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スレイブエンジェルス
十一
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再び眠らされたつぐみが目覚めたのは、処置台の上だった。何人もの女調教師によって押さえつけられ、ヌルヌルしたボディソープで全身を洗われていた。
「ああん……」
あまりの快感に思わず声が漏れる。ぼんやりとした視界に万理華の冷たい笑みがあった。
「ふふ、感度は良さそうね。肌もキレイ。百五十五センチ、四十三キロ。乳首の色はちょっと濃い目だけど許容範囲だわ。膣圧を測って」
「二十八です」
「あら、立派ね。いかにもお嬢様って感じだけど、良く鍛えられているじゃない。経験豊富ということかしら」
「……」
「いままでに何人の男を知っているの?」
つぐみは黙りこんだ。
「答えなさい」
冷酷な指が乳首をクイっと捻る。
「ギャァァァッ」
不意打ちに、背筋をのけ反らせながら絶叫する。
「く、工藤様ひとりだけです」
「ホント?」
「本当です」
「じゃあ、相当素質が良いと言うことね」
万理華は思案顔になった。
「ビッチエンジェルズ用に買い取ったけど、普通に性奴隷にした方が高く売れるかもね」
蒼ざめて言葉を失ったつぐみに、万理華が追い打ちをかける。
「ここは日本じゃないの。眠っているうちに海外の収容所に移送されたの。もう権利も自由も無い、ただの商品に堕ちたのよ。ここで身も心も性奴隷に加工されて、ネットオークションにかけられる。どんなご主人様に買われるのか楽しみね。いろいろな人がいるけど、工藤様みたいに慈悲深い方とは限らないわ。ま、せいぜい性奴隷としての幸運を掴めるように調教を受けなさい」
「い、いや……」
「どんなに泣いてももがいても、もう日本にも工藤様のもとへも帰れない。諦めなさい」
万理華は冷酷に言い放った。
「ああっ、ああん」
翌日から本格的な調教が始まった。まず行われるのは人間としての意識や誇りを徹底的に破壊し、性奴隷という名の商品であることを叩き込むことであった。この過程は「馴致」と呼ばれている。
「ヒィーッ」
施術台上に手足を固定されて、乳首、陰核、膣内に電極が繋がれ、ランダムに刺激が与えられる。全く予測できない衝撃に汗が吹き出し、身を捩り、背筋をのけ反らせて絶叫する。電流自体はさして強いものではないが、何が起こるかわからない恐怖にパニックになるのだった。
観察していた女医が合図を送り、責めは中止となった。
休息が与えられた後、性奴隷としての価値を高める、基本的な調教が行われた。自らの体にソープを塗りつけ、ご主人様役の女調教師に抱きついて全身を洗う。ソープにはローションを混ぜてあり、ヌルヌルした感触が気持ちいい。
「アンダーヘアをボディブラシみたいに使うのよ。そう、ご主人様の腕をおマタに挟んで、腰を前後にグラインドさせて」
「は、はい。ああぁぁぁん」
「陰核をこすられて、自分も気持ちいいだろう?」
「ハァァァァッ」
次はオーラル調教。まず、男の分身の形状を頭に叩き込み、どの部分にどのような刺激を加えるのかを覚えていく。ビッチたちが実演する教習用ビデオを見ながら、ゴム製の男根を含んで行く。
「ホンモノはすごく繊細だから、歯を立てないようにね」
「ん、んぐっ」
「袋のほうも舐めて。そうそう、なかなかセンスいいわよ。きっと高値が付くわ。もっと頑張るのよ」
十日後、つぐみは心身共に、完璧な性奴隷に加工されていた。
「おはよう」
万理華が現れた。
「ご主人様が決まったわよ。二時間後に引き渡すから覚悟を決めなさい」
「……はい」
もはや理性は麻痺し、ただ従順に返答するしかなかった。女調教師に洗体室に連行され、念入りに洗われた後、純白のワンピースを着せられた。ヘアセットとメイクが施され、エレベーターに乗せられる。
最上階で降りると、正面に重厚なドアがあった。万理華がノックをする。
「どうぞ」
「失礼します」
ドアが開かれる。
「性奴隷をお届けにあがりました」
「うむ、待ちかねたよ」
「ほら、顔を上げて挨拶しなさい」
胸が張り裂けそうでずっと足元を見ていたつぐみは、初めて顔を上げた。
「あっ」
豪華なソファに、足を組んで座っていたのはダニエル工藤だった。
