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過去~高校生編1
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しおりを挟むチーン!!
「あ、焼けた!!」
オーブンのドアを開けると焼けたチョコの甘くていい匂い。
「うわ、うまそう!!」
あっちゃんもオーブンを覗き込む。
「玲人が来る前に冷えるといいけど」
「大丈夫だって!」
出来上がったものをオーブンから出してそのまま放置し冷ます。
「でもよかった、間に合ったみたい。ちょっと冷えるまでお茶にしよう」
「だね?」
急須に緑茶の葉を入れてお湯を注ぐ。
あっちゃんが湯飲みを持ってくれて二人でコタツに入った。
「熱いから気をつけてね?」
こぽこぽとお茶を注いであっちゃんに渡す。
「はーい!ありがと」
ズズッ、とお茶をすするあっちゃんと僕。
「「はぁぁぁ。………ふふっ。ははは。」」
なんかおじいさんみたいに二人して息をついてしまった。
「ねぇ、慶ちん?」
「なに?」
「玲人すっごい喜ぶよ」
「…かなぁ?」
「もちろん」
「うん、だといいな。…でも、女っぽいとか思われないかな?」
「慶ちん!慶ちんはね、そうやっていつも悪いほうに考えるでしょ?止めなね、それ」
「…はい、ごめんなさい」
「ねぇ、慶ちん?」
「なに?」
「幸せ?」
あまりに突然でびっくりしてあっちゃんを見る。
「幸せ?」
別に面白がってとかそういうんじゃなくて、ただ確かめるように聞く。
「……うん」
「そっかぁ。なら俺も幸せ」
「あっちゃん…」
あっちゃんのおかげだね?
いつも見守ってくれてありがとう。
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