上 下
6 / 6

閑話 初めて執事を雇った日

しおりを挟む
「――今日からうちで働くことになった執事だ。面倒を見てやってくれるかい?」

 今まで、男はお前に手を出すかもしれないからダメだ! と言い続けていたお父様が、初めて雇った執事の青年との出会いがこれだった。

 はぁー? 執事なんていりませんけどー! と思っていたが、お父様の言葉へ違和感を覚える。
 十歳のわたしでも分かるほどにお父様の言ったことはおかしい。普通、執事が面倒を見るほうで、わたしは面倒を見させるほうだ。

 妙な言い間違いだなと思いつつ、青年を上から下まで見る。
 夜の闇のように黒い髪で隠れているが、瞳も同じ黒色。
 サイズは合っているはずなのに、どこか違和感を覚える執事服姿。普通ならば白であるはずなのに、両手に着けている手袋も黒で、まるで死神のようだな、と感じた。

 だがなによりも興味をそそられたのは、そのだろう。

 わたしを見るわけでもなく、だが別のどこかを捉えているわけでもない。なにも見ていないような黒い瞳は、夜の海を覗き込んでいるような恐ろしさを思い出させた。

 一度体を震わせた後、その震えを声に載せないよう気を付けながら父へ聞く。

「ふ、ふーん。彼の名前は?」
「名前……」

 お父様はなぜか一瞬止まった後に答えた。

「……グラス、だよ」
「グラスね。わたしの名前はレイシル=シュティーアよ! 次からは先に名乗りなさい! よろしく、グラス!」

 わたしはお父様に頼まれたこともあり、下手したてに出てやることにし、先に手を差し出してやった。かなり心が広いと思う。
 なのにグラスはそのまま動かず、ただ差し出された手を見ていた。

「ほら、グラス。握手だよ。優しく握り、離すだけでいい。親愛の証だ」
「……」

 言われた通りに手を優しく握り、そのまま離す。言われた通りにしている様は、まるで人形のようだった。
 このやり取りを経て、わたしは気付く。面倒を見てやってくれ、というのは言葉通りの意味だったのだと。

 正直、お父様に頼まれるくらい自分は成長した。面白い玩具を託された。……当時は、その程度に感じていたと思う。
 しかし、彼の面倒を見るのは、想像より二千倍くらい大変だった。

「では、部屋に戻るわね」
「あぁ、よろしく頼むよ」
「……」

 彼を伴い部屋へと戻る。

「ここがわたしの部屋よ。何度も訪れることになるから覚えておきなさい」

 わたし付きの執事である以上、この部屋の場所は、一番初めに覚えてもらわなければならない。
 だが予想通り返事は無く、想定の範囲内だと振り向き……想定外だと思った。

 後ろに誰もいなかったからだ。

 地面を踏みしめながら、来た道を戻る。お父様に案内され、こちらへ歩いて来るグラスの姿が目に入った。

「グラス!」
「……」
「どうしてわたしについて来てないのよ!」
「……」

 彼はなにも口にせず、どこを見ているのか分からない眼で、わたしの方を向いている。吸い込まれてしまいそうで、背筋がゾクリとした。

 なにを言えばいいのか分からない。

 本当にやっていけるのだろうか。この瞳に、いつか呑み込まれるのではないか。
 心中が恐怖へ包まれ始める。

「あー……。その、レイシル? 彼は――」

 なにかを言おうとしたお父様の言葉を遮り、自分の頬を両手で強く叩いた。
 お父様が唖然としている中、ヒリヒリとする頬を無視し、グラスの手を掴んだ。

「仕方ないわね! 手を引いて案内してあげるわ!」

 わたしの名はレイシル=シュティーア。偉大なるブルード=シュティーアの娘であり、この家の跡継ぎだ。少々問題がある年上の青年程度に臆すことはできない。

「こっちよ!」

 恐れを振り払おうと、グラスの右手を強く握る。彼はほんの僅かに眉をひそませた後、素直に従ってくれた。不愉快だったのかもしれないが、わたしに従ってもらう。

 グラスへ自分の部屋を案内した後、今度は一緒に台所へ向かう。淑女たるもの、紅茶を嗜むのは当然のことだ。
 今後は執事であるグラスの仕事にしようと思っている。そのため、台所へ連れて行き、メイド長のメイリーに必要なことを教えるよう伝え、先に部屋へと戻った。

