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第2章
第58話 かっこ悪い姿なんて、見せたくなんかない!!
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(こんなところで、負けるのは──、イヤ!!)
負けたら、アグナムにも、サナにも顔見せできない。
それも、ユピテルにも、ローチェにも負けて。それだけじゃなく、こんな昨日力を手に入れたようなやつに──。
(かっこ悪い姿なんて、絶対に見せたくなんかない!!)
一瞬視線を地に落としていたレテフが、再び視線を上げてライグを見つめる。
レテフは魔力を一気に放出。弓矢を再び何発も出現させる。
そしてそのまま、一気にライグに向けて解き放つ。
(逃げない、引かない。気持でも、絶対に負けない)
そんなレテフの強い決意。しかしライグはそんな彼女の決意を真っ向から打ち砕く。
「うおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ライグは弓矢の嵐を正面突破してきたのだ。そしてそのままレテフに突撃し一撃を加える。
レテフの体が後方に吹き飛ばされる。しかし、すぐに立ち上がり再び弓矢の嵐を解き放つ。ライグは立ち上がる前にすでに、レテフとの距離を詰める。間違いなくここで決着をつけようとしている。
「かかってきなさい。私の方が、強い思いだということ、教えてあげる!」
負けずに弓矢を解き放つ。それも今までように力をセーブすることはなく全力で。
「無駄だ! そんなおもちゃで、俺にダメージを与えられるかよ!」
叫ぶライグ。
レテフが選んだのは、遠距離での力勝負。
しかし、どれだけ弓矢を全力で雨のように放っても、ライグの鎧を突き抜けるだけ。
すぐに回復されてしまう。
しかし、それを気にせず、魔力を使い込み、弓矢を出現させ、放っていく。
「小娘。これで終わりだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そう叫ぶながら、一気に槍を振り上げ、レテフに向かって振り下ろしていく。
その瞬間レテフも一気に彼との距離を詰めていく。そして体を1回転させ、弓を振り上げ、ライグにぶち当てる。
その瞬間、ライブの攻撃がレテフに向かうが──。
その攻撃はレテフがとっさに身を投げ、回避に成功する。
「これで、私の勝ち──」
レテフはそうささやいてほほ笑むと、ゆっくりと振り返る。
レテフには理解していたのだ。
(もう、彼は魔法は使えないわ!)
そんなことを考えていると、攻撃を加えていたライグが突然倒れこんでしまったのだ。
そして蒸発するように、彼の鎧が消えていく。
魔力はもうない──。
「ど、どうして……」
「当たり前じゃない。いくら甲冑とはいえ、魔力は有限なのよ」
息を荒げながらレテフは言い放つ。
その甲冑で身を守ろうとも、魔力自体は無限ではなく限界がある。
何度もダメージを受けていれば、その力は長く持たない。
今まで戦闘経験がない彼では、その感覚がよく理解できていなかったのだ。
レテフは、鎧を包んでいる魔力の光から、残りのエネルギーを予測し、今の攻撃で鎧は消滅すると本能で理解していた。
「さあ、その秘密を、洗いざらいはいてもらうわ」
そしてサナと合流し、2人を捕らえたのだった。
意識がなくなってしまったのだ。
「ど、どういうことなの?」
そしてそのタイミングで──。
「サナ、レテフ」
「私のアグナム。戦いはどうだった? 貞操とか大丈夫?」
レテフの質問に俺は思わず心臓が止まりそうなくらいドキッとしてしまう。まさか、やばかったなんて言えない。
「だ、大丈夫だよ。何とか倒してきたよ……」
動揺しながらもなんとか言葉を返す。そして俺は倒れこんでいる男2人に気付く。
「敵には勝ったんだ、それはよかった」
しかし、2人はどこか腑に落ちない表情。何があったのかな。
「勝ったけど、2人とも倒れちゃったんだよね」
「サナの言う通りよ。彼ら、突然意識を失ってしまったの」
突然、2人同時に失う? 偶然ではないな……。
「何かあったのかな? ちょっと気になるなそれ──」
すると2人分の足音が聞こえはじめる。そしてその方向から一言。
「それはね、もらったタロットが影響しているんだよ」
正面から聞いた事がある声の主。灰色のロングヘア、すらっとしたスレンダーな体系。
ローチェだった。
「ど、どういうことだよ」
それだけじゃないもう1人いた。濃い目の化粧。ヒョウ柄のシャツにタンクトップの派手な服装。金髪のロングヘアの女性。
「まあ、薬でいう副作用みたいなものだ」
「ミュクシー。お前まで絡んでいたのか──」
「どういうことなの? ちゃんと説明してよ!」
サナがミュクシーに突っかかるが、ミュクシーは余裕の姿勢を崩さない。
「まあ、こんなことで立ち話もなんだし。近くに喫茶店があるから、そこでゆっくり話そうよ」
そんな悠長なことしているしてる場合かよ。
「気にするな。そいつらは命に別状があるわけあるわけではない。ちょっとついてこい!」
2人はこの場を後にする。
そして俺たちは2人の後をついていき、喫茶店へ。
喫茶店についた俺たち。
店員に5人は同じボックス型の席に案内される。
そして飲み物を頼んだ後、俺たちの会話が始まるのだが──。
俺に突っかかってきたのはローチェだった。
「その前に、僕はアグナムに言いたいことがある!」
「──何が言いたいんだ」
負けたら、アグナムにも、サナにも顔見せできない。
それも、ユピテルにも、ローチェにも負けて。それだけじゃなく、こんな昨日力を手に入れたようなやつに──。
(かっこ悪い姿なんて、絶対に見せたくなんかない!!)
