2 / 40
プロローグ
2話 届かぬ相手
しおりを挟む
座学という、ローランにとって退屈な時間が始まる。
彼の入学時の成績は総合で10位。父親からは「主席ではないのか」と言われたが、彼は気にしていない。
最終的な目標は勇者と言われているが、神託を授かり、そこに選ばれるはずもない。
ローランはすでに両親の意向には見切りをつけ、納得させられるであろう立場を目指す方針に変えていた。
騎士の階級は、騎士見習い、準騎士、正騎士、十騎士長、百騎士長、千騎士長、万騎士長。そして将軍とも呼ばれる騎士団長。
現実的なのは千騎士長から万騎士長。うまくやれても騎士団長には届かないだろう。
騎士として大成する上で、もっとも必要となるのは政治。
剣術、魔法、学問の分野で優れている天才と競うつもりなどはない。成績も上位にさえ入っていればいい。それがローランの考えである。
勝てない相手がいるということを、彼はよく理解していた。だから、勝てない相手に勝つ無駄な努力を、他に回すことこそが効率的だと判断し、そう動くことを決めていた。
そんなローランの隣で、アリーヌは頭を抱えていた。
彼女の座学の成績は最低に近い。必死に板書を書き写してはいるが、その内容のほとんどが彼女には分かっていなかった。
隣にいるローランはそのことに薄々気づいていたが、別に手を差し伸べたりはしない。教師に聞くのが筋であり、わざわざ自分が教えるつもりはなかった。
そんな意図へ気づくはずもなく、アリーヌは小声でローランに話しかけた。
「ねぇ、ここ分かったりする?」
聞かれれば答えないわけにもいかない。内心では若干の苦痛を感じていたが、そのことを顔に出さず、ローランは丁寧に教えてやった。
そして、それが間違いだったと言える。
アリーヌが「先生よりも分かりやすい!」と喜び、事あるごとに質問を繰り返すようになったからだ。
しかも、そのことに気づいている教師たちも咎めない。
すでに教えることのない優等生が、教えるのも大変な平民出身の劣等生を面倒みてくれているのだ。
都合が良いと、2人のやり取りは黙認されるようになった。
ローランにとって長く苦しい座学が終わりを迎えると、今度は魔法の初授業が行われる。
まずは実力を見たいと考えたのか、人型の的に向けて魔法を放つという簡単なテストが始まった。
ほとんどの生徒が拳大の魔法を放つ中で、ローランの順番が回って来る。
彼は笑顔を崩さぬまま魔法を放つ。人型の的は炎に包まれたが、ローランがパチリと指を鳴らせば炎は消えた。
生徒たちから賞賛の声が上がり、教師たちからは完璧な制御だと褒め称えられる。
ローランは困った顔で笑ってみせたが、内心ではくだらないなと嘲笑っていた。生徒の中では上位の技術力を見せたが、より高位な技術力を持つ者もいる。この賞賛も、彼らの順番が来れば消えることを知っていたからだ。
冷めた胸の内を隠したままローランが下がると、腕をグルグルと回しながらアリーヌが前に出た。
見ている者はあまりいない。しかも、見ている内の大半は、平民がどんな魔法を使うのかと、最初から見下している者たちばかりだ。
ローランが見ていたのは、自分の次だったから。隣の席だから。なぜかウインクをされたから。理由はそんなところだ。
周囲の目を気にすることなく、アリーヌは魔法を発動させる。
放たれた炎の矢は人型を貫き、そしてすぐに消えた。
ローランの背筋に冷たいものが走る。見開いた目を閉じることもできない。
人型の的には対魔法防御の術式が刻まれている。それをあっさりと貫き、炎の矢はすぐに消えた。味方へ被害をもたらさぬ実戦的な使い方なだけでなく、高い制御力を有していることも分かったからだ。
見ている者はあまりいなかった。だが、ローランは見ていた。そして、その技術力の高さを理解できる実力があるからこそ、体の寒気が止まらない。
アリーヌは座学がまるでできていなかった。つまりそれは、他に補えるなにかがあったということでもある。
面倒を見てやることで恩を売るのも悪くないなと、ローランは人知れず薄い笑みを浮かべた。
次に剣術の授業となる。得手が剣でない者もいるが、騎士の基本装備は剣であり、必須授業の1つだった。
もちろん、これだけで全てを判断されるわけではない。他に武術という選択授業があり、そちらで評価を受ける者も多い。
剣よりも槍が得意。当家は弓術に長けている。そんなのはよくある話で、学院側も理解していた。
しかし、剣術は必須授業である。手を抜くことはできない。そして、ローランは剣術を得手としており、特段問題も無かった。
