僕は本当に幸せでした〜刹那の向こう 君と過ごした日々〜

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過去~高校生編1

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「ぁ…玲人。ヤダ…見ないで」


他人にそんなところを見られるなんて僕にはただただ居た堪らなくって。

そこを隠せばいいのになぜか自分の顔を隠してしまった。


「大丈夫。ほら、ちゃんと反応してる」


「ほら」と促されて恐る恐る見ると僕のものはしっかりと起ち上がっていて先端からは透明な液体がと流れ出ていた。


そんな僕のを玲人が手で扱きだす。

あまりにいやらしい音が響き、僕は耐えきれず耳をふさいでしまった。


「玲人、あ…ん…手…離してぇ」


今まで自慰というものをした事の無かった僕にはその快感はあまりに大きくて。

それを求めたいという気持ちよりも恐怖感のほうが勝る。

あまりに怖くて泣き出す僕に一瞬玲人の手が止まった。


「慶太…目、開けて?」


プルプルと左右に頭を振る。


「慶太…お願い」


そっと目を開いた先にあったのはいつもの優しい玲人の顔。


「慶太、大丈夫。俺だから」

「…玲人?」

「そう、俺。だから大丈夫。ただ感じて?」


そして再開される行為。

今度は手に加えて舌を使い出す。


「あっ、あっ……う、あ…玲人……」


出し入れする速度が増していく。

玲人の口元から出る卑猥な音が余計に快楽を高めた。


「玲人…う、あぁ……ダメ。なんか…来る…っ!」

玲人の髪の毛を力強く握ってしまう。


「慶太…イキそう?」

「分かんな…ぁ…でも…変。あ、あっ…ダメ、ヤダ…待って」

「出していいから。」


そう言って手と舌と口の粘膜を使って僕を追い込む。

最後に先端の窪んだところに舌を差し込まれると、身体に衝撃が走って僕は………果てた。


「っん、あ、あ、あ……っ!」


一気に疲労感が僕を襲う。身体がだるい。

何かを飲み込む音が下の方で聞こえたけど、そこに気を回す余裕は無かった。


「ぁっ…ん。はぁ、はぁっ。」

「慶太。」


完全には開ききらない瞳で玲人のほうを見つめる。


「な、んで…っ…そんなに…嬉しそうなの?」


僕の頬をなでる玲人はなぜかとても嬉しそうだった。


「ん?慶太が気持ちよくなってくれたから…かな?」


……ばか。


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