私の生きる意味

もちこ

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3話

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「さむ…」




言われた通り、どこかの軒先で雨宿りをしている

しかし長時間雨に濡れた服や髪が容赦なく体の熱を奪っていく




迎えに行くとは言われたが、自分でもよく分からない場所だ
どうやって迎えに来ると言うのだろう


迎えに来るのは「部下」と言っていた
どこかの社長さんか何かなのだろうか?



思考を巡らせていると、黒い車に横付けされる



窓が開き、運転席から男が話しかけてきた



「九条さんですね、陸豪さんに言われてお迎えにあがりました。部下の者です
風邪を引いてしまいますので、車に乗ってください」


「でも、あの…わたし濡れてて、車が汚れてしまい…」


「構いません」



かぶせ気味に言い切られてしまった
構わないと言われたものの、濡らしてしまってなんだか申し訳なくなってしまう



「お邪魔します…あの、わざわざ迎えに来てもらってすみません」


「気にしないでください。隣にタオル置いてあります。足りなければ予備もありますから遠慮なく仰ってください」


「何から何までスミマセン…」


迎えに来させた挙句、車を濡らし、タオルまで用意してもらって肩身が狭い
しかも私よりもだいぶ歳が上の大人の人に…
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