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三章 薄藍の魔導書(アルファルド編)
17.予兆のようなもの
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ユークレース伯爵夫人は付き添いを申し出てくれたが、メリーナも俺もいるので一旦、お茶会の会場で待ってもらうことにした。この場から三人も抜けると目立つと思ったからだ。
とりあえずアルファルドの状態が落ち着いてから夫人を呼ぶことにして、俺たちはその場を離れた。
アルファルドは緩慢な動きで階段を上る。その顔は青白く、見るからに具合の悪い顔をしていた。時折、メリーナと崩れそうになるアルファルドを支えながら歩く。
「なんでこんなになるまで我慢をしたんですか?」
「アルといっしょにいたくて」
「いつも、一緒にいるでしょう?」
「ごめん」
アルファルドが小さく呟く。
いや、違う。俺が我慢させてしまったんだ。こうなる前にもっとアルファルドに注意を払ってやればよかった。
「いえ、わたくしがもっと気遣うべきでした」
「アルはわるくない」
「前もそう言ってくれましたね」
「だって、わるくないから」
ようやく、アルファルドがいつも寝泊まりしている客室に辿り着く。ベッドの準備はもうすでに整っているようだ。
「大丈夫ですか?」
そう言いながら、客室のベッドにアルファルドを寝かせる。アルファルドはごろりとベッドに横たわると、腕で目を隠した。そして、大きく二、三度息をすると、首を振った。
「いろんなにおい。あたま、いたい」
あんなに女性がいたのだ。香水の匂いで酔ったのだろう。アルファルドはぐったりとしている。
匂いの元から離れたのだ。しばらく休めば良くなるだろう。
「お嬢様、お水でももらいましょうか?」
「ええ、おねがい」
メリーナは頷くと慌ただしく部屋の外に出ていく。
俺はアルファルドの横たわるベッドの横に椅子を置いて、そこに座った。
「てを……」
「え?」
「てをにぎって」
アルファルドは涙目になりながら俺に手を差し出す。体調が悪いと少しのことで心細くなるものだ。俺はアルファルドを手を握った。
「アルはあったかいね」
手を握ると安心したのか、アルファルドの表情は少しだけ柔らかくなる。冬の空のような澄んだ青の瞳は穏やかな色をしていた。
「そうですか?」
「うん」
そういえば、子どものころ、妹も風邪を引くとこんなふうに手を繋いでほしいとせがんできたことを思い出す。あのときの妹の手は熱かったけど、アルファルドの手は少し冷たい。
「少し寝ましょう」
俺は布団の中にアルファルドの手を入れてやる。こんなに冷たいのだもの。温めてやらねばならない。
「ては?」
「勿論、握っていますよ」
俺の言葉にアルファルドは頷く。
「ね、ずっといて」
「え?」
「ずっとそばにいて」
「勿論です。眠るまでいますよ」
アルファルドは小さく頭を振った。
「ちがう」
「違うって?」
「きおくがもどっても、いっしょにいてほしい」
まるで告白のような言葉だ。でも、きっとアルファルドにとっては他意のない、額面通りの言葉なのだろう。安心できる人間が俺くらいしかいないのだからそばにいてほしい気持ちも分からなくはない。
「ええ。いいですよ。わたくし以外のレグルスも、リゲルも、ミモザだってきっと一緒にいます。また一緒にカードゲームをしましょう?」
「それはいらない」
「あら、そんなことを言っては皆が悲しみますよ」
「いらない。アルがいればいい」
そこまで懐いてもらえるなんて嬉しいような、皆のことを思うと淋しいような複雑な気持ちになる。
「アルファルド。貴方はもっと愛されるべきなんです。わたくしだけが一人占めしてはだめなんです」
アルファルドにはユークレース家がある。彼らはアルファルドを愛しているように見えた。ことが済めば彼らの下にアルファルドが帰るのは当然のことだ。本来、他人の俺が踏み込んではいけないと思う。
「だめ?」
「ええ。だって貴方はこの先きっと素敵な人に出会うから」
それに、俺はゲームのことを思い出していた。この先、アルファルドはスピカと出会うだろう。スピカがどのルートを選ぶか分からない。それでも、きっと顔を合わせればアルファルドだってスピカを好きになるはずだ。
不意にコンコンと、扉をノックする音がした。
「アル?」
「メリーナ、開いてますよ?」
入室を促すが、返事がない。手が離せないにしても、返事がないのはおかしい。不審に思い、俺は扉に近付く。
「メリーナ?」