教師たちが見回る中、生徒はペアを作って試合を行う形式が取られる。
手近な相手とでも組むかと考えていたローランの前に、ヒョコッとアリーヌが姿を見せた。
「ねぇ、一緒にやってくれない?」
「もちろん構わないよ」
先ほど見たアリーヌの魔法の才能が、ローランの脳裏を過ぎる。だが、剣と魔法は別物だ。それと、平民であるアリーヌと組みたがる者がいないことへ気づいており、ここも恩を売るいい機会かと考えてのことだった。
ローランは正眼に剣を構える。アリーヌも同じく正眼に構えた。
どう勝つかを打算的に考えているローランへ、アリーヌは真っ直ぐに突っ込んで来た。
上から下へ。想定外の速さで打ち込まれたアリーヌの剣を、ローランは動揺しながらも防ぐ。だがアリーヌは止まらない。剣を打ち込み続ける。
重く速い剣の連撃に、油断していたローランが太刀打ちすることはできず、あっさりとその手から剣が弾き出された。
唖然としているローランに、拾い上げた剣を差し出しながらアリーヌが言う。
「ローランって強いね。才能あるよ」
「……それはこちらのセリフだ。どうやら君は剣の腕も立つようだな」
放たれた初撃と同じような、上から下へ向けての言葉に、ローランは微かに苛立ちを覚える。だがそれを見せずに笑顔を作れたのは、彼が本心を隠し続けて生きてきたからだろう。
ただ今回は少し良くなかった。魔法の時とは違い、衆目の下で一騎打ちでの出来事。ローランのプライドは傷つけられ、胸の内は怒りに溢れている。
だから、彼はもう一度挑戦した。先ほどは油断していただけだと自分に言い聞かせながら。
それをアリーヌは喜んで受ける。その姿もまた、ローランの苛立ちを強くした。
結果として、ローランは全敗。見ていた新入生の何人かは、ローラン・ル・クローゼーは、実は大したことがないと勘違いするような状況を作り出してしまった。目の腐っている教師の何人かも、ローランの評価を少し下げて書き記していた。
ローランにとって最悪の初授業は、こうして終えた。
寮に戻ったローランは、すぐに家へ手紙を送った。内容は、アリーヌ・アルヌールの調査だ。
すぐに調査結果は送られてくるだろうが、自身でも行動を起こしたほうがいい。屈辱と怒りに塗れながら、ローランは彼女の動向を探り始めた。
数日後。
ローランは人けのない廊下で調査結果に目を通しながら、裏庭で剣を振るアリーヌ・アルヌールのことを見張っていた。
アリーヌ・アルヌール。15歳。辺境出身の平民。一等級冒険者。
それは、ローランにとって最悪の報告書だったと言える。
冒険者の等級は一から六。アリーヌはその最上位に位置する一等級。
相手は見下していた平民なだけではなく、田舎者で、実戦の経験があり、実力もある一等級冒険者だった。
しかも、そんな実力が格上の相手に勝たなければならないことが、ローランの頭を痛ませる。
この数日の間も、アリーヌは自分の相手をローランに求めた。器の広さを見せるためにも断ることはできず、彼は毎日快く引き受けた。
結果として、ローラン・ル・クローゼーの名は失墜し始めている。実力の無い平民に負け続けている、名ばかりの情けない貴族。
それが、現在のローラン・ル・クローゼーの評価だ。
言ってやりたい。この学院の生徒で、何人が彼女に勝てるのかと。何人が自分に勝てるのかと。
しかし、そんなことは言えない。自身のプライドがより傷つくだけだ。
アリーヌ・アルヌールは早朝から走り、剣を振り、魔法を磨く。
空いた時間も剣を振り、魔法を磨く。
学院が終われば剣を振り、魔法を磨く。
寝る前にも走り、剣を振り、魔法を磨く。
才能があるだけでなく、努力まで重ねているのだ。
それなりの努力しかしていないローランに追いつけるはずがない。
だが、勝たなければならなかった。
家に知られることも問題だが、嘲笑の目と屈辱の陰口、なによりも平民にプライドを傷つけられたまま引くことはできなかった。
それだけでなく、このまま評価が下がり続ければ、出世への道も閉ざされてしまうだろう。
最悪を避けるためにどうすればいいか。
考えるまでもなく分かっており、ローランは行動を開始する。
ローランは……アリーヌ以上の努力を始めた。
もちろん、彼女を退学に追い込む方法だってある。だが今その方法を使えば、誰がやったかはすぐに分かってしまう。
実力で勝つ以外の道が、ローランには残されていなかった。
彼の入学時の成績は総合で10位。父親からは「主席ではないのか」と言われたが、彼は気にしていない。
