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陸
第32話
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「名前は?」
「・・・ん、ゆうたぁ」
「ゆうた君かぁ。歳いくつかなぁ?」
「ん~?んふふふ・・・」
ベッドサイドテーブルに置かれた酒に陽真が手を伸ばし、男が酒を取り上げる。
「おおっと。さすがに飲みすぎだぞ?なあ、こいつに酒どんだけ飲ませた?」
「あぁ?ボトル半分は飲んだんじゃねぇの?」
「大丈夫かそれ。ぶっ倒れても知らねぇぞ」
「大丈夫大丈夫。本人嬉しそうだし」
男が陽真から取り上げた酒を煽ると、ほの赤く染った青年の頬をぺちぺちと叩いた。
「ゆうたく~んまだ寝ないでよ。反応無いとつまんないでしょ~」
「ンッ、んん"~・・・、」
ギシギシとベッドが軋む。
一人の男が陽真の身体を抱き上げベッドに寝かせると、恭しく手を取り指先にキスを落とした。薄いピンクのカーテン越しに残りの男二人が口惜しそうにそれを見つめる。
「久しぶりの当たりだったのについてねぇな」
「コイツに声掛けたのは俺なんだから黙って見てろよ。俺の後なら使わせてやる」
ニヤリと笑った男が陽真のズボンをずり下ろしパーカーをたくし上げ、ゆっくりと上下する腹にそっと顔を寄せた。
「スベスベで暖かくて、やっぱり若いに限るよな~」
「おいおい!なにやってんだよ変態」
「そーだそーだ。ゆうたくんのストリップ!早くミセロー」
「うるせーな。ちょっと待ってろ」
陽真の胸を男が指で強く弾くと、寝かされていた青年が切なそうにくぐもった声を上げる。
「んッ、ぁ・・・、」
「ヒュ~!可愛いじゃん」
「あれ?もしかしてコイツ既に経験済み?」
「あーもーとろいなぁ!そっちのが都合いいだろ!早くヤッてずらかるぞ」
男が強引に陽真の腕を引く。
ベルトの金属が擦れるカチャカチャと言う音に陽真が眉を寄せ小さく唸った。
「・・・・・ぅ"、、え?」
ボヤけてくにゃくにゃ歪む視界に男が一人見える。
一面ピンク色の室内に甘ったるい香りが充満して、頭がフワフワする。つけっぱなしのテレビからは急かすような男女の嬌声が響き、陽真の息も自然と早まっていく。
「・・・きっ、じま??」
「?・・・あ?」
陽真の手が弱々しく男の頬に触れて男が顔を上げると、後ろに流した前髪が前に流れて陽真の脇腹を撫でた。
「・・・ん、ゆうたぁ」
「ゆうた君かぁ。歳いくつかなぁ?」
「ん~?んふふふ・・・」
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「おおっと。さすがに飲みすぎだぞ?なあ、こいつに酒どんだけ飲ませた?」
「あぁ?ボトル半分は飲んだんじゃねぇの?」
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「大丈夫大丈夫。本人嬉しそうだし」
男が陽真から取り上げた酒を煽ると、ほの赤く染った青年の頬をぺちぺちと叩いた。
「ゆうたく~んまだ寝ないでよ。反応無いとつまんないでしょ~」
「ンッ、んん"~・・・、」
ギシギシとベッドが軋む。
一人の男が陽真の身体を抱き上げベッドに寝かせると、恭しく手を取り指先にキスを落とした。薄いピンクのカーテン越しに残りの男二人が口惜しそうにそれを見つめる。
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「そーだそーだ。ゆうたくんのストリップ!早くミセロー」
「うるせーな。ちょっと待ってろ」
陽真の胸を男が指で強く弾くと、寝かされていた青年が切なそうにくぐもった声を上げる。
「んッ、ぁ・・・、」
「ヒュ~!可愛いじゃん」
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「・・・・・ぅ"、、え?」
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「・・・きっ、じま??」
「?・・・あ?」
陽真の手が弱々しく男の頬に触れて男が顔を上げると、後ろに流した前髪が前に流れて陽真の脇腹を撫でた。
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