TS! 俺、女の子になってるっ? 魔法少女になった俺は、最強になって百合展開を楽しむようです

静内燕

文字の大きさ
上 下
12 / 122

第12話 女の子って、大変なんだな

しおりを挟む
 

 胸を鷲掴みにされ、カップの中に胸の肉が入っていく。

 そして胸をつかまれた時──。



「──あっ、あんっ──♡♡」

「ちょっと、声抑えなさいよ。襲ってるみたいじゃない」

 無理だよ、つかまれれた瞬間、胸全体が妙な感覚に襲われてしまう。
 ジンジンとした、体の中から何かがわいてくるような感覚。

 初めての感触に声を出したくないのに、喘ぎ声が自分の意志とは無関係に出てしまうのだ。

「ほら、これで終わりよ」

 初めての感覚に戸惑い、困惑する。胸の部分がすっぽりと入る、体を優しく包まれたような感覚に思わず違和感を感じてしまう。

「これで大丈夫よ。もう──、あんた胸大きいんだから、その大きさでノーブラ何かやったら、走った時とか、胸が痛くなって走れなくなるし、胸、垂れるよ」

「まあ、それはわかるけど──」

 現にここに来るまででも、胸の重さや揺れ、軽い痛みを感じた。ましてや昨日みたいに激しい動きは出来ない。誰かに教わらないととは考えていたのでちょうどいい機会ではあったが。

「ちゃんとしたやり方でやらないと変な人に見られちゃうよ。これ、毎日やるんだからね、出来るようになりなさいよ」

 あまりの慣れない行為に俺は疲れ切ってその場にへたりこむ。

「女の子って結構大変なんだな……」





「そりゃそうよ。かわいさを保つのはタダじゃないんだから」

 パンツもそうだが、胸がすっぽりと包まれる感覚は、自分の性を強調されているようで今も違和感がある。
 これを毎日、大変だけど頑張ろう。

「じゃあ今日の所はこれくらいにしておくわ。慣れないと思うけど頑張ってね」

 パージが陽気にウィンクしながら一言いうと、彼女の姿が蒸発するように消えていった。
 まあ、世の中うまくいくことばかりじゃない、乗り切っていこう。
 そううまく気持ちを切り替え、サナの家に戻っていった。



 サナの家に戻った後、俺達は朝食を済ませる。
 サンドイッチにサラダ、フルーツとアイスティー。流石に俺達の世界と比べると質素な見た目だったが、一つ一つサナなりに丁寧に作られているのが分かる。

「私、そこまでお金持ちじゃないから。こんなものしか用意できないけどいい?」

「そ、そんなことないよ。とてもおいしそうだし、ご飯まで用意してくれてうれしいよ」

 両手をぶんぶん振りながらお礼を言うとすぐに朝食を食べる。とてもおいしい。
 そして食器を洗い準備を整えると俺達は外に飛び出していった。


 物静かで人通りが少ない道を歩きながら俺はサナに話しかける。

「今日はどこに行くの?」

「魔法少女の登録と、みんなへのあいさつかな」

 魔法少女の登録、何だ? 聞いてみるとこの世界には魔法少女専用のギルドがあるらしく。そこに登録しないと仕事を受けたりできないとのことだ。

「仕事? いつもそこで仕事してるってこと?  そういえば、魔法少女って普段は何をしているんだ」

「普段はね、普通に市民として暮らしてるよ。けどね、この地方だとね、たまに幻虚獣っていう敵がいて、出現したときに召集令がかかるから、その時に魔法少女になるって感じかな」

 そして幻虚獣
ホロウ
について聞いてみた。それは街中や外れの森で突然現れる存在で、人間たちを襲い掛かる習性があること以外はすべてが謎の存在。

 通常の剣や弓などの兵器ではかすり傷1つ負わせることができず、魔法少女が使う魔法でしかダメージを与えられない。
 姿かたちは動物やドラゴンなどの形をしていて何種類もあるそうだ。

 そしてもう1つが 定期的に試合をしたり、トーナメントをしているらしい。一般人には俺たちの世界でいうサッカーや野球観戦のような存在なのだろう。魔法少女にとっても普通に働くより金が稼げるし、幻虚獣がない時でも戦闘ができて腕試しができるという利点があるという。



 そして、いろいろなことを話しながら、俺たちは目的の場所にたどり着く。
 にぎやかな繁華街のはずれ、俺達が歩いてきた道の正面にある大きな建物。

「この建物がそうなの。この街の魔法少女達が集まるギルドで、ここの登録がないとレート戦も出来ないし、魔法少女の仕事を請け負う事も出来ないの。だから魔法少女たちはみんな登録してるの」

 サナが説明をしながら俺はギルドの扉を開ける。

 キィィィィィィ──。

「おはようございます」

 カウンターに受付の人らしきお姉さんがいる。長身でロングヘアーの上品な印象のお姉さんだ。女の子しかいないのか、組んだ足から下着がほんの少し見えていたり、服装もちょっとはだけていてどこかセクシーに見える。

「おはよう。今日はアグナムちゃんの登録に来たの。この人が受付のエリムさん。お世話になるから挨拶して」

「あ、アグナムです。今日からここで魔法少女になります。よろしくお願いします」

 するとエリムさんは足を組みなおした後、にこっと笑うと俺の頭をなでなでし始める。

「へぇ~~、あなたが~~あのユピテルを倒したって話題になってる期待の新人さんかぁ~~。結構かっこよくてー、私好みねぇ~~」

 おっとり、ゆったりとした独特な口調……、街中で突然話しかけられてもすぐにわかるくらい特徴的な話し方だな。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

おじさんが異世界転移してしまった。

明かりの元
ファンタジー
ひょんな事からゲーム異世界に転移してしまったおじさん、はたして、無事に帰還できるのだろうか? モンスターが蔓延る異世界で、様々な出会いと別れを経験し、おじさんはまた一つ、歳を重ねる。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

OLサラリーマン

廣瀬純一
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

処理中です...