とける。

おかだ。

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拾参

第65話

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 「・・・学ラン?」

濡れた髪をタオルで拭きつつ洗面台横のカゴに目を落とす。
カゴには畳まれた制服の上にはご丁寧にピアスが置かれている。

どんな変態的な衣装が用意されているのかと思いきや、今更学ランとは少し拍子抜けだった。

両腕にシャツを通し上着を羽織る。
鏡に映った自分の制服姿に心臓がドキリと跳ねる。

「・・・」

「よしよし、着替えたな」

陽真がそろそろと浴室から足を踏み出すと、ベッドに沈んでいた男の体が待ってましたとばかりに起き上がり、笑い歪んだ口から分厚い舌が覗く。

行きたくない。

制服を着ると、昔を思い出す。
少し幼く見える姿も、男に無遠慮に体を触られて嫌がる顔も。

「・・・ピアス、やっぱり似合うなぁ。また開けような?どこがいい?」

「痛いからやだ・・・です」

体をよじり、イヤイヤと首を横に振る。

橘が陽真の首筋に鼻を押付けてべろりと舐め上げた。

「石鹸の匂いだ」

「っ・・・」

少年の真っ赤に染った耳輪を食み、男が低くつぶやく。

カチャカチャと金属が擦れ、少年のスラックスがパンツと一緒に膝あたりまでずり下ろされる。

「っも、もう少し、休憩してからに・・・」

「あ''?」

喉がひりつく。

「っ、あ、ごめ、なさ・・・」

「・・・泣く事ねーだろ?気持ちよくしてやるって」

ボロボロと零れる涙は悲しいからでも怖いからでもない。
感情が制御できずに、訳も分からず涙があふれる。

押し倒された体がうつ伏せの状態でベッドに沈み、剥き出しになった陽真の尻を男の掌が撫でた。

「はぁ、ハァ・・・もう、挿るよな」

「ゔぅ・・・っ」

窄まりにカタイ橘の欲棒が宛てがわれ、シーツを握る陽真の両手に力が入る。


──ピンポーン


「・・・・あ''?」
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