一瞬視線を地に落としていたレテフが、再び視線を上げてライグを見つめる。
レテフは魔力を一気に放出。弓矢を再び何発も出現させる。
そしてそのまま、一気にライグに向けて解き放つ。
(逃げない、引かない。気持でも、絶対に負けない)
そんなレテフの強い決意。しかしライグはそんな彼女の決意を真っ向から打ち砕く。
「うおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ライグは弓矢の嵐を正面突破してきたのだ。そしてそのままレテフに突撃し一撃を加える。
レテフの体が後方に吹き飛ばされる。しかし、すぐに立ち上がり再び弓矢の嵐を解き放つ。ライグは立ち上がる前にすでに、レテフとの距離を詰める。間違いなくここで決着をつけようとしている。
「かかってきなさい。私の方が、強い思いだということ、教えてあげる!」
負けずに弓矢を解き放つ。それも今までように力をセーブすることはなく全力で。
「無駄だ! そんなおもちゃで、俺にダメージを与えられるかよ!」
叫ぶライグ。
レテフが選んだのは、遠距離での力勝負。
しかし、どれだけ弓矢を全力で雨のように放っても、ライグの鎧を突き抜けるだけ。
すぐに回復されてしまう。
しかし、それを気にせず、魔力を使い込み、弓矢を出現させ、放っていく。
「小娘。これで終わりだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そう叫ぶながら、一気に槍を振り上げ、レテフに向かって振り下ろしていく。
その瞬間レテフも一気に彼との距離を詰めていく。そして体を1回転させ、弓を振り上げ、ライグにぶち当てる。
その瞬間、ライブの攻撃がレテフに向かうが──。
その攻撃はレテフがとっさに身を投げ、回避に成功する。
「これで、私の勝ち──」
レテフはそうささやいてほほ笑むと、ゆっくりと振り返る。
レテフには理解していたのだ。
(もう、彼は魔法は使えないわ!)
そんなことを考えていると、攻撃を加えていたライグが突然倒れこんでしまったのだ。
そして蒸発するように、彼の鎧が消えていく。
魔力はもうない──。
「ど、どうして……」
「当たり前じゃない。いくら甲冑とはいえ、魔力は有限なのよ」
息を荒げながらレテフは言い放つ。
その甲冑で身を守ろうとも、魔力自体は無限ではなく限界がある。
何度もダメージを受けていれば、その力は長く持たない。
今まで戦闘経験がない彼では、その感覚がよく理解できていなかったのだ。
レテフは、鎧を包んでいる魔力の光から、残りのエネルギーを予測し、今の攻撃で鎧は消滅すると本能で理解していた。
「さあ、その秘密を、洗いざらいはいてもらうわ」
そしてサナと合流し、2人を捕らえたのだった。
意識がなくなってしまったのだ。
「ど、どういうことなの?」
そしてそのタイミングで──。
「サナ、レテフ」
「私のアグナム。戦いはどうだった? 貞操とか大丈夫?」
レテフの質問に俺は思わず心臓が止まりそうなくらいドキッとしてしまう。まさか、やばかったなんて言えない。
「だ、大丈夫だよ。何とか倒してきたよ……」
動揺しながらもなんとか言葉を返す。そして俺は倒れこんでいる男2人に気付く。
「敵には勝ったんだ、それはよかった」
しかし、2人はどこか腑に落ちない表情。何があったのかな。
「勝ったけど、2人とも倒れちゃったんだよね」
「サナの言う通りよ。彼ら、突然意識を失ってしまったの」
突然、2人同時に失う? 偶然ではないな……。
「何かあったのかな? ちょっと気になるなそれ──」
すると2人分の足音が聞こえはじめる。そしてその方向から一言。
「それはね、もらったタロットが影響しているんだよ」
正面から聞いた事がある声の主。灰色のロングヘア、すらっとしたスレンダーな体系。
ローチェだった。
「ど、どういうことだよ」
それだけじゃないもう1人いた。濃い目の化粧。ヒョウ柄のシャツにタンクトップの派手な服装。金髪のロングヘアの女性。
「まあ、薬でいう副作用みたいなものだ」
「ミュクシー。お前まで絡んでいたのか──」
「どういうことなの? ちゃんと説明してよ!」
サナがミュクシーに突っかかるが、ミュクシーは余裕の姿勢を崩さない。
「まあ、こんなことで立ち話もなんだし。近くに喫茶店があるから、そこでゆっくり話そうよ」
そんな悠長なことしているしてる場合かよ。
「気にするな。そいつらは命に別状があるわけあるわけではない。ちょっとついてこい!」
2人はこの場を後にする。
そして俺たちは2人の後をついていき、喫茶店へ。
喫茶店についた俺たち。
店員に5人は同じボックス型の席に案内される。
そして飲み物を頼んだ後、俺たちの会話が始まるのだが──。
俺に突っかかってきたのはローチェだった。
「その前に、僕はアグナムに言いたいことがある!」
「──何が言いたいんだ」
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