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第三章 常州騒乱
筑波挙兵(6)
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鳴海は、ぎゅっと口元を引き結んだ。ついにやったか。そんな思が胸中を駆け巡る。
「増子殿、と申されたな」
「へへっ」
「その宇都宮から参ったという者は、よく郡山には来ておるのか?」
鳴海の質問に、増子は小首を傾げた。
「宇都宮城下で小物問屋を営む者でございます。大方、安達糸の買付に参ったのでしょう。宇都宮戸田家の家中にも多少なりとも伝手があると申しており、身元は確かな男です」
「宇都宮藩の者か……」
知る限りの情報を、脳裏から引き出してみる。
宇都宮藩は、日頃の日光の管理を幕府より任されている。日光は言うまでもなく東照宮大権現である家康の眠る地であり、筑波で挙兵した水府浪士共は、日光が聖域であることを逆手に取って同地に立て篭もろうとしているのではないか。いかに幕府と言えども、聖地である日光をやすやすとは襲えないであろうという、姑息な計算が透けて見える。
それを口にすると、「それだけではございますまい」と井上が苦々しく答えた。
「宇都宮藩の執政が、水府浪士と兼ねてより誼を通じていた……ということは、ございませぬか?」
「有り得ますな。宇都宮藩執政である縣勇記殿は、大橋訥菴の内弟子だったと聞いたことがあります」
井上の言葉に相槌を打つ錦見の声にも、緊張の色が隠せない。鳴海もその言葉で思い出した。大橋訥菴と言えば、文久二年に起きた、当時の大老安藤信正が襲撃された坂下門外の変の首謀者ではないか。
「鳴海殿……」
志摩の顔も、強張っている。
「その商人の話は、いつお聞きになられた?」
出来るだけ穏やかな声色を作りながら、鳴海は増子に問いを重ねた。
「今朝方の話でございます。郡山から宇都宮城下まではおよそ二十五里。大人の男の足で五日ほどの道のりですから、既に水府浪士共は宇都宮に入っておりましょう。手前の知己は、恐らく天狗共の狼藉を恐れて宇都宮を脱出してきたと思います」
今日は四月九日である。間もなく、日光では春の例大祭が執り行われる。天狗党の者らが宇都宮を目指したのかは、その兼ね合いもあるのかもしれない。春の例大祭には、京都より例弊使が遣わされることになっている。それらを担ぎ上げれば、水府浪士らの尊皇攘夷運動を正当化するには、もってこいなのだった。
「よくぞ知らせて下さった。以後も、常州や野州の動きで気になる事があれば、遠慮なく代官所に申し出られよ。我々も直ちに二本松城下に戻り、御家老方と善後策を協議する」
鳴海は懐に手をやると小袋を取り出して庭に下り、増子の手に握らせた。金ならば増子の方が余程持っているだろうが、気持ちの問題である。
「勿体ないお言葉でございます」
深々と頭を下げると、増子は門前に姿を消した。それを見送ると、鳴海は井上の方を振り返った。
「井上殿――」
井上は、こくりと肯いた。
「直ちに宇都宮城下に参って、天狗党の下野や上野での動きを探って来ましょう。地方から道中手形を受け取り次第、出立致しまする」
松井政之進と並んで五番組の使武者を勤める男は、察しが良かった。
「いかにも。それがしも御家老方に江戸へ早馬を出してもらうように、働きかける」
これだけ大規模な動きであれば、その対応策を巡って幕府内でも何らかの動きがあるはずだった。先日京都警衛の任務を終えたばかりの二本松藩が短期間の間に再び軍命を受けるとは考えにくいのだが、それは、幕府の老中等の胸先一つで簡単に決まるものである。とにかく、一刻も早く正確な情報を集めねばならなかった。
また、隣藩の動きにも再び目を光らせねばなるまい。先程の錦見の話では、新しい君主を迎え入れるための準備で浮き立っている守山は、未だ動いていないということだった。だが、いずれ守山にも筑波挙兵の知らせは届くだろう。何と言っても、水戸藩の御連枝である。その時の守山の出方次第では、二本松も窮地に立たされかねない。
「鳴海殿。それがしには何もなし、ですか?」
不満そうに口を尖らせたのは、権太左衛門である。鳴海は、眉を上げてみせた。
「其処許には、長柄奉行としての役目があろうに。我が身から離れられては困る」
