娼婦になりたい女たち 女衒のおんな・咲夜キララ

芦屋 道庵 (冷月 冴 改め)

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二十五歳、社長令嬢

契約

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 トレーニングを終えた高級娼婦ドールたちにはアロマオイルによるマッサージが施される。シオリも施術室に誘導され、まずはシャワーで汗を流すよう命じられた。
 身体に張り付いたウェアは汗で透き通り、乳暈やアンダーヘアが浮かび上がっている。それをなんとか剥ぎ取り全裸になると、頭から温水を被る。凝り固まった筋肉がわずかにほぐれているだろう。
 腋や乳房の下、そして足指の間など、汗が溜まった部分は特に念入りに流す。その後、下腹部・鼠蹊部から陰裂に触れた時、汗とは別のぬめりを感じているだろう。

「あっ……」

 想像ではあるが……
 それはアヌスの方まで達している。どうやらヴァギナから溢れ出たらしい。正常位の交わりを連想させるようなエクササイズで興奮を感じたのだろう。
 ああ、もっと刺激が欲しい。乳房がしこり、乳首が立ち上がっているに違いない。
 また新たなぬめりがヴァギナから湧き上がっていたのかもしれない。

「そろそろ出なさい」
  
 シャワールームに声を掛ける。ようやく出て来たシオリは全身が紅潮している。

「あら、何かイケナイことでもしていたの?」
「い、いえ……」
「ふふっ、隠さなくてもいいのよ。高級娼婦ドールにとって性欲が強いことは、すごくプラスなの」 

 シオリには施術台に座って待つように言う。部屋の外に合図をすると全裸の女が入って来た。シオリは驚いたが、

「ね、すごく綺麗でしょ?カリスマ高級娼婦ドールのサヤよ」

 サヤは自らの身体を誇示するように、ポーズを取る。長身でバストやヒップは見事な球形だ。ウエストは細く引き締まっていて、メリハリが効いている。

「こう見えて、三十八歳なのよ」
「えっ……」

 どう見ても二十代に見える。

「サヤはね、もう二十年近く高級娼婦ドールとして稼いでるのよ。今でもお客様の人気は抜群で、予約を取るのがすごく大変なの。サヤ、よく見せてあげて」
「はい、ボス」

 サヤはシオリに近づくと目の前にバストを突き出した。ツンと突き出した乳首は、キャリアを物語るようにエビ茶色だった。

「触ってみて」

 シオリはためらいがちに手を出し、バストに触れる。

「柔らかい……もちもちしてる」
「サヤは秋田県出身なのよ。これが本物の餅肌。吸い付くようでしょ?」
「ええ……」

 両方のバストを下から掬いあげて見るとしっかりと芯がある。乳暈の周囲に触れると、

「あんっ」

 ピクッと跳ねる。

「サヤは相変わらず敏感ね。道具アソコも見せてあげてくれる?」
「はーい」

 シオリの鼻先に恥丘を近づける。フワフワしたアンダーヘアが鼻をくすぐった。そばにあった椅子を引き寄せ座ると、クパッと開脚してみせた。大陰唇はふっくらとして、一文字にピチッと閉じている。やはり年季の入った薄茶色をしているが、可愛く感じられる。IラインやOラインは完全に脱毛されている。さらに大陰唇を指で広げると内側は鮮やかなサーモンピンクだった。小陰唇の縁に微かに色素沈着があるが、美しい性器と言える。小さいクリもぴょこんと顔を出している。

「どう?道具ココは、お客様に舐めていただくことを常に意識しなければダメよ。そのためには、メンテナンスは欠かせないわ」

 私はシオリに

「サヤはいい手本になるでしょ?さ、アロママッサージしてもらいなさい」
「サヤさんがしてくれるんですか?」
「そうよ。高級娼婦ドールたちはA、B、Cの3チームに分かれてエクササイズをしてるの。その日にエクササイズをしていないチームの高級娼婦ドールがマッサージをする決まりよ」

 シオリはうつ伏せ横たわった。まずはタオルを掛け、肩から背中へとほぐしていく。続いてヒップから両脚を揉み込む。

「……あ」

 シオリはうっとり目を閉じている。やがてタオルが外され、温められたオイルが注がれる。

「はうぅ」
「どう、気持ちいい?」
「……きも……ち、いい……」

 さあ、決まりをつけよう。

「ねえシオリ、どうする?高級娼婦ドールになって、ここで暮らす?それともあの古いパンティを穿いて貧乏な生活に戻る?」
「こ、ここにいたい」
「それじゃ高級娼婦ドールになる契約をするわね」
「します……」
「わかった。今夜は泊まって、明日車を出すから荷物を引き上げて来ればいいわ」
「は、はい」
「それじゃ、ゆっくりと快楽に溺れてね」

 (続く)
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