扉を開けると、ゾッとするほど青い瞳がこちらを見つめていた。その色は色だけ見れば、アルファルドと同じ、冬の空のような澄んだ青だった。しかし、同じ色のはずなのにアルファルドと違い、瞳は爛々と輝いて充血している。昔は美しかったであろう顔は、疲れきっており、肌や髪の毛もぱさぱさとしていて艶がない。目の下には溝のように濃いクマがあり、瞳だけがやけに目立っている。
メリーナじゃない。俺は咄嗟に扉を閉めて鍵を掛けた。
「アルファルド!」
間違いない。あれはアルファルドの母親だ。女は叫び、扉を幾度となく叩き続けた。
「!」
アルファルドは泣きそうな顔をする。こんな顔を見て、誰があのクールで寡黙なアルファルドだと思うのだろうか。
俺は微笑んだ。
いや、コイツがあのアルファルドだろうが、そうでなかろうが、どうでもいい。今はコイツを守ってやらなければならない。
「少し狭いとは思いますが、ベッドの下に隠れて」
アルファルドは頷くと、ベッドの下に隠れた。昨日もアルファルドと一緒に雑巾がけをしたんだ。ベッドの下も埃っぽくないはずだ。
さて、アルファルドを隠してからが問題だ。どうやって、お茶会のメンバーにバレずに相手を排除するか。
下で行われているのはオブシディアン家のお茶会なのだ。何かがあればオブシディアン家の責任になる。
勿論、この騒ぎを聞きつけて警備の騎士たちが駆けつけて、速やかに制圧してくれれば何の問題もない。
でも、その前に帰ってこない俺たちを探しに誰かが来て怪我でもしてしまえばアウト。帰ってこない俺たちに気づかなかったとしても、敵がやけを起こして暴れ回って誰かが怪我をしてもアウト。早く上手く処理する必要がある。
この部屋に剣なんてものはない。となれば、代用できるものを探そう。
俺は片っ端から使えそうなものを集める。本、ぶつければ怯ませることくらいはできる。壺、これも当たれば痛い。枕は要らない。椅子、投げられればこれも痛いだろう。カーテンタッセルなんか相手を縛るのに使えそうだ。
そういえば、靴下に砂やコインを詰めると武器になると聞いたことがある。砂もコインもないけど、ビー玉ならこの前アルファルドと遊んだときにアルファルドがとても気に入っていくつかあげたはずだ。俺はビー玉を探し出すと靴下を脱ぎ、中に詰めた。上手くいくか分からないが殴打用の武器も一応出来た。
あとは魔法で何とかするしかない。
アルファルドの母親だからできるだけ怪我をさせたくないので、武器を使わないことに越したことはない。どうか穏便に済みますようにと祈りながら、俺は覚悟を決め、激しく叩かれている扉を開いた。
とりあえずアルファルドの状態が落ち着いてから夫人を呼ぶことにして、俺たちはその場を離れた。
アルファルドは緩慢な動きで階段を上る。その顔は青白く、見るからに具合の悪い顔をしていた。時折、メリーナと崩れそうになるアルファルドを支えながら歩く。
「なんでこんなになるまで我慢をしたんですか?」
「アルといっしょにいたくて」
「いつも、一緒にいるでしょう?」
「ごめん」
アルファルドが小さく呟く。
いや、違う。俺が我慢させてしまったんだ。こうなる前にもっとアルファルドに注意を払ってやればよかった。
「いえ、わたくしがもっと気遣うべきでした」
「アルはわるくない」
「前もそう言ってくれましたね」
「だって、わるくないから」
ようやく、アルファルドがいつも寝泊まりしている客室に辿り着く。ベッドの準備はもうすでに整っているようだ。
「大丈夫ですか?」
そう言いながら、客室のベッドにアルファルドを寝かせる。アルファルドはごろりとベッドに横たわると、腕で目を隠した。そして、大きく二、三度息をすると、首を振った。
「いろんなにおい。あたま、いたい」
あんなに女性がいたのだ。香水の匂いで酔ったのだろう。アルファルドはぐったりとしている。
匂いの元から離れたのだ。しばらく休めば良くなるだろう。
「お嬢様、お水でももらいましょうか?」
「ええ、おねがい」
メリーナは頷くと慌ただしく部屋の外に出ていく。
俺はアルファルドの横たわるベッドの横に椅子を置いて、そこに座った。
「てを……」
「え?」
「てをにぎって」
アルファルドは涙目になりながら俺に手を差し出す。体調が悪いと少しのことで心細くなるものだ。俺はアルファルドを手を握った。
「アルはあったかいね」
手を握ると安心したのか、アルファルドの表情は少しだけ柔らかくなる。冬の空のような澄んだ青の瞳は穏やかな色をしていた。
「そうですか?」
「うん」
そういえば、子どものころ、妹も風邪を引くとこんなふうに手を繋いでほしいとせがんできたことを思い出す。あのときの妹の手は熱かったけど、アルファルドの手は少し冷たい。
「少し寝ましょう」
