリヒレの頭にげんこつを見舞う。
2人はそのまま気を失い地面に倒れこんだ。
「もう私この店行けねぇじゃねぇかバカ野郎!」
全力で叫ぶミュクシー、俺だってそうだ。冗談抜きで死ぬほど恥ずかしい。
「とりあえず、話の本題に入ろうよ。あのタロットのことだよねぇ」
ナイスだサナ。話が横道にそれすぎた。
そして気を取り直し、ホットコーヒーを1口飲むと、話の本題に入っていく。
「それで、俺が聞きたいのは、突然倒れこんだあの若い人のことなんだ。それがわかるって聞いたからついてきた。どうなんだ?」
ミュクシーは冷静になり、コーヒーを一口飲んでから俺の問いに答え始める。
「簡潔に言おう。タロットの副作用なんだ──。お前たちも知っているか? 魔力を増幅させるタロットのことを」
「ああ、知っている。俺たちもそれを追っていたところだ」
「単刀直入に説明する。そのタロット、出どころは俺たちなんだ」
脳がオーバーヒートを起こしたような状態になる。
「ああ、大元は俺たちという意味だ。まあ、直接手を染めるのは嫌だから、裏社会の人間たちを仲介させる形になっているがな」
そうだったのか、でも、それは俺が求めていた答えとは違う。
「お前たちが出どころってことは、奴らが倒れた理由だって、わかるんだろ。何が理由なんだ?」
「しょうがないなあ~~。本当はダメなんでけど、言わないと引いてくれなさそうだから、特別に教えてあげるよ~」
そしてローチェは自慢げにそのタロットのことについて話し始める。
「でも、この話をするには、魔法と人間の人体の構造について説明しなきゃいけないんだよね」
困った表情をするローチェ。
すると、今度はミュクシーが、その構造について説明し始めた。
「まずは魔力についてだ。簡潔に説明すると、魔力は人間の脳の一部分にあるエーテル部位と呼ばれる部分から魔力を供給している。そしてそれはすべての人間に存在している」
その言葉にサナが首をかしげて質問をする。
「──何が言いたいんだ」
ローチェが俺を指さしながら、俺に向かって叫ぶ。
「しかし、本当にいやらし体系をしているねえアグナムは──。まさしく男を誘惑するにふさわしい体つきだよ。胸が大きくて、太ももや足、お尻の肉付きも、細すぎず、ムチムチしてエロエロ。いやらしさを前面に押し出しているよね!」
何の話かと思ったらそんな話?
知らないよ。身体的な特徴を言われても、もともとこんな体なんだからどうしようもないだろ。
「ちょっと、それは聞き捨てならないわ!」
すると、隣にいたレテフがコーヒーカップをドンと置き、反論してきたのだ。
明らかに感情的になり、むきっとなったレテフ。
「それはあなたの魅力がないからでしょう。まあ、あなたごときが私のアグナムに勝つなんてありえない話だわ! けど、負け惜しみはかっこ悪いわ!」
「負け惜しみなんかじゃないよ。どうせ票が入ったのだってそのいやらしさ抜群の体形と変態水着のおかげでしょう? 純粋なかわいさだったら、間違いなくこの僕の方がかわいい!」
おいやめろ。変態水着。それは以前海でミュクシーに着せられたマイクロ水着のことだ。お尻も、胸も局部以外すべて丸見え、恥ずかしすぎて思い出すのも嫌な水着だ。
というか話が変な方向に脱線してないか? するとローチェは俺の隣に移動。そしてなんと俺の胸に触れてきたのだ。
「この胸が悪いんだ胸が! 大きいし、形もいいし! 柔らかいし!」
「それは私も思った。しょんべん臭いガキのくせにエロい胸してるよなぁって」
ミュクシーも、俺の胸を指さしながら話に入る。もう、恥ずかしいからやめてくれ、サナなんて完全に固まっている。
すると、隣の席にいたレテフが俺を押す様にして席から立つ。同時に俺も席から立つ形になる。すると、背後に立ち、何と俺の胸を鷲掴みしてきたのだ。
「そう、見てよこの大きさ、柔らかさ、形、すべてがパーフェクトな胸! おばさんのくせにその程度しか発育しなかった誰かさんとは大違いよ」
俺の胸をマシュマロのようにもみもみしながらどや顔で叫ぶ。待て、ここ店の中だぞ! 恥ずかしいからやめてくれ!