「ご依頼の出張調教十日間コース、無事に終了致しましたので、性奴隷つぐみをお返しいたします」
あまりの驚愕に声も出ないつぐみの背を万理華が押した。
「早くご主人様の足下に跪きなさい。さんざん叩き込まれたでしょ?」
「は、はい」
工藤は、目の前に正座したつぐみの髪や背を愛おしげに撫でる。
「良く戻って来たな」
「は、はい。嬉しいです」
「窓の外を見ろ」
そこには公園の緑があり、そして赤い東京タワー。
「こ、ここは……」
「私の自社ビルだ。お前も良く知っている景色だろう?」
「でも、私、売られて外国に……」
「フェイクだ。お前は表参道からここに運ばれ、地下室で調教されていたのだ。出張調教師によってな」
万理華が言う。
「この性奴隷は私どもが買い取ったわけではありませので強制はできませんが、出来れば外には出さないようにお願いいたします」
「私もそのつもりだ。前にも言ったが、つぐみはハイエナどもに狙われている。このビルの中で飼った方が安全だ。このすぐ下のフロアを飼育スペースとして改修した。この階から専用エレベーターで行くしかない。外部からは絶対に入り込めない」
つぐみは叫んだ。
「私はどこにも行きたくありません。ご主人様のお側に置いて下さいませ。この身体にご主人様のイニシャルを彫って下さいませ」
「それはいかん。そんなことしたら、売れなくなるだろう」
つぐみの顔が歪み、涙が溢れ出る。
「嘘だよ、売ったりするもんか。刻印は私の唇と歯でしてやる。身体中に真赤な花を咲かすから覚悟しておけよ」
「ああ」
つぐみは喜びで震えた。
「あなたのご友人、レオナルド・チャン様の言葉通りでしたね。工藤様は非情ではあるが非道ではないと」
「そうか、そんなことを言っていたか。また会いたいものだ。それから新規ビジネスへの投資については前向きに検討させてもらおう」
「よろしくお願い致します。それでは私どもはこれで。調教用具は置いていきますので、よろしければお使いください」
「ああ、また出張を頼むかもしれない」
「教育用ビデオのご視聴もご検討ください。お気が変わってこの子を売る気になられたら、いつでもご連絡ください」
万理華と調教師たちは引き上げて行った。
「さて、お前が暮らす部屋に行くとしようか」
「はい」
この上ない幸せを感じながら、つぐみはあの歌詞を思い出していた。
♪心も体も調教して
あなた好みの奴隷にして
「ああん……」
あまりの快感に思わず声が漏れる。ぼんやりとした視界に万理華の冷たい笑みがあった。
「ふふ、感度は良さそうね。肌もキレイ。百五十五センチ、四十三キロ。乳首の色はちょっと濃い目だけど許容範囲だわ。膣圧を測って」
「二十八です」
「あら、立派ね。いかにもお嬢様って感じだけど、良く鍛えられているじゃない。経験豊富ということかしら」
「……」
「いままでに何人の男を知っているの?」
つぐみは黙りこんだ。
「答えなさい」
冷酷な指が乳首をクイっと捻る。
「ギャァァァッ」
不意打ちに、背筋をのけ反らせながら絶叫する。
「く、工藤様ひとりだけです」
「ホント?」
「本当です」
「じゃあ、相当素質が良いと言うことね」
万理華は思案顔になった。
「ビッチエンジェルズ用に買い取ったけど、普通に性奴隷にした方が高く売れるかもね」
蒼ざめて言葉を失ったつぐみに、万理華が追い打ちをかける。
「ここは日本じゃないの。眠っているうちに海外の収容所に移送されたの。もう権利も自由も無い、ただの商品に堕ちたのよ。ここで身も心も性奴隷に加工されて、ネットオークションにかけられる。どんなご主人様に買われるのか楽しみね。いろいろな人がいるけど、工藤様みたいに慈悲深い方とは限らないわ。ま、せいぜい性奴隷としての幸運を掴めるように調教を受けなさい」
「い、いや……」
「どんなに泣いてももがいても、もう日本にも工藤様のもとへも帰れない。諦めなさい」
万理華は冷酷に言い放った。
「ああっ、ああん」
翌日から本格的な調教が始まった。まず行われるのは人間としての意識や誇りを徹底的に破壊し、性奴隷という名の商品であることを叩き込むことであった。この過程は「馴致」と呼ばれている。
「ヒィーッ」
施術台上に手足を固定されて、乳首、陰核、膣内に電極が繋がれ、ランダムに刺激が与えられる。全く予測できない衝撃に汗が吹き出し、身を捩り、背筋をのけ反らせて絶叫する。電流自体はさして強いものではないが、何が起こるかわからない恐怖にパニックになるのだった。