冗談めかして答えたが、実際、権太左衛門は武勇を取り柄とする者である。彼の性格を慮った場合、細々とした探索よりは鳴海の側に置いてこそ、その真価を発揮する男だった。
「鳴海殿はそれがしが側でお守りせぬとも、ご自身で身を守れるだけの技量がおありでしょうに」
ぼやく権太左衛門を、傍らで志摩が硬い表情で見守っている。今までの志摩だったら冗談の一つでも飛ばしていたところなのだろうが、今しがた受けた重大事の知らせのためか、茶化す風ではなかった。そして、ふと気付いたように、鳴海に顔を向けた。
「鳴海殿。日向守様は、ご無事でしょうか」
一瞬戸惑ったが、鳴海は志摩の言わんとすることに気付いた。結城藩主となったかつての祐吉君こと水野勝知公は、近々十六日及び十七日に行われる例祭の日光祭礼奉行を拝命していたはずである。それは結城水野家当主の伝統であった。が、何分他藩のこと故、さすがに番頭の鳴海でも口出しできることではない。恐らく志摩は、昨年五月に江戸警衛組が戻ってきた際に、りんの父である三郎右衛門や種橋が、結城藩国元の重役らと勝知公がしっくり行っていないらしいと述べていたのを覚えていたのだろう。今回日光に勝知公がやってくるのは間違いないだろうが、天狗党の動き方次第では勝知公も騒乱に巻き込まれかねなかった。
鳴海は志摩の言葉にしばらく考え込んでいたが、首を横に振った。勿論勝知公の御身は心配であるが、処理する物事の順番を間違えてはならない。まずは幕閣がどのような命令を下すのか、そして二本松に火の粉が降りかかる可能性及び有事の際の対処を考える方が先決である。
「まずはこの知らせを城下に知らせ、御家老方のご裁断を仰がねばなるまい。城下へ戻ろう」
鳴海がぐるりと見渡してそう述べると、一同が肯いた。それを確認して、鳴海は錦見と今泉にも肯いてみせた。
「聞いての通りだ、錦見殿、今泉殿。我々は城下へ戻った後、郡山陣屋へも水府浪士らへの対処を伝える。また、万が一守山が動いた場合は、遠慮なく城下へ早馬を飛ばされよ。夜半でも構わぬ」
「承知致しました」
錦見が、硬い表情で頭を下げた。鳴海は足音も荒く陣屋を出ると、騎上の人となり馬に鞭を当てた。その隣に志摩が馬首を並べ、更には後ろから井上と権太左衛門の馬の蹄音も聞こえてくる。四人が疾走した後は、もうもうと土埃が舞い上がった――。
「増子殿、と申されたな」
「へへっ」
「その宇都宮から参ったという者は、よく郡山には来ておるのか?」
鳴海の質問に、増子は小首を傾げた。
「宇都宮城下で小物問屋を営む者でございます。大方、安達糸の買付に参ったのでしょう。宇都宮戸田家の家中にも多少なりとも伝手があると申しており、身元は確かな男です」
「宇都宮藩の者か……」
知る限りの情報を、脳裏から引き出してみる。
宇都宮藩は、日頃の日光の管理を幕府より任されている。日光は言うまでもなく東照宮大権現である家康の眠る地であり、筑波で挙兵した水府浪士共は、日光が聖域であることを逆手に取って同地に立て篭もろうとしているのではないか。いかに幕府と言えども、聖地である日光をやすやすとは襲えないであろうという、姑息な計算が透けて見える。
それを口にすると、「それだけではございますまい」と井上が苦々しく答えた。
「宇都宮藩の執政が、水府浪士と兼ねてより誼を通じていた……ということは、ございませぬか?」
「有り得ますな。宇都宮藩執政である縣勇記殿は、大橋訥菴の内弟子だったと聞いたことがあります」
井上の言葉に相槌を打つ錦見の声にも、緊張の色が隠せない。鳴海もその言葉で思い出した。大橋訥菴と言えば、文久二年に起きた、当時の大老安藤信正が襲撃された坂下門外の変の首謀者ではないか。
「鳴海殿……」
志摩の顔も、強張っている。
「その商人の話は、いつお聞きになられた?」
出来るだけ穏やかな声色を作りながら、鳴海は増子に問いを重ねた。
「今朝方の話でございます。郡山から宇都宮城下まではおよそ二十五里。大人の男の足で五日ほどの道のりですから、既に水府浪士共は宇都宮に入っておりましょう。手前の知己は、恐らく天狗共の狼藉を恐れて宇都宮を脱出してきたと思います」
今日は四月九日である。間もなく、日光では春の例大祭が執り行われる。天狗党の者らが宇都宮を目指したのかは、その兼ね合いもあるのかもしれない。春の例大祭には、京都より例弊使が遣わされることになっている。それらを担ぎ上げれば、水府浪士らの尊皇攘夷運動を正当化するには、もってこいなのだった。