最終的な目標は勇者と言われているが、神託を授かり、そこに選ばれるはずもない。
ローランはすでに両親の意向には見切りをつけ、納得させられるであろう立場を目指す方針に変えていた。
騎士の階級は、騎士見習い、準騎士、正騎士、十騎士長、百騎士長、千騎士長、万騎士長。そして将軍とも呼ばれる騎士団長。
現実的なのは千騎士長から万騎士長。うまくやれても騎士団長には届かないだろう。
騎士として大成する上で、もっとも必要となるのは政治。
剣術、魔法、学問の分野で優れている天才と競うつもりなどはない。成績も上位にさえ入っていればいい。それがローランの考えである。
勝てない相手がいるということを、彼はよく理解していた。だから、勝てない相手に勝つ無駄な努力を、他に回すことこそが効率的だと判断し、そう動くことを決めていた。
そんなローランの隣で、アリーヌは頭を抱えていた。
彼女の座学の成績は最低に近い。必死に板書を書き写してはいるが、その内容のほとんどが彼女には分かっていなかった。
隣にいるローランはそのことに薄々気づいていたが、別に手を差し伸べたりはしない。教師に聞くのが筋であり、わざわざ自分が教えるつもりはなかった。
そんな意図へ気づくはずもなく、アリーヌは小声でローランに話しかけた。
「ねぇ、ここ分かったりする?」
聞かれれば答えないわけにもいかない。内心では若干の苦痛を感じていたが、そのことを顔に出さず、ローランは丁寧に教えてやった。
そして、それが間違いだったと言える。
アリーヌが「先生よりも分かりやすい!」と喜び、事あるごとに質問を繰り返すようになったからだ。
しかも、そのことに気づいている教師たちも咎めない。
すでに教えることのない優等生が、教えるのも大変な平民出身の劣等生を面倒みてくれているのだ。
都合が良いと、2人のやり取りは黙認されるようになった。
ローランにとって長く苦しい座学が終わりを迎えると、今度は魔法の初授業が行われる。
まずは実力を見たいと考えたのか、人型の的に向けて魔法を放つという簡単なテストが始まった。
ほとんどの生徒が拳大の魔法を放つ中で、ローランの順番が回って来る。
彼は笑顔を崩さぬまま魔法を放つ。人型の的は炎に包まれたが、ローランがパチリと指を鳴らせば炎は消えた。
生徒たちから賞賛の声が上がり、教師たちからは完璧な制御だと褒め称えられる。
ローランは困った顔で笑ってみせたが、内心ではくだらないなと嘲笑っていた。生徒の中では上位の技術力を見せたが、より高位な技術力を持つ者もいる。この賞賛も、彼らの順番が来れば消えることを知っていたからだ。
冷めた胸の内を隠したままローランが下がると、腕をグルグルと回しながらアリーヌが前に出た。
見ている者はあまりいない。しかも、見ている内の大半は、平民がどんな魔法を使うのかと、最初から見下している者たちばかりだ。
ローランが見ていたのは、自分の次だったから。隣の席だから。なぜかウインクをされたから。理由はそんなところだ。
周囲の目を気にすることなく、アリーヌは魔法を発動させる。
放たれた炎の矢は人型を貫き、そしてすぐに消えた。
ローランの背筋に冷たいものが走る。見開いた目を閉じることもできない。
人型の的には対魔法防御の術式が刻まれている。それをあっさりと貫き、炎の矢はすぐに消えた。味方へ被害をもたらさぬ実戦的な使い方なだけでなく、高い制御力を有していることも分かったからだ。
見ている者はあまりいなかった。だが、ローランは見ていた。そして、その技術力の高さを理解できる実力があるからこそ、体の寒気が止まらない。
アリーヌは座学がまるでできていなかった。つまりそれは、他に補えるなにかがあったということでもある。
面倒を見てやることで恩を売るのも悪くないなと、ローランは人知れず薄い笑みを浮かべた。
次に剣術の授業となる。得手が剣でない者もいるが、騎士の基本装備は剣であり、必須授業の1つだった。
もちろん、これだけで全てを判断されるわけではない。他に武術という選択授業があり、そちらで評価を受ける者も多い。
剣よりも槍が得意。当家は弓術に長けている。そんなのはよくある話で、学院側も理解していた。
しかし、剣術は必須授業である。手を抜くことはできない。そして、ローランは剣術を得手としており、特段問題も無かった。
教師たちが見回る中、生徒はペアを作って試合を行う形式が取られる。
手近な相手とでも組むかと考えていたローランの前に、ヒョコッとアリーヌが姿を見せた。
「ねぇ、一緒にやってくれない?」
「もちろん構わないよ」