観察していた女医が合図を送り、責めは中止となった。
休息が与えられた後、性奴隷としての価値を高める、基本的な調教が行われた。自らの体にソープを塗りつけ、ご主人様役の女調教師に抱きついて全身を洗う。ソープにはローションを混ぜてあり、ヌルヌルした感触が気持ちいい。
「アンダーヘアをボディブラシみたいに使うのよ。そう、ご主人様の腕をおマタに挟んで、腰を前後にグラインドさせて」
「は、はい。ああぁぁぁん」
「陰核をこすられて、自分も気持ちいいだろう?」
「ハァァァァッ」
次はオーラル調教。まず、男の分身の形状を頭に叩き込み、どの部分にどのような刺激を加えるのかを覚えていく。ビッチたちが実演する教習用ビデオを見ながら、ゴム製の男根を含んで行く。
「ホンモノはすごく繊細だから、歯を立てないようにね」
「ん、んぐっ」
「袋のほうも舐めて。そうそう、なかなかセンスいいわよ。きっと高値が付くわ。もっと頑張るのよ」
十日後、つぐみは心身共に、完璧な性奴隷に加工されていた。
「おはよう」
万理華が現れた。
「ご主人様が決まったわよ。二時間後に引き渡すから覚悟を決めなさい」
「……はい」
もはや理性は麻痺し、ただ従順に返答するしかなかった。女調教師に洗体室に連行され、念入りに洗われた後、純白のワンピースを着せられた。ヘアセットとメイクが施され、エレベーターに乗せられる。
最上階で降りると、正面に重厚なドアがあった。万理華がノックをする。
「どうぞ」
「失礼します」
ドアが開かれる。
「性奴隷をお届けにあがりました」
「うむ、待ちかねたよ」
「ほら、顔を上げて挨拶しなさい」
胸が張り裂けそうでずっと足元を見ていたつぐみは、初めて顔を上げた。
「あっ」
豪華なソファに、足を組んで座っていたのはダニエル工藤だった。
「ご依頼の出張調教十日間コース、無事に終了致しましたので、性奴隷つぐみをお返しいたします」
あまりの驚愕に声も出ないつぐみの背を万理華が押した。
「早くご主人様の足下に跪きなさい。さんざん叩き込まれたでしょ?」
「は、はい」
工藤は、目の前に正座したつぐみの髪や背を愛おしげに撫でる。
「良く戻って来たな」
「は、はい。嬉しいです」
「窓の外を見ろ」
そこには公園の緑があり、そして赤い東京タワー。
「こ、ここは……」
「私の自社ビルだ。お前も良く知っている景色だろう?」
「でも、私、売られて外国に……」
「フェイクだ。お前は表参道からここに運ばれ、地下室で調教されていたのだ。出張調教師によってな」
万理華が言う。
「この性奴隷は私どもが買い取ったわけではありませので強制はできませんが、出来れば外には出さないようにお願いいたします」
「私もそのつもりだ。前にも言ったが、つぐみはハイエナどもに狙われている。このビルの中で飼った方が安全だ。このすぐ下のフロアを飼育スペースとして改修した。この階から専用エレベーターで行くしかない。外部からは絶対に入り込めない」
つぐみは叫んだ。
「私はどこにも行きたくありません。ご主人様のお側に置いて下さいませ。この身体にご主人様のイニシャルを彫って下さいませ」
「それはいかん。そんなことしたら、売れなくなるだろう」
つぐみの顔が歪み、涙が溢れ出る。
「嘘だよ、売ったりするもんか。刻印は私の唇と歯でしてやる。身体中に真赤な花を咲かすから覚悟しておけよ」
「ああ」
つぐみは喜びで震えた。
「あなたのご友人、レオナルド・チャン様の言葉通りでしたね。工藤様は非情ではあるが非道ではないと」
「そうか、そんなことを言っていたか。また会いたいものだ。それから新規ビジネスへの投資については前向きに検討させてもらおう」
「よろしくお願い致します。それでは私どもはこれで。調教用具は置いていきますので、よろしければお使いください」
「ああ、また出張を頼むかもしれない」
「教育用ビデオのご視聴もご検討ください。お気が変わってこの子を売る気になられたら、いつでもご連絡ください」
万理華と調教師たちは引き上げて行った。
「さて、お前が暮らす部屋に行くとしようか」
「はい」
この上ない幸せを感じながら、つぐみはあの歌詞を思い出していた。
♪心も体も調教して
あなた好みの奴隷にして
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