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過去~高校生編1
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出来上がったばかりのハンバーガーとポテトを持って渡していた番号札をキョロキョロと探す。
(えと、32番…32番……)
「おい、こっちこっち!」
声がした方向には先程の桐生玲人と、もう一人。
やっぱりカッコいい男の人がいた。
なんだ、デートじゃなかった。
「大変お待たせいたしました」と抱えていたものをテーブルに置く。
「慶太、こいつ、俺のお友達の敦。俺のこと知らないくらいだし、こいつも知らないよな?」
何で自分中心に認知度が図れるのだろうか、と腑に落ちない感じはあるがとりあえずペコリと頭を下げてみた。
しかも『慶太』って。さっきまで『水野』だったのに。
やっぱり軽いのか。
「あ、ども。敦っす。噂の天才美少年にこんなところで会えるなんてなぁ…」と、うんうん頷く人。
類は友を呼ぶようだ。
「では、ごゆっくり」
そう言い残しカウンターに戻ろうとする僕を、「ちょ、待てよ」と某キム○クばりの止め方で呼び止める。
「ここ、どのくらいのペースで働いてんの?」
「週四ですけど…」
聞いてどうするのか不思議なものだ。
「ふーん…」
「…あの、もう行ってもいいですか?えと、桐生…くん?」
「なんで疑問系なんだよ。ていか、玲人でいいから。俺も慶太って呼ぶし」
どこでそんな仲良しスイッチが入ったんだろうか。
「じゃあ……玲人君」
「ぶっ!っくく…『君』って、お前小学生かよ?」
また笑い出す彼。
やっぱり。
変な人だ。
(えと、32番…32番……)
「おい、こっちこっち!」
声がした方向には先程の桐生玲人と、もう一人。
やっぱりカッコいい男の人がいた。
なんだ、デートじゃなかった。
「大変お待たせいたしました」と抱えていたものをテーブルに置く。
「慶太、こいつ、俺のお友達の敦。俺のこと知らないくらいだし、こいつも知らないよな?」
何で自分中心に認知度が図れるのだろうか、と腑に落ちない感じはあるがとりあえずペコリと頭を下げてみた。
しかも『慶太』って。さっきまで『水野』だったのに。
やっぱり軽いのか。
「あ、ども。敦っす。噂の天才美少年にこんなところで会えるなんてなぁ…」と、うんうん頷く人。
類は友を呼ぶようだ。
「では、ごゆっくり」
そう言い残しカウンターに戻ろうとする僕を、「ちょ、待てよ」と某キム○クばりの止め方で呼び止める。
「ここ、どのくらいのペースで働いてんの?」
「週四ですけど…」
聞いてどうするのか不思議なものだ。
「ふーん…」
「…あの、もう行ってもいいですか?えと、桐生…くん?」
「なんで疑問系なんだよ。ていか、玲人でいいから。俺も慶太って呼ぶし」
どこでそんな仲良しスイッチが入ったんだろうか。
「じゃあ……玲人君」
「ぶっ!っくく…『君』って、お前小学生かよ?」
また笑い出す彼。
やっぱり。
変な人だ。
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