するとローチェは同じようにミュクシーを絶たせて、彼女の背後に回る。そして──。
もみもみもみもみっ!
「お、お前──!」
その感覚に思わず声を上げるミュクシー。なんとローチェはレテフが俺にしたように背後から両手で胸をもみ始めたのだった。
「ふん、大きさだけで勝った気になるなんて下品だよねぇ。みてよミュクシーのつつましやかでも張りがある胸。以前見たけど形はいいし上品だを体現したような形、お前の女に負けるわけがないよ!」
レテフとローチェ、互いにヒートアップしていく。
そしておでこをくっつけあい、いがみ合う2人。そして2人は後方を向き──。
「ミュクシー、やっちゃってよ。こんな胸が大きいだけの牛女に、見せつけてやるんだ。年の割に控えめだけど、形が整っていてきれいで美しいその胸を!」
「私のアグナム。見せてあげなさい。あそこにいる発育がなっていないぺったんこなおばさんに、その大きくて人の顔が埋められるくらいのその胸を!」
俺とミュクシーはほぼ同じタイミングで背後に立つ。そして拳を振り上げ──!
「「そんなことするわけがないだろ!!」」
ゴン!
全力で俺はレテフ、ミュクシーはリヒレの頭にげんこつを見舞う。
2人はそのまま気を失い地面に倒れこんだ。
「もう私この店行けねぇじゃねぇかバカ野郎!」
全力で叫ぶミュクシー、俺だってそうだ。冗談抜きで死ぬほど恥ずかしい。
「とりあえず、話の本題に入ろうよ。あのタロットのことだよねぇ」
ナイスだサナ。話が横道にそれすぎた。
そして気を取り直し、ホットコーヒーを1口飲むと、話の本題に入っていく。
「それで、俺が聞きたいのは、突然倒れこんだあの若い人のことなんだ。それがわかるって聞いたからついてきた。どうなんだ?」
ミュクシーは冷静になり、コーヒーを一口飲んでから俺の問いに答え始める。
「簡潔に言おう。タロットの副作用なんだ──。お前たちも知っているか? 魔力を増幅させるタロットのことを」
「ああ、知っている。俺たちもそれを追っていたところだ」
「単刀直入に説明する。そのタロット、出どころは俺たちなんだ」
脳がオーバーヒートを起こしたような状態になる。
「ああ、大元は俺たちという意味だ。まあ、直接手を染めるのは嫌だから、裏社会の人間たちを仲介させる形になっているがな」
そうだったのか、でも、それは俺が求めていた答えとは違う。
「お前たちが出どころってことは、奴らが倒れた理由だって、わかるんだろ。何が理由なんだ?」
「しょうがないなあ~~。本当はダメなんでけど、言わないと引いてくれなさそうだから、特別に教えてあげるよ~」
そしてローチェは自慢げにそのタロットのことについて話し始める。
「でも、この話をするには、魔法と人間の人体の構造について説明しなきゃいけないんだよね」
困った表情をするローチェ。
すると、今度はミュクシーが、その構造について説明し始めた。
「まずは魔力についてだ。簡潔に説明すると、魔力は人間の脳の一部分にあるエーテル部位と呼ばれる部分から魔力を供給している。そしてそれはすべての人間に存在している」
その言葉にサナが首をかしげて質問をする。
0
お気に入りに追加
83
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

おじさんが異世界転移してしまった。
明かりの元
ファンタジー
ひょんな事からゲーム異世界に転移してしまったおじさん、はたして、無事に帰還できるのだろうか?
モンスターが蔓延る異世界で、様々な出会いと別れを経験し、おじさんはまた一つ、歳を重ねる。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる