娼婦になりたい女たち 女衒のおんな・咲夜キララ

芦屋 道庵 (冷月 冴 改め)

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二十五歳、社長令嬢

溺れる

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 ここからは、シオリを本格的に快楽の沼に浸ける。サヤは自分の身体にもオイルを塗り、施術台に乗った。

「あ……」

 突然背中に重みを感じ、シオリは思わず声を上げる。サヤの柔らかな胸が這い回り、アンダーヘアがブラシのように優しく肌を刺激する。

「う、ふ……」
「気持ち良さそうね」
「……」
「はーい、仰向けになって」
「はぁ、はぁ……」

 シオリの身体に再びオイルが注がれ、デコルテや腕がヌルヌルと撫でられる。そして、バストを麓の方から揉みしだいていく。

「ああ、いやん」
「あら、イヤなの?イヤなら止めてもいいのよ」
「や、止めないで」

 悪魔のような指はしだいにカフェオレ色の乳暈に向かって登っている。まるで焦らすように。いつの間にかシオリの腰は蠢いていた。

「ああっ!」

 腰が跳ねた。サヤの指が可愛らしい両乳首の近くを摘んだのだ。クニクニと嬲ると身体が暴れるが、サヤに押さえつけられている。そしてついに乳首がピン、と弾かれた。

「ぐっ……」

 背が反りかえる。さらに責めた後、サヤの指は脇腹から下腹部に進んでいく。

「ヒィ」

 敏感な脇腹を触れられて悲鳴を上げる。局所を一旦通り過ぎ、内腿に辿り着いた。

「さあ、脚を開いて……カエル足になるのよ」

 何かを期待するように、すっと股関節を広げる。

「あら、もう濡れてるじゃない」 

 かつて遊郭の女は、自分では快感を感じないようにしていたという。客を取るたびにアクメに達していては身体が持たないというのが理由だった。
 だが、ここにいる高級娼婦ドールたちにはテクニックだけでなく、性感を極限まで高めるトレーニングを実施する。演技ではない本物のセックスを提供するためだ。イクかイカされるか、セックスが心底好きな高級娼婦ドールとの真剣勝負によって、お客様には究極の満足感を味わって頂けるのだ。
 
「脚の付け根はリンパがうっ滞しやすいから、よーく流しておかないとね」

 内腿から鼠蹊部へヌルヌルと指が這い回る。その指は大陰唇の外側をなぞり、敏感な部分を微妙に避けて通る。

「え……」
「ふふっ、どうしたの?」
「ああ、あの……」
「どうして欲しいの?」

 カエル足をじれったそうに動かす。

「い、いじわる……」
「いけない子ね」

 そう言いながら、熱い液が溢れ出ている割れ目を指の腹でなぞる。

「あ……」

 熱い蜜が溢れ出るヴァギナに、人差し指の第一関節まで入れクチュクチュ動かすと、泉の噴出は止まるところを知らず、アヌスを超えて、敷かれたタオルにまで達している。

「さすがね。サヤの神の手、久しぶりに見たわ」

 夫婦やカップルでご利用のお客様もいらっしゃるため、レズプレイにも対応する必要がある。サヤはまさにオールラウンドプレイヤーだ。
 その指は割れ目に沿って何回か行き来した。 

「ヒッ」

 中指の腹が小さな突起をヌルンと捉えた。喉を反らして悲鳴を上げる。

「あ、だめ……おかしくなっちゃう」

 連続した刺激に追い上げられていく。

「あら、まだまだよ」
「ええっ、どうして止めるの……」

 アクメに達する直前で指を離し、膨れ上がったクリをごく軽くタップする。ビクッ、ビクッ、と腰が動く。

「さあ、今度はこっちよ」

 トロトロしたヴァギナに指を入れていく。指を曲げて中を擦ると愛液がどっと増える。

「どう、Gスポットの味は?気に入ったみたいね。シオリも高級娼婦ドールの世界に堕ちて来たわね。もうすぐ立派なセックス依存症になるわ」

 指を二本に増やし、ゆっくりと出し入れする。
 ヌチャッ、ヌチャッ、ヌチャッ……
 荒々しさはなく、あくまでも優しく。しかし、その優しさこそがシオリを深みに引き摺り込む罠だった。

「あ、ああん、気持ちいい……ああぁ」

 ところが指がスッと抜かれる。

「まだイカせないわよ」 
「い、いや……もう許して……酷いことしないで」

 もう涙目になって必死に懇願している。

「わかった。イカせてあげる。さあ、思い切り感じなさい」

 指の抽送が速くなる。と同時にクリにピンクローターの振動が当てられた。今までにない凄まじい性感に、シオリは全身をエビ反らせた。

「ア、アヒィィッ」

 絶叫と共に腰が砕ける。全身を紅潮させ、ヒクヒク痙攣している。

「失神しちゃったね」
「ええ、これでもうこの世界から抜けられないね、きっと」

 (続く)
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