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過去~高校生編2
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しおりを挟む-side 水野慶太-
やっぱり。
やっぱり玲人の様子がおかしい。
この二・三日は特に。
僕が何かしたのだろうか。
毎日毎日玲人は僕を抱く。しかもかなり無茶に。
もうこれ以上は無理だと僕の身体が悲鳴を上げても玲人は止めてくれず。
結局最後は僕が気を失う。
そして次の日目が覚めたときには、玲人は僕の隣にはいなくなっている。
不安だ。怖い。
玲人が離れて行ってしまう、そんな気がしてとても怖い。
「慶ちん、どうかした?」
僕が席に着いたまま黙りこくっているのを見てあっちゃんが寄ってきた。
「慶ちん?」
「ねぇ…あっちゃん」
「ん、どうかしたの?」
「……玲人さ、最近やっぱりおかしい…よね?」
「………」
「あっちゃんだって気がついてるでしょ?」
不安で気が焦り、しなくていいのに声を荒げてしまう。
「慶ちん……なにかあった?」
「何もないよ…でも…分かんないけど、すごく不安」
「…大丈夫だよ」
「何で分かるの、大丈夫だって?」
「俺、玲人とはまぁ長いけどさ、一人の人間にこんなに本気になってるあいつは初めて見たから。慶ちんが初めてだからさ」
「……ほんと?」
「あぁ、大丈夫。それに明日は玲人の誕生日だろ?あいつだって楽しみにしてるよ」
そうかな?
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「明日はいっぱい騒ごうね?あ、慶ちんさ、今日の夜行ってみたら?んで、サプラーイズって!」
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「そう!んで、十二時になる瞬間を一緒に過ごしてさ。明日は俺がお邪魔しちゃうから、今夜は二人で過ごしなよ!」
「玲人、喜んでくれるかな?」
「ほら、弱気はダメ。合鍵もらってるんでしょ?ね?」
そうだね。うん。
がんばってみる。
「ありがと…あっちゃん。」
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