 最初は準備に時間がかかるだろう。寛大な心で待っていると――横から手が伸び、机の上に皿が置かれた。

「ひゃっ!?」

 手の主はグラスで、彼はそのまま机にカップを置き、紅茶を注いだ。わたしの悲鳴など、まるで気にしていない様子だ。

 音も無く現れたグラスは、部屋の扉を開け放ったまま準備をしている。
 わたしは心を広く持ち、彼へと伝えた。

「……扉は開けたら閉めるものよ。後、入る前にノックを」
「……」

 グラスは無言のまま扉へと近寄って閉める。少しだけ彼を理解した。

「返事は大事よ。頷いたり、声に出したり。でないと何を考えているのかは分からないからね」

 グラスは一度頷く。わたしの言い方が良くなかったようだ。

「頷くだけでなく、できるだけ声でも返事をしてくれる?」
「……はい」

 初めて声を聞き、わたしはなぜか飛び上がりたくなるほど嬉しくなった。なんなら、頭を撫でまわし、褒めてやりたい。
 なるほど、これがペットを躾ける気持ちなのだろう。

「えぇ、そうね。それでいいわ。よくできたわね、グラス」

 良い気分のまま注がれた紅茶を飲み――あまりのマズさに吹き出した。

「ブッフォオオオオオオオオオオ! ちょ、なによこれ! なにを入れたの!? ゲロマズ!」

 彼は淡々と、紅茶の中へ入れたものを並べていく。事前に用意していたのか、と言いたいが今は置いておこう。

 茶葉、砂糖、ミルク、薬、肉、魚、野菜……。

 見ているだけで頭が痛くなってくるので、途中でやめさせた。
 今すぐ「クビだ!」と言ってやりたいところだが、それは器の小さい人間の話である。わたしはとても寛大だ。

 グラスのやったことは、恐らく善意からくるもの。彼なりに健康を考え、バランスを良くしようとしたのだろう。きっとそうだ。信じたい。
 声を震わせながら、グラスへ言う。

「ま、まずはポットに茶葉とお湯をいれ、それをカップへ注ぐだけでいいわ。砂糖とミルクは自分で入れるから。後はなにも要らないわ。えぇ、本当になにも」

 ポットへ大量に入っている廃棄物を、彼の好意だと思って必死に飲む。もしかしたら、後で腹を壊すかもしれない。
 冷や汗をダラダラ流していると、妙な光景が目に入った。

「……ねぇ、グラス。あなたなにを飲んでいるの?」
「水」
「ぶっ飛ばすわよ?」

 あれほどの怒りを覚えたのは初めての経験だった。


 グラスが執事となり、徐々に色々なことを理解し、彼にも変化が現れる。紅茶の腕前は少しずつ上がっており、口にする単語も増えていた。
「はい」「いいえ」「行く」「止まる」などなどだ。かなりの成長が窺える。

 そして、いくつかのことに気付いた。
 まず最初に気付いたことは、彼が執事ではない、ということだ。
 ちなみにこれはかなり早い段階で気づいた。あんなに話せず使えず常識の無い青年を、執事として雇うはずがない。

 だがまぁ、決定的だったのはあれだろう。彼が、常にわたしの近くへいたことだ。
 執事とは呼ばれたら来るもので、呼ばれなかったら来る必要が無い。その説明もしたが、わたしをつけている気配は消えなかった。

 ある日、お風呂へ入っているときに、まさかなと思いながら「グラス」と呼んだことがある。秒で姿を現したので、手に届く範囲のものを全て投げつけ追い出した。
 お風呂で裸を見られたこと、見られていたかもしれないことには、さして恨みは無い。あんな抑揚のない、無機物を見るような眼で見られたからといって、恨んでも仕方ないだろう。さっさと忘れてしまうほうがよっぽどマシだ。……それはそれとして、殴るのは当然の権利であるため、部屋に戻った後にぶっ飛ばしておいた。

 しかし、このことで彼の受けている命令は明確となった。
 わたしの護衛・・である。
 たまに用事があると姿を消すのは、別の任務でもあるのだろう。

 だが、護衛とは穏便ではない。なにがあったのかは分からないが、貴族である以上問題とは遭遇するものだ。そのうえで、わたしに護衛を付けねばならないような事態があったのだと思う。気を抜くことはできない。


 彼を雇って一年経った日。グラスをお気に入りの場所へ案内してあげることにした。
 王都内のとある場所なのだが、白い王城が夕焼けで赤く染まり、徐々に変化していくのを楽しむスポットだ。

 カップル御用達の場所だが、もちろんそんな目的で来ていない。彼にも、王都一美しい景色を見せてやろうじゃないか。それだけだった。
 程なくして、空が茜色に染まり出す。同じく城も色を変化させた。

「わぁ……!」

 わたしは感嘆の声を上げ見惚れていたのだが、本来の目的を思い出し、グラスへ目を向けた。

「……」

 無表情である。感動しているのかもさっぱり分からない。
 これまでは我慢してきたが、この態度にはカチンとくるものがあり、わたしはつい言ってしまった。

「ちょっと、グラス! この美しい景色を見て、なにも感じないの!?」

 感じるはずだ、それが人間だ、と自信を持って告げる。
 しかし、グラスは夕焼けを見たまま、ポツリと言った。

「……わからない」

 その言葉は、この一年で、初めて発された言葉だった。
 分からないとは、分かりたいということでもある。彼はこの美しい風景に、なにかを感じているか、なにかを感じたいと思っている。

 もしかしたら気付いていなかっただけで、今までもそうだったのかもしれない。
 わたしはまだ子供だ。我慢できないこともあれば、うまく伝えられないこともある。そんな自分の年齢に無力さを感じながら、彼の手を握り、拙い言葉を紡いだ。

