20 / 63
past1(ローランド)
episode20
しおりを挟む
「ッ・・・あッ?!」
「あはは、面白いなあフィル。ここに触れて、少し囁くだけでお前は容易く獣になる」
ローランドの掌がフィリップの股間のふくらみを鷲掴み、もう片方の手を男の口内に侵入させる。
「ろー、らんろ様っ、あ?!」
「マヌケな顔だな」
フィリップがバランスを崩し天地が逆転する。美しい男の得意げな顔が、フィリップの眼前に広がった。ローランドの柔らかい金髪が揺れ、長いまつ毛から覗く勝気な赤い瞳は隠しきれない興奮で潤んでいた。
フィリップの上に跨ったまま、両手を首の後ろにまわして金のチョーカーを外す。ローランドが薄く唇を開き、熱い吐息を漏らした。
ギシギシとカウチが軋む度に、期待に満ちたフィリップの喉がなり鼓動が早まる。
ローランドがゆっくりと首元からボタンを外していき、胸元まで手が伸びたその時だった。
「フィリップ理事長!フィリップ理事長いらっしゃいますか!」
騒がしい声とドアを執拗にノックする音に、ローランドがドアの方向をちらりと見た。
「・・・っクソ」
小さく舌打ちをしたフィリップがバスローブを羽織り、半裸状態のローランドにブランケットを掛ける。
「放っておけばいいだろう?」
「・・・そこに居て下さい」
部屋の入口に背を向けたカウチは、寝転んでいれば人が居ることを感じさせることは無い。
ローランドの手を握り、透き通るブロンドを掻き揚げ額にキスを落とす。
「フィリップ理事長!」
「ああ!今開ける!」
重い扉を開ける音がして、革靴が床を叩く音が聞こえた。声からして先程出会ったカルヴィンであろう。
二人の会話をカウチから盗み聴きながらローランドが気だるげに欠伸をする。リンクスの毛皮で作られたブランケットに体を埋め、微睡みに体を任せた。
「あはは、面白いなあフィル。ここに触れて、少し囁くだけでお前は容易く獣になる」
ローランドの掌がフィリップの股間のふくらみを鷲掴み、もう片方の手を男の口内に侵入させる。
「ろー、らんろ様っ、あ?!」
「マヌケな顔だな」
フィリップがバランスを崩し天地が逆転する。美しい男の得意げな顔が、フィリップの眼前に広がった。ローランドの柔らかい金髪が揺れ、長いまつ毛から覗く勝気な赤い瞳は隠しきれない興奮で潤んでいた。
フィリップの上に跨ったまま、両手を首の後ろにまわして金のチョーカーを外す。ローランドが薄く唇を開き、熱い吐息を漏らした。
ギシギシとカウチが軋む度に、期待に満ちたフィリップの喉がなり鼓動が早まる。
ローランドがゆっくりと首元からボタンを外していき、胸元まで手が伸びたその時だった。
「フィリップ理事長!フィリップ理事長いらっしゃいますか!」
騒がしい声とドアを執拗にノックする音に、ローランドがドアの方向をちらりと見た。
「・・・っクソ」
小さく舌打ちをしたフィリップがバスローブを羽織り、半裸状態のローランドにブランケットを掛ける。
「放っておけばいいだろう?」
「・・・そこに居て下さい」
部屋の入口に背を向けたカウチは、寝転んでいれば人が居ることを感じさせることは無い。
ローランドの手を握り、透き通るブロンドを掻き揚げ額にキスを落とす。
「フィリップ理事長!」
「ああ!今開ける!」
重い扉を開ける音がして、革靴が床を叩く音が聞こえた。声からして先程出会ったカルヴィンであろう。
二人の会話をカウチから盗み聴きながらローランドが気だるげに欠伸をする。リンクスの毛皮で作られたブランケットに体を埋め、微睡みに体を任せた。
0
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる