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過去~高校生編1
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「いらっしゃいませ」
空調のよくきいた店内は今までの茹だるような暑さだった外とは真逆で、あまりの快適さからしばらく目を閉じ涼しさを満喫する。
「敦、今日は俺がおごるわ。席確保しといて」
そう言って敦と離れ、注文のためにカウンターへと向かった。
オーダー待ちの列の最後尾に並び、スマホをいじりながらふとレジへと目をやる。
あいつがいた。
「スマイル0円」が売りのはずなのに、「一万円積まれても笑ったりしません」的な感じで事務的に仕事をこなしていた。
「お次の方、どうぞぉ」
出雲なら真っ先に飛び付くようなかわいい女の子から声がかかったのに。
「あ、先どうぞ」
何て後ろのやつに順番を譲る。
「…お次のお客様」
男にしては若干高めの声に呼ばれてあいつに近づくと
「ご注文は…?」
と、こちらの顔をチラリとも見ずにオーダーをとる。
(おいおい、サービス悪いんじゃねぇの?)
なかなか注文しようとしないのを不思議に思ったのか、俺の方へと顔を上げた。
「あの…ご注文は?」
俺のことなんて一ミリも知らない態度。
もちろん一度も話したことなどないのだから当たり前ではあるのだけど。
なんだかムカッときた。
空調のよくきいた店内は今までの茹だるような暑さだった外とは真逆で、あまりの快適さからしばらく目を閉じ涼しさを満喫する。
「敦、今日は俺がおごるわ。席確保しといて」
そう言って敦と離れ、注文のためにカウンターへと向かった。
オーダー待ちの列の最後尾に並び、スマホをいじりながらふとレジへと目をやる。
あいつがいた。
「スマイル0円」が売りのはずなのに、「一万円積まれても笑ったりしません」的な感じで事務的に仕事をこなしていた。
「お次の方、どうぞぉ」
出雲なら真っ先に飛び付くようなかわいい女の子から声がかかったのに。
「あ、先どうぞ」
何て後ろのやつに順番を譲る。
「…お次のお客様」
男にしては若干高めの声に呼ばれてあいつに近づくと
「ご注文は…?」
と、こちらの顔をチラリとも見ずにオーダーをとる。
(おいおい、サービス悪いんじゃねぇの?)
なかなか注文しようとしないのを不思議に思ったのか、俺の方へと顔を上げた。
「あの…ご注文は?」
俺のことなんて一ミリも知らない態度。
もちろん一度も話したことなどないのだから当たり前ではあるのだけど。
なんだかムカッときた。
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