俺は布団の中にアルファルドの手を入れてやる。こんなに冷たいのだもの。温めてやらねばならない。
「ては?」
「勿論、握っていますよ」
俺の言葉にアルファルドは頷く。
「ね、ずっといて」
「え?」
「ずっとそばにいて」
「勿論です。眠るまでいますよ」
アルファルドは小さく頭を振った。
「ちがう」
「違うって?」
「きおくがもどっても、いっしょにいてほしい」
まるで告白のような言葉だ。でも、きっとアルファルドにとっては他意のない、額面通りの言葉なのだろう。安心できる人間が俺くらいしかいないのだからそばにいてほしい気持ちも分からなくはない。
「ええ。いいですよ。わたくし以外のレグルスも、リゲルも、ミモザだってきっと一緒にいます。また一緒にカードゲームをしましょう?」
「それはいらない」
「あら、そんなことを言っては皆が悲しみますよ」
「いらない。アルがいればいい」
そこまで懐いてもらえるなんて嬉しいような、皆のことを思うと淋しいような複雑な気持ちになる。
「アルファルド。貴方はもっと愛されるべきなんです。わたくしだけが一人占めしてはだめなんです」
アルファルドにはユークレース家がある。彼らはアルファルドを愛しているように見えた。ことが済めば彼らの下にアルファルドが帰るのは当然のことだ。本来、他人の俺が踏み込んではいけないと思う。
「だめ?」
「ええ。だって貴方はこの先きっと素敵な人に出会うから」
それに、俺はゲームのことを思い出していた。この先、アルファルドはスピカと出会うだろう。スピカがどのルートを選ぶか分からない。それでも、きっと顔を合わせればアルファルドだってスピカを好きになるはずだ。
不意にコンコンと、扉をノックする音がした。
「アル?」
「メリーナ、開いてますよ?」
入室を促すが、返事がない。手が離せないにしても、返事がないのはおかしい。不審に思い、俺は扉に近付く。
「メリーナ?」
扉を開けると、ゾッとするほど青い瞳がこちらを見つめていた。その色は色だけ見れば、アルファルドと同じ、冬の空のような澄んだ青だった。しかし、同じ色のはずなのにアルファルドと違い、瞳は爛々と輝いて充血している。昔は美しかったであろう顔は、疲れきっており、肌や髪の毛もぱさぱさとしていて艶がない。目の下には溝のように濃いクマがあり、瞳だけがやけに目立っている。
メリーナじゃない。俺は咄嗟に扉を閉めて鍵を掛けた。
「アルファルド!」
間違いない。あれはアルファルドの母親だ。女は叫び、扉を幾度となく叩き続けた。
「!」
アルファルドは泣きそうな顔をする。こんな顔を見て、誰があのクールで寡黙なアルファルドだと思うのだろうか。
俺は微笑んだ。
いや、コイツがあのアルファルドだろうが、そうでなかろうが、どうでもいい。今はコイツを守ってやらなければならない。
「少し狭いとは思いますが、ベッドの下に隠れて」
アルファルドは頷くと、ベッドの下に隠れた。昨日もアルファルドと一緒に雑巾がけをしたんだ。ベッドの下も埃っぽくないはずだ。
さて、アルファルドを隠してからが問題だ。どうやって、お茶会のメンバーにバレずに相手を排除するか。
下で行われているのはオブシディアン家のお茶会なのだ。何かがあればオブシディアン家の責任になる。
勿論、この騒ぎを聞きつけて警備の騎士たちが駆けつけて、速やかに制圧してくれれば何の問題もない。
でも、その前に帰ってこない俺たちを探しに誰かが来て怪我でもしてしまえばアウト。帰ってこない俺たちに気づかなかったとしても、敵がやけを起こして暴れ回って誰かが怪我をしてもアウト。早く上手く処理する必要がある。
この部屋に剣なんてものはない。となれば、代用できるものを探そう。
俺は片っ端から使えそうなものを集める。本、ぶつければ怯ませることくらいはできる。壺、これも当たれば痛い。枕は要らない。椅子、投げられればこれも痛いだろう。カーテンタッセルなんか相手を縛るのに使えそうだ。
そういえば、靴下に砂やコインを詰めると武器になると聞いたことがある。砂もコインもないけど、ビー玉ならこの前アルファルドと遊んだときにアルファルドがとても気に入っていくつかあげたはずだ。俺はビー玉を探し出すと靴下を脱ぎ、中に詰めた。上手くいくか分からないが殴打用の武器も一応出来た。
あとは魔法で何とかするしかない。
アルファルドの母親だからできるだけ怪我をさせたくないので、武器を使わないことに越したことはない。どうか穏便に済みますようにと祈りながら、俺は覚悟を決め、激しく叩かれている扉を開いた。
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