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過去~高校生編1
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しおりを挟む「いやぁ、あっちゃんモテモテで怖いなぁ」
「大体、お前は関係ないよなぁ」
「「「そうだそうだ!」」」
男子たち…。そんなにチョコが欲しいの?
「日比野君は、なんていうかマスコット?」「そうそう、いるだけでその場が華やぐっていう」
あっちゃん、なんか人扱いされてないよ?いいの?
「でしょ?俺ってそんな感じだよねぇ」
あ、大丈夫みたいだ。
「ま、とにかくサンキュ。そういうことならもらうわ。じゃ、もうこれで。慶太、帰るぞ!」
「あ、うん。それじゃ、みんなありがとうね。バイバイ。また…明日?」
「「「バイバイ!!」」」
(いやぁん、今から桐生君と二人でラブバレンタイン?)
(日比野君じゃないの?)
(むしろ三人でとか?)
(((のぞきたぁい!!!)))
「??」
「お前のところの女子、壊れてるな…」
「でも、俺気持ちめっちゃ分かるー。てか、俺も慶ちんとラブしたぁい!!」
「????」
言っている意味はよく分かんなかったけど、僕の心はすごく幸せな気持ちでいっぱいだった。
玲人とあっちゃんだけしかいなかった僕に、また別の繋がりが出来たような気がしたから。
3人で学校を出てプラプラと歩く。
今日は、テストだったからお昼まで。お弁当もなし。
「てかお二人さん。今日はどうするの?ぐふふっ」
あっちゃんがニヤニヤしながら聞いてくる。
どうって…。正直予定なんて何もない。
「俺、ちょっと一回帰るわ」
玲人が僕の肩をぽんと叩いた。
「あとで、慶太んち行くから。じゃ」
そう言って走り去る。
どうかしたのかなぁ。
でも、後で来てくれるんだよね?
「あっちゃんはどうするの?」
「俺は…どうしよう?」
「ちょっとだけ、僕のうち来ない?」
「え?慶ちんそんな大胆な…」
「ち…違う!あのね…僕、さっきまで今日がバレンタインって知らなくて。
何にも用意出来てないから、今からケーキ急いで焼こうと思って…。」
「食べさせてくれるの?」
「うん…ダメかなぁ?」
「そんなわけ無いじゃん!」
よかった。
正直さっき焦ったんだ。
全然気づいてなかった、今日のこと。
バレンタインなんて女の子が好む行事なのかもしれないけど、でもいいよね?
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