「よくぞ知らせて下さった。以後も、常州や野州の動きで気になる事があれば、遠慮なく代官所に申し出られよ。我々も直ちに二本松城下に戻り、御家老方と善後策を協議する」
鳴海は懐に手をやると小袋を取り出して庭に下り、増子の手に握らせた。金ならば増子の方が余程持っているだろうが、気持ちの問題である。
「勿体ないお言葉でございます」
深々と頭を下げると、増子は門前に姿を消した。それを見送ると、鳴海は井上の方を振り返った。
「井上殿――」
井上は、こくりと肯いた。
「直ちに宇都宮城下に参って、天狗党の下野や上野での動きを探って来ましょう。地方から道中手形を受け取り次第、出立致しまする」
松井政之進と並んで五番組の使武者を勤める男は、察しが良かった。
「いかにも。それがしも御家老方に江戸へ早馬を出してもらうように、働きかける」
これだけ大規模な動きであれば、その対応策を巡って幕府内でも何らかの動きがあるはずだった。先日京都警衛の任務を終えたばかりの二本松藩が短期間の間に再び軍命を受けるとは考えにくいのだが、それは、幕府の老中等の胸先一つで簡単に決まるものである。とにかく、一刻も早く正確な情報を集めねばならなかった。
また、隣藩の動きにも再び目を光らせねばなるまい。先程の錦見の話では、新しい君主を迎え入れるための準備で浮き立っている守山は、未だ動いていないということだった。だが、いずれ守山にも筑波挙兵の知らせは届くだろう。何と言っても、水戸藩の御連枝である。その時の守山の出方次第では、二本松も窮地に立たされかねない。
「鳴海殿。それがしには何もなし、ですか?」
不満そうに口を尖らせたのは、権太左衛門である。鳴海は、眉を上げてみせた。
「其処許には、長柄奉行としての役目があろうに。我が身から離れられては困る」
冗談めかして答えたが、実際、権太左衛門は武勇を取り柄とする者である。彼の性格を慮った場合、細々とした探索よりは鳴海の側に置いてこそ、その真価を発揮する男だった。
「鳴海殿はそれがしが側でお守りせぬとも、ご自身で身を守れるだけの技量がおありでしょうに」
ぼやく権太左衛門を、傍らで志摩が硬い表情で見守っている。今までの志摩だったら冗談の一つでも飛ばしていたところなのだろうが、今しがた受けた重大事の知らせのためか、茶化す風ではなかった。そして、ふと気付いたように、鳴海に顔を向けた。
「鳴海殿。日向守様は、ご無事でしょうか」
一瞬戸惑ったが、鳴海は志摩の言わんとすることに気付いた。結城藩主となったかつての祐吉君こと水野勝知公は、近々十六日及び十七日に行われる例祭の日光祭礼奉行を拝命していたはずである。それは結城水野家当主の伝統であった。が、何分他藩のこと故、さすがに番頭の鳴海でも口出しできることではない。恐らく志摩は、昨年五月に江戸警衛組が戻ってきた際に、りんの父である三郎右衛門や種橋が、結城藩国元の重役らと勝知公がしっくり行っていないらしいと述べていたのを覚えていたのだろう。今回日光に勝知公がやってくるのは間違いないだろうが、天狗党の動き方次第では勝知公も騒乱に巻き込まれかねなかった。
鳴海は志摩の言葉にしばらく考え込んでいたが、首を横に振った。勿論勝知公の御身は心配であるが、処理する物事の順番を間違えてはならない。まずは幕閣がどのような命令を下すのか、そして二本松に火の粉が降りかかる可能性及び有事の際の対処を考える方が先決である。
「まずはこの知らせを城下に知らせ、御家老方のご裁断を仰がねばなるまい。城下へ戻ろう」
鳴海がぐるりと見渡してそう述べると、一同が肯いた。それを確認して、鳴海は錦見と今泉にも肯いてみせた。
「聞いての通りだ、錦見殿、今泉殿。我々は城下へ戻った後、郡山陣屋へも水府浪士らへの対処を伝える。また、万が一守山が動いた場合は、遠慮なく城下へ早馬を飛ばされよ。夜半でも構わぬ」
「承知致しました」
錦見が、硬い表情で頭を下げた。鳴海は足音も荒く陣屋を出ると、騎上の人となり馬に鞭を当てた。その隣に志摩が馬首を並べ、更には後ろから井上と権太左衛門の馬の蹄音も聞こえてくる。四人が疾走した後は、もうもうと土埃が舞い上がった――。
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