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壱
第2話
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『おーい、ねぇそこの子』
下校中だった。
ぴかぴかの黒い車に乗った男が運転席から携帯を持って困り顔で俺を呼んでた。
一瞬、『俺のことじゃないかも』なんて思った。だってぴかぴかの黒い車を持ってる知り合いなんて、居るはずがなかったから。
周りを見渡してその車に駆け寄った。
呼ばれてるのは俺だ。だって、俺の他に誰もその道を歩いていなかったから。
『君、名前なんて言うの?』
『おれ?陽真悠太!おじさんどうしたの?なにか困ったの?』
『悠太君ビンゴ~ッ。おいっ、早くそのガキ車に突っ込め』
次の瞬間体が浮いて、気付いたら車内に転がり込んでた。
助手席の男が慌てて道路に落ちた俺のランドセルをひったくると、車が発車していた。
『○○小学校一年生、陽真悠太君。君のパパがおじちゃん達にお金返してくれないの知ってる?』
『・・・へ、ぇ?』
後部座席に放り投げられると、別の男に組み敷かれた。手にはビデオカメラを握っていて、レンズ越しに男がこちらをじっとりと見つめている。
『パパが全然誠意見せてくれないからさー。おじちゃん達イライラしててね、代わりに可愛い悠太君でストレス発散しちゃおっかって話になったんだよねー』
『なに、それ』
『あれーちんちん見た事ない?触って』
訳分からないまま泣いて謝ったけど許して貰えなくて、無理やり男のチンコを扱かされて、咥えてしゃぶって、俺も胸とかチンコ舐められたり、尻にバイブ突っ込まれたりした。
車から降ろされた頃には空が真っ暗で、一緒に返された精液が付いたランドセルを見た時、枯れたはずの涙がどっと溢れ出た。
泣きながらボロボロな家に帰ると、父さんは既に寝ていた。
久しぶりに安らかな顔をして寝ている父さんの顔を見た。俺で遊んでいた連中が取り立ての男達だったから父さんの方には顔を出さなかったのだろうと思った。眠る事が出来なくてくまの出来た下瞼を撫でた。
俺も父さんの為にしてやれる事があったんだって思った。
俺が笑うと父さんは泣くけど、俺が父さんの代わりに泣けば父さんは安心して寝られるんだ。
下校中だった。
ぴかぴかの黒い車に乗った男が運転席から携帯を持って困り顔で俺を呼んでた。
一瞬、『俺のことじゃないかも』なんて思った。だってぴかぴかの黒い車を持ってる知り合いなんて、居るはずがなかったから。
周りを見渡してその車に駆け寄った。
呼ばれてるのは俺だ。だって、俺の他に誰もその道を歩いていなかったから。
『君、名前なんて言うの?』
『おれ?陽真悠太!おじさんどうしたの?なにか困ったの?』
『悠太君ビンゴ~ッ。おいっ、早くそのガキ車に突っ込め』
次の瞬間体が浮いて、気付いたら車内に転がり込んでた。
助手席の男が慌てて道路に落ちた俺のランドセルをひったくると、車が発車していた。
『○○小学校一年生、陽真悠太君。君のパパがおじちゃん達にお金返してくれないの知ってる?』
『・・・へ、ぇ?』
後部座席に放り投げられると、別の男に組み敷かれた。手にはビデオカメラを握っていて、レンズ越しに男がこちらをじっとりと見つめている。
『パパが全然誠意見せてくれないからさー。おじちゃん達イライラしててね、代わりに可愛い悠太君でストレス発散しちゃおっかって話になったんだよねー』
『なに、それ』
『あれーちんちん見た事ない?触って』
訳分からないまま泣いて謝ったけど許して貰えなくて、無理やり男のチンコを扱かされて、咥えてしゃぶって、俺も胸とかチンコ舐められたり、尻にバイブ突っ込まれたりした。
車から降ろされた頃には空が真っ暗で、一緒に返された精液が付いたランドセルを見た時、枯れたはずの涙がどっと溢れ出た。
泣きながらボロボロな家に帰ると、父さんは既に寝ていた。
久しぶりに安らかな顔をして寝ている父さんの顔を見た。俺で遊んでいた連中が取り立ての男達だったから父さんの方には顔を出さなかったのだろうと思った。眠る事が出来なくてくまの出来た下瞼を撫でた。
俺も父さんの為にしてやれる事があったんだって思った。
俺が笑うと父さんは泣くけど、俺が父さんの代わりに泣けば父さんは安心して寝られるんだ。
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