「目が離せないでしょう? 胸の中でなにかが疼くでしょう? それがたぶん、美しいと思う感情で、美しさに感動しているということよ」
「……」

 自分の胸に手を当てたまま、グラスは動かなくなる。
 でもその目は変わらず、夕焼けを見ていた。
 きっと彼も変わっているのだと信じ、届けばいいなと必死に想いを伝える。

「思ったことを、考えていることを教えて。あなたの感じていることがどんな感情かを、わたしも頑張って伝えるわ。だから、なんでも正直に話してね」

 だがグラスはなんの反応も見せず、どうしてもっと自分は真面目に勉強をしておかなかったのだろう、どうしてうまく伝えられないのだろう、と悲しくなってしまう。

 でも不意に、手がほんの少しだけ強く握られる。
 顔を上げると、彼が小さく息を吐きながら言った。

「……美しい」

 赤から青に紫、そして黒へ変わっていく。
 グラスだけでなく、誰もが景色を見ている中で、わたしは彼の横顔を見続ける。
 ほんの僅かにだけ緩んだように思えるグラスの表情に、わたしは初めて感情というものを見た気がしていた。


 ――数年後。

「……だー! うおー!  起きろー! ひゃっはー!」

 早朝から、なにか鍋かフライパンを叩きながら、叫び声を上げつつ、屋敷の中を走り回っている人がいる。言葉の感じから、火事で避難を呼びかけているのだろうと思い、眠気も忘れて飛び起きた。

「あわわわわわわわ」

 逃げ遅れたら大変だと、寝間着姿のまま窓から飛び出す。くるりと回って庭へ着地すると、ふわりとなにかを肩に掛けられる。良い匂いのするそれは、シーツかなにかのようだ。
 目を瞬かせていると、事前に庭へいたのであろう、なぜか全く慌てていないメイリーが言った。

「お嬢様。寝間着姿で庭へ飛び出すのはどうかと思います。女性として反省するべきことです」

 呆れているメイリーに、あたふたしながら言い訳をする。

「ち、違うのよ! どうも火事みたいで、まずは脱出しなければと――」
「声を良くお聞きください」

 最後まで言い切ることすら許されず、少々ムッとしながら耳を澄ます。

「朝だー! 起きろー!  あーさー!」
「…………」
「ご理解いただけましたか?」

 この声はグラスだ。わたしを起こすため、このようなことをして遊んでいるのだと瞬時に理解した。
 運の良いことに、わたしが窓から飛び出したことには気付いていないらしい。今、屋敷に戻れば裏を突けるだろう。

 どうしてくれようかと腕を回しながら歩を進めていたのだが、メイリーに声を掛けられた。

「変わりましたね」
「あんな風に変わると思わなかったのよ。屋敷へ初めて来たころの、ミステリアスな雰囲気を醸し出していた時に戻ってくれないかしら……」

 額に手を当て呻いていると、メイリーは真っ直ぐにわたしを見ながら言った。

「本当にそう思っているのですか?」

 本音が聞きたいのだと分かり、わたしは肩にかかる髪を勢いよく払って言った。

「まさか! 今のほうが、とても人間らしくて好きよ。面倒を見た甲斐があったわ。 ……違う意味で手がかかるようにはなったけどね」

 小さく息を吐くと、満足したのか、メイリーは一つ頷いた。

「お嬢様のお力あってこそですよ」
「本当にそう思うわ! ……じゃあ、そろそろとっちめてくるわね。また後で」

 今度こそ、いまだ屋敷内で騒いでいるグラスバカの元へ向かい歩き出す。

「――でも、我がままで生意気だったお嬢様も、グラスの面倒を見ることで成長したんですよ?」

 メイリーがなにか言っていたように思い振り向くも、彼女は背を向け歩き始めている。
 たぶん、風の音だったのだろうと、わたしは屋敷へ向かう足を速めた。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

最強執事の恩返し~大魔王を倒して100年ぶりに戻ってきたら世話になっていた侯爵家が没落していました。恩返しのため復興させます~

榊与一
ファンタジー
異世界転生した日本人、大和猛(やまとたける)。 彼は異世界エデンで、コーガス侯爵家によって拾われタケル・コーガスとして育てられる。 それまでの孤独な人生で何も持つ事の出来なかった彼にとって、コーガス家は生まれて初めて手に入れた家であり家族だった。 その家を守るために転生時のチート能力で魔王を退け。 そしてその裏にいる大魔王を倒すため、タケルは魔界に乗り込んだ。 ――それから100年。 遂にタケルは大魔王を討伐する事に成功する。 そして彼はエデンへと帰還した。 「さあ、帰ろう」 だが余りに時間が立ちすぎていた為に、タケルの事を覚えている者はいない。 それでも彼は満足していた。 何故なら、コーガス家を守れたからだ。 そう思っていたのだが…… 「コーガス家が没落!?そんな馬鹿な!?」 これは世界を救った勇者が、かつて自分を拾い温かく育ててくれた没落した侯爵家をチートな能力で再興させる物語である。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません

青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。 だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。 女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。 途方に暮れる主人公たち。 だが、たった一つの救いがあった。 三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。 右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。 圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。 双方の利害が一致した。 ※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

処理中です...