先ほど見たアリーヌの魔法の才能が、ローランの脳裏を過ぎる。だが、剣と魔法は別物だ。それと、平民であるアリーヌと組みたがる者がいないことへ気づいており、ここも恩を売るいい機会かと考えてのことだった。
ローランは正眼に剣を構える。アリーヌも同じく正眼に構えた。
どう勝つかを打算的に考えているローランへ、アリーヌは真っ直ぐに突っ込んで来た。
上から下へ。想定外の速さで打ち込まれたアリーヌの剣を、ローランは動揺しながらも防ぐ。だがアリーヌは止まらない。剣を打ち込み続ける。
重く速い剣の連撃に、油断していたローランが太刀打ちすることはできず、あっさりとその手から剣が弾き出された。
唖然としているローランに、拾い上げた剣を差し出しながらアリーヌが言う。
「ローランって強いね。才能あるよ」
「……それはこちらのセリフだ。どうやら君は剣の腕も立つようだな」
放たれた初撃と同じような、上から下へ向けての言葉に、ローランは微かに苛立ちを覚える。だがそれを見せずに笑顔を作れたのは、彼が本心を隠し続けて生きてきたからだろう。
ただ今回は少し良くなかった。魔法の時とは違い、衆目の下で一騎打ちでの出来事。ローランのプライドは傷つけられ、胸の内は怒りに溢れている。
だから、彼はもう一度挑戦した。先ほどは油断していただけだと自分に言い聞かせながら。
それをアリーヌは喜んで受ける。その姿もまた、ローランの苛立ちを強くした。
結果として、ローランは全敗。見ていた新入生の何人かは、ローラン・ル・クローゼーは、実は大したことがないと勘違いするような状況を作り出してしまった。目の腐っている教師の何人かも、ローランの評価を少し下げて書き記していた。
ローランにとって最悪の初授業は、こうして終えた。
寮に戻ったローランは、すぐに家へ手紙を送った。内容は、アリーヌ・アルヌールの調査だ。
すぐに調査結果は送られてくるだろうが、自身でも行動を起こしたほうがいい。屈辱と怒りに塗れながら、ローランは彼女の動向を探り始めた。
数日後。
ローランは人けのない廊下で調査結果に目を通しながら、裏庭で剣を振るアリーヌ・アルヌールのことを見張っていた。
アリーヌ・アルヌール。15歳。辺境出身の平民。一等級冒険者。
それは、ローランにとって最悪の報告書だったと言える。
冒険者の等級は一から六。アリーヌはその最上位に位置する一等級。
相手は見下していた平民なだけではなく、田舎者で、実戦の経験があり、実力もある一等級冒険者だった。
しかも、そんな実力が格上の相手に勝たなければならないことが、ローランの頭を痛ませる。
この数日の間も、アリーヌは自分の相手をローランに求めた。器の広さを見せるためにも断ることはできず、彼は毎日快く引き受けた。
結果として、ローラン・ル・クローゼーの名は失墜し始めている。実力の無い平民に負け続けている、名ばかりの情けない貴族。
それが、現在のローラン・ル・クローゼーの評価だ。
言ってやりたい。この学院の生徒で、何人が彼女に勝てるのかと。何人が自分に勝てるのかと。
しかし、そんなことは言えない。自身のプライドがより傷つくだけだ。
アリーヌ・アルヌールは早朝から走り、剣を振り、魔法を磨く。
空いた時間も剣を振り、魔法を磨く。
学院が終われば剣を振り、魔法を磨く。
寝る前にも走り、剣を振り、魔法を磨く。
才能があるだけでなく、努力まで重ねているのだ。
それなりの努力しかしていないローランに追いつけるはずがない。
だが、勝たなければならなかった。
家に知られることも問題だが、嘲笑の目と屈辱の陰口、なによりも平民にプライドを傷つけられたまま引くことはできなかった。
それだけでなく、このまま評価が下がり続ければ、出世への道も閉ざされてしまうだろう。
最悪を避けるためにどうすればいいか。
考えるまでもなく分かっており、ローランは行動を開始する。
ローランは……アリーヌ以上の努力を始めた。
もちろん、彼女を退学に追い込む方法だってある。だが今その方法を使えば、誰がやったかはすぐに分かってしまう。
実力で勝つ以外の道が、ローランには残されていなかった。
2
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。

一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。


悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる